BtoB代金決済にもチャンスがある。キャッシュレス社会における決済サービスの可能性

クレジットカード決済をはじめ、多様な決済を可能にするサービス「AQUAGATES」を提供する株式会社ファーストペンギン。働き方の多様化を見据え、企業のビジネスから個人の副業まで幅広く応援しています。同社が企業間決済について実施したアンケートから見えたのは、キャッシュレス社会に潜在するビジネスチャンスでした。
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ネットバブル期の起業経験で痛感した、“お金まわり”の知識不足

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▲コーポレート本部スペシャリスト室の冨永潤一

ファーストペンギンのコーポレート本部スペシャリスト室に所属する冨永潤一。彼は、いわゆるネットバブル期に起業を経験した人間です。大学卒業後、就職した電力会社の仕事のかたわらではじめたデザイン事業は、またたく間に軌道にのります。

冨永 「今から約 20年前のことです。当時は私もまだ 20代だったのですが、周りからデザイン関連の相談を受けるようになって、あれよあれよと仕事が増えていったんです。日中の仕事から帰って自宅でデザインをして、それを CD-ROMに焼いて納品するという生活でした。
今では考えられませんが、当時はパソコンを使ってチラシなどのデザインをする『 DTP』が 流行っていましたし、ホームページをひとつつくれば数百万円という時代だったんです。特に WEB業界に需要があることを感じたので、電力会社の仕事を 1年半ほどで辞めて独立することにしました」

その後、冨永はいったんデザイン会社に勤めた後、自らWEBデザイン全般を扱う会社を立ち上げます。経営者となった冨永が新たに直面したのが、面倒なお金まわりの処理でした。日々の取引の記録や資金繰りの管理、税金や社会保険の問題など、やるべきことは多岐にわたります。

冨永 「当時はお金に関することがまったく分かっていなかったので、会計士に完全な丸投げ状態。社長なのに、時々決算書に目を通すくらいで会社の状態を理解できていませんでした。ネットバブルで、デザインの仕事をやっていれば自ずとマネタイズができる時代でしたから、ますます “どんぶり勘定”になっていきましたね」

こうした状況が続くうち、やがてネットバブル崩壊の日を迎えます。当時の多くのIT企業が直面したように、冨永の経営する会社も資金繰りが悪化。彼は廃業を決め、経営者としてのキャリアを終わらせることにしました。

冨永 「 『きちんと資金繰りを考えて計画的な経営をしていれば良かった』と後悔しています。私の場合、事業に失敗してからお金まわりの重要性を実感したわけですが、もっと若いうちからそういう認識を持っておきたかったですね」

ファーストペンギンでは、ビジネスをするうえで必ず必要となる決済業務を効率化するサービス「AQUAGATES」を提供しています。次は、冨永が自身の経験も踏まえ、AQUAGATESをどのようにビジネスに役立てられるのかを紹介します。

日本の商習慣では当たり前の“現金決済”を、テクノロジーで変える

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▲クレジットカード決済サービスのAQUAGATESは、企業のみならず、副業、フリーランスの独立も応援

働き方の多様化や、政府の方針による副業解禁といった流れを受け、ますますフリーランスなどの個人事業者が増えています。このときに課題となるのが、冨永もかつて経験した、お金まわりの問題です。

冨永 「いまや BtoCのサービスではクレジットカード決済が当たり前ですよね。ところが、BtoBの代金決済ではいまだに銀行振込が普通です。銀行振込だと管理が煩雑になってしまいますし、未回収リスクもありますから、クレジットカードに変えるメリットは少なくないと思います」

中小企業や個人事業であっても、AQUAGATESを利用すると、クレジットカードをはじめとする多種多様な決済方法を最短1週間で導入可能に。このほか、電子マネーやコンビニ決済、携帯キャリア決済なども利用できるため、取引先のニーズに合わせられます。

冨永 「 AQUAGATESは 2018年 5月のローンチ以来、4カ月余りで 300以上の事業に導入していただきました。子ども向けのスポーツ教室の月謝の決済でも利用されており、個人事業者の導入比率が高いのが特徴的ですね」

ファーストペンギンが提供する「SWIFT PASS」をAQUAGATESと連携利用することで、クレジットカード決済はさらに簡単にすることができます。専用の決済リンクを生成し、メールやSNSに貼り付けて相手方に送信するだけで、クレジットカード決済が可能になるのです。

