SE時代に味わった挫折

▲前職のテレビ局時代の営業をやっていた頃の角

大手IT企業に勤めていた父親の影響を受け、幼いころから自宅のパソコンに触れていたという角。大学では工学部に進学。その後はテレビ局のシステム会社で、システムエンジニア(以下、SE)として社会人のキャリアをスタートさせた。しかし、SEとしては苦しい日々を過ごしていた。

角 「テレビに携われば有名になり、もうかるんじゃないか。そんな安直な考えで就職を決めました。縁あって、キー局に出向することができたのですが……。仕事には全然ついていけませんでしたね。


テレビ局には、画面上でのテロップ出しやスタジオでの原稿表示など、放送に関する独自のシステムがあるんですが、肝心なところでミスを連発。同期の中では“使えないヤツ”というレッテルを貼られました。上司からの評価も決して良くなかったと思います。とにかく会社に行くのが嫌で、憂鬱な毎日でした」

当時は、先輩社員としてのプライドも傷つけられていた。

角 「その後は後輩もできましたが、彼らの方が自分より仕事ができました。出世していく後輩を目の当たりにしては焦り、自分の無力さを僻み、自分自身を追い込んでいましたね。『いっそ会社を辞めてバイトしようかな』と考えてしまうくらいでした」

SEとして芽が出ないまま6年経過。そんな“どん底”な日々に追いうちをかけるように、キー局の出向期間が満了に。しかしこの変化が、彼の社会人としてのキャリアを一転させていくきっかけとなった。

角 「契約満了で出向を切られた私は、一度本社に戻ることになりました。そこではキー局でチェンジ(出向切り)を食らった者として“チェンジマン”と呼ばれましたね。ただ、救いもあって。当時の上司が私のキャラクターを気に入り、営業への転身を勧めてくれたんです」

営業という新たな可能性を見出された角。しかし、ふたつ返事とはいかなかった……。

角 「当時は退職まで考えていたので、自分が営業になるなんて想像できませんでしたよ。でも、お世話になった上司からの提案だったので、『これでダメならバイトすればいいや』と開き直り、営業に挑戦することにしました」

営業マンとしての飛躍、そして苦悩

▲営業本部の本部長を務める角

挫折に苦しんだSE時代から心機一転。営業として再起を図ることになった角。社会人7年目にしての転身はまたしても苦労も多かったが、失うものもない彼に迷いはなかった。

角 「私が配属されたのは、当時未開拓だった自動車業界や製造業界などをターゲットに営業しにいくという新しい部署で。幸運なことに立ち上げメンバーに抜てきしてもらいました。


しかし初めは営業の仕方なんてまったくわからず……。教えてくれる人もいなかったので、どうしたものかと」

しかし角は、圧倒的な行動力で現状を打破していく。

角 「異業種交流会に参加し、営業として活躍されている方にお話を聞いてみることにしました。月に3〜4回、年間で40〜50回くらい参加したんです」

一心不乱に行動を重ねるごとに、自らの変化に気が付いたという角。すると彼のもとに、次々と大きな案件が舞い込んできた。

角 「通っていた交流会で大手の外国の自動車企業に勤めている方と知り合って。その会社のWebのお仕事をいただけました。結果として営業1年目から大きな成績を残すことができたんです。10人の営業の中で、トップの数字でした。本当にラッキーだったと思います」

一度はSEで挫折した角が営業として結果を残せたことは、社会人として確かな自信につながった。

角 「『なんだ、俺ってできるやつじゃん』と自分を見直し、自然とポジティブな思考になりましたね。それから20代後半から30代半ばにかけて、営業としてガムシャラに走り回りました。後輩も増え事業も拡大し、気が付いたら社長直下の役職にまで駆け上がって」

新卒入社した会社で営業として飛躍した角は、年を重ねるごとに社内のマネジメントも担当するようになった。すると徐々に、働く上で大切にしていたテーマを見失い始めてしまう。

角 「“量よりも質”というテーマが、ずっと自分の中にありました。営業の魅力は、お客さんに寄り添い期待に応えるのは当然のこと。さらにその期待値を超えることだと考えていたので、数字を追いかけるだけのサラリーマンにはなりたくないと思っていたんです」

