しあわせは歩いてこない。だから大木は歩いてゆく

自分の人生を振り返ってみて「このままでいいのだろうか」という焦燥感にかられた経験がある人も多いのではないでしょうか。2017年12月にPR Tableに入社した大木翔太。彼もこれまではそんな思いを抱いているひとりでした。しかし、今、人生の向かうべき先がぼんやりと見えてきたと話します。

大学を卒業して、大手企業に就職すればなんとかなるだろう

▲大木は、小学校から高校まで野球部に所属していた

「なんとかなるだろう」ーー学生時代の大木は、自分の人生に楽観的でした。“普通”にしていれば、何不自由なく生活できる。特に頑張らなくても、自分の望むようになっていく、と。


大木 「家族からは、スポーツの道具やゲームが欲しいと言ったらそれを買ってもらえてましたし、友達からは遊びや色々なことにも誘ってもらえて。もしかすると、4人兄弟の末っ子だったので、“可愛がられる術”というものを自然と会得していたのかもしれません」

人に恵まれ、悩みとは無関係な人生を歩んできたーー。進学する大学も、その後の就職先も、自分の意思ではなく先生や先輩からの紹介によるもの。大木は地元の淡路島を出て、東京の大学へ進学し、東京で就職することになります。


大木 「東京は遊ぶところがいっぱいあって楽しかった。クラブとか(笑)。これといった目標はなかったのですが、大学時代は楽しく過ごせてましたね。


就職活動のときも、これまで特に考えずとも楽しく生活できてこれたから、『大学を卒業して大手の会社に就職すれば、楽しい人生になるのではないか』と思っていました」

思うがままに学生生活を楽しんできましたが、就職活動のときには、社会のことを何も知らないという不安から、幅広い企業にエントリーシートを出すこともありました。


大木 「将来やりたいことがなかったんですよね。それに、乏しい知識だけで業界を絞っても自分にとっていい就職活動にはならないと。だから、いろんな業界について調べたり、働いている方の話を聞いて、100社以上を検討リストに入れていました」

人材総合サービスへ入社。バリバリ働ける環境にエクスタシーを感じていた

▲入社式後に同期メンバーと(右下が大木)

大学卒業後、大手人材総合サービスの会社に就職することになります。多くの企業へエントリーシートを提出した大木でしたが、同社を選んだ理由はしっかりありました。


大木 「成長したいという思いは強くあって、仕事でもバリバリ働くことができる環境を望んでました。当時の僕は、苦手なことを頑張ることで、自分の成長につながると思っていました。何百件というクライアント候補へ営業電話をする仕事であっても苦だとは感じず、『きっと成長できるだろう』と思っていたんですよね」

希望通りの環境で働くことになった大木は、仕事に惜しむことなく時間を費やしますが、個人としての成果でみると同期でも下のほう……。「今の成果は事実なのだから仕方ない」。その頃の大木は、そう割り切って仕事をしていました。


大木 「何をするにしても、最初の頃はうまくいかないことが多くて。うまくいかないことで恥ずかしいとか、悔しい思いは当然あるのですが、仕方ないって考えちゃうんですよね。これまでも楽観的にやってきたし、まあ、今できることをやろうと思っちゃうんです」

目の前のことに一生懸命になる。そんな大木の姿勢からなのか、進学のときも就職のときも大木に進むべき道をアドバイスしてくれる存在が近くに現れることがありました。


仕事においても、彼の進むべき道を見出してくれた人物が現れます。


大木 「前職の上司には、『社内の他部署に行っても、他社に行ったとしても、今のお前では活躍できないからやめておけ。今のこの部署で頑張るしかない。それが君の力にもなるから』ということを言っていただきました。うまくいかないことがあると、必ず“気付き”を与えてくれるんです」

そんな上司の支えもあってなのか、不器用ながらも与えられた環境を楽しむ力、対応する力が強かった大木は、吹っ切れたように右肩上がりに成果を上げていきます。


大木 「仕事とはいえ、ゲームのような感覚でやってみることにしました。たとえば新規の営業電話では、このケースではこうしゃべったらいいのかなとか、別のケースではこうしゃべるなとかを考えていく。その過程が面白いんです。結果として、成果もついてきました」

入社当初は成果が乏しかった大木ですが、自分なりのコミュニケーション方法に手ごたえを感じると一転、売上が安定しはじめます。


コンスタントに成果が出るようになり、仕事が楽しいとも堂々と話せるようになってきた。しかし、着実と成果を残すようになったのとは裏腹に、今後のキャリアについて考える時間が増えていきました。

