ひたむきに営業をしていた15年前の自分に今伝えたい、 マーケティング視点の世界

ビジネスディベロップメント部の小島豊は、商社に新卒入社し約7年営業として働いた後、マーケットワンの世界へ飛び込みました。そのキャリアから見えたのは営業とマーケティングの必然的なつながり。当時は「それほどの理由なく」営業に就いた小島でしたが、現在彼がマーケティングを担うのは明確な理由があります。
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動きまくった営業マン時代。どう仕組み化するかを考えはじめる

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▲商談では常にお客様の求めるものを探し続ける

初めて就職したIT系の流通商社で、小島が営業に配属されたのは「声がでかくて、体がでかいから」でした。

小島自身は「営業職をやりたいと思ってたわけではなかった」と振り返ります。それでもとにかく営業をやる限りは量を売って数字を上げなければなりません。

小島 「基本的には毎日、毎日鬼のように仕事をしていましたね。ケーブル1本の見積もりから受注、問い合わせ対応などまですべてを基本ひとりでやらなければならず、常に机にはメモや書類が山積み。日付が変わる前に帰れたらラッキーというぐらいで。
でも入社1年目の後半ぐらいから『いかに楽に売るか』を考えるようになった。身を置いた環境のなかで思考することによって仕事やポジションをつくり上げていくタイプの人間なんです」

それからの小島は「楽に売る」ために、どう「仕組み化」するかを考えはじめました。

小島 「商社ですから、お客さん目線ではどこから買ってもモノは一緒。小島から買わなければダメだという印象を持っていただかなくてはいけません。
そのためにはまず、どんなことをしたら価値が提供できるのかを理解しなくてはいけない。そして、競合の誰よりも早くそれをつかんでいなくてはいけない。さらに接点の幅と頻度を最大限に増やすことも重要。
つまり、数多くの競争相手のなかから選んでいただくためには、やらなければいけないことは山積み。
でも自分の時間は有限なのも事実で、そこからのアウトプットを最大化していくためには、単に効率化する以上のものが必要だーーこれが、仕組み化を意識するようになったきっかけです」

顧客を企業や相手の方の属性などに応じて分類し、提供する情報、接点のつくり方、伝え方、タイミングなどを整理することで、提供価値を最大化する。

そして、それに合わせたアプローチ法や業務工程を適性化し、全体として網羅性と効率化をはかる。継続性のある段取りを考えることを重視していました。

小島 「あくまで自分自身の業務範囲のなかで仕組み化を実践していただけでしたが、結果的に自分の価値をより強く感じてくださるようになったようです。
ありがたいことに、担当者の方から問い合わせをいただけるケースが劇的に増え、売り上げの数字も持続的に上がっていきました」

自分なりのやり方を編み出し、リーダーとして成果を上げていた小島でしたが、“成果を出す営業マン”として7年半が過ぎたころ、転機が訪れます。

小島 「流通業として一定の製品群を取り扱う立場だったので、差別化への限界も少しずつ感じはじめました。
ちょうどそのころ、福岡に異動する話が持ち上がったんですね。みんなからは『福岡はうまいものがいっぱいあっていいぞー』なんて言われましたが、『遊びに行くんじゃねーんだよ』と(笑)。
ありがたい話とは感じていたものの、このタイミングでほかの世界を視野に入れてみようかと、転職を考えるきっかけになったんです」

「マーケティングって何?」好奇心から転職も、“地獄”を経験

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▲転職してやってきたマーケティングの世界。最初から順風満帆ではなかった

小島が転職する際は、営業マン時代の資産によりさまざまな企業から声がかかりました。そのなかで出会った会社が、マーケティングとの最初の接点でした。

小島 「マーケティングってなんだよ?が、僕の第一声(笑)。もちろん言葉は聞いたことがあるけど、どんなものかは理解していませんでした。
まず何かも知らないものが商売になるのだということ、さらに物販しかやってこなかった僕にとって、モノではなくサービスを売るということに対する驚きから、興味が湧きました。
不安よりも“おもしろそう”という圧倒的な印象に身を任せることに決めて、BtoBマーケティングの世界に飛び込みました」

