“超属人化”されたバックオフィスという世界、その変革へ挑む

バックオフィスの大きな問題のひとつが、小さなことから大きなことまで、多種多様な仕事に日々追われていること。作業が属人化していて、担当者は進捗を誰かに報告する時間もなく、ひとつの作業が終わったらまた次の作業……そんな日々をくり返しています。そんな現状を変えられないか。そこからBizerの挑戦がはじまりました。
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バックオフィスは組織運営の要。なのに、努力任せという現状

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▲2017年8月中旬、中小〜大手のバックオフィスを集め、ヒアリングを実施
バックオフィス(管理部門)で働いたことがない方に質問です。バックオフィスの担当者がどのように業務を管理し、どのように仕事を進めているか知っていますか?

業務内容は、ざっくりと言えば総務・労務・経理・法務など。その1日は、何時間も電話で従業員と話したり、各部署から依頼される差し込み業務で予定していたほかの業務が思うように進まなかったり。

要領が悪いだけ?ーーいいえ、違います。バックオフィスの業務というのは、往々にして面倒で複雑になっていることが多いのです。ルールを決めても、イレギュラーが発生したり、ルールがなかなか守られなかったり。

対顧客の仕事であればサービスレベルというものが存在しますが、ほとんどの企業のバックオフィス部門では従業員に対するサービスレベルがなく、担当者は従業員のサポートを最優先にし、常に多くの仕事を抱えています。

実際、Bizer社のプロダクトマネージャーの田中秋生が社外の人たちの声を集められるサンカクなどを利用して、バックオフィスで働く人たちの声を集めてみると、現状に悩む声が続々と集まってきました。

「社員の書類不備はメールでプッシュ、対応されないものは直接プッシュ、それでもダメなら上長に伝達」
「人の出入りが多いので、常に新しい人に業務を教えている」
「マニュアルを公開しても全然見てもらえなくて、自分たちに聞きにくるから手間も時間も割いて教えなくてはいけない」などなど

企業の売上に直結する営業や企画といった部署は、率先してIT化されるなど“変化”が起きています。ただ、バックオフィスは会社の組織運営という重要な役割を担っているにも関わらず、仕事の責任が担当者それぞれの努力に任せられ、“変化”がなかなか起きていないのが実情。

そのため、ほとんどの作業が個々人の中で完結してしまい、誰がどういう仕事をしているかが可視化されず、会社からすれば「何をやっているの?」と見られ、正当な評価が得られないことが多々あるのです。

田中「今まではベンチャー企業など小規模企業向けにBizerを提供してきましたが、中堅規模以上の企業のバックオフィスが抱える悩みや非効率を解消するために、新しいプロダクトを作りたいと思いました」
かくして、あらゆる企業のバックオフィスをIT化すべく、Bizerは立ち上がったのです。

Bizer teamで管理部門の全ての仕事を可視化

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▲Bizer Teamの画面イメージ。ここで各人のタスクが一括管理、可視化できるのです
もともとBizer社は、ベンチャー企業の経営者向けに経理・労務・総務などのバックオフィス業務をまとめて管理できるプラットフォーム「Bizer」を提供してきました。スタートアップを支援するものですので、価格もお安く2,980円。

田中「サービスを開始して3年、起業家1年生たちの課題はこのプロダクトでだいぶサポートできるようになってきました。そうなると、私たち自身も会社として次のステップにいくときがきたのかなと考えました」
Bizerはベンチャー企業の経営者が使うことを想定しているので、アカウントがひとつしかありません。ですが、顧客の層も少しずつ変わってきて、中堅規模以上の企業なども増えてくると「複数人で使いたい時はどうすればいい?」といった問い合わせを受けるようになりました。

そんな声に応えるために開発したのが「Bizer team」。管理部門向けに、チームのタスク管理ツールとして考えた新しいプロダクトです。主な機能は、チームの仕事をタスクとして可視化し、コメント、ファイル管理など情報を一元化。

