大手メーカーからスタートアップへーーブロックチェーンエンジニアの挑戦

ブロックチェーン・仮想通貨。広く知られるようになったこのふたつに、リワード型の動画広告を組み合わせたサービスを提供する株式会社LastRoots。「最初は、怪しいコインを扱う会社の印象だった」と語るのは、ブロックチェーン技術に携わる藤尾誠。そんな彼がなぜ入社を決めたのか――その想いに迫ります。

大手メーカーで働いている中で感じた自分の将来への不安

▲前職の同期と(右から2番目が藤尾)

2018年7月に入社した藤尾誠(ふじおまこと)です。大学、大学院を経て、大手プリンターメーカーへと就職しました。

入社後は、プリンターの色再現を設計する画質設計チームに所属。そこからしばらくしてプリンターの既存技術を応用した新規サービスの技術開発を担当していました。お客様先に出向き、直接お客様と関わりながら今までにない新しいサービスおよび技術開発を行なうというメーカーの開発部署においては少し毛色が違う部署でした。

周りの部署は昔からあるプリンターのコア技術開発部門であり、多くの人が所属しています。それに比べて、私が所属していた部隊はかなり小規模でした。規模が小さいが故なのか、使える予算も限られています。主力部隊は億単位の予算がつくかたわら、私の部隊につく予算は数百万単位。予算も少なく人も少ない。

プリンター業界全体が非常に厳しい状況であったため、早い段階で大きな利益を確実に生むビジネスモデルが求められていました。私が担当していた新規サービスは開発スピードを上げて、品質も上げていけばかなり収益性の高いビジネスになるはずでした。

しかし、ある程度大きな成果を上げてからでないと、予算も人員も割かれないという状態が続き、なかなかリリースすることができずビジネスチャンスをいくつも失っていました。

もっと開発スピードをあげたいと思っても、中々うまくいかない状況や、何年も前からずっと変わろう変わろうとして、変われていない現状。

自身の将来を考えたときに今まで培ってきた技術・経験は、どうしても専門的になってしまう。同じ業界では活かせるが、万が一会社が潰れるという状況になった時に外でも活かせるのかという不安を抱えていました。

ブロックチェーンとの出会いが人生の大きな転機となった

▲入社のきっかけとなった濱田と議論中

そんな時に出会ったのが、ブロックチェーンでした。(2017年5月)

最初からブロックチェーンの技術に興味を持ったわけではなく、株や為替の取引と違って24時間いつでも取引ができる仮想通貨のトレード環境に興味を持ったところからはじまりました。

そこから仮想通貨の根本技術であるブロックチェーンに興味を持ち、勉強していきました。しかし、ハマったが最後。

昼間は仕事、帰宅して子供を寝かしつけて夜中からブロックチェーンのサービス開発という状態がしばらく続きました。夜通し熱中してゲームをしてしまう感覚です。

インターネットに続く革命とよばれているブロックチェーン技術。その黎明期に立ち会える・関われるというのはそれだけでモチベーションがあがります。

また、ユーザーから直で要望を聞いて取り入れることによって、お礼の言葉や仮想通貨の報酬を直接得ることができました。特に、一個人から報酬を気軽に得られるというのは仮想通貨による送金の手軽さがあったからこそできることだと思います。

このサービス開発の経験から、ブロックチェーン業界で働きたいという思いが強くなっていきました。

そんな思いを抱いている頃に、現在LastRootsの社員である濱田に出会いました。つくっていたサービスの最初のテスターとして応募してくれたのが濱田です。

そこから意気投合し、ブロックチェーンの話、仮想通貨の話、マイニングの話などいろいろ話をするように。しばらくして、濱田からLastRootsで働かないかという誘いをもらいました。

最初は怪しい会社だと思った――c0banと触れて感じた認識の変化

▲マイニングリグを確認中

LastRootsは、以前仮想通貨が流行しだした頃に、SNSで話題になっていたことで知りました。

しかし、その頃は仮想通貨の中で詐欺的なものが多く警戒心が強い時期。深くまでは調べず、サービスに使用しているc0banをどちらかというと怪しいコインの一種と思っていたので、LastRootsを怪しい会社と認識していました。

かなりひどいことを書いていますが、そういう認識であると濱田には正直に話しました。

濱田からc0banのハッシュアルゴリズムはBitcoinと同じSHA-256で、承認方式はPoW(Proof of Work)の正真正銘のブロックチェーン技術を使った仮想通貨であること、取引所もオンチェーンで動いているということを教えてもらい、さらに取引所における取引が実際にブロックチェーンとして動いているところを見せてもらうことで、印象が大きく変わりました。次々と取引の内容がブロックチェーンに刻まれていく様子は見ていて楽しかったです。

また、LastRootsはこばんちゃんねるという仮想通貨を使った新しい広告サービスを運用しています。国内で仮想通貨を使ってサービスを提供している会社はまだまだ少ないのに、早い時期にオンチェーン取引所やこばんちゃんねるというブロックチェーンを利用したサービスを実現できる技術力がある会社ということもわかり、LastRootsへの認識がさらに変わりました。

こういった認識の大きな変化がキッカケで、私はLastRootsに入社することになりました。

前職の職場では、周りから「よく転職を決意したね」と言われました。「仮想通貨?なにそれ?怪しいんじゃないの?」という人からすると、仮想通貨に関わるベンチャー会社となるとリスクの塊だと思います。1年前の私だったらそうだったかもしれません。

でも、仮想通貨のもとにあるブロックチェーンの技術について知れば知るほど、ブロックチェーン業界の将来性を感じるため、リスクよりチャンスの方が大きいと感じています。

もちろん今後どうなるかはわかりませんが、LastRootsで働いて得られる経験は自身の今後の財産になると確信したので、転職を決意しました。

国産コインであるc0banを通じてブロックチェーン業界の発展に貢献する

▲スピード感あふれる開発環境が楽しい!

現在、LastRootsにおいてブロックチェーンエンジニアとして、ブロックチェーン関連の開発業務、マイニング環境の構築・運用を任されています。

ブロックチェーンエンジニアとしては、入社時点では正直未熟です。もちろん勉強はしていましたが、実務経験の有り無しでは雲泥の差があります。働きはじめて仕事をするうちに、ブロックチェーンの本当に表層しか触れていないことを実感しました。日々勉強です。

マイニングに関して、私自身小規模ですが自宅でもGPUマイニングとASICマイニングをしています。

LastRootsでは企業レベルでの大規模なマイニングとなりスケールが大きく違います。そうなると、大量のASICを管理運用するノウハウも必要ですし、マイニング用プールサーバーの構築・運用のノウハウまで必要になってくるので、様々な知見が自然と身についていきます。

大変ではありますが、業務をこなしながら着実な成長を実感でき、楽しくてしょうがないです。社長の小林とはブロックチェーン関連のミーティングでいつも議論が盛り上がります。とはいえ、議論が必要なことは深く議論し、決めるべきことは適切な判断で早く決めます。一体となってのスピード感あふれる開発はベンチャーだからこそ、そうなりやすいのだと思います。

2018年7月時点では、c0banはまだまだ普及していない状況です。

提供しているサービスレベルの向上、c0banの認知度向上、決済におけるc0banの利用機会の拡大などやるべきことは山積みです。

LastRootsの社員としてc0ban経済圏の拡大を目指しつつ、ブロックチェーンに携わる一員としてブロックチェーン技術のより良い発展に貢献していきたいと考えています。

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