「バイリンガル×エンジニア」が開いた独自のキャリア

▲海外のマーケティング事業に携わっていた前職時代のクーリー(写真右)

ソニーのソフトウェアエンジニアからキャリアをスタートし、個人事業主としての翻訳家、ウォールストリート・ジャーナルのサイト構築、DeNAとエレクトロニック・アーツでのアプリマーケティングなど、これまで多様な仕事に携わってきたクーリー才文。一見すれば複雑な遍歴も、彼にとっては1本の軸が通った道でした。

クーリー 「いろいろ変わってきているように見えますが、結局やっていることは一貫しています。どんな部署にいても、技術者とビジネス、日本と海外のオフィスの間の橋渡しを担い、プロジェクトを進行させ、サービスのリリースや運営をしてきました。こうした役割は、はっきりした名称がありませんので、所属も肩書も会社によって変化してきました」

橋渡しをする存在だと自認するクーリー。その素質が芽生えたきっかけは、日本とカナダのハーフという生まれにまでさかのぼります。

クーリー 「東京で生まれ、幼少期は日本で育ちました。中学からはカナダの学校に行って、そのままカナダの大学へ。コンピュータサイエンスを専攻していたことがきっかけで、日本のソニーにソフトウェアエンジニアとして就職したのが社会人の始まりです」

バイリンガルのエンジニアという強みを生かせる就職先を探していたクーリーにとって、当時のソニーは格好の舞台でした。

クーリー 「ソニーではソフトウェアエンジニアとして、デジカメなどのミドルウェアを開発しました。ネットワークサービスが始まったころでもあり、オンラインのフォトアルバムやビデオアルバムを作成できるサービスのプロジェクトにも参画していました。
日本で始めたそのサービスを欧米で展開するというプロジェクトでは、そこでは初めてエンジニアの業務に加え、海外のオフィスのプロジェクト管理という、ふたつの仕事を担うようになりました。当時の経験が、今になってもずっと生かされているのだと思います」

ブロードリーフの魅力はフレキシブルな考えとスピード感

▲トラディショナル企業のイメージを払拭するフットワークの軽さが入社の決め手だった

クーリーは、ソニーを退社後もウォールストリート・ジャーナルの日本語版立ち上げに際し、香港のアジア太平洋ヘッドクォーターとクロスボーダーな開発プロジェクトを推進したり、DeNAでアプリを海外へ展開するため、オペレーションやマーケティングを担ったりと、自身の特色に磨きをかけてきました。

そんな彼が選んだ新たな挑戦の場が、ブロードリーフでした。

クーリー 「もともと、自動車業界にはまったく接点がなかったので、勝手なイメージを持って面接に臨んだのですが、異なる印象を得て驚きました。お会いしたのは現在の自分の部署の室長と社長室の方でしたが、どちらも IT会社やコンサル会社から転職して間もない方で、すごくフレキシブルな考え方ができる人たちだと感じました。こういう人たちと一緒に働けるならおもしろそうだなという直感がありましたね」

面接後、採用に至るまでは1カ月程度しかかからず、トラディショナル企業というイメージを払拭するフットワークの軽さにも好印象を得たのが、入社の決め手となります。

クーリー 「最初から最後まで速かったですね。外資系の会社だと本国との調整で時間がかかることもありますが、そういうところと比べるとスピード感を感じました。日系の大きな企業だと、社内のプロセスが複雑で早く動けないこともありますが、そういった印象もない。大きな会社であるにも関わらず珍しいと思いましたね」

企業変革のエンジン・イノベーション統括室

▲海外出張時、パートナー企業であるKAIZEN INSTITUTEへのプレゼンの様子

クーリーは、ブロードリーフのイノベーション統括室に配属され、大きく分けてふたつの仕事を任されました。ひとつは、ブロードリーフの主力製品である、工場の生産現場における作業分析ソフト「OTRS」のOEMプロジェクトの推進です。

クーリー 「ヨーロッパに KAIZEN INSTITUTEという、トヨタ生産方式をベースに工場などの生産性を上げるコンサルティング会社があります。その会社へ OTRSを OEMとして提供していて、私はリリースに向けた開発の調整からマーケティングを含めたサポート体制の構築などを担当しています」

そして、もうひとつは、新規事業の企画やPOC(概念実証)。ソフトウェアや新規事業の開発のために、テストケースをつくったり、いろんなパートナーとの協業を模索したりすることもイノベーション統括室の役割です。

クーリー 「既存の技術を基盤として開発するものもあれば、まったく新しい事業を起こそうという試みもあります。とくに協業の面では、私の入社後、海外のパートナーとの案件が増えてきました。まだまだ売上は国内の比重が大きいのですが、日本市場はこれからどうしても縮小していくので世界規模の事業をつくっていきたいですね」

加速するブロードリーフの海外展開において、クーリーは大きな柱になりつつありますが、グローバルな開拓をメインミッションとしているわけではありません。

クーリー 「この会社の良いところは、部署による縦割りの雰囲気がないことですね。社員が柔軟性のある考え方を持っていて、会社のためになることならまず誰かがとっかかりをつくって、その後に窓口とかを整備するという流れになります」

クーリーのアクションをきっかけに開かれた海外展開の道を広げ、伸ばしていこうとする勢いも社内で生まれつつあります。

スペシャリストを引きつける、挑戦を後押しする環境

▲イノベーション統括室では、多様なスペシャリスト達が集まり、価値観を尊重し合いながら働いている

クーリーのような人材を積極的に集めているブロードリーフは、海外展開のみならず、自動車業界以外への参入を進めるなど、事業拡大のフェーズにあります。

活気づく職場環境に好影響を受けていることは、他ならぬクーリー自身も感じています。

クーリー 「とくに私が所属するイノベーション統括室は、メンバーのほとんどがバックグラウンドの異なる中途社員です。それぞれが専門領域を持ったスペシャリストで、たいていの疑問は部署の中に相談相手がいます。考え方も異なるので、非常に深い学びになりますね」

スペシャリスト職は、スタッフ職でもマネジメント職でもありません。自身の技能を伸ばしながらプレーヤーとして活躍し続けられるポジションで、クーリーもそのひとりです。

クーリー 「もちろん結果を出すことが前提ですが、働き方に対しても寛容な面もあり、リモートワークやフレックスを利用することで、家庭とのバランスも取れています。私には小さい子どもがふたりいますが、朝も夜も会えないなんてことはないようにしていますね」

事業環境にも、職場環境にも柔軟性を実感する中、クーリーは自身の経験の幅を広げるチャレンジを始めました。

クーリー 「今までの自分の経験では、プロジェクトの条件が決まった後の立ち上げから入るということがほとんどでした。企画提案からリリース、運営まで一貫して自分の手でつくり上げるという経験はありませんでした。入社してから、初期交渉の場なども経験することができ、つまずくこともあったものの、プロジェクトを一貫して完遂できるという実感を得ることができました。まずはひとつ大きな成功を収めたいですね」

ブロードリーフには多様なスペシャリストが集まり、事業のみならず職場環境にも変革のうねりが起こっています。その中心で事業を生み出し、動かしていくため、価値観を尊重して多様な働き方を認めるイノベーション統括室。そうした環境が、クーリーのようなスペシャリスト人材を引きつけているのです。