制作コストは平均5万円。“ヒト”を徹底的に意識したコンテンツ制作へのプライド

「一歩前に進むキッカケ」を提供する。私たちキュービックが運営するWebメディアでは常にユーザーに寄り添うことを意識しています。だからこそコンテンツの質には徹底的にこだわり、時には制作に数十万円かけることも。単なるメディア企業と侮ることなかれ。そんなコンテンツへのこだわりを、余すことなくお伝えします。
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正直、数年前までは質よりスピードや量を優先していた

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ユーザーが本当に必要としている情報は何か、本当に求めているモノは何か——。

キュービックが運営する「自社メディア」×「成果報酬」型のWebメディアにおいて、何よりも大事にしているのが“ヒト・ファースト”の考え。読みやすさ、専門性、網羅性を軸に据え、ユーザーフレンドリーなコンテンツかどうか、を常に意識しています。

だからこそ、社内に紙媒体出身の編集者からなる「編集部隊」を持つとともに、各メディアに監修者を立て、企画はフィールドワークやユーザーインタビューの内容をもとに考案。ひとつのコンテンツが生まれるのに、数十万円の制作コストをかけることもあります。

もちろん、最初から今の仕組みがあったわけではありません。お恥ずかしながら、キュービックも2013年までは、質よりも“スピード”や“量”を優先させたコンテンツ制作をしてしまっていた側面を否定できません。コンテンツディビジョンのシニアマネージャーである川合晋平は、こう振り返ります。

川合「当時は、とにかく早く、多くつくることばかりを意識してコンテンツを制作していました。だけど、途中で気づいたんですよね……これって、本当の意味でユーザーの価値につながるものが生み出せていないな、と」

ユーザーが価値を感じるコンテンツを制作しなければ、今後、生き残っていくことはできない。そう感じてからは、コンテンツ制作の方針を量から“質”へと大きく転換。コンテンツ制作の体制をしっかり整えていくことにしました。

まず、行なったのはプロの編集者の採用。キュービックは2012年からメディアの運営を手がけているのですが、社内に編集経験の豊富な人材がいなかったため、採用を強化することに。

川合「採用にあたって、紙媒体の出身かどうかは必須要件にしていましたね。雑誌と同程度のクオリティをWebメディアでも表現したいと思っていたので。あとはカルチャーフィットするかどうかですね。どれだけスキルがあっても、キュービックのカルチャーに合わなければ十分なバリューを発揮することができないと思うので。カルチャーフィットしているかどうかは、編集者の採用に限ったことではなく、全職種の採用において共通することなのですが、かなり重視しています」

結果、紙媒体出身の編集者を採用することに成功。社内に「エディトリアルデスク」という部門が誕生し、コンテンツのクオリティを司る部隊が誕生したのです。

平均制作コスト、5万円。脱・大量生産!

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編集者の採用に加えて、キュービックでは各メディアに監修者をアサインすることにも着手。弁護士や医者、看護師などの専門家にコンテンツの監修をお願いし、情報の信頼性も担保できるようにしました。

こうして着実に社内の体制を整えていくとともに、キーワードボリュームを基にしたSEOドリブンの考えから脱却し、ユーザーの“生の声”を基にした、コンテンツ戦略へと舵を切っていくことにしたのです。

川合「実際、カスタマージャーニーマップを作成し、一人ひとりのユーザーがどんなキッカケでアクションを起こしたのか、具体的にどういった行動をしたのかを徹底的にヒアリングしています。

そうすることで、パソコンの画面越しでは分からなかった、ユーザーのニーズが把握できる。それをもとにコンテンツを制作することでユーザーが抱える課題を解決できる、価値ある情報を提供できるというわけです」

そのため、ひとつの記事を制作し、公開するまでに相当な時間がかかります。制作コストも今では平均5万円/本。一般的なWEBメディアでは考えられないかもしれませんが、キュービックでは惜しむことなくコンテンツにコストをかけます。なぜか。それはPV(ページビュー)ではなく、CV(コンバージョン)を追い求める、成果報酬型のメディアを運営しているからです。

