ラーメン屋の出会いから始まった軌跡

FANTAS technology(以下FANTAS)のデザインチームは、webに限らずグラフィック、そして空間やイベントの企画演出まで、あらゆるデザインを手がけています。FANTASの今後の発展に必要不可欠であるクリエイティブの可能性を、生み出したデザインチーム発足のきっかけ──それはある小さなラーメン屋での出会いから始まります。

立川 「自宅の近所に昔からよく通っているラーメン屋があるんです。その日もいつも通りラーメンを食べていたのですが、店主から隣で同じくラーメンを食べていた男性を紹介されました。それがFANTASの永井 章志でした」

この日をきっかけに仲良くなった二人。いつの間にか、ラーメン屋で顔を合わせては、お互いの仕事のことも話すような仲となり、制作プロダクションでデザイナーとして働いていた立川は、永井に自身のキャリアの相談をするようになります。

立川 「ある日、転職を考えていることを永井に相談したところ、『ウチに来ないか』とFANTASへのオファーをもらいました。突然のことでビックリしましたけど、会社のことは以前から知っていたので、『面白そう』という気持ちが大きかったですね。

その時はまだ、社内にクリエイティブのチームが無かったので、自分で一から作りあげていけることも魅力的でした」

そして、FANTASへの転職を決めた立川は、制作プロダクションで部下だった石原に『一緒に行かないか』と声をかけたのでした。

石原 「私自身ちょうど転職を考えていたタイミングでした。当時勤めていた制作プロダクションでは、広告代理店からの依頼にしたがって制作することが大半で、デザインによってどんな成果が出たのかが分からなくて手応えが感じられなかったんです。

ですから、次はFANTASのような事業会社でデザイナーとして挑戦してみたい想いがあり、ふたつ返事で『行きます!』と答えました」

こうして2017年12月、立川と石原が入社し、FANTASのクリエイティブを司るデザインチームが誕生したのです。

デザインを楽しみ、ユーザーに向き合う

二人が入社して最初に抱いた印象は、当初イメージしていた「不動産会社」とFANTASがまったく違うというもの。特に人と業務内容でギャップを感じたと、二人は振り返ります。

立川 「以前の職場は、プロダクションだったこともあり、ひたすらPCと向き合い続け、黙々と作業している人ばかりでした。ですが、FANTASはメンバー同士のつながりをとても大事にしていて、働いているメンバーが生き生きしているのがとても印象的でしたね」

石原 「初日から皆さんがたくさんコミュニケーションを取ろうとしてくれて純粋に嬉しかったです。一人ひとりからも大きなエネルギーを感じて、『この勢いに頑張ってついて行かなければ!』と、良いプレッシャーも感じました(笑)。

デザインする内容も、物件のチラシや図面などを勝手に想像していました。しかし実際はweb広告のデザインやセミナーで使用する資料のデザイン、その他備品のデザインまで、ありとあらゆるものを一からデザインできて、やりがいを感じました」

FANTASに新しい風を吹き込んだ二人。

この二人の入社から半年後の2018年6月には、当時マーケティングの部署でwebディレクターをしていた福田がチームに加わります。

福田 「新卒でFANTASに入社して3年目に入った頃、当時は人手が足りなくて、ディレクションをしていたwebサイトのバナーを自分で作ったり、ワイヤーフレームを書いたり、デザインに近いことを少ししていて。

もともと絵を描くことや、モノづくりが好きだったので、それをきっかけにデザインの仕事に対する興味が強くなりました。

その後、当時の上司が、僕がデザインの仕事に興味があることを理解してくれていたので、立川と石原の入社したタイミングで『デザインチームで学んでみたらどうか』と話してくれたんです。

未経験でしたが、やりたかったことに挑戦できるのが嬉しくて、意気込んでいましたね」

とはいえ、福田には「未経験である」がゆえに、本当に活躍できるのだろうか?という不安がありました。

福田 「デザインチームへの異動が決まった時に、二人は未経験の僕を快く受け入れてくれました。ずっとデザインの道で頑張ってきた二人の足を引っ張らないように必死でした」

立川 「僕たちのチームは楽しく仕事をすることを常に意識しています。当然、自己満足で良いわけはなく、作品がユーザーの心を動かすことに意味があります。

ただどんなに高い壁があっても、デザインの楽しさを忘れなければ、自然とやるべきことに真摯に向き合い、ユーザー目線で考え抜けると思っています」

デザイナーとしての成長には、ユーザー目線を忘れずにデザインを楽しむことが不可欠──福田は、常に楽しみながら目の前のことに取り組む二人の背中を追いかけて、日々成長を重ねています。

