ダブルスクール、ダブルワークを経験。子どもの両親を笑顔にする仕事を

▲写真館時代の佐藤。左手に持つバイキンマンのぬいぐるみは当時の相棒だったという

現在(2020年2月)、株式会社カラダノートには5名のデザイナーが在籍しています。そのうちの1人、コミュニケーション部のデザイナー兼ディレクターの佐藤美代子は、幼少期から絵を描くことやモノづくりに興味を持っていました。しかし、彼女のキャリアは、一般的なデザイナーとは少し違っています。

佐藤 「大学は環境情報学部という、法律や情報、スポーツや医療など幅広い分野を学べる学部で、情報デザインの勉強はしていました。卒業後は大手企業やIT・メディア系企業に就職するのが一般的で、いわゆるデザイナー職に進む人はほとんどいませんでした。

私はやっぱりデザインが好きだったので、大学に通いながらデザイナーの専門学校にも通う、ダブルスクールの生活をしていました」

多忙な大学生活を送った佐藤は、新卒でそのままデザイナーになるのではなく、子ども写真館への就職を選びます。子どもと関わる仕事をしたいと考えていた彼女は、そこでカメラマンからキャリアをスタートし、副店長を務めました。

佐藤 「子どもを笑顔にする仕事なので、写真館はとても楽しかったです。なんとか笑ってもらおうと必死で、お笑い芸人みたいな感じでしたね(笑)。 

ですが、この仕事は思った以上に体育会系の肉体労働。子どもの表情はコロコロ変わるので、撮影は常に最高の表情の一瞬を切り取るため瞬発力を求められます。息切れするくらいハードな撮影になることもしばしばありました。 

撮影や着付けの際に子どもに目線を合わせてひざ立ちしたり、腰をかがめたりすることが多く、膝や腰を痛めてしまって……。この先も続けられるかと考えると、厳しいかなと感じていました」

体力的な問題に加えて、やはり自分で手を動かすデザインの仕事への想いも捨てきれずにいた佐藤。しかし、デザイナーとして何も実績がなく、企業への中途採用は難しい状況。そこで彼女が選んだのがダブルワークでした。

佐藤 「整形外科で正社員として勤務しながら、個人事業主でデザインとイラストのお仕事をはじめました。最初のお仕事は友人や知り合いの紹介。

地道に人脈を増やしていって、3年ほどで整形外科での収入に頼らずに生活できるくらいになりました。最後の1年間は個人事業主の仕事だけをして、その後制作会社に入りました」

制作会社では、媒体や業界を問わず、幅広く手がけていました。そこでデザインの経験をある程度積んだ佐藤は、第一子を出産。その後、より自分の関心に近い仕事をしたいと考えるようになります。

佐藤 「前職の制作会社は受注制作がメインで、いろいろなクライアント様を担当し、デザインの幅もかなり広がりました。その中で、製作後の運用や改善までを担い、数字で明確な結果が出せるようなデザイナーになりたいと感じるようになりました」

採用担当の熱意に押されて入社し、施策全体に関わるディレクターへ

▲子供の笑顔は、親や家族の笑顔からというのは、一時保護施設などでボランティアをしていた経験からも、佐藤は痛感している

妊娠・育児期の女性というカラダノートのターゲット層ど真ん中だった佐藤は、「陣痛きたかも」や「ステップ離乳食」アプリのユーザーでもありました。

また、子どもを笑顔にするためには、その両親が笑顔でないといけないと、写真館時代に痛感していた彼女。子育てをサポートして世の中のお父さんお母さんや家族を、笑顔にするようなサービスに関わりたいという想いを持っていました。

そのため、カラダノートのビジョンに強く共感。しかし、転職活動中、一時は別の会社に進むことを決めていました。

佐藤 「当時、他の2社から内定をいただいており、その承諾期限が迫っていたのと、子どもの入園する保育園へ転職先の内定を報告しなくてはならないという事情で、すごく急いでいました。 

カラダノートの採用は順調に進んでいたものの、タイムリミットに間に合わないスケジュールだったので、選考ストップさせてくださいと伝えました。そうしたら、間に合うように調整しますと言ってくれて、実際にいくつかの面接を一気に組んでくれて。その熱意に押されて入社を決めましたね」

2019年の9月に入社した佐藤は、コミュニケーション部のデザイナーとして配属。現在は、デザインにとどまらず、新規案件のディレクターとしても活動の幅を広げています。

