Ekuippで無駄をなくしたい!ものづくりの“当たり前”にするために

Anyble株式会社は2018年3月に創業。その翌月、B2Bで製造業にある計測器や測定器を直接売買、レンタルできるプラットフォームEkuippのβ版をリリースしました。ものづくり立国日本が再び世界で活躍することを夢見て――今回はEkuippが生まれた経緯や今後の展望を、代表の松本悠利が語ります。
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Ekuippは製造業向けの楽ちんプラットフォーム

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▲Ekuippのホームページサイト。わからないことがあれば、いつでも運営チームにチャットができる

Ekuippは気軽に、直感的に計測器や測定器を売買、レンタルできるプラットフォームです。厳密には異なりますが、製造業に特化したフリマサイトのようなものと表現すればわかりやすいかもしれません。

法人向けのサービスはウェブサイトのUIやUXが個人向けサービスに比べあまり練りこまれていないケースがある一方、Ekuippは法人向けサービスにもかかわらず誰でも使いやすいということを念頭においてサービスを提供しております。

現状ですと、使わない計測器、測定器があったとき、どのようなプロセスをとるでしょうか?

売却を考えるとすると、おそらく買取業者を比較検討し、候補をいくつか決めてそこに電話もしくはメールで問い合わせをします。電話がつながらないこともありますし、メールで問い合わせをしても、やりとりを何回もしなくてはなりません。

さらに、そこから訪問日時を決めた後に、商品を一つひとつ査定してもらって、そこから値段を決めます。本業ではない作業に時間をとられることを考えて、すべて廃棄することを考える方もいるかもしれません。

それに対してEkuippはすべてのプロセスが簡易化されています。ひとつの商品の出品は3分で完了します。まさにフリマサイトと同様に、写真、商品概要、価格、配送方法、校正の有無について記載するだけです。

商品をわかりやすく伝えたいという場合でしたら、追加でYoutube動画も掲載することができます。また出品者と購入希望者はプラットフォーム上でチャットができ、連絡先を交換後、通常業務と同じように、見積もりや請求などを別途Eメールでやりとりしても構いません。

さらに出品者の住所はGoogle Map上で表示されているので、商品の受け取りは配送ではなく、直接引き取りに行くということも可能です。何かわからないことがあった場合は?そんなときはいつでもEkuipp運営チームにチャットできます。

ものづくりの日本を復活させるために、私は考えた

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▲代表の松本悠利。再びものづくり大国として日本が活躍することを夢見ている

製造業の方とお話ししているとこんな話がよく聞こえてきます。

「一時的に必要だったので高価な計測器を購入したが、ほとんど使わないので倉庫にずっと置いている」「利用してはいるが頻度は高くない」「新規の計測器を買う予算はない」「リース会社から借りるのも値段がばかにならない。売却したいけどプロセスに時間がかかるから廃棄する」

私自身もエンジニアとして製造業に10年間かかわってきたので気持ちが非常にわかります。

私の経験で申し上げますと、景気がいいときに予算がバーンと与えられて、もし予算を全額使い切らないと次年度の予算がカットされるので、もしかしたら使うかもしれないし、あったら便利かもしれないという程度の感覚で高価な計測器を購入したことがありました。

ただ残念ながら数回使ってみたものの、結局その後倉庫に保管されてしまってまったく利用しませんでした。 

日本はかつてものづくり大国といわれていましたが、近年その地位も他国の追従で危うくなっています。そのひとつの原因といわれているのがコスト。上の例をとってもやっぱり無駄なコストが発生しています。どうにかしてこの無駄なコストを省いて、製造業のためになりたいと考えているところにEkuippのアイデアを思いつきました。この考えの根底にはシェアリングエコノミーという考えがあります。

製造業のために考えた新しいシェアリングエコノミーの形

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▲Ekuippの開発風景。製造業全体が発展するためのひとつのツールにしていくことを目指している

近年シェアリングエコノミーの台頭がめざましいです。

シェアリングエコノミーとはいろいろな遊休資産を個人間でシェアする活動やサービスのことを指します。有名なところですと民泊を提供するAirbnb、個人ドライバーを提供するUber。矢野経済研究所によると、2016年度のシェアリングエコノミーの市場規模は約500億円で、2021年には2倍の約1000億円に到達すると推計されています。

この根底の考え方はみんなでいろいろなものをシェアして、無駄なコストを抑えようということ。もちろんリユースをすることで廃棄物も減るので環境保全にもいいです。

ただ、これは個人間のみに適用される考えでしょうか?私はこの考えは企業にも当てはまると考えています。ビジネスは競争だから、自分たちの資産を共有するなんてありえないとおっしゃる方もいますが、自分たちの主力商品を共有しろと言っているわけではありません。

あくまで、自社には不必要で、持っていても使わないようなものは、他社にとって役立つものがあるといっているわけです。1社1社の協力が業界全体の底上げになるのです。

特に私は製造業でエンジニアをしていたこともあって、日本の製造業がこの考え方を持っていただければうれしいと心から思っていますし、Ekuippのサービスは製造業の皆様のために役立つひとつのツールになりうると考えております。

テクノロジーの融合で広げるEkuippの可能性

2018年6月現在、β版としてEkuippを提供していますが、長期的には、他のテクノロジーとの融合も考えております。 

近年AI、IoT、フィンテックなど、テクノロジーの成長は目を見張るものがあり、既存の業界も構造改革が求められています。今から10年後、20年後のわれわれを取り巻く環境はガラッと変わっていて、現在提供しているプラットフォームのままで満足しているようでは、誰も見向きもしてくれないサービスになるでしょう。

テクノロジーの融合として、いくつか具体例を挙げますと、まずAIを導入することによって、出品者に対して、どの価格設定をすればどのくらいの確率で購入されるかを自動に推奨することができます。

購入者に対しても、価格、商品、モデル、製造年などの希望条件をあらかじめ入力してもらうことによって、毎回検索しなくても、その購入者にとって興味があるであろう商品にソートすることも可能です。

さらにIoTがもっと製造業に当たり前のように導入されれば、そのデータをEkuippのデータと共有することで、出品商品の資産管理がより簡素化されます。さらに運営者側にとっては、出品された商品をトラッキングすることによって、どの商品がいつ、どこで、どのような場面で、故障しやすいかなどを予測して、ユーザーにアラートを出すことさえできるかと思います。

ここであげたのはわずかな例ですが、さまざまなテクノロジーと融合することによってEkuippのプラットフォームはより魅力的になっていくでしょう。事業外収入を得たり、コスト削減ができたりするのはもちろん、これらを安心して、余計な手間をかけずに実現できるようになります。

私はEkuippが製造業で当たり前に利用されるようなプラットフォームになることを願っております。

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