しかし、それまで信念を貫いていた角だが、徐々に会社と自分のギャップに気付いていく。

角 「一方で、会社としてはいかに効率的に成果を生み出すかを考えなくてはいけません。僕は気が付くと数字ばかりを見るようになっていたんです」

会社員としての葛藤に苦しんだ角は、思い切って自分を見つめ直すことに。そして2018年4月、INTLOOPへ入社した。

INTLOOPへの転職、地方創生ビジネスを手掛けるために

▲INTLOOP内での角のワークシーン
角 「立ち止まって、自分の中で行動指針やビジョンを定めました。その結果、もっと人生をかけて取り組める仕事がしたいと思い、転職を決意。10社ほど面接をして、ありがたいことに7社から採用通知があったのですが。その中でもINTLOOPが最も自分にフィットしていました」

転職時は、INTLOOPのどんなところに魅力を感じていたのだろうか。

角 「一番は、自分のライフワークに掲げた『地方創生』のビジネスを実践できると思えたこと。自分自身が広島の田舎で育ったこともあり、地域の活性化に携わりたいと考えていました。


INTLOOPには、札幌、名古屋、大阪、福岡、沖縄と地方都市に拠点があります。地方へ支援できるフリーランスの人材も豊富に抱えており、加えて、フリーランス人材集客で培った、デジタルマーケティングのノウハウも蓄積されていて、地方創生の課題に即効性のあるソリューションを持っています。

そこを起点にして地方を活性化できるしくみを継続的に生み出していけると思えたんです。地域の方々に、笑顔や感動があふれる生活を送ってほしい。INTLOOPでならそんな私の想いを実現できると思いました」

そんな熱い想いを胸にINTLOOPに入社した角。入社直後は現在の営業本部ではなく、他の部署に所属していたと言う。

角 「入社当初は事業推進本部で、ディレクター職を務めていました。おもに東京と名古屋の新規開拓営業に尽力しました。すると1年もたたない内に社長の林から声が掛かり、現在の営業本部長というポジションを任されることになりました。


ある程度の結果は残せていると思っていたのですが、転職から1年で重責のある仕事を任せてくれることに驚き、感謝しています」

実際にINTLOOPへ入社してみて、どのようなところに魅力を感じているのだろう。

角 「転職して良かったのは、毎日がとても刺激的なところですね。たとえば大手のコンサル会社だと、特定の企業や業界を継続して担当すると思います。


しかし、INTLOOPではひとつのことに縛られることなく、さまざまな業界の企業とやり取りをすることができるんです。すると脳内が刺激され、課題解決への新たなアイデアが浮かんできます。つまり、これは自分たちにもお客さんにも大きな可能性が広がっていることだと思うので、すばらしい環境だと思いますね」

会社員として、そして個人として見据える未来

▲社内での角

角には、確かに見据えている未来があった。

角 「まず事業の面では、やはり『地方創生』をテーマに今後も活動していきたいですね。もともと転職を決めた大きな理由のひとつが、もっと社会に貢献している実感が欲しかったんです。


もっと地域に雇用が生まれたり、それによって消費が生まれたり、地域が活性化するしくみづくりをとにかく実行していきたいですね。私はこの活動を、おそらく定年を迎えた後も継続していると思います。

それだけ自分の中で大きなテーマとなっていますし、今も両親が地方に住んでいるので、常に何か力になりたいと考えています」

また、自らの苦しんだ過去を、後輩たちに生かしたいとも考えている。

角 「マネジメントの面では、僕自身がかつてSEとして苦しい時期を過ごしたので、同じように悩んでいる人を救ってあげたいですね。やっぱりそういう人を見ると通じ合えるというか、黙っていられないんですよ。


『好きこそものの上手なれ』とはよく言いますが。誰もがわくわくして働ける環境を、同じ会社の人間としてつくってあげたいという気持ちはあります。仕事は楽しんでやるものですから」

そんな角は、一体どのような人と一緒に働きたいと思っているのだろう。

角 「やはり熱量を持っている人はすてきだと思います。一緒に働きたいという気持ちになりますね。『自分を変えたい』『もっと向上したい』など、なんでもいいので未来に対して想いを持っている人に出会いたい。


その熱量が、今を変える“馬力”に大きく影響すると思うので。中には、現状に不満を持っている方もいるかもしれません。しかしそれは、きっと希望の裏返しでもある。その気持ちを大切に、今後も行動を重ねてほしいと思いますね」

一度は挫折を味わったからこそ、見えた仕事の楽しみ方。角は営業本部長として、これからも自らのビジョンを体現していくだろう。