創業から10年で売上20億円を突破 ―― 事業の成長を支え続けてきた男の“戦い方”

2006年10月に創業した、株式会社キュービック。東京・赤羽のマンションの1室から数名でスタートした当社は、外部資本に頼ることなく11期目でで売上20億円を突破し、メンバーもインターンを含め200名を超える規模にまで成長しました。ここまでの事業拡大を支えてきたひとりが、ゼネラルマネージャーである木村圭介です。
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ITベンチャー、起業経験を経て……「次は事業の拡大に挑戦したい」

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前職時代

木村は、2007年、急成長を遂げている最先端のビジネスに憧れ、新卒でITベンチャー企業に入社。当時から「3年後には独立したい!」と考えていました。その後、実際に起業経験を経て、彼がキュービックへ入社したのは2014年8月のことです。

木村 「2010年に友人3名と一緒に会社を立ち上げ、ウェブの広告事業を展開していたんです。でも少しずつ会社の方向性に対してズレが出てきました。代表は組織づくりに注力していこうとしていたのですが、自分は事業を大きくすることにもっとチャレンジしていきたいと思っていました」

そこで木村は、立ち上げた会社から抜けることを決意。再び起業して、事業を自分の手で作り出し大きくしていくのか。それとも、別のやり方を探すのか……悩みに悩んで木村が出した答えは「転職」でした。

木村 「尊敬している人と食事をご一緒させていただいたとき、その人から『寝る間を惜しんで“やりたい”と思える事業でなければ、途中で心が折れると思うよ』と言われて、確かにそうだな、と。それならば、やりたいことが見つかるまでは、自分が成長できる環境に身を置くのがいいと思ったんです」

そのときに木村が選んだのが、キュービックで働くこと。入社の決め手となったのは、クライアントとして出会い、すでに10年来のつきあいがあった当社代表 世一英仁の存在でした。

木村 「その頃のキュービックには50名以上のメンバーがいて、その規模の組織マネジメントが経験できることにもひかれました。そして何より、世一と一緒に働けることに魅力を感じましたね。この人と一緒なら、自分がもっと成長できるんじゃないか、と」

当時はまだ当社の規模も小さく、オフィスも上野にあるこぢんまりとしたオフィスビル。ここから、自分が事業を大きくしていく。木村はそんな気持ちを抱いていました。

「半年後には、自分の代わりに現場のマネジメントやってほしい」ーー
世一からもそんな言葉をかけられ、彼の新たなチャレンジがはじまったのです。

社員一人ひとりが、目標への意識を強くもつ組織へ

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代表の世一と。マネージャーになったばかりの頃は、怒られることも多かった

入社当初から、木村はそれまでの知見を活かし、Web広告の運用・集客に携わるようになります。しかしわずか2カ月後、社内にある変化が起こります。それは組織体制の変更でした。

当時、キュービックは金融、求人、脱毛……というように、メディアのジャンルごとに部署を分けていました。それを、集客経路ごとの組織に変更することになったのです。この変化に伴い、木村は広告運用のマネージャーに昇格。予定よりも早く、マネジメントの仕事に従事することになりました。

急遽、組織の成果も求められるようになった木村。当然、苦労も多くありました。

木村 「はじめは半年間かけて必要な知識や情報をキャッチアップしていけばいいと思っていたのですが、それが一気に短縮されて。事業のことをしっかり理解できていない状態でマネージャーになったので、経営報告会で怒られることも多かったですね(苦笑)」

また木村が入社した2014年は、ずっと右肩上がりで成長しつづけていた当社の売上が、一瞬落ちてしまったタイミングでもありました。当然、マネージャーとなった彼には、その立て直しが求められます。

当時のキュービックで働いていた多くは、20代前半のメンバー。入社間もなく当事者意識が育ちきっていなかったため、経営陣との間に、少しずつ意識の乖離が起きはじめていたのです。誰も1カ月の売上がどれくらいで着地したか知りたがらない……。そんな状況を変えるべく、木村はまず、メンバーの意識を変えていくことに着手します。

木村 「僕はそれまでずっと営業をやっていたので、会社としての事業目標は絶対に達成するものだと思っていました。ただ、当時はそうした意識が希薄だったんですよね。

そこでまずはきちんと目標を設定し、それを達成するためにどうするか、全員で考えることを習慣づけようとしたんです。とにかく『目標は達成するもの』だと、繰り返し伝えて意識づけていきました」

