地道な積み重ねが、会社と個人の未来につながる──Pマーク取得で得られた財産

企業の信用は、一朝一夕に築けるものではありません。一時の猛烈な頑張りではなく、地道な日々の積み重ねが、一つひとつ連なることで、信用は蓄積されていきます。今回は、プライバシーマーク(Pマーク)の取得に取り組んだひとりの社員の奮闘を、サポート役となった取締役の視点を踏まえてお届けします。
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ユーザーや取引先に安心感を与えるリスク管理体制を示すライセンスに挑戦

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▲社内でのコミュニケーション能力の高さや1つ1つをコツコツ積み重ねることができるところか彼女の強みである(岡本、写真右)

企業の情報漏えいなどが問題となったり、ビッグデータなどで無数の情報が扱われたりする中で、個人情報の取り扱いについてのニーズが高まっています。カラダノートでは、2019年5月にプライバシーマーク※(以下、Pマーク)を取得しました。

当社にはたくさんのユーザーの個人情報を扱うという事業特性があります。さらに、取引先、社員など、事業拡大にともなって取り扱う情報量も増加しています。

そのため、情報漏えいなどが起こらないよう、管理体制を整えておく必要がありました。会社にとって、Pマーク取得にはさまざまな面でメリットがあると、取締役CFOの平岡晃は考えています。

平岡 「自動車の免許などがそうですけど、認証というのは最低限のレベルを保証するものだと思っています。お客様に対しても、企業様に対しても、会社としての安心感を持っていただくために、 Pマークや ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)を取っておいた方がいいだろうというところが最初の動機になりました。また、当社が上場を目指している中での、リスク管理における説明材料としても、重要なライセンスになるんじゃないかなと思っています」

Pマーク取得のための社内担当となったのが、コーポレート本部・お客様安心相談室の岡本生恵です。会社として2018年11月ごろから動き始めていたPマークの取り組みを1月から引継ぎ、取得までの2カ月~3カ月をメインで進めていきました。

岡本 「 Pマークという名称やマークは見たことはありましたが、取得に至るまでの過程や必要書類などの予備知識は全くない状態からのスタートでした。
最初に行ったのは内部監査というものです。当社が個人情報を取り扱う場面で、どんな潜在リスクがあるのか、それを認識しているか、適切に対処できているかなどをまとめた『リスク分析表』を作成するために、事業部ごとにヒアリングしていきました」

(※プライバシーマーク制度は、日本工業規格「JIS Q 15001個人情報保護マネジメントシステム-要求事項」に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者等を評価して、その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動に関してプライバシーマークの使用を認める制度https://privacymark.jp/system/about/outline_and_purpose.html より引用)

地道な積み重ねが必要な取り組み。彼女に任せれば「取れる」と思った

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▲以前の部署であるアプリディレクション時代の岡本(写真中央)

Pマークは、各申請書類の作成はもちろん、社内で行っておくべき事柄が内部監査のほかにもあります。たとえば、キャンペーンページやコーポレートサイトに、「個人情報の取り扱いについて」という項目を追加し、お客様の登録の際などには、それに同意して送信していただくというフォームづくり。

この「個人情報の取り扱いについて」の項目がなければ審査に入れません。岡本は事業部と相談しながらその処置を進めていきました。

岡本 「どんな表示だったらページのデザイン性を損なわずにできるのかなどを事業部長やデザイナーと一緒に模索して、文言や表示のデザインを考え、その確認を外部のコンサルタントの方に取ったりする作業が何往復かありましたね。キャンペーンはそれぞれページが違うので、種類ごとに決めていきました」
平岡 「キャンペーンページだと、『個人情報の取り扱いへの同意』というプロセスを入れることによって応募者が減る可能性があります。いかに応募数を減らすことなくユーザーに理解してもらえるかというところは難易度が高かったんじゃないかと思います」

Pマークは、一つひとつは地味な作業ですが、その積み重ねで書類ができていきます。申請書類は紙で出す必要があり、分厚いファイルふたつがいっぱいになるほどの量。地道な作業を忍耐強く続けていくことが大切な仕事です。平岡はそれを鑑みた上で、岡本を選任していました。

