一人ひとりが自分のビジョンを実現できる会社に――フルスピードの人材開発哲学

株式会社フルスピードの人材開発コンセプトは、「社員のビジョン実現」と「ビジョン実現のための成長支援」。そのために、人事制度の刷新などを積極的におこなっています。私たちが大切にしている価値観、理想の会社像・社員像を、取締役・業務統括本部長の関根悠が自らの経験を踏まえて語ります。
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会社の成長に不可欠な「人の成長」を多面的に支援する

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▲取締役・業務統括本部長 関根悠

私がフルスピードに入社したのは、約10年前の2008年。当時から意識していたことがあります。それは、「成長したい」ということ。そのために少しきつい仕事やほかの人が面倒に思う仕事を進んで引き受けたりしてきました。

ただそのなかで、自分のキャリア開発について相談できる人や場所が少ないとも感じていました。今回人事制度の見直しを図ったのも、そういった私の経験から来ている部分があります。

フルスピードは、「Webマーケティング事業」と「アドテクノロジー事業」の2つをメイン事業として展開。「ココロ∞(つなぐ)テクノロジー」というビジョンの実現に向けて邁進しています。

ビジョンやミッションのほかに、「大切にしたい価値観」として5つ決めています。それが「チャレンジ」「チームワーク」「ユーモア」「ホスピタリティ」「バラエティ」の5つです。

これらは決してトップダウンではなく、社員全員の声をもとにしています。「こんな会社にしていきたい」「こんな人たちと働きたい」といった意見を一つひとつ集約して、5つの価値観に落としこみました。

目標管理制度のなかには、業績・成果、能力、勤務態度の項目があり、このうち勤務態度のところで、5つの価値観を取り入れています。5つの中からひとつ以上選んで、上司と相談しながらそれに沿った半年間の目標を立てる。これを2017年上期から運用してきました。

数字面以外でも評価の基準をつくったのは、多面的な成長を会社として推進していこうというねらいです。フルスピードのミッションステートメントに「社員の成長が会社の成長を加速させる」とあるように、私も「人の成長」がとても重要だと考えています。

大学卒業後から始まった私自身のキャリアにも、「成長」の2文字は不可欠なものでした。

仕事に対するモチベーションの違う社員をマネジメントする難しさ

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▲成長できる環境に惹かれて入社を決めた当時の関根(中央)

私のキャリアは、絵画を売る仕事からスタートしました。「社会人として成長して、大成したい」という思いで入社したので、営業を頑張って、インセンティブももらっていたのですが……新卒で入って半年で、給料を払ってもらえなくなってしまったんです。

そのころは相当貧乏で、「1日を豆腐1個ですごす」みたいな生活をしていました。

それでも、次の会社を選ぶときも、成長できる環境というところは意識しました。そのときにフルスピードという会社を知ったんですね。私にとっては「聞いたことがない会社」。そこが逆に、チャンスがあるかもしれないと、興味がわいたんです。それと、給料をきちんと払ってもらえる会社というところ(笑)。

当時の採用キャッチコピーに、「社員を大事にする会社」と書いてありました。それが当時の私にはめちゃくちゃ刺さって、入社の決め手になりました。

入社後は、Web広告のルート営業を2年ほどやって、ある程度の結果を出すこともでき、その後、役職が上がって課長に。この時期に私は、単純に売上を伸ばせばいい営業マンとは違う、「マネジメントの壁」に苦しむことになります。当時私が見ていたチーム4人のうち、3人が一気に辞めてしまうという経験もしました。

上司は「お前のせいじゃない」とは言ってくれましたが、今でもあれは自分のせいだと思っています。私にとってはここが一番の挫折でしたね。辞めようかと悩みましたし、そこから考え方がガラッと変わりました。

どのマネージャーも陥りがちだと思いますが、自分がやってきたことを教えるというのは、ともすると「自分のやり方・考え方を押しつける」ことになりかねません。ですが人それぞれ、会社に期待することも、仕事へのモチベーションも違うものです。

私は「成長するために猛烈に仕事をこなす」というタイプだったんですが、会社にはそういう人ばかりではない。だから全員に同じような熱量であたっても、暑苦しいだけなんだというのをすごく感じました。

