自分が関わるコンテンツには死んで欲しくない。だから、上を目指していく──

リアルイベント企画やグッズ制作など、ライツ事業部でさまざまなことを手がける、長谷奈未子。社会人になり学んだ「ひとりで仕事はできない、人と人との関係を大事にすること」を胸に、長生きするコンテンツづくりを目指す長谷のストーリーをご紹介します。

ひとりじゃ何もできないことを痛感した社会人スタート

▲学生時代、夢中になってつくった布小物の作品

小さいころから絵を描くのが好きだった長谷。中学のころには友達と漫画を書くようになり、高校生のときにみた新海誠監督の作品を見て、「なんて綺麗な背景なんだろう。こんな背景を描けるようになりたい。美術の世界に進みたい」と 考えデザインの予備校へ通うことに決めました。その後、美術大学へ進学し、本格的にデザインの勉強をしていましたが、特に力を入れていたのが学業とは別のところでの「ものづくり」でした。

長谷 「授業と関係無いところでたくさん活動していました(笑)。特に手芸とか、手でものをつくることが好きで、ハンドメイドの布小物をつくっては、フリーマーケットへ出店したり友達にあげたりもしていました」

そんな経験から、「仕事でも、自分の手でものをつくりたい」という想いが徐々に強くなっていきます。もともと興味があったエンタメ業界の中でも、長谷は就職先として玩具メーカーを選びました。デザイナー職として就職し、ポスターやパッケージデザイン、ぬいぐるみやフィギュアの企画を担当することになりましたが、仕事に慣れたころからは、自ら志願し営業にも同行するようになりました。

長谷 「私、我が強くて(笑)。営業に同行させてほしいと上司にかけあって、営業担当と一緒にお客様のところへ行かせてもらうことにしました。微妙なデザインの違いなどは、つくり手じゃないとなかなか伝えきれないんです。
最後はデザイナーである自分の言葉で商品の魅力を伝えたかったし、もっと商品を宣伝したいんだったらこうした方がいいんじゃないか、こういう風に見せたらいいんじゃないかという提案を自らしました」

積極的に仕事に取り組む長谷には、海外出張を経験する機会も訪れました。そんな中で、フィギュアの生産をする中国の工場での経験が、長谷に大きな影響を与えることになったのです。

長谷 「がれきの中に工場がぽつんとあるような場所でした。本当に苛酷な環境の中で、働いている人がたくさんいて。自分がつくった指示書の先には、何十人もの人がいて、ひとつの商品をつくっているということがわかりました。ひとりでは何もできないんだなということを強く痛感した経験でした」

長谷にとって、この中国出張での経験が仕事をする上で大切にしたいことの源泉となっています。

コンテンツを死なせたくないから、もっと上を目指したい

▲ライツ事業部 長谷奈未子

その後もデザイナーとして、さまざまなものづくりに関わりましたが、何か物足りなく感じる長谷がいました。会社は組織としてとてもちゃんとしていて、失敗したときにフォローしてくれる上司や、決められた仕事を安心して取り組める環境もありましたが、一方で堅いところがあり、目には見えない壁を多々感じていました。

長谷 「将来は結婚して子どもも持ちたいと思っていましたが、女性は結婚したら会社を辞める人が多かったですし、役職者も男性が多かったので、長く働くイメージが持てませんでした。会社としても変わろうという動きはありましたが、 1~ 2年で変わるのは難しいと思いましたし、私はいろんなことをやってみたい、もっと上を見てみたいと思ったんです。決められたことだけをやる、というのが向かなかったんですね」

また、長谷は「自分が関わったコンテンツは死んでほしくない」という気持ちが芽生える中で、自分たちがライツを持っていないことの限界も感じていました。

長谷 「『もっとこうしたらお客様に喜んでもらえるし、売れる』と思っても、最終的に決めるのは権利元なので、メーカーとしてやっていく無力さを感じてしまったんです。そこで潰れていってしまうコンテンツもたくさん見てきました。
コンテンツが好きで仕事を始めたからこそ、コンテンツを死なせたくないという思いがあったので、もっと自分の手でコンテンツをなんとかできる、ライツを持っている会社で働きたいと思うようになりました」

そんな中、サイバードと出会った長谷。女性の管理職もいて、産休・育休後も現場に戻って活躍している社員の存在を知り、長く働くイメージを持つことができました。また、当時ソーシャルゲームのコンテンツをライツ化している企業が少ない中、女性向けコンテンツを取り扱い、ライツ化を始めているというところに惹かれ、サイバードへの入社を決めることにしました。

