「本当にやるんですか?」 思わず社長に聞いた“無茶な構想”を、開発チームがやりきる

中小企業でも簡単に使えるマーケティングツールをめざし、株式会社ベーシックが提供するサービス「ferret One」。「Webマーケティングを世界一簡単にする。」というミッションを遂行するために、その裏側で尽力しているのが19名の開発チームです。その責任者である斎藤幸士は、どんな思いでこのプロダクトに携わっているのでしょうか。
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どのエンジニアが見ても“無茶”なプロダクトに、本気を感じて

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「はじめてその話を聞いたときは、まず無茶だと思いました」――現在、「ferret One」の開発責任者を務める斎藤幸士。彼は入社前の2014年、当社代表の秋山勝から新たなWebマーケティングサービスについての構想を聞き、驚きました。

斎藤は、情報通信系の研究所でプログラマとして勤務した後、自らスタートアップを立ち上げた経験などをもつ、生粋のエンジニア。だからこそ、その技術的な難しさがよくわかったのです。

当時、ベーシックが開発に着手していたferret Oneとは、中小企業でも簡単に使えるマーケティングオートメーションツール。これ一つでWebマーケティングが始められるオール・イン・ワンのマーケティングツールです。

斎藤 「基本的に、マーケティングオートメーションという製品をつくること自体が相当大変なことなのです。それを大衆向けに、誰でも簡単に使えるものにしたいというのは、普通に考えてかなり無茶な話だなと(笑)」

しかし秋山が斎藤に話をもちかけたときには、すでに開発途中のプロトタイプがありました。斎藤はそれを見て、一気に気持ちが傾きます。未完成のプロトタイプに、彼は“ベーシックの本気”を見たのです。

またその頃、当社では20数万人の会員数を誇るマーケティングツール「FerretPLUS」を提供していました。斎藤は、そのFerretPLUSを、マーケティングノウハウを提供するメディアへと方向転換する構想にも魅力を感じます。

斎藤 「その決断自体も思い切ったことだと思いましたが、20数万人のユーザーに対して新しいプロダクトを提供できることは、純粋にチャンスだと感じました。技術的には非常に難しいけれど、ユーザーもいて、別事業で利益も十分出ている。そのうえでベーシックがその新しい事業に全力投球していくなら、その船に乗ってみたいと思ったんです」

ferret Oneの構想に共感して、斎藤がプロダクト開発の責任者としてベーシックに入社したのは、2014年4月のこと。しかもいつの間にか、その年の夏にリリースの予定が決まっていました。

“とんでもない無茶”だと感じたことを、そんな短期間で実現できるのか――斎藤はまず、開発チームづくりからスタートすることにしたのです。

開発チームが一丸となって、ferret Oneのミッションにコミットする

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ferret Oneに求められる機能は、Webサイトを作成する機能、記事を投稿するブログ機能、アクセス解析、問い合わせフォーム、メールマーケティング機能、顧客管理など。それらはすべて、単体でも商品化ができるレベルのものばかりです。

リリース予定日まで、たったの4カ月。そもそも優秀なエンジニアが揃わないと、とても実現できない……。そう考えた斎藤は、人材を求めて海外へ飛びます。ベトナムで開発ラボを立ち上げ、まずは現地のエンジニア3名をアサインしました。

斎藤「すべての機能を一気に実装するのは無理なので、まずは最低限必要なものから作っていくことにしたんです。スモールスタートではじめました」

斎藤はその後も開発を進めながら、優秀な人材確保に平行して取り組んでいきました。2017年3月現在、開発チームは19名体制にまで拡大しています。

斎藤 「現在のチームは、一人ひとりが “Webマーケティングを世界一簡単にする。”というミッションにコミットしているベストメンバーだと思っています。仕事はハードですが、一人ひとりが圧倒的な成長を見せてくれています」

そして2016年以降、開発チームは新機能開発から安定稼働へと軸足を移し、UI(ユーザーインターフェース)と呼ばれる操作画面の見直しや、UX(ユーザーエクスペリエンス)と呼ばれるユーザー体験部分の改善に取り組みはじめました。

動作速度をすべてのページで機械的に計測して目標数値に近づけたり、大量のトラフィックが来ても耐えうるようにインフラの構築をしなおしたり――。「泥臭い」作業に対して、徹底的に時間を費やしたのです。

