駆け出しの女性プロダクトマネージャーが、はじめてゼロから作ったサービスに込めた想い

入社5年目(2016年時点)のプロダクトマネージャー(以下PDM)、星川紗佑里。彼女がリードして立ち上げたフォトウェディングサービス「Picmarry(ピクマリ)」は“結婚式を挙げられない人”を対象にしたサービスだ。その開発の裏側にはゼロからのサービス立ち上げに取り組んだ、星川の努力があった。
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婚姻数が減少しているウェディング業界を新しいサービスで元気にしたい

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星川の仕事風景。机の高さが変えられるため、立って仕事をしている事も多い
Picmarry(ピクマリ)は、撮りたい写真から自分にぴったりなフォトウェディング・前撮りの撮影プランが見つかるサービスだ。結婚式は一日。写真は一生。カップルにとって最高に幸せな写真を残せる。

その開発経緯は、少し前にさかのぼる。楽天市場のモバイル経由の流通総額が50%を超えはじめた頃から、楽天ではアプリのさらなる強化を進めていたのだ。結婚式場予約サイトである楽天ウェディングのプロデューサーだった星川に声が掛かったのは2015年9月のことだった。

「楽天ウェディングのアプリを開発してくれないか」ーー。その当時、星川は入社4年目にして、プロジェクトメンバーとして新サービスの立ち上げに携わった経験はあったものの、自らリードした経験はない。当然さまざまな不安があった。しかし、「やる」と決断するのに時間はかからなかった。

星川自身もその2014年に結婚式を挙げたばかり。結婚式が人生の中で非常に特別な瞬間であると実感すると同時に、挙式に関するサービスの料金体系の不透明性など課題も多い業界であると感じていた。楽天ウェディングのプロデューサーとして働いていたのも、そんな漠然とした疑問を解決したいという思いの一環でもあったのだ。

アプリのキャッチコピーを「最高に幸せな瞬間を すべてのカップルに」に決め、星川のプロダクトマネージャーとしてのキャリアがスタートした。

https://picmarry.wedding.rakuten.co.jp/ 


フォトウェディングに特化したアプリを作りたい

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社内の打ち合わせ風景
楽天ウェディングのプロデューサーだった頃から、星川は、結婚式を挙げるカップルが減り続けていることに課題を感じていた。同サービスが実施した調査によると、婚姻カップルの約50%が結婚式を挙げていない。一方で、彼らのうち35%がフォトウェディングに興味を持っているという。

星川「さまざな事情で結婚式を挙げられない人達がいるのなら、写真だけでも撮って幸せな気持ちになってほしかったんです」
アプリの方向性が決まった。PDMである星川の役割は、アプリで提供したい機能を決定し、仕様書に落とし込むこと。それまでエンジニア経験が長かった彼女にとって、ゼロから仕様書を書くのは、はじめての経験だった。

星川「第一に、アプリを使う人がどうすれば幸せになれるかを徹底的に考えました」
星川は、写真データのダウンロード機能をどうしても実装したいと考えていた。以前より、未だに写真データをCD-ROMのみで提供している写真スタジオが多いと感じていたからだ。撮った写真をすぐにSNSで共有したいカップルは多いはず……。アプリを通じて挙げる「フォトウェディング」では、追加料金なしでスマホにダウンロードできる撮影データを提供することにした。

それ以外にも衣装、小物、ヘアメイクなど、挙式に必要なサービスを基本サービスとして提供することに。アプリを通じて写真スタジオと気軽にメッセージをやり取りできる仕組みも整えた。サービス名やデザインも、他の楽天のサービスとは一線を画している。

星川「ピクマリは、楽天ユーザーだけを対象にしているのではなく、カップルのためのサービスなので、それを意識したデザインにしました。ピクマリの利用がきっかけとなり他の楽天のサービスに興味を持ってほしいと思っています」
ユーザー目線に徹底的にこだわる星川の熱意が伝わったのか、楽天ウェディング事業内では、スムーズに承認をもらうことができた。短い開発期間のため開発メンバーと衝突することもあったが、最終的な皆の想いはひとつ。さまざまな困難を乗り越え、2015年12月18日に「Picmarry(ピクマリ)」が誕生した。

Create User Happiness

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サービスリリース時に自分たちで手作りしたメッセージカードとチョコ
星川「ゼロからサービスを作るということは初めてだったため、Picmarryには本当に愛着を持っています」
リリース後もすべてが順調だった訳ではない。アプリとしてスタートしたサービスだったが、日常的に使われるサービスではないため、アプリをインストールする人が少なかったのだ。そのため、あとからWeb版もリリースして、より多くの方に使ってもらえるようになった。

また、「画像を見ながら、衣装の料金を簡単に比較できるようにしたい」という理由から、たくさんの見本写真のみを並べて表示させていた。しかし、「違いがわかりにくい」とのユーザーからの指摘を受け、料金とスタジオ名も併記するようにした。

チームメンバーは、自分たちが立ち上げたサービスを成長させたいという気持ちが強い。

星川「ピクマリを見つけて、結婚式を挙げたいと思う人が少しでも増えてくれると嬉しいです。今後は、家族の記念日などにも対応できるようにして、末永く愛されるアプリにしたいですね」
星川の意欲はまだまだ尽きることはない。

「さらなるチャレンジに向けて」

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最高のチームメンバーや上司たちと一緒に
星川は学生時代にWeb開発について学んだ訳ではない。たまたま参加した楽天の新卒向けインターンシップで、Web業界の開発スピードや一人ひとりの裁量の大きさに魅力を感じ、2011年4月、新卒として楽天に入社した。

星川「できるからチャレンジしてごらん、とよく上司から言われるんです」
2016年現在、入社して5年ーー。エンジニアとしてキャリアをスタートし、1億PVを稼ぐ広告サービスの機能開発などを経験したあと、学生限定の若者向け会員プログラム「楽天学割」、楽天会員の特別会員プログラム「楽天プレミアム」といった新規サービスの立ち上げに関わってきた。

自身のこれまでの経験を振り返り、今まで多くのチャレンジを乗り越えてきた自負はある。

星川「今後は私が後輩たちの見本となっていけるように、もっと多くの事にチャレンジしていきたいです。今は海外勤務にも興味を持っています」
星川は力強く笑った。

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