佐藤 「ディレクターとしては、担当プロジェクトの売上を最大化させるための施策を考えて、プロジェクトメンバーと一緒に施策を実行、運用、改善していくのが主な仕事です。

デザイナーとしては、施策で必要なLPやバナーなどのWebデザインや印刷物、プロダクトなど幅広いデザイン業務を担当しています」

施策全体のディレクターとして数字を求められる仕事をするにあたり、写真館での経験が彼女を助けています。

佐藤 「写真館でも、売上目標に対して日毎の目標を出し、その達成のために戦略を考えて、現場レベルの行動に落とし込んでいました。そのときにPDCAを回した経験が、今のディレクション業務に生きているかなと思っています」

悩む時間を少なくし、自分がターゲット層だからこそ出るアイデアを役立てる

▲コミュニケーション部での佐藤(写真左から二番目)。相談できる環境はとてもありがたいという。

指示されたものをベースに制作するだけだった前職とは違い、自分起点で考え売上を伸ばしていく今の業務には、違った難しさややりがいを感じています。

佐藤 「もちろん成果が出たらすごく嬉しいです。ですが、ディレクターとしては未熟でわからないことだらけ。まだまだ自分の施策に成果がついてこないことも多くて、難しさを感じます。 

成果が出ないときには、上長に相談することもあれば、隣の席の同僚に『これどう思います?』とか『どうしてますか?』と聞いたりもしています。

 
個人事業主のときはすぐに相談できる人が周りにいなかったので、ディレクションにおいても、デザインにおいても、相談できる環境がある、ということがとてもありがたいです」

数字として成果が出るということは、ユーザー・自社・協賛先が、三方よしの状態であるということ。それを理想形として、佐藤は、いかに工数をかけずに数字を上げていくかに気を配ります。

佐藤 「施策やその運用方法、デザインなどを考えるときには、必ず悩む時間があります。自宅や通勤電車の中でアイデアがポンと出てくることも多いので、それをメモしておいて、出社したときにすぐ手を付けるように心がけています。 

インプットとしては、自分がまさに子育て層なので、協賛先の商品やサービスの口コミをみたり、他社と比較したりは自然とやっていますね。仕事ではなく育児として、本当にユーザー目線で『買おうかなー、どうしよう……』と葛藤しています(笑)」

彼女のリアルなユーザー目線は、共感性の高いWeb広告の制作につながるなど、仕事にも大いに役立っているのです 。

カラダノートのデザインをヘルシーに。ガイドラインで認識のズレをなくす

▲「カラダノートのデザインをヘルシーにする」ための佐藤の挑戦ははじまったばかりだ

佐藤が弊社で働く中で今後取り組んでいきたいと思っているのは、「カラダノートのデザインをヘルシーにする」こと。そのために、現在それぞれの事業部付でアサインされているデザイナーたちの共通認識、ガイドラインをつくることを視野に入れています。

佐藤 「『カラダノートらしいデザイン』というのをそれぞれが考えて制作をしていくと、認識にズレが起こることもあります。中の人の意識がバラバラだったら、ユーザーさんにもそう思われていると思うので、人ベースでアウトプットの質があまり変化しないような形にしたいと考えています。

 デザインのガイドラインつくることで、ブランディングにも役立てられたらと思います。たとえば、コーポレートカラー。銀行であれば、赤・青・緑の色だけでどの銀行かイメージできますよね。カラダノートも、色やデザインで『カラダノートだ』とわかるようなところまで持っていきたいです」

1児の母である佐藤は、プライベートで個人的な年間目標を立てて実践中。そこには、わが子への想いもつまっています。

佐藤 「今は、1日30分英語を勉強しています。今までも英語を勉強したい気持ちはありましたが、年末年始にニュージーランドに旅行したときに一気にモチベーションが上がって。今年はTOEICに初挑戦しようと思います。 

去年は、脱・ペーパードライバーを目指して、夫に運転を教わり、今では横浜から埼玉まで長距離運転もこなせるようになりました。 
自分の子どもが学校に行くようになったときに、『勉強しなさい』などと言っても恥ずかしくない母親でいられたらいいなと思っていて。

そのためにも、毎年そういう小さなチャレンジをしている姿を見せて、チャレンジ精神のある子に育ってほしいなと願っています」

デザイナーとして、ビジネスパーソンとして、そしてひとりの母として。佐藤はそのチャレンジ精神で、たくさんの子どもとその親の笑顔を増やしていくことでしょう。