お客様のもとへ、買取に行きます!──KAITORI GOを支える“まごころ”

コメ兵では、「買取り」の新たな戦略として、お客様の近くの安心できる場所へ出向く「KAITORI GO」という期間限定の買取イベントを各地で行っている。買取イベントの第1回目となったコメダ珈琲店様とのコラボ企画の現場運営責任者を務めていた人見祐介。そんな人見のチームづくりの奮闘と接客に対する想いとは。

気軽に買取が体験できる場を。だからこその“仮設店舗”という選択

人見は2010年コメ兵に入社した、2019年現在、9年目の社員だ。人見は初め、時計の販売業務を担当していたが、現在では宝石・時計の鑑定も行っている。さらに、最近はバッグの鑑定も勉強中。店舗に関してもひとところにとどまるわけではなく、関東、東海と様々なエリア・規模の店舗で、お客様と接してきた。

このように、人見は販売員・鑑定士としてのスキルを磨きながらコメ兵に貢献してきたのである。

そんな人見のひとつの転機となったのは、2018年8月上旬。古物営業法という法律改正によって、申請さえすればいつでも・どこでも「仮設店舗」という形態で買取りが出来るようになったことに始まる。

コメ兵ではこの法律改正に合わせて、仮設店舗形式での買取イベントを開始することになり、ひとつのプロジェクトがスタートした。そのプロジェクトは「お客様の近くの安心できる場所へ出向く」という新しい買取の形を提供するというもの。

プロジェクトが始動し、選出されたのが人見だった。

人見 「元々、自分たちからお客様の近くへお伺いしたいと思っていたんです。店頭で査定をしていると、お越しいただいたお客様から『こんなもので申し訳ない、値段なんてつかないよね』『遠くて店まで来るのが大変』といった声をお聞きする機会が多々あったので。
私たちがお客様の近くに出向き、気軽に買取りを利用できる場をつくれれば、不用品を持ち込むまでの不安や物理的ハードルを払拭できるのではないかと思っていました」

コメ兵×コメダ──買取イベントは「いつもの場所」で

▲コメダ珈琲店本店×KOMEHYO買取イベントの様子

2018年9月、コメダ様での買取イベントを開催することが正式に決まった。地域密着のコメダ珈琲店様は、お客様にとっての「いつもの場所」。コンセプトにピタリと合致していた。

また、コメ兵とコメダ珈琲店様は同じ名古屋発祥の企業。「一緒に名古屋を盛り上げたい」という想いでコメ兵からお声がけさせていただいたことが実を結んだのである。

このイベントに強い想いを持っていた人見は、現場運営責任者となった。10月末の法改正に向け、お客様をお迎えする為の車内整備、オペレーションなどチーム体制の構築を急ピッチで進めた。どれくらいのお客様がイベントをご利用いただけるか予想もできず、本当に喜んでいただけるのか開始まで不安は尽きなかったという。

人見 「それまで査定するのは、 “屋内 ”というのが当たり前でした。大きな店舗から比較的小さな店舗まで様々な場所で接客をしてきましたが、車内での査定、他企業様の場所をお借りすることなど初めてのことだらけ。今までなかったものをつくりあげることに対する不安はありました。店舗運営の延長線上という考えではうまくいかないと思ったんです」

必要なのは発想の転換。人見は「店舗運営をいかにイベントに落とし込むか」ではなく「イベントにしかない強みをいかに引き出すか」を重視した。

同イベントは、コメダ珈琲店本店(名古屋市)の駐車場に、キャンピングカーを停め、車内で査定をする仕組み。査定の「待ち時間」には、コメダ珈琲店本店店内でドリンクを楽しめるという点は、KOMEHYO店舗では実現できない魅力であろう。準備は、着実に進んでいった。

