「転職希望ではなく、一目惚れ」 大手教育会社にいた男とビズリーチの“恋”の物語

会員制転職サイト「ビズリーチ」、人工知能が求人をレコメンドする「キャリアトレック」など、ビズリーチは人材業界に「HR×Tech」で革命を起こすサービスを、次々と世に出しています。その開発を支えている社員たちは、何を思いビズリーチにジョインしたのか。教育業界から人材業界へ転身した古野了大が語ります。
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「パソコンはおもちゃ」 ゲームのプログラミングに没頭した小学生時代

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「パソコンという小さな箱の中で、自分が思い描いた通りのことを実現できる。インターネットで、日本や世界中の人とつながることができる。今の子どもたちにとっては、当たり前のことかもしれませんが、80年代生まれの私には、それが新鮮であり驚きで、とてつもなく魅力的なものでした」(古野)
古野が、初めてパソコンを手にしたのは小学校高学年のとき。1990年代、従兄からおさがりでもらったパソコンには、まだMicrosoft Windowsも搭載されていません。子どもには、線や円を描くだけの贅沢な、お絵かき道具のようなマシーンでした。

「ある日、ゲームのプログラミング本を入手しました。そこに並んでいる文字列の意味がまったく分からなくても、とにかく打ち込めば画面の中でゲームが動く。動いたことに勢いづいて、さらに進めていくと、どこを間違えたのか、今度はまったく動かない。もう、完全に夢中でした。その頃からずっと、デジタルの世界で生きています」(古野)
高校は、迷わず理系専門コースへ進学。よりパソコンに触れる時間を増やしたいと、教師に掛け合いパソコン部を立ち上げました。この頃から古野は、「与えられたおもちゃ」だったパソコンに対して、「このテクノロジーは、社会でどう生かしていくことができるのか」と考えるようになっていました。

鉄腕アトムを作りたい。人工知能を搭載したロボットは、近い未来に必ず出てくるはず。そう考え、人工知能の研究で有名な神戸大学の工学部に進学。研究テーマは音声認識の感情分析でした。

「人工知能」「ロボット」は、2016年の現代では非常に注目を集めるホットワードです。しかし当時は、まだ一部の大学や研究機関など、主にアカデミックの世界でしか研究されていませんでした。大学3年生で進路を模索していた古野は、アカデミックの世界ではなく、ビジネスの世界で生きていくことを決意します。

「研究者として生きていくよりも、もっとリアルな世界でダイレクトにビジネスに関わりたい。特に、インターネットの可能性に強く惹かれていました。これからは、素晴らしい知恵や知識が全世界に発信されていく『知の拡散』の時代が、きっと来る。『新しい技術×インターネット』が組み合わされば、そこから新しい革新が生まれると感じていたんです」(古野)

ファーストキャリアは教育業界へ。コアプロダクトのデジタル移行に着手

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「今は、テクノロジーを用いた新規事業開発を行う部署はない。ただ、近いうちに新たな試みが必ずスタートする。そのときに力を発揮してみたい」。そう考えた古野は、大手教育通信会社のベネッセコーポレーションに入社しました。

その言葉通り、2年目には新規事業開発を行うデジタル戦略部署へと異動。開発のコアメンバーに任命された古野のミッションは、「進研ゼミ」をデジタルで再発明するというプロジェクトでした。

「月に一度、受講者に紙の教材を郵送し、課題を返送してもらい、赤ペン先生がチェックを入れて送り返すアナログのサイクルです。テクノロジーとの相性は、ものすごくよさそうだと感じていました」(古野)
タブレット端末はまだ一般的ではなく、パソコンはせいぜい一家に1台。パソコンを親子で共有して使う家庭のほうが多かった時代です。中学生向けのeラーニングサービスを担当することになった古野は、「パソコンが一家に1台」になる時代を想定して、新たな事業に取り組みました。

サービスを繰り返し利用してもらうためのリテンションをどうするか。今でいうCRM(Customer Relationship Management)の企画を考える日々。どうログインしてもらうか。継続利用してもらうか。新たにコミュニティを作ったり、メンター制度を導入したり、課題を解くとゲームができるようにしたり、勉強そのものをゲーム形式にしてみたり……。

「インターネットサービスにおいて、ユーザーにどう愛着を持ってもらうか。試せるものは、なんでも試したと思います」(古野)
加えて、どんなに優れたコンテンツでも、アナログからデジタルにただ移行しただけでは、同じ価値を発揮・維持できないことを、このときに痛感したといいます。

