「私にとってITの世界は大切なもの」何度も壁を乗り越え進むカナダ出身エンジニア

カエタルテクノロジーでブロックチェーン系のプロジェクトを担当しているカナダ出身のニコルマキントシュ。学生時代に日本に興味を持ち2017年3月にカナダから来日しましたが、ITの世界に入るまでには長い道のりがありました。「ITの技術革新が人を成長と探検の世界へ導いてくれる」と語る、彼女の歩みをご紹介します。
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やりたいことのために突き進んだ学生時代

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▲来日した当初の1枚

みなさんこんにちは。カエタルテクノロジーでブロックチェーン系のプロジェクトを担当している二コルと言います。まずは私のカナダでの学生時代からお伝えしたいと思います。

私は、頭がいいけどあまり勉強はしないタイプで、授業中おしゃべりばかりして何度も居残りをさせられるような生徒でした(笑)。

私が通っていた中高一貫校では、中学3年生の時から自分が勉強したい言語を選び、学ぶことができました。私はゲームとアニメの影響から日本に大変興味を持っていたので、日本語を選んだんです。それが日本文化と触れるようになったきっかけでした。

それ以来、ずっと日本に興味を持っていた私はバンクーバーの日本語会話クラブに毎週通い、熱心に勉強。そこでお互いの言語を教え合い、日本語の知識を深めていました。日本語の基本的な文法、発音や文化を勉強していくのですが、最初はとても大変だと思いましたね(笑)。ですが、今では日本語が楽しいと思えるようになり、日本語を学ぶことを選択して本当に良かったと思っています。

大学では故郷に近い学校でIT技術を学びました。自分が関わった中で一番好きな大学プロジェクトはArduinoで天気情報を測る機械のIoTプログラム。雨量と発光の輝度と温度情報を集めて、家の奥にあるデータベースサーバに入れるIoT Wi-Fiアダプターでデータを報告する、というものです。IoTを使うことは本当に楽しいことでした。

カナダでは大学で何を専攻したかが大事なことだと考えられています。基本、卒業後は大学で勉強したことに関する仕事の面接を受ける機会しか設けられません。なので、私は音楽がすごく好きで音楽のことを勉強したいという想いもありましたが、仕事のためにIT技術の勉強をしました。

大学卒業後は、カナダのITのベンチャー企業に就職しました。そこは毎週どんどん新しいプロジェクトが生まれて、多くのことを同時に進めていくような会社でした。とても大変でしたが、その経験を通して新しいものに適応することに慣れることができたと思っています。

多くの会社では、システムやテクノロジーに詳しい専門家がいますよね。ですが小さな会社だとすべての環境が整っているとは限りません。自分の能力で問題を解決しなければならないことが多い。少ない時間の中で、クライアントの要求に応じ、すぐにそれぞれの問題の解決に努めなければならないんです。

日本で働きたい業種で働くためには大きな壁があった

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▲カエタルに入社直後のニコル

私は、社会人になっても日本のことを深く知りたいと思い、2015年に実際に日本に旅行にいきました。その時に「日本で正社員として仕事をし、楽しい毎日を送りたい」と思ったんです。

そのために、カナダに帰ってから私はどうやったら東京で正社員として働けるか計画を練って考えました。そこで立てた計画は「まずは日本に行き、日本での生活に慣れてきたらプログラマーの知識を身に付けて、転職する」というもの。本当はカナダにいるうちにプログラミングを学びたかったのですが、日本に行く前の準備に時間がかかってしまい、カナダでは勉強することができませんでした。

その後、2017年3月に来日しました。日本に来てからずっと、私はプログラミングをやりたい気持ちでいっぱいだったので、システムエンジニアからプログラマーに転職しようとはりきっていたのですが……。

来日後まず私が就職したのは英会話教室でした。実は外国人が日本に来てすぐにワーホリビザだけで希望業種の仕事に就ける可能性は非常に低いんです。「来日後すぐは英会話教師の仕事にしか就けない」という現状があります。やりたくもない英会話教師をいったん経験するということは、外国人にとっては避けて通れない道。

ですが、私は前向きに現実を捉えました。カナダに住んでいたとき、英語の先生の仕事に挑戦してみたいと思っていたことがあったからです。でも結果として、英会話教師の仕事は私には向いていませんでしたね……。

カナダにいた時は日本語を話す機会がほとんどないので、日本に行けば日本語をたくさん話しながら英語を教えられると思っていました。でも、英会話教師は日本語を使う時間よりもはるかに英語を使う時間の方が多いため、期待していたような仕事ができませんでした。