平岡 「僕は彼女が適任だと思いました。任せる時点で『取れる』と確信していましたね。彼女はコミュニケーションが上手ですし、コツコツできるタイプなので大半のことを任せられました。それはすごく大きかったと思います。
会社として Pマークを取るという認識は社内にあったので、そこの協力体制があったこともよかったですね。ある意味では、会社を挙げたプロジェクトだったんですが、うまくハンドリングしてくれていたと思います」
岡本 「以前の部署でしてきたこととは全然違ったことでしたし、自分の中でどれだけできるんだろうという気持ちはありました。でも、地道にやってみると、それは積み重なっていきますし、コンサルの方とのやりとりなども苦ではありませんでした。
事業部のみんなが期日通りにサイト改修してくれるなど、協力的だったことも大きいです。それがなければできなかったですね」

岡本の丁寧なコミュニケーションにより、当社のPマーク取得への道のりは確実に前に進んでいきました。

「会社の前進に貢献できることがあるなら、やらせていただきたい」

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▲カラダノート自体に愛着もあり、何か自分に貢献できることがあればと言う岡本の思いの根底には、人の役に立ちたいという価値観があった(写真右から3番目)

Pマークを取るにあたり、申請書類などはある程度フォーマットが決まっていますが、「個人情報の特定」という部分は企業が行う事業によって変わってきます。当社でも、ここに大きな労力を割くことになりました。

岡本 「たとえば総務では、『採用』や『給与』に関する場面で、個人情報を取りますよね。そういった個人情報を、当社ではどこで取っているかを、紙・ Web問わずすべて洗い出します。そして、そこにあるリスクを仮定して、どのようにリスク管理するかを考えていく。これをイチからつくるのが大変なんです」

外注で委託契約を結んでいる個人に対しても、新たに書類を記入してもらったり、個人情報の取り扱いに関する社員研修を行ったり、幅広い方面への取り組みが必要でした。岡本がPマーク取得に主体的に動けた背景には、「働く」ということに対するある想いがあります。

岡本 「カラダノート自体に愛着を持っていますし、もともと『人の役に立ちたい』という想いは根底にあって。みんなが前に向かって進んでいく中で、何か貢献できることが私にあるのであれば、それはやりたいというか、やらせていただきたいなという気持ちがあります」

岡本は「仕事を通して人の役に立ちたい」ということを以前から語っています。(https://www.pr-table.com/karadanote/stories/4549 )それは、カラダノート入社時から変わらぬ想いです。平岡は、そんな岡本の姿勢に助けられたと感じています。

平岡 「前向きに捉えてもらえているのは素晴らしいですよね。今回は急きょ途中からアサインさせてもらったんですが、快く引き受けてくれたことはありがたかったですし、こちらとしてもお願いしやすかったです。会社として重要なことではありますが、あまり目立つ作業ではないので、それを前向きにやってくれたというのは素晴らしいことだと思います」

会社としても個人のキャリアとしても、大きなプロジェクトだったことを実感

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▲Pマーク取得に抜擢をした平岡(写真右)と、岡本

3月末には書類をそろえ、Pマークの審査を受けた当社。岡本は、できるだけ早く取得を目指すことに意味があると考えていました。それは、上場準備を進める会社として、Pマークはその信用を証明するひとつの材料となるから。

そして一連の取り組みが、自分の経験としてとても大きかったと彼女は感じています。

岡本 「 Pマークを取ることが自分の中でどういう位置付けになるのか、初めはあまり考えず、地道に走ってきました。ですが最近、企業の求人で「 Pマーク取得経験者募集」というのがあったり、多くの企業さんが取ろうとしているというのを聞いたりして、結構大きなことをやらせていただいたんだなと、後になって実感しましたね(笑)。
専任者として責任を持つというのは、自分にとって大きな経験でしたし、きっかけはたまたまでしたけど、私に任せようと思ってもらえたことは本当にありがたいなと思っています。私自身も大きく成長できたなと感じているので、こんな機会をいただけて、結果として無事に取得までいけたことは私にとってものすごく財産になりました」

平岡も、岡本の取り組みが大きな意味を持つと考えます。

平岡 「僕が Pマーク取得について詳しく知っているわけではなかったというのが、結果としてはよかったのかもしれないです。想定以上に自分でいろいろ考えて動いてくれて、調整も含めてやってくれたことは、僕自身も助かりましたし、本人のキャリアを考えたときにもすごく有意義な時間になったんじゃないかと思います」

今後は1カ月ごとに、ルール通りに運用されているかどうかをチェックし、記録しながら、PDCAを回していく必要があります。2年後に控える更新時期に抜け漏れがないよう、これからも地道な積み重ねが求められるのです。

ですが、岡本のようなコツコツと前向きに積み重ねることができる社員の力を借りながら、今後もカラダノートは前進していきます。

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