すべてのアスリートの努力がお金に換わる世界へ。そしてキャリア教育へとつなげたい。

Co-Stepが挑む初の新規事業「spoit」は、Co-Step代表・林諒のアスリートとして生きてきた学生時代の経験から生まれました。「スポーツ×教育×CtoCで業界を再定義したい」と語る林の想いと、そのサービスの内容、そしてキャリア教育、2020年以後を見据えた今後の展望に迫ります。

体育⇒スポーツに。もっと楽しく身近ものへスポーツを再定義したい。

spoit」の語源はsports×IT/it。そこには「ITによってスポーツに関わるすべてをすくい上げ、適材適所へ配置したい。そしてit(スポーツをすること)をspoitによって再定義したい」という想いがあります。

spoitのサービスは2019年現在、女性目線でスポーツにまつわるあらゆる情報を提供する「メディアサービス」と、現役・元アスリートとスポーツ体験希望者をつなぐ「CtoCマッチングサービス」(シェアリングエコノミー)の2軸で構成されています。現在はメディアサービスのみが先行で進められていますが、マッチングサービスもこの秋をめどにβ版をリリースする予定です。

現在公開しているメディアサービスは「女性のためのスポーツメディア」として女性目線でスポーツを紹介しています。具体的には各種競技の歴史やルールはもちろん、ファッション、メイク、観戦、デート、食事、子育てなど。つまり、スポーツにエンタメ性を加えることで、よりたくさんの人にスポーツを身近に感じてもらいたいという想いがあります。

Co-Step代表の林諒は今後、マーケティング/クリエイティブ事業で蓄積したノウハウをベースに、コンテンツを充実させていきたいと語ります。同時に編集部を設けてライターを育成することで、広告集客に頼らない、ユーザーに真摯に向き合ったコンテンツマーケティングによって自然検索での集客を実現していきます。

林 「サイトを上位表示させたいのは、結局、 “社会に認知されること ”がスポーツ、とりわけアスリートにとって一番重要だと思っているからです。たくさんの人の目に触れるキッカケを与えることが spoitの存在意義なんです」

女性目線かつ日常に転がる切り口(エンタメ性)でスポーツを取り上げていくことに意味があり、スポーツのハードルをもっと低く、日常生活に寄り添っているものとして捉えてほしいと思っています。

「これなら私もできるかも?やってみたい!」そう思ってもらうことがメディアのゴールです。そう思ったら、すぐにマッチングサービスに登録しているアスリートが、教えてくれる。「スポーツを知り、スポーツを体験する」そんな循環を生んでいきたいと思っています。

林 「その結果としてアスリートもユーザーもますますスポーツを身近に感じ、楽しみたくなって、 spoitをもっと利用してくれるという好循環が生まれると思うんです」

メディアサービスは2020年の夏までに、月間100万UUを目指しています。林はマッチングサービスも同様に、それまでには軌道に乗せて、たくさんのアスリートとユーザーに喜んでもらえるサービスにしたいと語ります。こうしたサービスへの想いの裏には、元アスリートである林自身の過去の経験がありました。

2020年教育改革はアスリートに追い風。スポーツ第一主義から脱却を。

spoit誕生のきっかけには、林自身が過去に抱いた、アスリートの現状に対する疑問がありました。林は「日本の中・高・大学におけるスポーツ(アスリート)はどこか神聖化されていて、文武両道という考え方が教えるコーチ側に浸透していない」と言います。

林 「僕自身、文武両道を常に心掛けていたのですが、競技会で結果を出せなければ、勉強なんかやってるからだと怒られたことがあります(笑)」

アメリカでアスリートが尊敬される所以は「文武両道」を実現しているからです。だから引退した後も、社会人として立派に生きていけるのです。しかし、日本におけるアスリートは大学まで、まったくと言っていいほど勉強をしなくても、スポーツ推薦で進学できてしまいます。就活で初めてスポーツだけでは生きていけないことに気付きます。

林 「 2020年に教育業界では『高大接続改革』が行われます。センター試験も大学入学共通テストへと変わり、これまでのいわゆる “勉強 ”で得る知識・技能重視の教育から、主体性や思考力、探求心を評価していくものへと変わります。


実は多くのアスリートはスポーツを通してこれらの要素を身に付けています。社会でも立派に活躍するポテンシャルはあるのにその生かし方がわからない。誰も教えてくれない。というのが課題だと思っています」


林はアスリート側も“意識の変革”が必要だと語ります。

林 「スポーツだけで生きていきたい気持ちもわかりますが、やはり社会人として、お金をきちんと稼ぎ、税金をきちんと納めることも社会的な義務だと思うんです。ただ、ずっとスポーツ浸けだったアスリートにいきなり『第 2のキャリアを考えよう』『サラリーマンとして仕事をしよう』と言っても、何をしていいのか、どう頭を切り替えればいいのか、わかりません。