「このままでいいのだろうか」。社会人4年目の消えない焦燥感

▲3年目に福岡・糸島への同期旅行

新卒入社から4年、ずっと走り続けてきましたが、いつからか、ある不安を抱くようになります。


「このまま、この仕事を続けていってもいいのだろうか」。当時の大木は、仕事をしていてもずっと消えない焦燥感にかられていました。


仕事もプライベートも傍から見れば充実している。でも、内心は焦っていました。仕事は好きだから、より一層熱中していた。でも、一向にその焦燥感が消えることはありませんでした。「なぜだろう?」と考えた時に、今の仕事に疑問を思うようになります。


大木 「仕事はずっと楽しかったんです。でも、僕のやっている仕事はどこまで価値があるのだろう。僕が提供できる価値は、今の仕事を突き詰めていく先にあるんだろうか?と思うようになっちゃって…….」

流れに身を任せ、その時々を楽しんできました。人生の中での重要な決断は、いつも他人からの薦めによるもの。その意思決定に大木自身の考えはありません。


壁にぶつかったら、とりあえず目の前の課題を解決するーーそうやって過ごしてきましたが、今回の大木の心に根付く問題は、とても根深いものでした。


大木 「道を聞かれた方とそのままご飯に行ってしまうくらい、その場の流れで行動してしまう性格のせいか、いろんな方から自分の知らない場所に誘っていただくことも多くて。自分だけでは発想も行動もできないことを、その誘いにのっかるだけで実現できてしまう。そんな風に、他力本願で生きてきました。
3〜4年働いてみて気づいたんです。目の前のことを頑張っているだけでは、自分の知らない場所には行けないのだと」

大木は、心機一転し転職を決意します。


大木 「人生のターニングポイントは人に作ってもらうことが多かったので、逆にこのままでは何も起こらないな、と思い込みにも近いかたちで感じていました。実はその頃から、将来は『地元の淡路島に貢献できる事業をやってみたい』と漠然と考えはじめていたんです。
だから、できるだけ早く自分の知らない領域に飛び込んで、新しい視点を身に付けたい。そういった考えから、まだ社会に広く浸透していない価値観を持っているベンチャーに行こうと思ったんです」

これは、大木にとって人生初の「自らの意思」による大きな決断でした。

自分ならではの“価値”を提供できる人間になりたい

▲しあわせは歩いてこない、だから歩いてゆく大木(2019年現在)

転職活動の末、2017年12月にPR Tableに入社。複数の会社から内定をもらっていた中で、当社への入社を決めた理由は「未知の領域だけど熱狂できそう」ということでした。


大木 「経営陣が、僕が知らなかったPublic Relationsというものに熱狂していたことや、自分自身が新しい領域にチャレンジできるのが、おもしろそうだと感じましたね。この経営陣のもとで、一緒に事業をつくっていけることを考えたら、将来的に淡路島に貢献できる事業立案に繋がりそうだと思えたんです」

5,000人規模の会社から、十数人という小規模のスタートアップへの転職が決まり、新たな一歩を踏み出しました。しかし、環境の変化への戸惑いもあり、すべてが順調だったわけではありません。


大木 「僕は四人兄弟の末っ子だからか、もともと引っ込み思案で、、自分の発言に対して否定をされるのが怖かったんです。入社して間もない頃は、これまでと同じように否定されないようにするため、考えるだけの時間も多く、自分の意見をすぐに発しないことも多かった。でも、よく考えたら、十数人しかいない会社で、何も意見できない自分は存在価値がないことに気付いて……。 
自分から行動を起こしていかないと、転職する前と何も変わらない。だから今では、新しい取り組みでも、率先して周りを巻き込めるよう行動しています」

そして、かつては自分のふるさとで事業をつくりたいと夢見ていた大木。今、彼はそのときと少し違った思いで、仕事をしています。


大木 「こうやって会社が出来上がっていくのか、というのを当事者になって感じられているのがすごく面白いんですよね。それは、きっと自分が将来やりたいことに繋がっていくんだなと、日々感じています。今思えば、『淡路島で事業を立ち上げたい』と言っていたのは、自分で何かを成し遂げたい!という表現のひとつでしかなかったのかなと。
もちろん、将来は事業を立ち上げたいという気持ちもあるのですが、それにこだわる必要はないなと思っていて。今はまず、PR Tableにフルコミットして、とにかく何でもやってみるというのが大事かなと思っています。そして、僕だから提供できる価値を見つけて、それを提供できるようになりたいんです」

実際に、彼は入社してから、いろんな職種を転々としています。本人がこだわっているのは、「どの職種か?」ではなく、今はどの仕事を頑張るのが、会社の成長にとって重要なのか。自分がその変化の波についていけるか、です。


このように、大木が楽観的な考えなのは、昔から変わりません。でも、今ではそこに想いや熱意、自分の意思がプラスされており、PR Tableの事業成長に欠かせないビジネスパーソンとして、日々進化し続けています。

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