音楽からEコマース、そしてPRへーー人との出会いで広がる探究心と解決したいモノ

人生のうち何度か訪れる転機には、自分の意志だけでなく、さまざまな出会いや言葉が大きな後押しになっていることがあります。2019年2月、PR Tableに入社した清水めぐみ。今の彼女に繋がっているのは、どんな“出会い”や“言葉”だったのでしょうか。彼女のこれまでを振り返ります。
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「10%でもいいから」 新任教師の一言で広がりはじめた人とのつながり

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▲子ども時代の清水。お気に入りの人形あんこちゃんと
山梨県に生まれ、母の出身地だった長野県で幼少期を過ごした清水。よく外で遊んではケガの絶えないわんぱくな女の子だったと評しながらも、当時の自分自身をこう振り返ります。

清水 「小学生になった頃から、自分の世界に入っていました。あまり周りを気にしていなくて。例えば、当時 毎日同じ服を着ていて先生に心配されたんですよね(笑)。でも、当の本人は単純に気に入ってるから着ている、という認識で……」

しかし、小学校高学年になると周囲との違いを感じるようになります。

清水 「女の子あるあるかもしれないけど、みんな一緒に行動しないといけないとか、共感できないと同じグループに入れないという雰囲気が出てきて。でも、周囲に合わせることができずに悩んだ時期が長かったんですよね。今、自分はこうしたいって気持ちが明確にあったから」

悩みの渦中にあった清水にとって、4歳からはじめたピアノは一人で熱中できる、なくてはならないものでした。小さい頃からドラマやミュージカルが好きで、特にジブリの音楽は憧れを抱いた対象。好きなものに好きなだけ向き合えるその時間は、とても居心地の良いものでした。

「多くの人にそういった体験を届けたい」ピアノに向き合う日々のなかで、音楽の道に進むことをボンヤリと考えます。

一方で、中学生になると、周囲との人間関係はさらに大きな悩みとして膨らんでいきます……。クラス全体で受ける授業が嫌で音楽室に逃げ込むこともありました。そんな彼女が大きな一歩を踏み出すきっかけをつくってくれたのが、中学2年生のときの担任の先生。

清水 「25歳ぐらいの、大学を卒業したばかりの新任の先生だったんです。その先生が音楽室まで追いかけて話を聞いてくれたんです。そのときに言われたのが『10%でもいいから人を信じるところからはじめよう』っていう言葉。すごく腑に落ちたんですよね」

それから人に対する信頼感を持てるようになった清水は、自分自身のことも人に伝えられるようになっていくのです。

中学3年生の夏休みの作文では、これまで自分が感じていた周囲との違い、先生との出会いで変わったこと、自分から心を開くことの大切さを取り上げます。本音をありのままで綴ったその作文は、コンクールでも表彰されることに。

清水 「作文を通して周囲から認めてもらえて、『この考え方でいいんだ』って思えたんです。それからは、素の自分を受け入れて生きていけるようになりましたね」

「その裏側を知りたい」 大学教授が導いたEコマースとの出会い

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▲大学時代。卒業研究メンバーや教授と杯を交わす
音楽を志しながらも、高校では専門の道ではなく自分の知識を広げようと普通科に進学していた清水は、大学進学で再び音楽を学ぶことを選びます。

当時、2010年頃は、CDからMD、そしてiPodの登場でデジタル音楽配信が普及するなど、音楽の形態がものすごいスピードで変化していました。そんな中、演奏者になることだけが音楽に関わる方法ではないと考えた末に専攻したのは、デジタル音楽でした。

清水 「音楽には、人の心を動かすパワーがあるんです。私も中学で人間関係に悩んでいたとき、好きな音楽に勇気づけられていました。だからずっと携わっていたいと思っていて。でも、デジタル音楽には数学的な印象を感じてしまって、自分の描いていたものとは違うことにそこで気づいたんですよね」

幸いにも大学がメディア学科だったこともあり、音楽だけに縛られることもなく、2年生では映像、3年生では雑誌のデザインと、その時々で興味を持ったものを一つひとつ学びながら、これから何をやっていくかを模索する日々が続きました。

そんな彼女に新しい道筋を示したのは、4年生のゼミを担当した学校で一番厳しいと言われる先生。

清水 「その先生のゼミは『人と違うユニークなものを探せ』という方針で、研究するテーマも自由だったんです。ぼんやりと、これから先伸びていく業界の勉強がしたいと先生に伝えたら、『Eコマースとか、良いんじゃないの?』って言われて……。そこで初めて通販という選択肢が出てきたんです」

それまで、通販の利用自体あまりしてこなかった清水。しかし、未知の領域であったからこそ、臆することなく純粋に興味を持ちます。

清水 「自分の目に見えない部分で人が動いているところが探究心をくすぐりますよね。PCで”ポチッ”と押すと、注文されてモノが届く。欲しかったものが手に入ることが目的だったけど、自分の手元に届くまでに、裏側でどんなことがおこなわれていたのかっていうのが一切見えない。それが純粋に妄想をかきたてるというか。そこから、ネットサービスに興味が湧いたんです」