その結果、メンバーの意識に少しずつ変化が生まれはじめます。全社的に「目標を達成する」という意識が根付いていくとともに、再び会社は成長の軌道に乗っていきました。

自社の強みを改めて見つめ直し、組織としての“戦い方”を変える

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木村のはたらきかけによって社内の目標達成に対する意識が変わり、一度落ちてしまった売上も回復していきました。しかしその途中で、今度は思わぬ弊害が起こります。

キュービックでは成長目標として、かなり高い数値を設定していました。しかし売上がいくら回復したとはいえ、「右肩上がり」とまではいかず、微増程度。そこで少しずつ、現実と理想の乖離が目立つようになってきたのです。

前年の売上は上回っているのに、目標達成率は50%に満たない……。目標達成に対する意識を高めた結果、そうした事実が社内の空気を重くしはじめていました。

それまで当社では、広告手法の改善や新しい広告を試すことで、売上を伸ばしていこうとしていました。しかしその結果が“微増”止まり。こうした状況に対し、根拠もなく「がんばろう!」と言い続けても、現場が疲弊していくだけ――。そう考えた木村は、そもそもの「戦い方」を変えていくことにしたのです。

自分たちが競合との戦いに勝ち抜いていくためには何が必要か。考え続けた木村がたどりついたのは、原点回帰することでした。

木村 「当社のミッションに『ヒト・オリエンテッドなデジタルマーケティング』という言葉があります。キュービックの強みは、データや数字に頼りすぎず、ユーザーの一人ひとりがどんなニーズを持っているのか、きちんと読み解き、適切なソリューションを提供することにある。それを徹底することこそが、他社にはない強みになると思いました」

たとえば、転職関連のメディアの場合。35歳・年収700万で、転職経験が1回の人と3回の人、数字だけ見ると転職活動の回数しか変わりませんが、抱えている課題などのインサイトは全く異なります。

それはマーケティングの基本ではありますが、忠実に実践している会社は多くありません。そこで木村は、ユーザーインタビューなどを活用し、徹底的に各メディアターゲットのインサイトを洗い出していったのです。

一人ひとりのユーザーと、とことん向き合うこと。それぞれに響くコンテンツを作ること。それが、木村の目指した「新しい戦い方」でした。

成長を続け、業界の“1番手”になることを目指して

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「ヒト・オリエンテッドなデジタルマーケティング」に立ち返り、ユーザーニーズを的確に捉えたソリューションを提供し続けていった結果、キュービックの事業は再び急成長しはじめました。2015年には、過去最高益となる13.1億円の売上を記録。売上は直近の5年間で約11倍にまで拡大したのです。

木村 「結果を出し続けることは、やっぱり大事だなと思いました。『売上増は七難隠す』という言葉がありますが、本当にその通りで。売上と目標との乖離が発生すると、不安や不満が少しずつ生じてくる。ベンチャーが、右肩上がりに会社を成長させていくことの大切さを感じましたね」

2016年、創業から11期目の年に、当社の売上は20億円を突破。メンバーも続々と増え、今ではインターンを含め200名を超える規模になっています。

自分たちの強みを見つめ直し、戦い方を変えていった結果、キュービックの事業を成長させることに成功した木村。彼がさらなる成長のために見据えるのは、キュービックのカルチャーを世の中に伝えていくこと、そしてもっとメンバーが活躍できる環境を作っていくことです。

木村 「今のキュービックは、あらゆるポジションに“空き”がある状態です。だからこそ今いる社員には、貪欲にチャンスを掴みにきてほしいですね。そうした社員一人ひとりの意識によって、より会社は成長していくと思います」

しかし木村をはじめ、私たちキュービックが目指すゴールはまだまだ先にあります。

木村 「事業が右肩上がりでぐんぐん成長していて、数ヶ月ごとに市場環境も変わってきています。今後は業界内のポジションも、3番手から2番手へ、そしていずれは1番手グループに入っていきたいですね」

キュービックが事業を展開していくうえで、掲げている理念は「ヒト・ファースト」。それはメディアの先にいるユーザーのみなさん、クライアント企業に対してはもちろんのこと、社員一人ひとりにかける想いでもあります。

それをマネジメントの現場で体現し続けている木村は、今後もキュービックをさらなる高みへと導いてくれるでしょう。「自らの手で事業を大きくしたい」――かつて自身が描いた夢を今、彼は大勢の仲間と実現しようとしています。

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