個々が何を大切にしているのか、どんなふうに生きていきたくて、今の仕事には何を求めているのか、任せてもらいたいことは何かなどをヒアリングしたうえで、裁量を与える。そして、わからないことがあればサポートに入る。そんなふうに、マネジメントも変えていきました。

社員一人ひとりに、数値以外にスポットライトを当てられる人事制度を模索

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▲入社したきっかけでもある「社員を大事にする会社」という部分を強化したいという気持ちは年を重ねるごとに強くなっている

会社としての人事評価の基準は、やはり業績、数値が中心になります。

ですが、それ以外の部分でも表彰であったり、承認する機会をつくりたい。私が入社したひとつのきっかけである「社員を大事にする会社」という部分を、さらに強化していきたい。自分のマネジメント経験を通して、また、取締役に就任し、よりその思いが強くなっています。

フルスピードのビジョンに共感して前向きに進んでくれている社員たちに、もっとスポットライトを当てていきたい。目標管理制度に大切にしたい5つの価値観を取り入れているのもその取り組みのひとつです。

また、今期(2018年下期)から人事制度を刷新し、役職と昇給を分離させました。役職がつかないと昇給にも限界があるというのがこれまでの制度でしたが、必ずしも役職を上げてマネジメントをしたい社員ばかりではありません。

多様な業務を経験しながらスペシャリストを目指すという選択肢も、会社としてあるべき。当社では今後、社員のキャリアパスを多様化していきたいと考えています。そのために、上がったスキルを正当に査定できるような仕組みをつくりました。

それにともなって、ジョブローテーションも、これまでより増えていくと思います。社員には、それを自らのキャリアに十分に生かしてもらいたいですね。

人材開発については今後も強化していく予定で、私は先日、ヒューマンバリューさん主催の「PMI(パフォーマンス・マネジメント・イノベーション)」という研究会に参加しました。

この研究会には、そうそうたる大企業の方もいらっしゃって、たとえば「大企業の凝り固まった人事制度をどうやって崩すか」というような議論も多いんです。ただなかには「当社にも当てはまるなぁ」と感じることも多く、勉強になりました。

現在、そして今後、世界中でVUCA(複雑で不確実な)時代が訪れると言われています。そうなったときに、最終的に頼れるのは自分であり、その自分をいかに高めていくかが重要。会社としてはしっかりと人材の価値を上げることを意識して人材開発に取り組まなければなりません。

海外企業を含めた他社さんの事例を知りつつ、フルスピードという会社にどう置き換えていけるか。これは私自身の今後の課題であると考えています。

「仕事に対して本気で向き合える会社」として、成長できる環境をつくる

当社の社員は、「大切にしたい5つの価値観」をおおむね備えていると思います。それを生かしながら、「フルスピードでこんなことがしたい」という自分の理想をもって、その実現のために動ける社員であってほしいですね。

みんな入社時はそういった目的意識をもっていたと思いますが、日常の業務に忙殺されてしまっている部分もあるはずなんです。それをもう1回、振り返って、リビジョンしていってほしい。一人ひとりが、前向きで楽しく、仕事に対して本気で考えられるような会社になっていきたいですね。

スキルを上げたいという意欲があれば上げることはできるし、新規で何か立ち上げるというときも、最初はつらいこともあるかもしれませんが、わりと短い期間で立ち上げられる。それにともなって成長もできる。そういうところが当社の魅力ですから。

新しいプロダクトをつくるとか、新規事業をやってみるとか、いろんな目標を新たにつくって、前向きに取り組んでほしいと思います。

自分たちで高め合うことができる会社となり、事業が新しいフェーズに行くときに、それに興味がある人たちを中心にチームを組む。そのチームの各人が高め合えて、プラスの循環を生んでいく。それが、私の考える最終的な理想形です。

その過程のなかで、会社として成長環境はしっかりとつくっていく所存です。事業面でも、Webマーケティングカンパニーとしてまだ広げていく余地はあるでしょうし、自社プロダクトも規模を広げて、自分たちのアイデンティティとなるものへと育てていきます。

そのなかで、社員一人ひとりが自分のビジョンを実現していってほしいと願っています。

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