金融業界がAIとデータサイエンスでマーケティングとROIを向上させる方法

2012年創業のAIソリューションのスタートアップAppierは、プロダクトの拡大期に入り着実な成長を遂げています。Appier初のカスタマーサクセスマネージャーに起用された小林慎が、金融業界のマーケティングを革新するデータサイエンスプラットフォーム「アイソン」の強みについて説明します。
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金融マーケティング×AI 技術進歩により変わる現場

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▲Appier カスタマーサクセスマネジャー小林 慎(こばやしまこと)

この10年でデジタル技術は消費者のあいだに急速に普及しました。たとえば、チャットボットは人間さながらの対応が可能になりつつあり、AIスピーカーを導入する家庭や企業も多くあります。

ASEANや香港の金融機関の調査によると、近い将来、新規口座開設の際にチャットボットでやり取りする金融サービスの顧客が増えることが予想されています。さらに、この調査の回答者の30%超が、今後12~18カ月のあいだにAIとチャットボットが金融サービスにとってトップの技術インフルエンサーになると予測しています。

さらに、Gartner社は、2020年までにすべてのオンライン顧客サービス業務のうち25%がチャットボットなどの何らかの支援技術を使用するようになるだろうと述べています。

しかし、現在すでに、金融サービス分野のマーケティングも、AIの目覚ましい進歩によって変化を遂げ、パーソナライズされたアプローチをはじめました。

AIは、広範囲におよぶデータポイントから収集した情報を照合・分析することで見込み客の全体像をつかむことができます。特定の条件でユーザーのセグメンテーションをおこない、行動を予測し、類似オーディエンスを見つけ出すことで従来よりも多くの見込み客にリーチすることが可能になりました。

世界で最も急成長を遂げているのがアジア太平洋地域の新興国の銀行市場です。

特にフィンテック市場は、2020年までに720億米ドル相当になる見込みです。デジタル決済システムの導入が増加することによって、これまでになかった顧客に関するインサイトを手に入れることができるようになると、より適切に既存顧客をターゲティングし、類似したクライアントを判断し、行動を予測するうえで、ふるいにかけてパターンを見つけ出すための大量のデータが得られます。

氾濫する情報を価値あるものに ビッグデータ利用の道しるべを提供

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▲AIを使って消費者の行動を把握した上でパーソナライズしたメッセージを送る

銀行業務、投資、保険といった一連の金融商品の販売促進を担当するマーケターが抱える課題のひとつは、「消費者に情報を提供して教育し、商品やサービスを各自のニーズに合わせてカスタマイズすると同時に、24時間365日利用できるようにするにはどうしたらよいのか?」ということです。

この数年、ビッグデータは非常に役立っていますが、ただデータを集めても、この課題を解決するのは簡単ではありません。

データを集めるとマーケターたちは、「どのようにして顧客ビューに結合すればよいのか?」「どのようにして適切なオーディエンスを特定するのか?」「ユーザーの意図をどう解釈すればよいのか?」「どのようにしてユーザー行動を予測するのか?」「どのようにしてリーチを拡大し新規顧客を発見するのか?」「どのようにして顧客離れを防ぐのか?」など、次々に壁にぶつかります。

そこで、より良い決断をくだすために必要になるのは、データを可視化し分析する方法。私たちにとっての目下の最重要課題は、企業にとって増えつづける情報を、企業にとって意味のあるものにすることです。

このためにAppierは、データを一元管理し、精度の高い予測のためのインテリジェンスを提供し、業務の自動化を支援するAIプラットフォームを提供しています。そのひとつが、「アイソン」です。

Appierのデータサイエンスプラットフォームである「アイソン」は、取引や、過去のキャンペーン結果、ユーザー行動など、過去のデータを利用して将来の行動の指針としてのパターンを導き出すだけでなく、それらの情報を変換して新たなオーディエンスを発見し、今後の活動を予測し、ターゲティングできます。

業務の自動化を支援するAIプラットフォーム「アイソン」の能力

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▲多様なデータをAppierのアイソンによって分析し、オーディエンスを包括的に把握

