コインチェックの未来のビジネスをつくる、新規事業開発部

コインチェックの新規事業開発部に与えられたミッションは大きく分けてふたつ。ひとつが新規通貨の取扱い、そしてもうひとつが新規事業の創出です。

新規通貨の取扱いとは、その名の通りコインチェックが扱える仮想通貨の種類を増やすことです。2020年3月にも、クアンタムという仮想通貨の取り扱いを国内で初めて開始しており、昨年も国内初となるステラルーメン、モナコインの取扱いを実現してきました。

仮想通貨交換業を営むわれわれにとって、扱える通貨の数を増やすということは、お客様が投資できる商品の数を増やすということと同義であり、事業を拡大していくための重要な要素となります。

そして新事業の創出については、まだまだ手探りの部分も少なくはありませんが、たとえば新たな通貨の開発や、既存通貨を活用したステーキングやIEOなど、仮想通貨やブロックチェーンの技術を生かした事業を随時模索しています。

コインチェックが属するマネックスグループには、マネックス証券があります。マネックス証券に蓄積されたノウハウや技術、また参入していける事業の幅も広く、それにともなってコインチェックの新規事業の可能性も無限に広がっていると言えます。

そうした中で、いかにわれわれが掲げる「新しい価値交換を、もっと身近に」というミッションを実現できるかどうかを考えるのが、新規事業開発部に与えられた使命なのです。

また新規事業開発部は、社長の蓮尾 聡と副社長でありファウンダーでもある和田 晃一良の共同管掌となっており、コインチェックの未来のビジネスをつくる最も重要なセクションのひとつとして位置づけられていると言っても過言ではありません。

前例のないところに、自ら価値をつくり出していく

仮想通貨を取り巻く状況として、一番大きな課題となっているのは、いまなおルールや体制が完全に確立していないということです。新たな通貨の取り扱いなどについても、参考となる前例や事例が一切なく、自分たちが周囲に働きかけることによって自らルールをつくり、やりたいことを実現していかなければなりません。

関係各所との調整作業は困難を極めることも少なくありませんが、逆に言えば、だからこそ刺激的で、やりがいのある仕事とも言えますね。

新規事業という言葉だけを聞くと、派手な印象を受けるかもしれませんが、実際に現場で求められるのは調整力や交渉力といったような泥臭い部分だったりします。

日本では2018年11月に金融庁認定の自主規制団体である日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)が設立され、国内の各事業者が仮想通貨を取り扱う際の厳格な基準が定められましたが、これもあくまでもドキュメントとしてあるだけ。それをどう解釈するか、どう実装し運用していくか、といったことはすべてが明確には決まっておらず、協会と都度協議や調整を行いながら進めていかなければなりません。

細部にまで注意を払いながら少しずつ勘所を見極め、解決していかなければならないのです。

コインチェックの今後の成長という意味で冒頭でも申し上げた通り、取り扱い通貨を増やすのは重要なことです。しかし、それはあくまで短期的な目線でみた場合に他社との差別化をより顕著なものにするためのひとつの要素にしか過ぎず、いずれは単に取り扱い通貨の数が多ければ良いものではないという時代が来るでしょう。

仮想通貨やブロックチェーンの技術は急速に変化していて、その波に乗り遅れることなく、いかにしてわれわれにしか提供できない価値を創出できるのかを考えなければなりません。まさしく全力疾走をしながら難解な問題を解いているような感覚がありますね。

全体の流れを大局的に理解し、新規事業のあり方を追求する

コインチェックの強みは「ナレッジの蓄積」「国内屈指のユーザー数と預かり資産」「エンジニアの開発力」の3点にあると思います。

「蓄積されたナレッジ」や「エンジニアの開発力」がベースとなり、スピーディーにシステムやウォレットを内製でき、また内製化しているため開発やリサーチのナレッジがさらに蓄積され、より良いサービスを提供できるという好循環ができています。

そして、サービスをリリースした場合も、ありがたいことにメディアにニュースとして取り上げていただくことも多いです。何より実際にサービスを利用してくださるたくさんのユーザーに支えられています。

どれだけ優れた事業であっても、多くの人に知っていただき利用していただかないことには意味がありません。その点、コインチェックは新規事業で世の中にインパクトを与えることのできる環境にあると感じていますね。

一方で、世の中にインパクトを与えることのできる環境にあるということは、裏返すと業界全体のリアルな状況を正しく捉えなければお客様の期待に答えられなくなってしまい、結果的に事業を拡大することができなくなってしまうということです。そのため、状況を正しく捉えることは新規事業を考える上で重要視しているポイントです。

たとえば2020年現在、日本を含めた世界には「(法定通貨と連動した)デジタル通貨」と「仮想通貨」という、裏側のしくみはどちらもブロックチェーンであるものの、思想が異なる電子的な通貨があります。当社は仮想通貨をメインに事業を展開していますが、一方だけにフォーカスを当てて新規事業を検討すると、ピントがずれてしまう可能性があります。

「デジタル通貨」はあくまで一例であり、仮想通貨やブロックチェーンの技術の発展により次々と新しいものが生まれ、瞬く間に進化を遂げています。このような業界全体の状況、または世の中の流れを大局的に理解して打ち手を打つことが重要だと考えています。

また、仮想通貨事業をやる以上、仮想通貨ならではの価値というのを見据えなければなりません。そのためにも、業界全体の状況やそれを取り巻く世の中の流れを大局的に理解した上で、「本当に仮想通貨は必要なのか」ということを自らに問いかけ事業がどうあるべきかというのを追求しています。そして、仮想通貨がなんらかの形で多くの人や企業に使われ、一般社会に広く普及していくことを目指しています。

メンバーと会社の成長をリンクさせ、双方の提供価値を最大化したい

新規事業開発部としては、将来を見越して次の収益柱をつくるという大きな絵を描き、迅速に意思決定していくことが重要になると考えています。

そのためには、エンジニアの採用強化や優れたUI/UXのプロダクト開発を速めていくということも必要ですが、メンバー一人ひとりの成長が事業の成長には不可欠です。だからこそ、新規事業開発部のメンバー個人の成長と会社の成長をリンクさせる組織づくりを目指しています。

将来どうなりたいのか。そして、どのように自身の市場価値を高めていくのか。こういったことを日頃から考えてもらえるよう、一人ひとりがどんなときに楽しさを感じて、はたまた悲しさを感じるのか、それぞれの価値観や人物理解を徹底的にやりながら、コミュニケーションをとるようにしています。

新規事業開発部に異動したいと考えているメンバーにも、本人にとっても会社にとってもメリットのあるキャリア形成をするために、なぜコインチェック、なぜ新規事業開発部で働くのかということを整理してもらっています。

組織として必要な情報を共有し、明確な基準をもとにメンバーそれぞれが考え、判断し、主体的に行動する。それが、メンバーの市場価値の最大化やコインチェックの価値の最大化につながると信じています。そのためにも、私自身が圧倒的な当事者意識を持ち、日々考え抜いておかなければいけないと考えています。

経営者と同じ視座に立って意思決定をしながら事業開発をマネジメントするのが私の次のステップだと思っているので、休みの日、寝る前や朝起きた瞬間、夢の中でもずっと事業について思考を巡らせています。本気でコインチェックの未来を考えて意思決定すべきだと思いますし、私自身もそういう存在になりたいなと思いますね。