オフィスリニューアルでリスタートするFANTAS

これまで、FANTAS内のすべてのデザインを手がけてきた彼らですが、その中で印象的だった作品についての回答は三者三様でした。

石原 「私の場合は主要サービスのwebサイトリニューアルですね。webのデザインに携わったのが初めてだったので、マーケティング部門のwebディレクターに大変な協力をしてもらいました。

webサイトをデザインする上でのルールやノウハウを教えてもらいながら、ユーザーの使いやすさやデザイン性を考えて作ったので、とても勉強になりました」

福田 「僕はFANTAS Award2019に携わったことです。毎年Awardにはコンセプトがあり、それに合わせて、映像から席次表、表彰状などのデザインをしています。

ですが、2019年はデザインコンセプトがなかなか定まらず、何度か変更になったのでその度、状況に応じてデザインをつくり直しながらもクオリティを追求することにこだわりました。

その結果、社員からの評判も良くAwardを大成功で終えることができたので、心に残る経験になりました」

立川 「僕は、来客時に提供しているお水のペットボトルパッケージが印象的ですね。

気軽に手元に届くものなので、コーポレートカラーであるグリーンを基調としたグラデーションを、大胆に使用してFANTASカラーが印象的なデザインにしました。

お客様からは、『素敵なパッケージですね』という嬉しいお言葉や、『自社でここまで色々とデザインしていて本当に不動産会社ですか?』なんて声も頂いたりするので、不動産業界のイメージを覆すことが、FANTASらしさの追求につながっていくと感じるきっかけとなった作品です。

後やはり、この3月にリニューアルしたオフィスのデザインは、本当に責任を感じましたし、こだわりを存分に発揮しましたね」

FANTASは2020年3月、オフィスを増床してデザインもリニューアルしました。

そのデザインに携わった立川は、オフィスへの想いやこだわりを次のように説明します。

立川 「オフィスは社員だけでなく、お客様や取引先の方などたくさんの方が出入りをする場所です。創業から10年の節目を迎え、これまで以上にお客様への提供価値を高めていくために、まずオフィスに足を運んでくれた方が居心地良く過ごせること、そしてまた来たいと感じてもらえる場所であることが大切だと考え、色味や空間の使い方について深く検討しました。

特に、当社は女性のお客様も多くいらっしゃるので、女性がこのオフィスにいて絵になるよう、柔らかい印象でまとめることを意識しました」

オフィスは長く使う場所。だからこそ使いやすさはもちろん、会社の印象に直接繋がるということを意識して、細かいところにもこだわりました。そんな中で今回一番考えたのはエントランスです。

立川 「空間を仕切ることは必要。けれど密閉してしまうと狭く見えてしまうという点で悩んだ結果、ブラインドをつけて奥行きが出るようなデザインにしたところ、代表の國師 康平はじめ、メンバーからも高評価でホッとしました(笑)」

来てくださった方達がホッと落ち着ける空間──今回のオフィスリニューアルは、今後のFANTASの未来を示す第一歩です。

FANTASらしさの追求

webや社内のあらゆる備品、そしてオフィスまで、現在メンバーやお客様が使用するすべてのものは、この2年半でデザインチームが作り上げてきたものです。そんな彼らが変わらず大切にしたいこととは。

立川 「これから会社としても成長していく中で、個人のスキルアップはとても重要です。

デザインの精度を上げるためだけではなく、チームのメンバー一人ひとりが自ら考えて、より良いものにするためのアイデアを出したり、新しく作り上げるものを提案したりするための感性を磨く。そんな自発的なチームでありたいですね。

ただ、チームの雰囲気は変えたくなくて。各々の立場が変わることや、新しいメンバーが加入することはあっても、その時に皆がデザインを楽しいと感じられる環境は維持したいです」

福田 「後輩が入って、自分が教えることが増えてくると、自分も負けてはいられないという気持ちになるので、良い刺激をもらっています。

先輩後輩は関係なく、FANTASのメンバーはひとりの人間として尊敬できる人ばかりなので、自分の仕事ぶりから自分も楽しみながら頑張ろうと感じてもらえる存在になりたいですね」

メンバーが増えて、会社が大きくなっていく中で考えること。それは、FANTASらしさの追求でした。

立川 「コーポレートブランディングという意味でも、FANTASらしいデザインとは何かを常に考えています。お水のペットボトルパッケージのカラーと同様で、FANTASカラーを使用することであったり、コーポレートロゴをモチーフに新しいものを生み出したりして、FANTASの印象に繋がっていくよう意識していますね。

ユーザーの心を動かしつつ、ユーザーにとって使いやすいことは当たり前です。むしろ、その中にあるFANTASらしさを大切にしたくて。いずれは自社でプロモーションもしたいので、見た人がFANTASといえばこれだと認知できるようなデザインを追求し続けます。

そしていつか、不動産業界のイメージや概念を覆すFANTASらしいものを作ることで、不動産会社というイメージだけでなく、FANTAS technologyというブランドとして、さらなる高みに挑戦していきたいですね」

デザインチームの生み出すクリエイティブの可能性はこれからも広がり続けます──