ワンクリックで会社設立できる世界はあきらめた!? Gozalを開発するCTOが描く未来の起業環境とは

起業したいと思ってから、会社設立手続きをじぶんでやろうとすると調査・手続き・届出などによって1ヶ月程度の時間がかかるし、手続きが漏れるおそれもある。起業家の創業期の貴重な時間が、面倒な手続きに費やされることで誰が得するだろうか。国も、起業家も、将来のユーザーも誰にとってもマイナスだろう。「じゃあワンクリックで設立できたら良いじゃないか。」エンジニア黒瀬の一声で始まった「Gozal会社設立」サービスの開発プロジェクト。そのプロジェクトにおける苦労と、サービスリリースに込めた想いをお話ししています。
  • eight

既存の会社設立手続きは、どこが複雑なのか?

Ae5f8485a0bc94d95218243a509e80f9f6c0c28b
まず、会社設立の手続きを書籍やヒアリング、専門家とのディスカッションによって深く理解することから始めました。また国内でもいくつか会社設立のWEBサービスは存在していたので、それらの分析も行いました。詳細な調査の結果として、3つの複雑な部分を発見しました。

①起業家の価値観によって必要となる書類、手続きが変化する
②登記所の登記官によって判断が変化する
③会社設立の専門家と呼ばれる人にも、レベル差がかなりある

これらの問題を発見したときには驚きました。会社設立の手続きはかなり昔からあるにも関わらず、属人的な要素が含まれているのです。起業家の考え方・登記官の考え方・専門家の考え方が全て掛け合わされて、会社設立というプロジェクトが作られていたのです。誰が起業するのか、誰が審査するのか、さらには誰が支援するのかによって、最終的な結果が変化する可能性があるということです。

国内にある会社設立を支援するWEBサービスはおそらく全てチェックしてみましたが、「①起業家の考え方」のことを深く配慮したものにはなっていません。起業家の考え方や、将来の戦略イメージ、想いの部分をしっかりと設立書類に反映できているものは少なかったのです。一般的にこうだ、という形で進めるだけでは、後々苦労するのは起業家自身です。

さらに「②登記官とのやりとり」に対応できるサービスもありません。原則として、起業家自身が自分で登記所とやり取りを進める形になっています。起業家が入力した情報に基づき、書類が作成され、そのまま登記所に起業家自身が持っていき、修正が入れば、起業家が対応する。初めての起業において、登記所とのやりとりを自分一人で進めることは不安や、手間が発生します。

「③専門家のレベル」についても、安さだけを切り口に、単なる流れ作業をしている専門家もいるという声も聞きました。本当に起業家の将来を思って、設立手続きを丁寧に実行できるメンタル。それに加えて設立後に及ぼすインパクトを考慮しながら、適切な戦略アドバイスを出せる知識。これらを兼ね備えた専門家にであえる可能性は未知数です。

会社設立手続きをオンライン化する上で、細かな課題はたくさんあるものの、これらの3つの課題は非常に大きなものでした。

挑戦を支援するために「自動化」と「専門家」を融合した仕組みを採用

D9c82122b74b2a2515dd7953708e0b219bc660c9
課題を解決するためには、起業家や専門家、登記官の「人間性」のばらつきに対応できる柔軟性が必要でした。そのように考えると、完全な自動化を目指すことは、起業家にとって実はプラスではないということが分かります。むしろ「起業家に快適な船出を提供したい」という想いに共感して頂ける、経験豊富な専門家の力を最大限効率的に引き出すことこそ、重要だと考えました。

そこで、会社設立を何年も支援し続けている司法書士・行政書士の方とシステムを0から企画し、定款の1文字1文字にも配慮をしながら開発を進めました。途中、学問上の説明と、実務的な手続きの流れが異なっている部分などにも悩み苦しみましたが、「起業家の挑戦を支える」というただ一つの原理に立ち戻り意思決定を積み重ねてきました。書類間の日付の整合性にエラーが出ないようにするために、何度も検証し、書類に欠陥が生じないようにUI/UXについても熟考を重ねました。そして、着想から2ヶ月が経過した2016年2月に、ようやくサービスリリースすることができたのです。

Gozalでは、起業家が入力した情報に応じて、適切な書類が生成されるシステムを開発していますが、それだけでは十分ではありません。なぜなら起業家が描いていることを、そのまま入力することができるとは限らないからです。将来の事業戦略を頭の中に描けていても、それを定款や会社設計に落とし込む方法を知っている方は少ないのです。そこで、「専門家」の力を取り入れています。実際にオンラインチャットでいくつかのやり取りをして頂き、起業家の事業戦略をヒアリングしてもらいます。そこで得た情報に基づいて、定款や設立書類を微調整・カスタマイズすることを実現しました。味気ないシステムでは到底実現できない、経験豊富な専門家という「人間」とやり取りをしながら会社を作る安心を提供しています。


実際にGozal会社設立で、起業して頂いたEAST END CREATIVE社の創業者 遠藤さん、石井さんにも「実際に利用させて頂いた体感として、これから事業を立ち上げる方に是非オススメしたいサービスです。きめ細かい専門家によるサポートが本当に素晴らしい。」とのお声を頂きました。

必要な情報をクラウドを活用することで効率的に収集し、必要書類を5分で生成。それらの情報をリアルタイムに専門家と共有することで、機械では提供できない価値を専門家から受け取ることができる。必要最低限の情報はシステムが入手しているので、専門家は付加価値を提供することに集中することができます。


「Gozal会社設立」の真骨頂は「自動化」と「専門家」の融合にこそあるのです!

会社設立、その後の経営管理もクラウドで完結する世界を作る

結果として、「Gozal」はワンクリックで会社設立ができるツールにはなっていません。むしろ「自動化」と相反する「人力」の要素を併せ持ったツールとなりました。起業家の挑戦を支援するために重要だと考えた結果です。これは「自動化したい」という理念ではなく、「挑戦を心から応援したい」という理念に基づいたことが原因であり、Gozalで実現したい世界感がつまったサービスとなっています。


Gozalは、会社設立ツールにとどまるサービスではありません。会社設立後に必要となる様々な管理業務を解決することができます。従業員の労務管理、知的財産の活用、会社の移転や税金の手続き、契約書や法務対策の実行など、中小企業が抱える様々なバックオフィス業務の悩みを解決するサービスです。

それぞれの課題は「自動化」することで解決できる部分も多く存在しています。しかし、「人間」である専門家の付加価値が一番重要であるということも、事実です。今回の会社設立ツールの開発で感じた様々な気づきを、今後のGozalの開発に繋げ、より挑戦しやすい世の中を作って行きたいと考えています。


【Gozal会社設立】
https://gozal.cc/establish

関連ストーリー

注目ストーリー