大草原を耕すところから始めたライツ事業

▲長谷が手がけた「イケメンシリーズ」のキャラクターグッズ

サイバードには、企画職として入社した長谷。配属されたのは、「イケメンシリーズ」のメディアミックスチームでした。入社して2~3週間、最初の大きな仕事として、女性向けアニメやゲームなどのグッズを販売する、物販イベントを任されることになり、決められていた大きなテーマを元に、商品企画やディレクション、生産管理まで担当しましたが、物販のしくみづくりや予算管理など、前職までのデザイナー職では経験したことのなかったこともたくさんあり、苦労することも多くありました。

長谷 「初めて経験することも多い中、 2週間でデザインを仕上げないといけない、というすごく厳しい状況だったので、正直めちゃくちゃストレスでした(笑)。
でも、転職して初めての仕事はとても大事だと思っていましたし、自分がどういう人で何ができるのかを出せる仕事だとも思っていました。うまくいけば仲間に入れてもらえるし、だめだったら “そういう人”ってなってしまう。転職してくる人って実力があって来るものだと考えていたので、一生懸命取り組みました」

厳しいスケジュールの中で、無事にイベントを終えた長谷は、その後も数々な施策を担当するようになっていきます。当時は、リアルイベントなどが注目されてきたころですが、まだ社内にノウハウはなく、施策の意図ややり方をコンテンツ担当者に説明して、理解してもらわねばならないこともありました。

長谷 「立ち上がったばかりの部門だったので、社外と社内のバランスをとるのに苦労しましたね。入社前に、『まだ新しいチームだから、今入ると楽しいよ』と言われて、立ち上げの魅力も感じて入社しましたけど、本当に何もなくて、大草原を耕している感じでした(笑)。
でも、自分がいいと思うことを説明して認めてもらえれば進められますし、前のめりの失敗に対しては周りもポジティブでいてくれるので、チャレンジできる環境に来たなと感じています」

現在ではライツ事業は独立部門となり、その中で、メディアミックス、そして商品企画の両チームに所属している長谷。どうやったらお客様に喜んでいただけるかを考え、イベント実施に向けてアイデアを出したり社内外の調整をしたり、商品企画を行って、商品・グッズのディレクションや生産管理をしたりと、川上から川下まで、全工程に関わりながら、事業部を引っ張っています。

長谷 「知りたがりで飽きっぽいところがあるんですが、今は何をやっても楽しいし飽きないですね。常に自分自身も成長している感じがしています」

頼れるエースになる

▲博多の「イケメンシリーズショップ」

これまで、サイバード主体の大型イベントや、地方自治体のコラボ、コラボカフェなど、数多くの施策をチームでやってきました。一つひとつの施策をやりきるためには大変なこともありますが、お客様が喜んでくださること、楽しんでくださることが、大きなモチベーションになっています。

長谷 「お客様の反応は常に気にしていて、自分が担当したリアルイベントには足を運び、お客様の反応を必ず見るようにしています。先日も期間限定でオープンした博多のイケメンシリーズショップに行きましたが、グッズを購入するためにお客様が朝から並んでくださったり、キャラクターのポスターの前で写真を撮って楽しそうにしていたりといった様子を見ることができて、とても嬉しかったです」

コンテンツを長生きさせることを生涯ミッションに掲げる長谷が大事にしていることは「ちょっとのことを惜しまない」こと。もう少しこうしたらよくなる、という“もうちょっと”の部分を残さず、後悔しないものづくりを心がけています。

長谷 「やりたいことはまだまだたくさんあります。それがやれる環境だと思うのが、サイバードにいる理由です。まだやっていないことを仕掛けて、お客様にもっと楽しんでいただきたい。そして、自分の仕事においては、前職の上司からもらった『いざというとき任せられる切り札の “ A”のような存在なれ』という言葉を体現できるように、努力していきたいと思っています」

サイバードで多くのことを経験し多角的な視点で物事を見られるようになった今、いろいろなアイデアが湧き上がってくるので、それを自身でゼロからつくり出すことにも興味を持っています。また、より責任ある立場で大きな仕事をできるようにもなりたいと考えています。人との協働、信頼関係を大切にしつつ、長く愛されるコンテンツづくりをこれからも目指していきます。

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