“第2の台湾”となる海外マーケットはどこだ!?――越境ECの今

ボーダー・アンド・ポーターは、デジタルマーケティング支援事業の一環で、LP(ランディングページ)制作やECサイト構築をしています。しかし、日本のEC市場が頭打ちを迎えつつある今、新しい市場の開拓が至上命題です。スターフィールド代表の星野翔太さんと当社代表の本城直季が越境ECの現状に迫ります。
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EC展開で台湾の次に注目すべき国・エリアとは?

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▲スターフィールド代表・星野翔太さんとB&P代表・本城直季

スターフィールド株式会社は、越境EC用カート「LaunchCart(ランチカート)」を提供しており、同カートは中国、台湾、香港、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシアのほか160通貨に対応。ランチカートを活用した越境ECの成功例が100サイトを越えるなど、アジア向け越境ECカートとしてトップクラスの実績を誇ります。

ランチカートは2016年に中国展開を行ない、2017年には台湾で多くの成功事例を生みました。近年、越境ECは多くの企業にとって重要な戦略のひとつとして挙げられ、2015年ごろから台湾市場に日本企業が現地法人や越境という形で進出。大きなムーブメントが起きました。

台湾市場が一段落した2018年現在、多くの企業が“ネクスト台湾”としての可能性を秘めた国・地域を模索しています。

台湾のほか、東南アジアでのビジネス展開を視野に入れる当社も例外ではありません。当社としては越境ECサイト構築を手がける際、決済手段としてランチカートの活用だけでなく、スターフィールド社のアジア圏での幅広い実績・経験値も指標のひとつにさせてもらっています。

星野 「運用中のサイトは圧倒的に台湾が多いのですが、たしかにお問い合わせとして、東南アジアは増えてきています。特に2017年末から2018年頭にかけてインドネシアとベトナムについての問い合わせが増えた印象で、ベトナムは実際に動き出していますね」
本城 「法人設立のハードルが高いことも影響しているのかもしれませんね。ただ、日本は少子高齢化が進んでいくでしょうから、国内だけを見ているようでは厳しい。今後の拡大が予想される東南アジアを見据えた展開が重要になってきそうですね」

そうした中、シンガポールの郵便事業者・シンガポールポストが関税を安く、かつマレーシアに配送できるようなサービスをはじめるなど、マレーシア市場を狙う流れも少なからずあるようです。

星野 「シンガポール・マレーシアに特化している広告代理店さんがいるように、広告は展開しやすいのではないでしょうか。
越境でも現地でもインフラが整っていて広告が展開しやすいだけでなくて、英語でカスタマーサポートもできて、ランディングページ(LP)も英語でよくて、という理由が大きいかもしれないですね。
マレーシアはローカルの決済とつながっていますが、今のところローカルはゼロで、すべて越境でやっています。日本またはシンガポールからの越境で、決済という意味ではクレジットカードとPayPalだけです」

2018年も台湾市場は活況を見せていますが、飽和状態という見方もできます。そのため、台湾で成功した企業が次の動きへと移りはじめていて、進出先として東南アジア諸国はひとつの狙い目となっているのです。

越境ECを成立・成功させるためのポイントをひも解く

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▲ふたりのMTG風景

海外進出をする際には、カート・決済システムや物流といった課題をクリアする必要があります。同時に、その国で暮らす人口数や人々の給与水準、ひいては購買体力も事前に調査・分析しなければなりません。

星野 「進出先の国を検討する際、1人あたりのGDPなども目安になります。そうした意味でタイは、1人あたりのGDPが6033ドル(2016年、国家経済社会開発庁(NESDB) 出典:外務省)と高く、人口も6572万人(タイ国勢調査 出典:外務省)と大きめの市場です。しかし、公用語がタイ語のみになってしまうため、汎用が利かない面もあるかと思います。
一方でシンガポールとマレーシアは、合わせて約3700万人とタイより見劣りはするものの、特にマレーシアの1人あたりのGDPが先進国といわれる1万ドルに近づいています。
そして、両国とも英語が日常的に使われています。そのため、アメリカやカナダという次なる英語圏を見越した動きがやりやすいなど、選択肢としてはこの2パターンが基本だと考えています」

そもそも越境ECが成功するには、「市場規模」と「インフラ」という2種類の要素が欠かせません。EC化率や人口構成、クレジットカード決済や物流が整備されているかなどが、越境EC成否のポイントとなります。