「今回のイベントがいいきっかけに」大盛況の中で聞こえた嬉しい声

▲連日多くのお客様にご来店いただいた。なかには期間中、3度訪れるリピーターも

イベント開始初日。およそ20人強のお客様にご来店いただくことができた。日ごとにお客様は増えていき、キャンピングカーの中に、査定待ちの商品があふれるほど。

お客様から聞こえたのは、嬉しい声。「いつか売ろうと思ってずっと家に置いたままだった。今回のイベントが良いきっかけになった」「コメ兵は知っているけど、遠くて行こうと思わなかった。近くだと行きやすいね」「コメダさんが大好きだから、持ってきた」

多くのお客様にご利用いただけて喜ばしい反面、忙しい車内では、スタッフが疲弊してしまうことも。人見が心がけたのは「空気づくり」だった。

人見 「人は、忙しいとネガティブな方向に考えてしまいがち。 1日中査定をして、チームに疲れの色も出てきました。でもそんな時こそと、とにかく笑って過ごしました。忙しすぎて笑うしかないというのもあったんですが(笑)。
すると、自分の表情次第でチームも穏やかになって、活気づいてくるんです。チームを引っ張るために、必要なのは能力や言葉でない部分なのかもしれませんね。私自身も体力的には限界も近かったんですが、こんな経験はなかなかできないと思い、最後まで走り抜きました」

終わってみれば、15日間でおよそ500名の方に査定ご利用いただき、うち7割がKOMEHYOの買取りを利用したことのない方という結果に。お客様との新しい接点となった。

人見 「正直私も驚いていて。確かに私たちがお客様のもとまで行くことで買取へのハードルを下げられるだろうという考えあってのことではあったんですが、ここまでか、と。新たな発見の連続でした。『コメダさんが好きだから』という理由で買取に来られる方って、KOMEHYO店舗では絶対にいらっしゃらないじゃないですか(笑)」

さらに多くのお客様に“寄り添う”ために。コメ兵ができることは

▲2019年1月に開催したタカシマヤゲートタワーモールでの買取イベントの様子

1回目のコメダ珈琲店本店での買取イベントを契機に、コメ兵では、商業施設、マンション、書店など様々な場所でイベントを行っている。これに伴い、KAITORI GOを担当する専門の部署も2019年4月に新設された。人見も同部署に所属し、あらゆる場所で査定をしている。査定のなかで意識していることは──。

人見 「査定ってどんなものかな、高圧的な担当者じゃないのか、付いた値段について説明してくれるのか……。初めてご利用いただくお客様は、特に思われると思います。少しでも緊張や不安を取り除けたらと思い、丁寧なご説明を心がけ、世間話もしながらお客様の声や話すスピードを合わせる等コミュニケーションの時間を大切にしています」

お客様とのコミュニケーションを重要視し、“寄り添う”査定をしている人見。今いるお客様だけでなく、これからもKAITORI GOを通じてさらに様々な方に買取を体験して欲しいと考えている。

人見 「 KAITORI GOを通して、多くのお客様に買取を利用していただきました。『値段なんかつかないよね』そうおっしゃっていたお客様のお品物を査定させていただき、適正価格でご提示すると値段に驚かれ、喜んでいただけることがたくさんありました。嬉しいですね」

新品市場とリユース市場の規模を比較した、リユース率というものがある。新品で購入されたものがどのくらいリユースされているかの指標だ。このリユース率は、まだ4%でしかない。(出所:リフォーム産業新聞社「中古市場データブック2018」)

まだまだ、潜在的な売却需要が眠っている。この需要をいかに数字に結びつけるかが、今後の課題なのである。

人見 「お客様のご自宅から、職場から “近い ”だけでは、お越しいただけないとも肌で感じました。どうしたらもっとリユースを体験していただけるのか、常にお客様視点で、考えながら様々な場所へ赴いていきたいです」

コメ兵は、今後もお客様にとって「安心」「近くの」「いつもの」場所をキーワードに、需要にお応えしKAITORI GOを展開していく。リユースがもっと身近で、親しみのあるものになるように。お客様が不用品を気軽に売りに行きやすい場を築くための挑戦は、始まったばかりだ。

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