斎藤 「安定稼働にシフトしたのは、我々のお客さまが必要としているマーケティングツールとしての機能が、ひとまず一通り実装できていると判断したからです。この機能をちゃんと使えれば必ず効果が上がる。だから、今度はそれらの機能を磨き上げようと考えました」

しかし、開発チームが機能開発からサービスの安定稼働にシフトしたのには、もうひとつの理由がありました。それは社内の他事業部から、ferret Oneに対するフィードバックを受けていたことでした。

一筋縄ではいかない開発を可能にしている、ベーシックがもつ「3つの顔」

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ベーシックはferret Oneを開発しているツールベンダーであると同時に、実際に自社開発のツールを使ってマーケティングを行っている事業会社でもあります。

実は社内でも、他事業部で実際にferret Oneを導入・活用していました。ときには新しい機能を載せたベータ版を社内でまず使ってみて、使い勝手や実際の動作状況などのフィードバックを受けて改善してから、リリースに至ることもあります。

斎藤 「社内から『使いにくい』とフィードバックが来るようでは、ユーザーを満足させられるはずがありません。そうした意見をもとに、改善を重ねていったんです」

また自分たちがそのツールを使い、日々マーケティングを実践しているのだから、その効果の検証も容易です。さらにベーシックには、マーケティングの情報を発信している自社メディアもあるのです。

斎藤 「ユーザーがすぐそばにいることは非常に有効です。本当にお客さまが活用して効果がでるのかどうか。生のデータを使って、自分たちのサービスを成長させることができる。さらに、成功事例を自分たちのメディアで発信もできる。そんな会社は世界中を探してもベーシックしかないと思いますよ」

斎藤が秋山からferret Oneの構想を聞いてから、2017年でちょうど3年が経ちます。このわずかな期間の間に、開発チームは機能改善だけではなく、システムの裏側をごっそり変える、ハードなリプレース作業も幾度となく繰り返してきました。

それが実現できたのは、ひとえに開発に投資できるビジネス環境が整っていたからに他なりません。

しかしどんなに環境が整っているとはいえ、はじめに「無茶だ」と思ったほどのこのサービス開発に、斎藤はなぜここまで力を注いでこれたのでしょうか。

あのとき自分にマーケティング視点があれば……“大衆化”に感じる意義

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実は過去に一度、斎藤は自身が立ち上げたスタートアップで苦い経験を味わっていました。エンジニアである自分が開発した製品で起業したものの、マネタイズがうまくいかず、事業を撤退することになったのです。

斎藤 「あのときの自分に何が足りていなかったのか……それが他でもないマーケティングの知識だったと思うんです。だからベーシックの掲げる“Webマーケティングの大衆化”という言葉の意義がよくわかるんですよね。マーケティングの視点が自分にあれば、他に何か方法があったかもしれませんから」

また斎藤自身だけではなく、下町で工務店を営んでいる彼の実家も、まさにferret Oneが対象とするユーザー層。誰よりも切実に、“大衆化”されたWebマーケティングの必要性を感じているのです。

斎藤 「下町の工務店には、独自の良さがあります。でもこれからは、それをWebで発信していかないと成り立っていかないんですよね。そうした方たちが、全国にたくさんいる――だからこそどうしても、“大衆化”が必要なんです」

Webに明るくない人たちでも、簡単にWebマーケティングをはじめることができる。それは、さまざまなサービスがWeb上で行われていく時代にあって、何よりも必要なことである――。

斎藤 「誤解を恐れずいうと、ferret Oneはもっと高い価格で売ってもいいくらい価値のあるプロダクトです。それだけお金も時間もかけて作っていますから。でも、そうしないのは“大衆化”というビジョンがあるからこそ。ここにベーシックの本気があると思っています」

メンバー一人ひとりの成長とツールのブラッシュアップを同時に行いながら、ferret Oneを通じて事業の成長にもコミットできるようになること。斎藤に課されたミッションはまだまだ山積みです。

今度こそは、やり抜きたい――「Webマーケティングを世界一簡単にする。」というミッションのもと、斎藤はさらなる先の未来を見据え、今日もferret Oneと向き合っています。

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