ファーストペンギンは、AQUAGATESが役立てる領域をさらに明確化すべく、2018年10月に企業間のクレジットカード決済について調査を実施しました。この調査結果から見えた、中小企業間を取り巻く決済環境について、次に紹介します。

クレジットカード決済の導入比率は、たったの10.2%にとどまる

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▲〜2019年の増税に向け進むキャッシュレス化の動き〜 ファーストペンギン、企業間のクレジットカード決済に関する調査(2018年10月)より

ファーストペンギンが実施した調査の対象は、メインの事業モデルがBtoBであり、社員数300人未満の中小企業の社長500名。最初の質問項目は、「企業間の請求方法として、クレジットカードによる決済も受付可としていますか」でした。

この質問に対して、「はい」と回答したのは10.2%という結果。8割以上の中小企業が法人カードでの支払いをしたことがないことも明らかになりました。キャッシュレス化が社会的に進んでいるにもかかわらず、BtoBの決済ではまだ浸透していないことがわかります。

次に、すでにクレジットカード決済を導入している中小企業の回答を見てみましょう。こちらは、「コスト削減につながった」と回答したのが31.4%、「業務の効率化につながった」と回答したのが41.2%という結果でした。

冨永 「コストや業務効率化については、私はもっと多くの企業がメリットを感じていると思っていたんですよね。おそらく、取引数や取引金額などが業態により違うので、メリットの程度も変わってくるのでしょう。今後、より具体的に営業ターゲットを絞り込んでいくヒントになりました」

クレジットカード決済を導入している理由として、もっとも多かったのは「未回収リスクの防止」の35.3%でした。これに続く、「銀行振り込みより回収が早いため」が33.3%であることを考えると、代金回収にリスクを感じている社長が少なくないことがわかります。

冨永 「銀行振込や現金決済だと、請求したのに期日までに支払いがないということがありますよね。ヒューマンエラーで、本当は支払われているのに、銀行の入金情報を見落としてしまうケースもあるでしょう。クレジットカード決済であれば、そういうリスクを減らすことができます。
また、セキュリティ上のメリットも大切な要素です。たとえば学校や習いごとの月謝を、子どもに現金で持たせることがあると思いますが、考えてみるとそれって危ないですよね(笑)」

アンケートでは、クレジットカード決済を導入していない企業の約2割は、そもそも「企業間のクレジットカード決済サービス」の存在を“知らない”ことも明らかになりました。来たるキャッシュレス社会に向けて、ファーストペンギンがなすべきことは少なくありません。

日本に存在する決済の課題解決に、いちはやく飛び込む

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▲野球教室や塾など、これまで現金の支払いが普通だったシーンでも、電子決済が求められる機会が増えることが予想される

ファーストペンギンの社名は、群れの中で最初に水に飛び込むペンギンに由来したものです。リスクをおそれず、新しいことを追求する価値観からファーストペンギンが手がけるサービスは生まれています。

企業間決済に関する調査は、ファーストペンギンが飛び込んだ事業領域を、よりクリアにしました。日本に存在する決済の課題に注目し、より多くの事業者やユーザーにとって最適なサービスをつくりあげていくことは、社会の良い変化につながるはずです。

冨永 「これからは働き手が足りなくなることも明らかで、属人的で非効率な経理業務はますます問題になるでしょう。でも、決済まわりを効率化できれば、人材不足の解消にもつながります。これまで経理に当てていた人材を営業に移すこともできるのではないでしょうか」

今後、世界的にスモールビジネスが増えていくことは確実です。ファーストペンギンは、こうした世の中においてスマートな決済手段を提供することで、事業者と消費者の双方に取引の機会を増やしたいと考えています。

冨永 「弊社のクライアントで野球教室の運営者がいるのですが、台湾から『PayPalで月謝を払いたい』と問い合わせがあったそうなんです。このように、海外の顧客から電子決済を求められる機会も増えていくと予想しています。
また、塾の費用なども、今は現金でまとまったお金を支払うのが普通ですよね。これも決済手段が多様化すれば、分割払いや後払いが可能になるので、今よりも成長機会を増やすことにつながりますよね」

ファーストペンギンは、新しいことを追求しつづける企業です。これからも、より多くのチャレンジを生み出すとともに、“世の中”に求められる役割を果たしていきます。

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