星野 「東南アジア市場は人口が多く、物流などのインフラ整備も急速に整ってきています。そうした中で、消費者が購買力を持っていて、直近でやりやすいのはシンガポールとマレーシア。特にシンガポールへの進出は比較的簡単なので、シンガポールに進出しそこから越境で、というのが今のところ多い傾向です」
本城 「シンガポールから越境で回すことで、小口配送に関する税制や輸入手続き関連制度におけるメリットも受けられますし、英語圏への進出もしやすい。シンガポールやマレーシアに注目したくなります」

日本企業が越境ECで大きな成功を収めた台湾。その次に来るエリアの予想は難しく、もしかしたら特定の国はないのかもしれません。複数国を対象とした越境ECという可能性もゼロではないので、全方位的に視野を広げておく必要がありそうです。

星野 「今まではシンガポール・マレーシアが多かった印象ですが、やはり人口が少ないので、タイやアメリカなども同時にという戦略をとるケースが増えていくのでは。そういう中で強いていえばマレーシアという感じです。
またシンガポール・マレーシアにプラス、オーストラリアも含めた3カ国で約6000万人という市場は面白いかなと思っています」

経験や知見に基づく予想はできるものの、実際にはどの国、どのエリアが当たるかは、そのときの市場状況が大きく影響してきます。慎重な検討を重ねつつ可能性を考慮して投資していく必要がありそうです。

取り扱う商材や企業の方向性で進出先を見極める

台湾をのぞく東南アジアや英語圏など、いくつか候補地が出てきてはいますが、実際のところ台湾市場に続き、ブレイクを果たすのはどこの国なのでしょうか。

星野 「私たちが次跳ねると考えているのはベトナムと韓国。ベトナムは問い合わせも含めて、実際に動き出している案件も多く、ローカライズにも対応しています。韓国は1人あたりのGDPが台湾より上ですし、人口も5127万人(出典:外務省)いる。
さらにEC化率が18%(出典:Euromonitor)とEC大国でもあります。ただ韓国製品の質が高いことと、少なからず嫌日感がどう出るか。
検索エンジンがNAVER、カカオトークのようなSNS、決済がカカオペイなど特殊な事情も多いのですが、すべてをクリアできる体制が整いつつありますので、単品通販として韓国で力を入れていきたいです」

海外マーケットは、韓国やベトナムがブームになる可能性もあれば、中国の再ブームという可能性もありえるなど、本当に先が読めない部分が多く存在します。ただし、重要なのは商材などに応じて展開先を見極めていくことではないでしょうか。

本城 「海外進出のすべてはカート会社に情報が貯まっていると言えそうです。問い合わせのボリュームでどこに興味を持っているのか、購入がどこに進んでいるのかが見えてくるのでしょうね」

国ごとに商習慣や決済方法、流行などが異なりますが、言い換えれば商材の特性や企業の方向性さえしっかりと見えていれば、どのような国でも成功できるチャンスがある、とも言えそう。2社間で連携をすることで、より精度の高いサポートを提供していくシステム構築を計画中です。

海外展開の多角的サポートを2社の連携で実現

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▲いざ、世界へ!

当社の海外戦略や昨今の時流を踏まえて、シンガポールやマレーシアなど東南アジア圏にフィーチャーしてきました。当社でCRM分野の問い合わせが増える中、スターフィールド社と当社、どのようなパートナーシップで共に成長していくことができるのでしょうか。

星野 「ECや通販のCRMを中心に事業を展開する、うちでのこづちさんと連携しているのと合わせて、自社の中でもステップメールみたいなのがあります。メールはもちろんSNS、MMSできるもの、簡単な分析ができるものは開発しました。
CRMははじまったばかりです。日本市場がレッドオーシャンだとしたら、海外マーケットはどちらかというとブルーオーシャンに近く、新規獲得に全力を注ぎ、CRMなど後ろを振り返ることなく突っ走ってきた状態。
そうした中で単価が上がってきている現状がありCRMを実施しなくては、という雰囲気になりつつあります。さらに並行して別の国も探すという」

当社としては、ECサイトを制作する際にランチカートをクライアントに提案するだけでなく、お互いが持つ情報をマージしながら新しい国のマーケットを一緒に広げにいくのが理想です。

星野 「いろんな国でやっていくというのは、自社もベトナムも含めて、新しい国での制作はボーダー・アンド・ポーターさん、うちはカートでと進めていければいいですね」
本城 「海外の国は広げていきたいので、アラブ圏を一緒に模索しましょう!」

台湾で日本企業が越境ECで成功を収めましたが、海外進出するには、広告と決済、現地のフルフィルメントなどが一連でセットになることが重要です。

決済の面ではランチカート、広告の出稿・運用やマーケティング、CRMなどの面をワンストップで提供できる当社が連携することで、台湾の次を見据える企業を強力にサポートしていきたいです。

今後も両社のパートナーシップを深めていければと考えています。

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