それに、週末も仕事が多かったため、友達と休みが合わないのが普通という日々。こうした背景もひとつのきっかけとなり、私は改めて日本でもう一度IT系の世界に進むことを決意しました。

普通だとこのように人生の進む方向を大きく変える時、どうすればいいか迷って立ち止まってしまうこともあるかもしれません。ですが、カナダのベンチャー企業に勤めていた時に身に付けた、ひとりで問題を解決するスキルが私を支えてくれました。

こうして、2017年の9月に本格的にITの仕事に就くための就職活動を始めました。リクルートを介していくつもの会社の面接を受ける日々が続きます。そして、6カ月の就職活動の末、2018年1月に就労ビザをとり、カエタルテクノロジーにジョインできたんです。こうして私は本当に日本でやりたかったITの仕事への第一歩を踏み出しました。

カエタルで働き始めてからは驚きの毎日

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▲オフィスでは仕事傍ら日々、ブロックチェーンについて学んでいます

カエタルの面接時の話から、ウェブサイトのフロントエンドとPHPプログラミングの仕事をすると思っていたので、準備のために勉強していました。

しかし、カエタルではブロックチェーン技術の仕事がほとんどでした。 国際的なスタッフを求める会社は私のスキルに合ってるため、いいチャンスだと思っています。

私が入社してから驚いたのは、ブロックチェーンと仮想通貨の知識がとても必要とされているということ。入社当初は「ブロックチェーンはなんでそんなに流行っているんですか?」など、いろいろな質問をしました。そして、ニュースやビジネスで利用するケースなど、自分のプロジェクトをどう使ったらいいのかを研究をしていきました。

私が入社して最初に任された仕事が、新しいウェブサイトの開発でした。いざ始まると、さまざまなIT系スキルを思い出しながら新しいことを勉強できて、すごく楽しい挑戦だったことを覚えています。

2019年3月現在、私はカエタルの運用サーバ設計を担当しています。普段、友達と一緒に会話をするときのようにタメ口で話すことに慣れてしまっているので、日本の会社の丁寧語を使う習慣に適合できるかが不安でした。ですが、カエタルでは毎日同僚と和気あいあいと働けています。一日中日本語で働く生活をしたかったので良かったです。

また、日本で生活する中で、業務外でも新たな発見や驚きが多いです。

たとえば通勤。バンクーバーと東京では通勤の様子が全然違います。初めは満員電車に揺られることに、疲れてしまっていました(笑)。でも、だんだん慣れてきてあまり疲れなくなったので自分でも驚いています。それでも電車の遅延とかはやっぱり大変です。ある日、電車遅れのせいで帰宅に2時間15分かかりました。あの時は「ああ、日本的な体験だなぁ」と感じました……(笑)。

あとは社会的なマナーもそうですね。カナダとは男女間のマナーが大きく違うと思います。あれを覚えるのは難しいです。「何を言えばいいのかな」とよく考えています。日本の社会に慣れるためのいいトレーニングがあればぜひ教えていただきたいですね(笑)。

ITの世界には無限大の可能性が広がっている

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▲社員旅行では仲間と富士山に行きました

カエタルで働いている中で、最近私が身に付けたのが融通性。ベンチャー企業ではいろいろな活動をしているため、作業を終えるとすぐに次のタスクがあります。だから集中の対象を早く切り替え、締め切りまでにきちんとやって質のいいものを出さなければなりません。

専門的にプログラミングプロジェクトで働いて良かったです。この会社に来る前はプログラミングの仕事をすることが少なく、もっとプログラミングをする時間が増えてほしいと思っていました。あの時はウェブサーバスクリプトとオートメーションタスクをやっていました。カエタルテクノロジーで働く中でウェブサイトプロジェクトに参加させていただいたことが良かったです。

実際、IT業界で働く中で私が感じているのが「ITの世界は日々変わり続けていて、新しい情報を常に得られる、刺激的な環境である」ということ。ITの技術革新が、人を成長と探検の世界へ導いてくれると信じています。

そして、このように常に新しいフィールドに立つことができる世界は、「おもしろいことを自由に勉強できる環境で自分のスキルも成長させられる仕事をしたい」と思う私にとって、とても大切なものなんです。

私は、これからのキャリアとして、システム管理だけでなく、開発をメインで行えるようになりたいと考えています。開発者は、システム管理者に比べると自分の革新的な発想をもっと使うことができる。今の歩いている道はそんな未来に向かって続いていると思っています。

ブロックチェーン技術を発展させて、この社会をだんだんと未来に連れていきたい。より多くの方々にブロックチェーンと仮想通貨を利用していただけるように、これからも突き進んでいきます。

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