「アイソン」は、大きく分けて6つのことができます。

1つ目は、断片的なデータソースの統合。AIを活用することによって、自社のチャネル(ウェブサイト、アプリ、CRM、オフラインデータ)や外部チャネル(ウェブ、アプリ)を含む、さまざまなマーケティングチャネルと顧客サービスチャネルから集めた顧客データを1カ所に融合します。

これにより、顧客に関してより包括的かつ総合的なビューが提供され、顧客の興味関心、習慣、デバイスの利用傾向が明らかになります。これらのインサイトを活用して、興味関心、エンゲージメント、コンバージョンを促進する、より適切にターゲティングしたマーケティングキャンペーンをより適切な時期に作成できます。

2つ目は、適切なオーディエンスの発見。ユーザーは、それまで顧客でなくても、たとえ銀行口座を持っていなくても、企業の見込み客になり得ます。先進的なAIモデルは、複数のデバイスにまたがるクロススクリーン行動の追跡、統合、分析をおこなうことで見込み客を特定できます。

3つ目は、ユーザーの意図と行動の理解。AIは、顧客が購入サイクルのどの段階にいるかを特定することで、ユーザーの次の段階を予測することも得意としています。キャンペーンを顧客の準備状況に合わせることで、時間と経費を節約できます。消費習慣や興味関心を突き止めることもできます。

4つ目は、予測的なオーディエンスセグメントを作成。AIによって、ユーザーの意図と行動を分析することで、オフラインのデータや外部から入手したデータの情報を利用し、企業の自社オンライン環境の外にある一見あいまいな人口統計学的情報、習慣、興味関心から予測的なセグメントを作成します。

このような実用的なインサイトによって、絶好のタイミングでオーディエンスの心に響きそうな、適切なメッセージ、ビジュアル、商品、価格を盛り込んだ最良のキャンペーンを展開し、ユーザーをコンバージョンに導きます。

5つ目は、新規顧客の拡大。類似オーディエンスの作成は、単なるCRM情報の複製ではありません。キーワードと最近訪問したサイト、金融サービスに関係のないウェブサイトでの最近の購入履歴などの組み合わせによって、人口統計データを超えた目に見えないパターンを発見し、習慣や行動を深く掘り下げることができます。

また、AIは、数のチャネルやデバイスを横断して分析するため、類似オーディエンスのなかでまだ獲得していない見込み客を提示します。

6つ目は、顧客離れの防止。「アイソン」は、離脱しそうな行動をした既存顧客を特定できます。これにより、顧客維持率を引き上げるためにリエンゲージメント戦略によって、潜在的な損失を機会に転じることができます。

「アイソン」は、これらの能力でマーケターの悩みを解決します。

ビッグデータを宝の山に変えるAIとAppierのこれから

金融サービス分野の急速なデジタル化によって、既存顧客や見込み客に関するかつてないほどの量のデータを入手できるようになりました。

このビッグデータには、潜在顧客を獲得し、維持するための顧客理解や新しいマーケティングのアイデアを提供してくれるインサイトが含まれています。ビッグデータからインサイトを導き出すには、AIを使うのがベストな方法です。

Appierの台湾、日本、シンガポールに働くわれわれカスタマーサクセスマネジャーは、Appierでは様々な業界のマーケターの皆さんを支援するために、意見や課題に耳を傾け、課題解決のためにAIをファインチューンしていきます。

開発チームは日本のお客様が成果を出すための機能や分析軸をカスタマイズします。これは、特化型AIを開発し、その強みを知り尽くしたAppierならではの取り組みです。

これまで説明してきた内容を読んでいただければ、アイソンは金融機関にかぎらず、あらゆる業界に使えるソリューションであることがわかってもらえると思います。

ビッグデータを保有しているにもかかわらず、活用の方法が見いだせていない企業のマーケター、データ分析担当者の皆さんに、データを宝の山に変えるAIを体験していただきたいです!

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