入社1年目で海外拠点立ち上げに抜擢ーー企業に属さないはずだった彼を駆り立てた挑戦心

ポイント制報奨プログラム「インセンティブポイント」を通じ、海外展開を行っている(株)ベネフィット・ワン。初のヨーロッパ進出の責任者に手を挙げたのは、当時新入社員だった安田敦史でした。学生時代からフリーランスで活躍し、就職する気持ちがなかった彼はなぜ、当社を選び、海外へ挑戦したのでしょうか。
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挫折が出会わせてくれたビジネスの世界

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▲新入社員の時に掲げた「2020年にベネフィット・ワン社員としてどうなっていたいか」という想い
当社のドイツ拠点責任者として活躍する安田敦史が、はじめてビジネスに触れたのは大学時代のこと。夢への挫折がきっかけでした。

高校時代、安田はパイロットを目指しており、大学の航空学科への進学が決まっていました。しかしそんな折、リーマンショックをきっかけに父親の会社が傾き、その道を断念せざるを得ない状況に……。

安田 「もともと経済的にも時間的にも自由な環境で育ち、不自由な経験をしたことはありませんでした。しかし、リーマンショックを機にはじめて経済的な不自由を経験し、夢を諦め、併願していた私立理系の大学に進むことになったんです」

進学したものの、何の目的もないままなんとなく大学に通うことに疑問を感じた安田。今まで夢を追いかけてきたからこそ、「このままではいけない」と危機感を覚えます。改めて、自らの人生をきちんとコントロールしようと考え、大学中退の道を選びました。

安田 「大学2年で中退をし、学費のも少ない国立大学に3年次編入で入ることにしました。ただ、入学金と学費を自分で払うため、お金を稼ぐ必要がありました。

でもただ、アルバイトだけではどう計算しても間に合わない。いい方法がないかと模索していたなか、何となくインターネット掲示板で相談してみたところ、“ビジネスをやればいい”という答えがあり、はじめてビジネスそのものに興味を持ちました(笑)」

小学生のときに独学でプログラミングを勉強し、熱中していたゲームの攻略サイトを立ち上げた経験があった安田。掲示板の回答から、実はその行動もビジネスにつなげられたのだと気付き、自分でもビジネスができるのではと思いはじめたのです。

最初はEコマースからはじめ、その後、海外から商品を直接買い付ける貿易事業へ。そして、そのノウハウを活かしてコンサルティング等を行っていきます。

夢を諦めざるを得ない状況があったからこそ出会えた、ビジネスの世界。気が付けば、自分自身で不自由のない生活を送るレベルにまで達していました。

偶然がくれた、出会い

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▲ドイツ拠点の開所式での一枚
安田 「企業に就職する気持ちは全くありませんでした。ただ、就活生という立場は、さまざまな人に出会えるチャンスだと思い、活動していました。そんな折、行きつけの店でたまたま当社の役員に出会ったんです。その出会いをきっかけに、ベネフィット・ワンのビジネスの面白さと可能性に惹かれました。

当社は企業の業種・規模を問わず、誰もが使えるサービスを展開しています。そこまでネットワークを広げられる可能性を秘めたビジネスかつサービス分野における日系企業の海外成功事例が少ないという点も魅力に感じたんです」

ちょうどその当時から、海外展開にも力を入れていたベネフィット・ワン。安田は日本のサービスを海外に展開する「グローバル化」にも興味を持っていました。

安田 「グローバル化にはふたつあります。ひとつは、海外のものを日本に展開すること、もうひとつは、日本のものを海外に展開すること、難しいのは圧倒的に後者です。また、サービスで海外展開に成功している日本企業がないことにも、挑戦心を駆り立てられ、入社を決めました」

入社後、すぐにそのチャンスが訪れます。ドイツ拠点の立ち上げ責任者というポジションの社内公募がはじまり、もちろん安田はすぐに手を挙げました。社会人経験はなく、日本での実績もない……。しかし、学生時代に培ったビジネス感度で緻密な市場調査を提出し、新入社員にも関わらず抜擢されました。

安田「上場企業なので、全く実績のない私を行かせることに反発もあったと聞いています。ただ、社長が後押しをしてくださった。だからこそ、絶対に結果を出さなければいけないという覚悟が改めてできました」

正攻法には当てはめない、独自の戦略

海外に展開しているのは、「インセンティブポイント」という商材。企業の従業員に対する報奨の仕組みに目を付けたもので、お金ではなくポイント付与で従業員を褒める仕組みです。企業独自の付与基準に応じて、従業員は仕事を通じ、ポイントを貯め、貯めたポイントは当社が仕入れるアイテムと交換することができます。

社員のアイデアから生まれたこの商材を2006年に事業化し国内に展開。その後、2012年より海外にも展開をはじめています。

ドイツでは、ちょうど立ち上げをした2015年より4~5年前にポイントを貯めて使う文化が根付きはじめていました。そんなときの進出はチャンスでもあったのです。デュッセルドルフに立ち上げるはずだった拠点は、安田の市場調査のもとミュンヘンに変更。そこには、安田なりの戦略がありました。

安田 「デュッセルドルフを予定していた理由は、日系企業が多かったからです。しかし最終的には、現地企業が多いミュンヘンを選びました。なぜなら、日系企業から狙うと日本人好みのサービスになってしまい、現地の人には根付かないからです。長い目で見て、現地で愛されなければ意味がない。だからこそ、現地企業かつ大手から攻める戦略を取りました」

現地企業を狙う戦略を取ることで、もちろん競合となるのは現地企業。中には、創業約60年の大手企業もありました。捉え方によっては、逆境とすら思える状況も、安田の挑戦心を駆り立てます。

安田 「競合に老舗大手企業がいることはわかっていました。だからこそ、ドイツに行った最初の半年は、とにかく綿密に事業計画を立て、とマーケティングを行いました。最初に負けない戦略を立てることが大切だと思っています。勝負は負けるべくして負けます。だからこそ、負けない気力が大切なんです」

絶好の機会を見つけられる視点をもつこと

2015年に立ち上げすでに2年半、安田が見据えるのはもうドイツ制覇ではありません。ヨーロッパ、そして世界を見据えています。

安田 「いろんなビジネスを自分起因でやっていきたいです。今年中にはドイツ制覇を目指したい。そしてヨーロッパ、その次はEMEA(Europe、the Middle East、Africa)を狙いたい。常にチャンスを見つける視点を持てるように意識したいです。

以前どこかで聞いたのですが、ふたつの靴メーカーがアフリカに市場調査に行った際、その国が靴を履いていない人で溢れている状況を見て、“市場がない”という判断と、“絶好の市場だ”という判断にわかれたいう話があります。

後者の視点を持たないと、チャンスを掴めないと思っています。だからこそ、常に絶好の機会を狙っていきたいですね」

今まさに、事業は追い風を受けています。ベネフィット・ワンの海外拠点は、安田のような若い発想力に支えられています。

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