さらに、リマインダー・通知、チェックリストなどで仕事がスムーズに進むよう進捗管理をサポートするなど、バックオフィス業務に適したシンプルなつくりになっています。

登録したスタッフ全員の仕事を共有できるので、誰かが休んでも引き継ぎはカンタン。仕事をすべてタスクとして登録すれば、部門内の全プロジェクトの進捗も一目瞭然です。また、関連ファイルやリンクなどの情報も一緒に登録できるので、「あれはどこ?」「どこを見ればわかるの?」などのムダなやりとりが不要になります。

また、Bizer teamはインターネットさえ繋がっていればどこでも見られるので、リモートワークの推進にもひと役買うことでしょう。こうした変化が、社内のコミュニケーションを増やし、企業の風通しをよくすると田中は確信しています。

見えないところにこそ、事業のヒントが眠っている

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▲代表取締役の畠山(左)と今回のPMである田中(右)
Bizerで起業のハードルを低いものに変えたように、Bizer teamではあらゆる企業のバックオフィスに変化を起こしたいと田中は考えています。

田中は、もともと変化を生み出すのが好きで、どうすればもっと効率化できるだろう、わかりやすくなるだろうと考えながら働いている性格でした。

田中が前職で働いていたときのこと。田中が所属していたチームの隣にあったコールセンターチームに対して、当時も一緒に働いていた畠山(現Bizer株式会社代表)が「あのチーム何やってるの?いつも一生懸命、電話かけてるけど、全然成果が見えないよね」と言い放ったことがありました。

そのチームは既存顧客に電話でアウトバウンドしており、実は誰よりもお客様の声を拾っていたのです。
田中「もったいない!って思ったんですよね。お客様の声は聞いているけれど、古いシステムに入力していたのでその声が見づらくなっていたんです。

なので、新しい営業管理システムを入れて、毎日レポート通知されるようにしました。すると、畠山も『こんなにお客様の声を聞いていたのか、これを営業やCSに活かさないと』って」
ただ、見えていないから評価されづらくなっているだけ。見えさえすれば、正当な評価をされる人が増えていくということを、田中は目の当たりにしました。

田中は、これからも見えていないものを見えるように、そして見えたものをさらに良い方向に変えていくプロセスをやりたいと考えるようになりました。

顧客の「こう使いたい」がBizer teamを育てる

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▲田中は、自宅で子供が寝た後他のメンバーのタスクの状況をキャッチアップしています。

ちなみに田中は現在、子育て中。時短勤務で働いていますが、Bizer teamがあるおかげで、自宅にいても会社の状況がわかるようになり、短い時間の中、やるべきことの優先順位を判断して効率的に働けるようになりました。

子どもは突発的に熱を出すもの。そんなとき、急に休まざるを得なくなった田中は、自宅で全社員の状況を共有しているBizer teamを活用して、スムーズに引き継ぎを行なっています。

田中「Bizer teamがあれば属人的な業務が減るので、この問い合わせはこの人に聞かないとわからないというのがなくなっていくと想定しています。そうなると、誰もが休暇を取りやすく、好きな時間で働きやすい社会になるでしょう」

また、田中はBizer teamを作るのは自分たちではなく、顧客だと考えています。そのため、最初はシンプルな機能でリリースすることにしました。

田中「自分たちが想定しているものが正しいとは限らない。作り込んでリリースするよりも、使いながらこれがあったほうがいいよねって変えていきたいなと思っているんです。だから、最初はミニマムなものを出して、日々アップデートしていきたいな、と」

もちろん、田中の頭の中には、やりたいことが盛りだくさん。こうなっていくといいなという妄想は日々膨らみ続けています。Bizer teamの未来について、個人的なToDoリストは2018年までびっしりです。

Bizer teamの可能性は無限。本当に利用者が使いやすいツールにするため、田中は顧客の声に耳をすませて一歩ずつ理想に向けて進んでいきます。そのうちの1歩を担うのは、あなたのアイデアかもしれません。

1年後、Bizer teamがどのような姿を見せるのかはBizer社でもまだ想像できません。ですが、間違いなく言えるのは、顧客に寄り添った形をしているということです。そのために、田中を中心にBizerは今後も走り続けます。


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「チームの仕事が、もっとはかどる。」 
忙しいチームのためのわかりやすくかんたんなタスク管理ツール Bizer team
URL: https://bizer.team/

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