子どもが熱を出したら「在宅勤務」ではなく「仕事をしない」会社

▲以前開催していたmeet upが入社のきっかけになった

株式会社カラダノートCX(カスタマーエクスペリエンス)部のリーダーを務める楠森 順子。新卒ではホテルに入社し、レセプション業務を行っていました。その後、結婚・出産を機に専業主婦となりますが、数年後にIT企業のCSとして復職。

楠森 「ホテル業界でお客様対応をしてきた経験があったので、CSであれば自分もできるのではないかと思い、挑戦しました。BtoBのIT企業でしたが、ホテル業界の経験は存分に生かせたと思います」

2020年3月現在、2児の母でもある彼女は、2019年7月にカラダノートに入社します。しかし当初は、前職のIT企業から転職するつもりはありませんでした。

カラダノートとの出会いは、当社人事が主催するミートアップでした。

楠森 「人事系メディアで、他企業のCSがどんな取り組みをしているのかは、常にチェックしていました。

そこでカラダノートのミートアップを見つけて、申し込んだのですが、当日になって行かれない状況になってしまい、キャンセルの連絡をしたら、ミートアップの担当だった近藤から返信がきました」

そのメールは、楠森に大きな心境の変化をもたらしました。

楠森 「『私もイヤイヤ期の息子を抱えているので、お子さんを連れていらっしゃるのは大変だと思います』というような、自身の境遇を交えた心温まるメールでした。キャンセルをして迷惑をかけているのはこちらなのに、こんなに心打たれるメールは初めてだな、と思いましたね。

そのミートアップはキャンセルという形になりましたが、後日会社に遊びに来ませんかと言っていただき、行くことに。そこから、あれよあれよという間に入社することになっていました(笑)」

寄り添うような1通のメールを読んだことに加え、楠森は、当社の仕事や家族に対する考え方に共鳴していました。

楠森 「これまで私がみてきた企業だと、たとえば子どもが熱を出したら、在宅勤務という形をとりますよね。ですが、カラダノートでは最初に、『子どもが熱を出したときは、仕事をしないでください』と言われたんです。

その考え方と、それが可能な環境が整っているところに感銘を受けました。また、仕事のせいで小さい子どもが犠牲になることなく、むしろ子どもがいることが仕事にプラスになる企業であるところも魅力でしたね」

事業内容と社内状況の理解と並行して、イチからCSのしくみづくりを実施

▲入社後の楠森。しくみや体制づくりに尽力し業務効率の改善を実施

入社後の楠森は、「お客様安心相談室(※当時)」という、CSの部署に配属。当社でまだ整いきっていなかったCS関連の業務改善や体制づくりなどを、イチから行っていきました。

楠森 「前からあった部署ではあるものの、しくみや、他部署との改善提案も含めた連携体制をつくるというところには手が回っていなかったので、力を入れたいと思いました。

上長の平岡(取締役CFO)には、自由にやっていいよと言われていましたが、まずは会社のことを知らなければ動けないので、社内の状況把握に必死でした。それが一番大変だったことですね」

彼女は事業について、会社の現状について、周りの社員に聞いてまわりました。

楠森 「この会社がどんな事業をしているのか、それぞれの部署の担当者に時間をもらい、話を聞く機会をつくりました。何を聞いても教えてもらえて、本当に仲間に恵まれたなと思います」

こうして事業について聞きながら横のつながりを構築していったことは、部署間での連携体制づくりにも役立ちました。

そして彼女が中心となり、それまでユーザーに対して1つひとつ問い合わせ対応していたところに、チャットボットを導入。これにより、問い合わせの処理速度が上がり、効率化に成功したのです。

楠森 「これまでは問い合わせ手段がメールか電話しかなかったのですが、問い合わせ内容によってはチャットボットで解消できるようなしくみにしました。

そのため直接の問い合わせ数が減りましたね。問い合わせ対応に使っていた時間が短縮されたので、空いた時間を利用してECサイトのカスタマーを立ち上げることもできました」

CSからCXへ。「お客様」の定義を変えて他部署への連携も強化

▲新卒で経験したホテル業界や専業主婦をしていた経験が現在につながっている

当社が当時「お客様」と呼んでいたのは、アプリのユーザーやWebサイトの登録者など、実際にサービスを受けているママやパパ。ですが、自社のビジネスモデルを俯瞰すると、本当にお客様と呼ぶべきは「協賛先の企業」なのです。

その違和感から楠森は、「お客様安心相談室」を「カラダノート運営事務局」とし、「CX部」に部署名の変更を提案しました。

楠森 「私たちが問い合わせなどを通して対応をしている方々は、『ユーザー』という呼び方をすることになりました。そして、CX部のC(カスタマー)は、協賛先企業のことを指す、という風に変わりました。

つまり、『ユーザー』への対応を通して、『お客様=協賛先企業』にとって有益なことをしていくというように、役割の定義を変えたのです。これは大きな変化でした」

「お客様安心相談室」はユーザーからの問い合わせを社内にシェアすることが主な業務でしたが、「CX部」は、ユーザーの声を拾った上で、他の部署と連携することでサービスを改善していく部署となりました。

楠森 「ユーザーからの問い合わせはアプリとキャンペーンに関するものが圧倒的に多いです。

アプリであれば、使い方がわからないという声に対して、アプリ事業部に改善提案をしますし、キャンペーンのプレゼントが届かないといった問い合わせに対しては、直接お客様に対応しているアライアンス部に伝えて改善してもらう、という動きになります」

お客様(協賛先企業)への貢献という方向に意識が転換したことによって、業務の質は上がり、他部署からの信頼度も高まっています。

人の2歩先を行く意識で、仕事も子育ても100%やりきる

▲「仕事も子育てもそれぞれ100%ずつ全力でやり切る」と楠森は言う

そして楠森は、今後よりCX部という部署の体制を強くし、より期待や信頼をされる部署へと進化させようと考えています。

楠森 「CSからCXへという流れの中で、カラダノート内での立ち位置としても重要視される部署になっていきたいと思っています。そうなるためには、CXの業務によってしっかり数字を取っていく必要があります。

まだ始動していませんが、たとえば問い合わせをしてきたユーザーさんを離脱させないようにフォローして獲得件数を増やすなど、こぼれてしまいそうなユーザーさんを拾って数字につなげるようなことができたらと思います」

CSの経験はありながら、家族や健康といった業界の経験や、部署の体制づくりなどの経験はなかった楠森。彼女がその業務をリーダーとして牽引できているのは、自身が2児の母であるということに加え、ホテル勤務時代に培ったマインドがあるからです。

楠森 「ホテルで働いていたとき、『人の2歩先を行け』とよく言われていました。1歩先は誰でも行けますが、2歩先を行くことができると、周りの人はそれを実績として認めてくれます。

そのときの経験から、何か行動するときには、これをしたらこうなるだろうと、先のことを考えながら取り組む習慣がつきました。だからこそ、こうした新しい業界や業務でも自信を持ってやっていけるのかもしれません」

子育てに不安を感じていた自身の体験を踏まえ、現在ではわが子に、自分のしている仕事についてわかってもらえるという点も、彼女の誇りになっています。

楠森 「仕事も100%、子育ても100%やりたいです。どちらかではなくて、どちらも100%ずつで200%。それが楽しいんじゃないかなと思っています。

小さいころから、悲しいことも大変なことも笑っていればどうにかなると思ってポジティブに生きてきたので、今後もそうしていきたいです」

運命的な当社への入社から、未経験の業務も前向きに取り組み、成果へとつなげていく楠森。今後も、CSを通した社内の数字への貢献へと、確実に歩を進めていくでしょう。