エンジニアになって見えてきた、多様なエンジニアのあり方

IT専門学校を卒業後、株式会社エーピーコミュニケーションズ(以下、APC)に新卒で入社した島田愛は、入社4年目にして作業リーダーとなり、教育係りをもこなします。そんな彼女が考えるエンジニア像とは──。
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怒涛の引継ぎを乗り切り、いま力を注ぐのは後任の育成

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▲インフラエンジニアとして活躍中の島田愛

2019年5月現在、私のチームは、ISP(インターネットサービスプロバイダー)様に常駐し、営業担当者からの依頼に応じてエンドユーザーの方々に対する回線開通業務を行っています。具体的にはルーターやスイッチなどのネットワーク機器の設定、ドメインやDNSの設定などを行います。

チームの中で、私は作業リーダーとして案件をほかのメンバーに割り振ったり、新人を教育したりしながら、業務で使用するためのツールの作成や修正をしています。

今はメンバー全員が作業の流れだけではなく作業の意味や影響度を理解しており、日々スムーズに業務を行えています。しかし、チームの立ち上げ当初は今からは想像できないほど大変でした。

1年半前までこのチームの業務は常駐先企業の社員の方が担当されていて、その業務をAPCが引継ぐということで私が参入しました。

先方の人事異動の都合もあり、前任の方からの引継ぎは1年かけるべき内容を4カ月でこなすという怒涛のスケジュール。やり切れるか不安はありましたが、できるかできないかを考えている時間はありません。「やるしかない!」と腹をくくり引継ぎを受け始めました。

前任者からの引継ぎに対して受身でいたらあっという間に4カ月が経ってしまうので、本やネットで調べれば出てくるような技術的な内容は、できるだけ自分で勉強しておきました。そして前任者から教えてもらわないと引継げないようなこと、たとえば作業の仕方だったり、ドキュメントのつくり方だったりに、引継ぎの時間を割けるよう工夫しました。

最初の1カ月は、ひとりで引継ぎ業務を行っていました。2カ月目からはもう1名が参入し、残りの3カ月間は2名体制で作業役割を分担。足りないところはお互いに補い合いながら、この怒涛の引継ぎを乗り切りました。今考えれば、限られた時間の中で我ながら本当によくがんばったと思います(笑)

「つながること」を“当たり前”にするのはマニュアルではなくマインド

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▲APCに入社してからゴルフを始め、会社のゴルフコンペに参加しています。ここから社内に色々な繋がりが出来ました。

仕事をする上で、「お客様に信頼される人・チームになろう」という気持ちを日々心掛けています。

私たちのチームが行う回線開通業務は、エンドユーザーの方々にとっては「つながる(開通する)ことが当たり前」でなければならないので、それができなかったときの信頼の落ち度はとても大きいと思っています。どんなに小さなミスであっても、「つながらない(開通しない)」ということが起きれば、お客様の信頼を一瞬で失うことになります。それは絶対に避けなければなりません。

しかしある時、参入間もないメンバーが担当した回線開通業務で、開通できていないという事象が発生しました。マニュアルにある手順に則って作業を進めるのですが、そのうちのひとつの手順を飛ばしてしまったことが、この事象を起こした直接の原因でした。新たなメンバーが増える中で、業務が流れ作業になっていることに私が気付けていなかったのです。

さまざまな作業がある中、ただマニュアルをなぞるだけではなく、きちんと一つひとつ丁寧にその作業の意味を理解し、ミスをしたときの影響範囲を意識する──。

自分の中で大切にしてきたはずのことが、メンバーに伝わっていなかったことを痛感した出来事でした。今後同じようなことがないよう、マネージャーを巻き込んでマニュアルの見直しや作成など業務改善を進めました。

ただ、メンバーがマニュアルだけを理解しても意味がない。それだけでは本質的に自分が大事にしていることがメンバーに伝わらないと考えました。なので、「なぜこの作業が必要なのか、その作業の失敗がお客様やその先のエンドユーザーの方々にどういうインパクトを与えるのか」を時間を取って伝えていくことで、チーム全体の業務に対するマインドを高めるよう心掛けています。

