特別扱いはしない。エンジニアは運命共同体、事業を伸ばす同じ仲間だから

黄色を基調に、緑色で書かれた看板。中古車買取・販売店「ガリバー」を運営していたガリバーインターナショナルは2016年7月、社名を「IDOM(イドム)」に変更しました。モットーは“挑み続ける”。「ガリバーフリマ」「NOREL(ノレル)」などの新サービスも、エンジニア中心に生み出されてきたものなのです。
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特別扱いはしない。エンジニアは事業を伸ばすチームの一員

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▲00年に東証二部に上場、03年には一部上場。安定した大企業と見られますが、実態は挑戦的なメガベンチャーです

突然ですが、みなさんはIDOMにどんなイメージを持っていますか? 

長い間、中古車買取・販売事業を展開してきたこともあり、「営業の色が強い会社」というイメージを持たれることが多いのですが、ITをいち早く導入し、エンジニアリングを最大限活用した会社なのです。

現在(2017年9月時点)、IDOMのエンジニアは中古車買取・販売サービス「ガリバー」の査定システムや在庫検索システムなどの開発や運用・保守、また社内インフラの整備やIT機器の導入など、幅広く仕事に携わっています。

しかし、それだけがIDOMのエンジニアが担う範囲ではありません。近年、定着しつつある定額制サービス。音楽、動画配信など主流ですが、私たちガリバーは、“クルマ”の定額制サービスに挑みました。

それが月額定額のクルマ乗り放題サービス、「NOREL(ノレル)」。社内スタートアップのように、日々、エンジニアを中心に議論を重ね、試行錯誤しながら高速でPDCAを回し続けています。

そう、1994年の創業以来、IDOMが安定的に成長し事業を継続できているのは、現場のセールスに加え、エンジニアの存在が大きく起因しているのです。

その歴史は別途、詳しくお伝えしますが、既存機能の改善、新規機能の追加など、ユーザーの利便性を第一に考え、さまざまなことに取り組んできた結果、今のIDOMがある。IDOMにとって、エンジニアは単なる開発部隊ではありません。事業目標を達成するのに欠かせないメンバーなのです。

だからこそ、「エンジニアの仕事はこれ」といったように仕事に制限は設けていませんし、かといって特別扱いもしません。IDOMのIT部門のリーダー、菱沼大はこう考えています。

菱沼「営業もエンジニアもやっていることは結局同じなんですよ。ただ目標を達成する“手段”が違うだけ。よく、エンジニアが社内で特別扱いされる話を耳にするんですけど、それって最終的には不幸になるだけかな、と」

IDOMに在籍するエンジニアは職人気質なスペシャリストではなく、事業全体を包括的に考えられるゼネラリスト。そのため、エンジニアのチームに菱沼のような非エンジニアも所属し、数字を追いかける組織体制にしているのです。

テクノロジーで、さまざまな“負”を解消。ベンチャー以上の冒険心

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▲エンジニアによる衛星を活用したドルフィネットの構築。これが旧ガリバーの急成長を支えました

と、ここまで簡単にIDOMのエンジニアについて話してきましたが、ここからは、もう少し詳しくエンジニアの仕事内容について説明します。

前述の通り、IDOMのエンジニアは機能の開発、運用・保守をメインにしていますが、それだけにとどまりません。改善できるものはないか、新しく導入できそうなものはないか——これらを常に考えながら、いわば企業自体の課題解決、負の解消に務めています。

菱沼「『ガリバー』のシステムがリリースされたのは1996年のこと。時間の経過とともに作り直さなければならない部分も出てきていますし、ここ数年で新しい技術がどんどん生まれてきている。そうした背景もあって、みんな“今より良いもの”を作りたい欲が強く、チャレンジ精神が旺盛なんです。事業のグロースにダイレクトに繋がる改修なども多数手がけてきました」
 たとえば、衛星活用したドルフィネット(画像販売システム)の構築。これはインターネットが普及する以前である1997年の出来事です。当時、「画像で車は売れない」と言われていましたが、現状を見れば一目瞭然。結果的に日本オンラインショッピング大賞を受賞し、ガリバーの事業を一気に押し上げました。
 