「郵送で届く紙の教材に5,000円は払えても、インターネットサービスにログインするためのIDとパスワードに5,000円払うのは、やはりユーザー側のハードルが非常に高い。どう価値を感じて、対価を払って頂けるか、試行錯誤の日々でした」(古野)

「今はない職業」に就く子どもたちへの教育とは

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コアプロダクトのデジタル移行以外にも、テクノロジーを利用したさまざまな新規サービスの立ち上げも行っていた。うまく行かずに立ち消えたサービスがあっても、さまざまな新規事業開発が行える環境で精力的に働いていたある日、転機が訪れます。

きっかけとなったのは、アメリカ・デューク大学のキャシー・デビットソン教授が発表し、世界中を驚かせたレポートの内容でした。「2011年にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」――。

従来の「教育」で、果たしてどのような人材を育てていけるのだろうか……。どこかでうっすらと疑問を感じていた古野は、このレポートに衝撃を受けます。

「“教えて育てる”と書く『教育』では、教える側が主体になっています。将来、“今はない職業”に就く子どもたちには、もっと主体性を持って、自分で考える人材になってもらわないといけない。そのためには『受験合格』をゴールとしたアプローチ以外の新しい教育が必要になってきます」(古野)
エデュケーションとテクノロジーを組み合わせたEdTechの世界は、これから大きく進化する可能性があります。一方で「世の中を変えていくには、もっと違う角度からできることがあるんじゃないか」と古野は考えるようになっていました。

またこの頃、古野は“人生のビジョン”について考えていました。生涯をかけて、成し遂げたいことは何か。そして行きついた答えは……。

「ITをビジネスの世界で生かしたいと思って選んだ自分のキャリア。教育だけでなく、人生の節目に最適な選択肢を提供することによって、きらきらと輝ける人を増やしたい」(古野)

既存サービスを打ち壊してでも、「ユーザーの幸せ」を選ぶのがビズリーチ

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「それでも、会社や自分のミッションに対して満足していましたし、転職意欲は高くはありませんでした。ただ、ビズリーチに一目惚れして、恋に落ちてしまったんです」(古野)
人生のビジョンと、ビズリーチのビジョン「インターネットの力で、世の中の選択肢と可能性を広げていく」のシンパシーを感じ、古野は10年近く携わったEd Tech領域から、HR Tech領域への転身を果たします。

現在は、基幹事業の会員制転職サイト「ビズリーチ」のプロダクトマネージャーを担当。どうすれば、会員にもっと深く使ってもらえるサービスになるのか。ベネッセ時代、より愛着を持ってもらえるインターネットサービスを開発するため「試せるものは全部試した」という古野の経験は、開発部のメンバーたちにも日々大きな刺激を与えています。

そして古野自身も、新しい挑戦にワクワクしています。

「前職では、開発業務を外部に委託していたこともあり、新しいサービスの実現にはどうしても時間がかかっていたんです。だから自社内に優秀な開発メンバーがいるビズリーチの環境は、とても新鮮でした。エンジニア、デザイナーそしてマーケターが同じ部内でデスクを並べているから、サービスの実現スピードがけた違いに速い。自分たちでサービスを作り上げている感覚を強く感じますね」(古野)
さらに圧倒されたのは、開発だけではなく、組織の意思決定のスピード感だったといいます。

「新規事業開発に長年携わっていたので、それなりのスピード感を持っているほうだと思っていましたが、ビズリーチは意思決定がとにかく速い。各個人がそれだけ責任を持って、判断を下している。大企業からの転職者も多いのに、みんないつの間にかそのスピードに慣れていくんですよね」(古野)
「ビズリーチ」のダイレクト・リクルーティングの仕組をぐんぐん加速させていくという直近の目標とは別に、古野は新規事業開発にもチャレンジしたいと考えています。

「現在の転職市場では、CAN(できること)とMUST(期待されていること)のマッチングが先行しており、お互いのWILL(やりたいこと)が、それほど尊重されていないように感じています。『ビズリーチ』が強調する“即戦力採用”も、それこそWILLのマッチングを連想させる言葉ではありません。もっとお互いのWILLが尊重されるサービスにしていきたいですね」(古野)
たとえ、それが既存サービスを大胆に打ち壊すような新規ビジネスであったとしても、最終的にユーザーの本当の幸せにつながるのならば、そちらに舵を切るのがビズリーチです。

「みんな成長意欲も達成意欲も本当に高い。そういうところが大好きなんです」(古野)
古野が“恋”をしたビズリーチであり続けられるよう、私たちが挑戦を止めることはありません。


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