自分の強みを生かし、自分なりのエンジニア像を実現していきたい

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▲エンジニアでもありゴルフ好きでもある父が買ってくれたゴルフセット。一緒にラウンドしながら仕事の話をすることもあります。

学生時代は、明るく真面目でとにかく笑い声が大きかったです。そこは、今とあまり変わらないですね。高校時代はブラスバンド部でトロンボーンを担当していたのですが、男子バスケ部と女子バスケ部のマネージャーもやっていました。昔から誰かのお世話をするのが好きだったのかもしれません(笑)。

高校卒業後の進路を決めるときに、大学か専門学校どちらに行くか悩みました。しかし、大学に行って将来の選択肢を広げるよりも、今方向性を決めてその分野で時間をかけて成長していこうと思い、専門学校に行くことを決めました。方向性は「IT」です。

実は父がエンジニアで母はプログラマーなので、私はITサラブレッドなんです(笑)。そんな両親を幼い頃から見ていて、“仕事=IT”だと思って育ってきたことが影響しているのかもしれません。

昔はセキュリティも緩かったので、自宅には父が持ち帰ってきたシステムの構成図やフロー図などがあり、それを組んでいる父を見て「なんのパズルしているんだろう、楽しそうだな」と思っていたのを覚えています。

「IT業界にいる人は全員高度な知識が必要な機械に携わっている人」──そんなイメージを持つ人もいるかもしれません。私もエンジニアとして働き始めるまでそう思っていました。

しかし、実際にエンジニアとして仕事をしていく中で見えてきたのは、エンジニアには「高度な技術力」だけではなく、さまざまなスキルが必要であり、そういった高度な技術力以外の力を発揮して活躍しているエンジニアがたくさんいる、ということでした。

エンジニアの仕事は、ただ黙々とパソコンに向かっているだけではありません。案件に関する関係者との調整や複数の案件を期限までに完遂させるための計画立案、打ち合わせなどに必要な資料やマニュアルの作成、チームメンバーの教育など多岐にわたります。特にコミュニケーション能力の重要性はいろいろな場面で感じます。

もちろんエンジニアである以上、ある程度の技術力は必要ですが、そこに自分の強みを掛け合わせることでいろいろなタイプのエンジニアが生まれるんじゃないかと思っています。

エンジニアの形はひとつではない。自分の得意分野を生かせば「自分らしいエンジニア像」を実現していける──私はそう信じています。

自信をもって「私はエンジニアです」と言えるようになる!

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▲色々な強みを持つ先輩達の背中を見ながら、私なりのエンジニア像を実現して行きます。

ITエンジニアになってもうすぐ4年が経ちます。これまでの業務は、システムが停止することなく、利用顧客に対してつつがなくサービスを提供できるように維持管理する「運用」と呼ばれるフェーズの業務でした。

そろそろ別のフェーズの業務も経験したいと考え、近々構築(システム自体をつくる)フェーズを担当するチームへ異動することになりました。同じネットワークエンジニアの業務ではありますが、フェーズが変わると使う言葉や仕事の仕方も変わるので、今は異動に向けて情報収集をしています。

もう少し先の将来については、まだ具体的になりたいイメージを描ききれていないのですが……。

たとえばお客様先に常駐しながら本社と常駐先のパイプ役となるマネージャーや本社で複数のチームを管理するグループマネージャー。または広報としてエンジニア経験を生かしながら社内外のステークホルダーとのコミュニケーションをサポートするなど、自分の強みを上手く生かして自分なりのエンジニア像を実現し、APCの中で貢献していきたいと思っています。

今はまだエンジニアになりきれていなくて、自分の中では「エンジニア(笑)」と「(笑)」が付いているので、「(笑)」が取れて自信をもって「私はエンジニアです」と言えるようになるまでは、しっかりとエンジニアという仕事に向き合っていきます。

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