Eコマースについて学んでいくなかで、自分のなかに”ものづくりに対する関心”があったことに気づかされます。普段は地味なことが多く、ひたすら地道にプログラムを組んでいくその過程は、幼い頃に黙々と練習をこなしていた大好きなピアノと同じでした。

ますますEコマースへの興味が深まっていった清水は、大学を卒業してECサイトを運営する会社に入社します。買い付けから入荷、倉庫管理、販売サイト制作、顧客サービスまで、通販の工程を自社で一貫して実施するその会社は、Eコマースを探求するには最も適した場所でした。

「今自分にできることを」 地道な業務を乗り越えさせた飲食店オーナーの教え

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▲通販会社時代。お気に入りの人形クーキーと
入社した彼女が目の当たりにしたのは、注文して手元に届くまで、目には見えなかった画面の向こう側でおこなわれている、多数のプロセスとそこで働くたくさんの人たちでした。

清水 「お客さんに届くまでにこんなにやる事があるんだって驚きました。あと、サービスを少しでも良くするためにものすごい企業努力を重ねていて、『これはみんなにもっと見てもらっていいのに』って。感激したことを覚えています」

しかし、働く人たちにとって厳しい世界でもありました。一つひとつのプロセスは地味なものばかり。海外から輸入した靴の左右のサイズの照らし合わせや、納入する商品の数量チェック……お客さんに適切な商品を届けるために欠かせないプロセスでありながら、膨大な量をさばく作業スピードと忍耐力が求められます。

そういった環境下でも頑張り続けられたのは、大学生のときにアルバイトをしていた個人経営の飲食店のオーナーの言葉があったからです。

清水 「めちゃくちゃ厳しい人で、身なりや接客だけでなく、喋り方や笑い方まで全部ダメ出しされて……。私じゃアルバイトはつとまらないと直接伝えたら『自分にできることからやりなさいよ』って、一蹴されたんですよね。その経験があったから、困難なときでも、まず自分にできることなんだろうって考えて、よし、やろう!って気持ちになれたんです」

一つひとつを着実にものにしていく清水は、徐々に業務の幅を広げていきます。当初担当していた商品管理から、商品ページデータの作成など、システム周りの業務まで任せてもらえるようになります。

興味を持ったものには手を突っ込み、前のめりに業務に打ち込んでいく姿勢も徐々に認められていきます。通販サイトの会員情報を扱う基幹システムの総入れ替えに際してはデータの移行の管理データ移行の管理を任され、膨大なデータとの格闘を乗り越えてリリースに漕ぎつけるのです。

そして、2016年に制作部のマネージャーとしてプロジェクトや制作物の管理を担う立場になります。新たなチームを率いるなかで、新たな壁に直面することに……。

「外の世界を見たい」 PRが広げていく新たな出会い

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▲2019年現在の清水
清水が率いていた部署は12名。就任当初、そのなかで自分が最も若く、10年以上勤めている社員もいました。周囲から“ぺーぺー”だと思われている自分がどうすればメンバーに物事を伝えられるのか、大きな課題としてのしかかります。

そのときに頭に浮かんだのが、中学2年生のときの担任の先生に言われた、あの言葉でした……。

清水 「まずは受け入れること、10%でいいから、メンバーを信じることからはじめようと思って。『好きにやってみたらいいんじゃないですか』ってどんどん任せるスタイルだったんです。でも、最初からすぐに上手くはいかなかったですね。急にマネージャーになった私がいきなり言い出して、嫌だったと思います」

しかし、諦めることなくコミュニケーションをとり続けました。非難されようが無視されようがひたすらに一人ひとりと向き合う姿勢に、少しずつメンバーとの関係性が作られていきます。そして、マネージャーとして会社の方針と社員一人ひとり、それぞれの想いに触れるなかで、会社とそこで働く人の“関係性”を深く意識するようになります。

それぞれがお互いを理解できれば相乗効果が生まれて、よりモチベーション高く働ける。
そこまでは頭で分かっていながらも、実際にどうすれば解決できるのか清水には手段が思いつきませんでした。

これが、会社の外の世界へと意識を向けるきっかけになります。

清水 「自分はまだこの会社のことしか知らない。他の会社は同じような課題にどう向き合っているんだろう、と思うようになりましたね。でも、今の経験だけではどうにもならなかった。だったら、もっと自分を成長させるために外の世界に飛び出そうと思ったんです」

「会社と社員の関係性をより良くする仕事ってなんだろう?」自身の課題感とマッチする事業をしている企業を探していくなかで、一つの求人が目に止まります。それが、企業と「個の」関係構築を支援する事業を展開するPR Tableでした。

いま取り組んでいる事業や会社の状態について嘘をつくことなく全て話そうとする会社の姿勢が自身の性格とも似ていること、会社が大切にしているカルチャーに惹かれ、入社を決意します。

清水 「私が、本当に”知りたい願望”がものすごくあるんです。だから、これからいろんな会社の人たちのお話をたくさん聞きたいと思って、ワクワクしています。皆がどこに課題を感じながら働いているのか、自分がかつて解決できなかったものに対するヒントが隠されている。その課題を、今度は一緒に解決できるようになっていきたいんです」

さまざまな人との“出会い”と、かけてもらったたくさんの“言葉”を胸に、彼女のあくなき探求は、まだはじまったばかりです。

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