そんなアスリートたちに、努力してきたスキルをお金に変換できるスキームを提供したい、活躍の場を与えたい。そんな想いが spoitの原点にはあります」


そして今後力を入れていく予定のマッチングサービスに対して、林はまた違った“想い”を抱いていました。

努力は必ず報われる。メダルが獲れなくとも報われる世界を。

アスリートだけでなく、一般ユーザーにも喜んでもらいたい。spoitのマッチングサービスの裏には、林のそんな想いがあります。

林 「今までスポーツとは縁遠かった人が、気が付けばスポーツが大好きになっていてほしいんです。そしてアスリートや仲間との新たな出会いも生まれ、いつの間にかスポーツが生活の糧となることで、身も心も健康になってほしいと思います」

たとえば、spoitメディアで見つけたかわいいテニスウェアを着たくて、マッチングサービスでテニスのクラスに参加してくれたユーザーがいたとします。

そこで先生がとても楽しく教えてくれたら、今度は友だちを誘ってみたり、spoitメディアでテニスのルールや歴史、あるいはウェアに合うメイクをチェックしてみたり、ますますテニスが生活と結びついてくるかもしれない…。林が期待しているのは、そういう未来なのです。

林 「スポーツには人の心の壁を取り払う力があるんです。知らない人とチームを組んでも、点数を取ったら思わず嬉しくてハイタッチ!なんてこと、ありますよね?


これは観戦でも同じです。同じ空間で一緒に汗をかいた仲間とは、不思議と話がはずみ、そこから交流が生まれる。スポーツを終えた後、そのままご飯を食べに行き、仕事や家庭、趣味の話をしたり、人生の相談さえもするようになるかもしれない」


林はスポーツが持つこの力を、spoitのマッチングサービスで生かしたいと思っています。登録するアスリートと参加者、また参加者同士も、気軽に交流できるプラットフォームにしたいと考えています。

spoitは現在、マッチングサービスに登録するアスリートの整備に力を入れています。本来であれば、有名選手を並べた方が話題になりそうですが、林は有名人に限らず、むしろくすぶり気味だったアスリートにも照準を定めています。

林 「 spoitはアスリートを希望者に派遣するサービスではなく、アスリートと体験希望者を直接繋ぐシェアリングエコノミーのプラットフォームです。特にアスリートに対するレビュー機能を充実させており、利用者が感じたアスリートに対する評価がどんどん書き込まれるようなプログラムになっています」

すると当然アスリート側の努力によって評価が上がり、指名も増えます。競技の世界ではなかなか陽の目を見ることがなかったアスリートでも、spoit上では人気ホスト(アスリート)として注目されるかもしれないのです。

林 「僕は陸上競技を小学生から 10年続けましたが、正直アスリートとしてのキャリアから逃げました。誰よりも努力した自信はあります。ただ努力だけでは届かない壁を感じたんです。どう頑張っても世界でメダルは取れないと……。

しかし、ビジネスは違う。スポーツと違って再現性があるんです。ユーザーにとって正しいことをすれば社会に評価される。努力を続ければ収入にもつながる。このビジネスに通じる感覚を、アスリートにも得意なスポーツのスキルを通して感じ取って欲しいのです」

大会後のレガシーを。スポーツのコンテンツ化によるキャリア教育の創出。

林はこれからspoitを通じて“キャリア教育”を実現したいと考えています。

林 「私はキャリア教育を、『多様な生き方や価値観に触れ、経験し、感じること。そしてこれらを通じて社会との接点を知り、自ら生きていく力にすること』だと解釈しています。


spoitの最終目的は、自分の人生のロールモデルに出会ってもらうことです。これはアスリートにとってもユーザーにとっても同じことです。スポーツを通して、普段の生活では会えない、いろいろな人に出会ってほしい。


様々な生き方があることを知り、自らの生き方を振り返り、自分の足で新しいキャリアへの一歩を踏み出すようなキッカケにしてもらいたい。その一歩を後押しするのが Co-Stepのミッションであり、存在意義なんです」


spoitのマッチングサービスは、この秋にβ版をリリースする予定です。そこからアスリートやユーザーの声を元にアップデートを重ねつつ、来年の夏に正式版をリリースする予定です。そのタイミングでのリリースはもちろん、林が本当に大切だと考えているのは、2020年以降だそうです。

林 「どんなにアスリートの皆さんが 2020年に向けて頑張っていても、大会後にはスポンサー契約が切られ、多くのアスリートが苦労することが目に見えています。そのときに彼らの力になれるように、 spoitは寄り添っていたいんです。spoitがいつでもそばにいて、そのユーザーと一緒になり、アスリートが輝いて生きていける場をつくっていくのが大切だと思っています」

林はこうも続けます。

林 「スポーツをエンタメとして純粋に楽しむ事が、いつの間にかユーザーやアスリートそれぞれのキャリア教育につながっていくスキームをCtoCつまり、シェアリングエコノミーによって実現したいと考えています。


ITによってスポーツを楽しむというエンタメ性を大切に、『スポーツ ×教育 ×CtoC』でスポーツを再定義したいんです。たぶんこれができるのは、アスリートも ITも教育もエンタメも、すべて経験してきた僕だけなんです(笑)」


林氏が率いるCo-Stepによる業界や社会の「再定義」への挑戦は、まだまだ始まったばかりです。

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