ユーザーが一歩踏み出すキッカケを作ることができれば、投資コストに見合う。だからこそ、お金と時間をかけて、ユーザーのためになるコンテンツを作り続けています。

川合「2年前くらいまではGoogleにどう評価されるかどうか、キーワードの含有率など小手先のテクニックに重きを置いていれば通用したのですが、いまの時代はもう無理。徹底的にユーザーのためを想ってコンテンツを作れば結果的にGoogleにも評価されるので、苦労もありましたが、何とか現在のコンテンツ制作体制を整えました」

そうしたコンテンツに対する姿勢に共感した企業からの問い合わせも増え、運営するメディアの数もどんどん増えていっています。現在は日本最大級のFX比較・入門サイト「エフプロ」をはじめとする全16メディアを運営中です。

キュービックのコンテンツを支える、「CUEM」の4文字

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運営メディア数の拡大にともない、コンテンツディビジョンの規模も拡大。コンテンツの制作に携わるメンバーの数も、ここ数年でグッと増えました。

こうしたタイミングで起こりやすいのが、認識の齟齬。キュービックが大切にする価値観への理解が不十分な状態で、コンテンツの制作に取り組むケースも生まれてしまいました。

川合「この半年くらいで、KPIを達成するためにとりあえずやってみて、ダメだったら改善するという考え方が垣間見えることがありました。もちろんPDCAサイクルを回すことも大事なのですが、それよりも前に大事にすべきことがあるよな、と。自分たちに課せられたKPIの数字の達成ではなく、ユーザーに価値のある情報を届けることの方が、何より大事なわけです」

そうした状況を踏まえ、先日、コンテンツ制作において大事にしたい価値観を改めて言語化し、社内で発表しました。その言葉が「CUEM(キューム)」です。

これは下記の4つの単語の頭文字を合わせた造語。キュービックが大事にしたい思いが全て詰め込まれています。


C=credible:信頼性

U=unexpedted:意外性

E=empathetic:共感

M=message-driven:一貫したメッセージ

これをつくることでメンバー全員にキュービックが大事にする価値観が浸透するほか、自社の競争優位性につながっていく。そう考えたのです。

川合「例えば、“意外性”ですが、私たちはユーザーが気づけていなかった情報を提供し、前進するための選択肢を増やしてあげることも、社会に出せる価値だと思っている。もちろん全てのコンテンツに当てはまるわけではありませんが、意外性は大切です」

だからこそ、キュービックではパソコンの画面と“にらめっこ”するのではなく、足で情報を稼ぐことに重きを置いているのです。月に数回は必ずユーザーインタビューを行ない、まだ掘り起こされていなかった情報を掘り起こし、それをコンテンツにしてユーザーに提供しています。

“ヒト・ファースト”の理念から脱して勝つぐらいなら、負けた方がいい

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現在、キュービックでは全員が当たり前に“ユーザーに価値あるコンテンツ”を提供できるよう、「CUEMリスト」というチェックリストを作成。それを見れば、コンテンツ制作の準備段階でユーザー起点であるかどうか、が分かるようになっています。

川合「チェックする項目が多く、メンバーは大変だと思うのですが、これによってコンテンツの質を圧倒的に高めることができる。また、メンバー同士のコンテンツに対するディスカッションも“ユーザーファースト”で行なわれるのが当たり前になっていくのではないか、という期待もあります」

小手先のテクニック論ではなく、ユーザーファーストの考えを組織内に根付かせる。それが将来的に他社が決して真似できない会社のカルチャーとなっていき、長期的に成長していくための武器となるはずです。

キュービックの挑戦はまだはじまったばかり。これから、もっとユーザーに価値のある情報を届け、一歩前に進むキッカケを提供していきたいと思っています。

川合「コンテンツの質はまだまだ向上させられると思っています。最近ではエディトリアルデスクの人たちに“攻めのエディトリアル”になろう、と伝え続けています。もっともっと文章に、コンテンツに、攻め込んできてもらえればな、と。お互いが持っているものをぶつけて、今以上に良いものをつくれるようにしていきたいですね」

検索エンジンのアルゴリズムありきでコンテンツを考えるのではなく、ユーザーありきでコンテンツを考える。それこそがキュービックの考える、「ヒト・オリエンテッドなデジタルマーケティング」です。

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