また、こんな取り組みも。1999年頃、中古車の査定による値付けは担当者の経験によるところが大きく、属人的なものになっていました。これでは汎用性が生まれず、業務も効率化されない。もしかすると損失さえ生んでいるかもしれない。

いわば経営課題にもなり得るこの事象に対して、エンジニアたちは危機感を持ち、査定による値付けの仕組み化、標準化にトライ。結果として、顧客に対する信頼性の担保と査定スピードの向上を実現しました。

 そして、Amazon(アマゾン)が提供している「AWS(Amazon Web Service)」には、国内でもかなり早い時期に対応。まだクラウドの事例がほとんどない時期に、国内サーバーをAWSに全面移行することに——。
 

組織規模としては、もはや大企業。しかし、リスクを恐れず変革を続ける姿は、ベンチャー以上にベンチャー気質あふれる組織と言えるでしょう。

 こうした新しい取り組みに対する意欲は、仕事内容だけでなくキャリアにも活かされています。現在、IDOMにはエンジニアから人事にキャリアチェンジし、エンジニアの組織づくりに挑戦している人間もいるのです。

エンジニアとセールス、双方が同じ目線で会話できる組織は強い

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▲手前がエンジニア出身の人事、川村。経験者だからこそ“わかる”感覚が、セールスとエンジニアを繋ぎます

その人物は、川村祐人。もともとフリーランスとして業務委託でNORELの開発を請け負っていました。そんな彼が、なぜIDOMで人事になったのか。それはエンジニア組織がより強くなれば、IDOMのビジネスはもっと加速し面白くなるはず、という思いでした。 

川村「エンジニアを10年間、さまざまな領域で開発をしてきましたが、個の力でやれることには限界があるとわかっていましたし、IDOMで面白いことをするためには、個の力より組織の力を発揮する必要がある。
 エンジニアのパフォーマンスを最大限発揮するには、働く環境や制度の改善に直接携わることができる人事として動くのがいいのではないかと考えていたときに、執行役員の北島から『人事やりませんか』とオファーを受け、ふたつ返事で答えました」

理想としているのは、エンジニアが営業や事業開発と直接コミュニケーションをとりながら、質の高いサービスを提供していける組織。

川村「エンジニアが営業にもっと寄り添って、エンジニアならではの視点からアイデアや可能性の話ができると、より良いものができるんじゃないかな、と思います」 

みんなが見ている方向は同じ。すべては“ユーザーのため”です。そこに「エンジニアだから」「営業だから」といった考えは必要ありません。それぞれが持っているものを結集させ、より良いものを作っていく。

だからこそ、IDOMはエンジニアを特別扱いせず、手をあげればやりたいことができるような環境にしています。

“攻め”の内製化から、新サービス、そしてカイゼンに“挑む”

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▲現、丸の内オフィスのエントランス。社内の労働環境の整備も入念です

2016年7月に社名を変更し、今後さらに成長していくためには、社内のエンジニアの人数を増やしていかなければなりません。現在は外部のベンダーに開発を依頼している部分が多くありますが、もう少し内製化できるようにしていくつもりです」

 菱沼「エンジニアのことを“コストダウンの方法”という捉え方は一切していません。外注費を下げるために内製化するつもりはないですし、多少コストがかかったとしても社員がやるべきことでなければ外注します。
観点としては、人間がやらなくていいことは極力、自動化。世の中にない、IDOMだからこそできる取り組みを、社内でやるということ。トライ&エラーを繰り返し、ノウハウを溜めながら、より面白いことを仕掛けていくつもりです。  
川村「僕が人事になったこともあるので、エンジニアが働きやすく、活躍のできる環境というのは整えていきます。ただ、菱沼も言っている通り 特別扱いはしません。リモートワークも必要があればOKですが、あくまで仕事はコラボレーション。営業と同じ環境で喧々諤々しながら、事業を伸ばしてほしいなと思っています」
菱沼「ITを早くから活用してきた、ということはIT自体がこの会社の武器でもある。エンジニアのパフォーマンスを最大限発揮し、組織を強くしていくことで、その武器がより研ぎ澄まされていくのではないかと思います」 

エンジニアリングの能力、ビジネスサイドとの連携のしやすさ。これがIDOMの競争優位性となり、さらなる成長を目指していきます。

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