「諦めず、挑戦し続けてほしい」――創業時から変わらぬ志と、社員に伝えたい思い

人材派遣事業として創業し、十余年のうちに全国規模のホールディングス企業にまで成長した、株式会社シティクリエイションホールディングス。「人材を人財に変える」――この言葉を胸に、立ち上げから一貫して人の可能性を信じ続けてきた代表取締役社長・指田仁の創業ストーリーをご紹介します。

誰もが“諦めない”会社をつくりたい

▲シティクリエイションホールディングス代表取締役社長の指田仁

指田がはじめて起業を意識したのは、高校生のころです。当時の彼は、周りの大人を見ていて「会社員は楽しくないもの」だと思っていました。

指田 「今思えば、狭い世界しか見ていなかっただけなんですけどね。会社勤めでも楽しく働いている人たちは、世の中にたくさんいます。けれども、その思い込みがあったおかげで、『いつか、自分や周りの人たちが楽しく働ける会社を、自分でつくろう』という目標を、早い段階から持つことができました」

そんな指田の念願は、20代前半で早くも実現します。2005年に株式会社グッドスタッフを立ち上げた彼は、創業のビジョンとして「人材を人財に変える」という言葉を掲げました。そこには、人の可能性を真っ直ぐに信じる、指田の信念が込められています。

指田 「働く人たちが“諦めない”環境をつくりたかったんです。才能や学歴を問わず、適性に合った領域を見つけて力を付けられれば、誰もが社会で活躍できるはずーーだからこそ、失敗を恐れずに挑戦した人、努力して成長した人が正当に評価される会社にしようと、創業当初から胸に誓っていました」

グッドスタッフは、この「人材を人財に変える」という軸をぶらすことなく、派遣社員一人ひとりの適性や関心を尊重し、彼らの成長に寄り添ってきました。そのうえで、成果を上げた者を積極的に正社員として登用しています。既存の事業に適した登用先がなければ、新しく事業を立ち上げ、受け皿を広げることもあるのです。

指田は目に見える形で「努力が正当に評価される」ことを示し、社員もそれに応えるように成長し続けたことで、グッドスタッフは急速に業績を伸ばしていきました。

「できない」と言わない、挑戦し続けることが強み

▲年2回行なう社員総会での指田

その後、グッドスタッフは「シティクリエイション」がメインとなるホールディングス会社となり、創業後わずか12年でグループ会社6社、社員数800名以上を束ねるまでに成長しました。しかし、順風満帆な業績の伸びの裏側で、ある組織上の課題が浮上してきたのです。

指田 「全国に構える拠点数が10を超えたくらいから、少しずつ『社内での意思疎通が思うようにいかなくなってきたな』と感じる瞬間が増えはじめたんです。2017年7月に実施した社員総会のアンケートでも、『今、会社全体がどういう動きをしているのか、何をしているのかが分からない』という意見が上がりました」

現状では大きな問題になっていない一方で、指田には「このままではいけない」という懸念が日に日に募っていました。そして、彼の予感は徐々に現実のものとなっていきます。グループの拡大に伴って組織の階層化が進み、社員が既存のルールや前例に縛られるようなケースが、少しずつ増えていったのです。

指田 「私たちの会社の強みは、やる前から『できない』と言わずに、何でも挑戦することです。リスクや失敗、しがらみを恐れずに挑戦し続けたからこそ、今の成功がある。その強みが損なわれてしまわぬように、組織の体制を見直し、今一度、社員とのコミュニケーションを大事にできる環境を整えようと……そう決意しました」

こうして指田は、組織の改革に乗り出します。

意思疎通は「デジタル」と「人の心」の両面から

▲「ボトムアップ」の組織体制をめざす指田は、社員とのコミュニケーションを欠かさない

2018年現在、指田は事業所の拡大を一旦落ち着かせ、ボトムアップのための組織体制の改変を進めています。採用や予算の策定の権限をなるべく下ろすように働きかけ、社員が新しいプロジェクトを立ち上げやすい環境を整えています。

指田 「もし既存のルールが障害になるのなら、それをつくり変えてもいいんです。よりよい組織をめざすうえで、改良は必要なことですから。社員一人ひとりが気づいたこと、感じたことを積極的に発言し、そこから新しいプロジェクトが次々と立ち上がってくれるのが理想です。そのためには私たち経営層も、彼らの声の一つひとつに真摯に耳を傾ける努力をしなければなりません」

これまで以上に、社員とのコミュニケーションを重んじるようになった指田。意識的な意見の吸い上げから、社内の課題意識やニーズが少しずつ浮き彫りになっていきました。

そして、集まった社員の声から、新たな社内システムが生まれます。それが、2017年9月から稼働しはじめた「HUR(ヒュー)」。本社からの情報を、システムを通じて全国の社員に届けていきます。社員の情報格差をなくし、全社的に双方向のコミュニケーションが活発になるようにーー「HUR」の開発の背景には、そんな思いが込められているのです。

一方で指田を含めた経営層は、このシステムが稼働しはじめてからもなお、全国の拠点を駆け回り、「直接話す」ことも重要視しています。

指田 「やっぱり相手の顔を見て、直接言葉を交わした方が、鮮明に伝わることもあるんですよ。『HUR』はこれから、素晴らしいコミュニケーションのインフラになっていくと思います。ただ、システムに頼り切ってはいけない。デジタルと人の心の両面で、バランスよく意思疎通を試みていく姿勢を、これからも大切に保っていきたいです」

「楽しい仕事」をつくれる人を増やすことが、何よりの社会貢献

▲2018年4月には、48人が入社予定

組織体制の見直しや新たなシステムの導入によって、シティクリエイションホールディングスには、新しい風が吹きはじめています。2018年現在、グループ内では新しいプロジェクトの種がいくつも芽生えてきており、それを育てるプロジェクトリーダーが不足しているほどです。少しずつ、社員の挑戦心が膨らんでいる現状に、指田はさらにエールを送ります。

指田 「もっともっと、社員全員が自分の興味や関心のなかで、新しい挑戦をしてほしいです。社会に出てからの人生のなかで、仕事をする時間はとても長い。だからこそ『仕事は仕事だから』なんて割り切らずに、自らやりがいを見出して、仕事を楽しんでほしいんです。


『仕事を楽しい』と思える人、『楽しい仕事』を生み出せる人を増やすことが、会社として何よりの社会貢献につながると、私は信じています」


組織が大きくなればなるほど、社員一人ひとりと思いを共有することは難しくなります。それでも指田は「自分の可能性を信じて、失敗を恐れず、挑戦してほしい」と、伝える努力を惜しみません。

自分や周りの人たちが楽しく働ける会社を、自分でつくろう――指田が高校生のときに抱いた志と情熱は、長い年月を経ても尽きることなく、シティクリエイションホールディングスに注ぎ続けられています。

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