低コストで質の高い見込み客を獲得するAIソリューションを普及させたい

2012年創業のAIソリューションのスタートアップ Appierは2017年以降、プロダクトの拡大期に入り成長を遂げています。今回は数々のお客様にAIベースのソリューションを提案している川口智也が、リード獲得のためにはどのようにAIを利用すればいいかをご説明します。
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企業の多くが利用する中核指標「CPL」に欠けている視点とは

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▲Appier Japan アソシエイトディレクター 川口智也

CPL(リード獲得単価)は、これまでマーケティング活動を評価するための中核指標とされてきました。Hubspotの調査によると米国の企業の63%が、自社のサイトへのトラフィックおよびリード獲得をマーケティングの最大目標と位置づけており、CPLを重要視するのは当然です。

しかし、CPLには大きな欠落があります。それは、リードの質が考慮されていないという点です。低CPLそれ自体は望ましいことであっても、質の高いリードの獲得が伴わなければ、コンバージョンレートや収益の低下をもたらすことになります。

「低CPLの実現」と「オーディエンスセグメントの特定」はできる

Appierとお取引いただいているマーケターの皆さんはCPLの抑制と、高いコンバージョンレートをもたらす高品質リードの獲得のいずれかしか達成できないと思っていますが、僕らは「人工知能(AI)を活用することによって、両方実現できる」とお伝えします。

AI搭載のデジタルマーケティングプラットフォームを使うと、顧客が持つ複数の利用デバイスを認識することができ、デバイスを横断した閲覧行動をもとに行動プロファイルを構築します。

さらにこのプラットフォームは、ウェブ閲覧と購入との相関性が高く、収益につながりやすいオーディエンスグループに共通した顧客属性や嗜好を特定し、同様の特性を示す他のユーザーをも特定できます。

企業がこれを利用すれば、広告キャンペーンを通して最良のオーディエンスに接触することができ、これまで想定していた領域を上回るリードの拡大が可能になります。

たとえば、3日間に10種類の製品情報を閲覧した消費者と1日に5種類の製品を閲覧した消費者が存在する場合、従来のマーケティングアプローチは、両方のオーディエンスを対象に施策を実施し良い結果を祈るような、曖昧な想定に基づいたものでした。

しかしながら、AppierのAIプラットフォームなら、そうした希望的観測を排除し、CPLを抑制しながら、最も収益に寄与する顧客をターゲットすることができるのです。

また、AIはリマーケティング(プロダクトに興味を示しながらも購入にいたらない見込み顧客にリーチする)においても効力を発揮します。ひとりの顧客が利用するデバイスすべてに働きかけることにより、初回訪問から購入にいたるまでの時間を短縮できるのです。

たとえば、ユーザーがPCで製品情報を閲覧し、さらにスマートフォンでも同製品を閲覧したとします。そこでAI搭載のシステムにより、PCに向けては電子メールで、スマートフォンに向けてはアプリの通知で配信することができます。

これは、消費者にとって、利用デバイスを変えたり電子メールアプリからウェブブラウザに切り替えたりする手間が省け、数クリックで直接購入できるという利便性を提供できるのです。

企業も顧客も満足できるように

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▲AIを使うと、消費者のデバイス行動を分析・把握できる

さらに、Appierのプラットフォームなら、ユーザーごとのデバイス横断の閲覧行動や行動履歴にあわせ、最適化されたリコメンデーションや広告クリエイティブの提示が可能です。

こうした閲覧行動は、デバイスではなく個人に帰属するものとして認識され、特定の意図や行動ならびに習慣を持った「人」の実像を構築できます。このアプローチは、より高いコンバージョンレートをもたらすだけでなく、マーケターが求めているオーディエンス特性の把握がより具体的になります。

従来のマーケティング技術で理解可能なのは、デバイスを横断して閲覧されたコンテンツのトピックに関する分類は、スポーツ、テクノロジー、経済、旅行といった大まかなことだけでした。技術的なハードルがあり、ネット上でやり取りされている話題の分析範囲が限定的だったからです。

しかし最新のAIを使うと、スポーツのなかでも野球やサッカーなど、テクノロジーの分野では、AI、仮想現実(AR)、開発言語のPYTHONといった具体的なところまで把握することが可能になりました。

たとえば30代、外資系のデジタル広告企業に勤める男性消費者の複数デバイスに及ぶ閲覧行動と、閲覧コンテンツに含まれるキーワードをAIで分析すると想定してください。

彼は所有する複数のデバイスを横断して、毎日いろいろなウェッブサイトを閲覧したりワードを検索するでしょう。プライベート旅行中にはバスケットボール、仮想現実、ビットコインをチェックする一方、勤務時間中には出張のための格安ホテル、朝食といったキーワードを含むコンテンツを閲覧していることをAIが把握できるのです。こうした情報を元に彼のより鮮明なプロファイルと嗜好が浮かび上がります。

マーケターはこれらのデータを踏まえて、最適化されたコンテンツを用いた個別のマーケティングが可能になるのです。

ここで重要なのは、これにより企業やブランドは彼、さらには彼と似た嗜好を持つその他大勢の消費者との接点を持つことで、長期的な関係を構築できる可能性があるということです。

また、低コストで効果のある広告キャンペーン施策も実現できます。

皆さんもひとつの会社やブランドからの同じようなメールを何度も受け取ったという経験があるのではないでしょうか?このように、お客様にメッセージを配信し過ぎると、負荷が多くなり、広告キャンペーンから距離を置かれてしまうことになります。そして、より多くの広告費が発生してしまいます。

そこで、Appierの高精度なAIアルゴリズムによって、消費者がメッセージの多さに戸惑うことのないように調整をおこない、広告費用の適切な配分と、インプレッションの無駄打ちを抑制します。1日あたりの上限を設定したり、キャンペーン期間を通じた上限を設定することもできます。

世界有数の化粧品会社はCPLを抑制しつつ、リード数を167%に拡大

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▲マーケターの顧客理解、成果の出るキャンペーンの実施を可能にするのはAI

台湾市場でお取引しているEstée Lauder社のケースでは、この手法が同社のマーケティングの成功につながっています。

同社はAppierのCrossXデータベースに蓄積された、過去に実施した3,000ものキャンペーンデータに含まれるプロファイルのなかから「ルックアライク」機能を用いて新規の高価値かつ若年層のオーディエンスを獲得することができました。

これにより、同社は獲得リード数を167%に拡大し、同時にCPLを従来の63%に抑制できました。さらに、CrossXの様々な機能を活用することでブランドに興味を持つ高価値ユーザーがコンバージョンにいたる時間を短縮しました。

リードの質を高めたいマーケターにとって、AIは、獲得単価の抑制のみならず、収益に貢献する顧客を獲得するための非常に強力なツールだといえます。さらに、マーケティングリードの獲得において、ローコストと高品質はいまや両立可能となりました。

Appierは費用対効果高く潜在顧客を獲得するために最適化されたAIを開発しています。今後もAIを活用したデジタルマーケティングソリューションの認知を高め、ひとりでも多くのマーケターのお手伝いをしていきたいです。

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