しかし、転職後の小島を待っていたのは、本人いわく“地獄”。

小島 「まずマーケティング用語が分からない。会議や打ち合わせも3文字のアルファベットや難しい専門用語が飛び交うので、まったく意味が分からない。どう見てもマーケティングっぽくないごっついおっさんが入ってきたぞ的な、周囲の視線も痛い(笑)。
それで見返したい、認めてほしいという一心で、資料を読みあさり、打ち合わせや会議の内容をICレコーダーに録音して聞く。睡眠時間は1日2~3時間で、自分でもびっくりするぐらい、これまでの人生で一番勉強しました。
地獄なんですが、これが分かるようになったらおもしろいという期待の方が大きく、それがその頃の僕を支えていたと思います」

すると少しずつマーケティングとは何かという本質が見え、視界が開けてきました。

小島 「売れるための仕組みや形をつくるのがマーケティング。
それはたとえばスーパー営業マンだった営業部長が、スーパー営業マンとしてワークした自分の行動パターンや要素を仕組み化して、部下に展開可能にする。それによってスーパー営業マンの分身が数多くできて売り上げが上がるというわけです。
そういった意味でマーケティングは、営業の戦略に基づいた上流工程の営業組織とも言えると思います」

いかに仕組み化するか――それは小島が最初のキャリアである営業でまさしく実践していたことと通じるものでした。

お客様のマーケティングの進化を手助けする

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▲ビジネスディベロップメント部のメンバー。写真中央が小島

転職先のBtoBマーケティングの会社で必死に勉強し、マーケティングのなんたるかが見えてくると、仕事からの変化や成果が見えてくるようになったと言います。

小島 「僕がマーケティングサポートに入ることによって、お客様である会社のマーケティングや営業プロセスが進化していく様子が、目に見えて分かったし、それを自分が理解できるようになった。
そしてそのお客様の次のステップを考えることがすごくおもしろく、やりがいを感じるところでした」

そんななかで、昔も今も、小島が変わらず大切にしつづけているものがあります。

小島 「会社として売りたいと考えるサービスや商品でも、相手のためにならないものは売りたくない。信頼関係を壊すことになりますから。僕の昔からの変わらぬ想いは、その会社・人の役に立ちたいということなんです」

企業のマーケティング進化に寄り添い、力強いサポーターの存在でありつづけたい。お客様のためになるものを届け、踏み込んで手助けをしつづけていきたい――

その後2014年1月に、小島はマーケットワン・ジャパンに入社しました。そこで、さらにマーケティングの仕事の“おもしろさ”を実感しています。

小島 「自分が主体で商談をし、自分がデザインしたサービスがしっかりと設計に落とし込まれていく。そしてお客様の期待値通り、あるいは期待値以上のものを提供し、それによって実際にお客様の営業やマーケティングがどんどん進化していく――
自分の描いた絵が餅ではなく、しっかりと形になっていくことがおもしろくて仕方ないですね。あとは、マーケットワン・ジャパンは、それぞれが個人として独立していて、どの部門にもとがった人間がたくさんいるので、それもおもしろいですね(笑)。
だから、ディスカッションのしがいがある」

「古い慣習をぶち壊したい」マーケティングでその壁は越えられる

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▲社内で開催されたフットサル大会での小島

マーケットワン・ジャパンの営業として新しい道を歩みはじめた小島が、マーケティングで実現したいこととは何か。小島はこのように語ります。

小島 「古い慣習をぶち壊したい。きっと多くの営業マンは、毎日の営業活動のなかで『本当はこうすればもっとうまくいくのに』と思っていることが絶対たくさんあるはずなのに、昔からのやり方とか、過去の自分にとらわれてできない、やらないままでいる。
その感覚を開放して、解決する方法がマーケティングにはあるんです」

それを実現するため、小島はクライアント企業の営業担当者の方の話を聞くことに注力し、課題をあぶり出します。

そのうえで、「ここを簡略化したらもっと楽になるのでは?」「こう展開したらもっと数字を上げることができるのでは?」という問いかけをしながら課題解決へと導きます。

その時に“マーケティング”という言葉はほとんど使いません。

小島 「マーケティングを分かりやすく言い換えているだけの話です。仕組みが変わり売り上げが伸びて、それが正しいと実証できた後で、『実はこれがマーケティングって言うんだぜ』と後付けで話をする感じです」

そう、それはまさに、15年前の営業マンだったころの自分に話しかけるように。

あらためて営業マン時代の自分に、現在の小島から伝えたいこととは何でしょうか。

小島 「今君が感じているフラストレーションの壁の多くは、マーケティングで仕組み化すれば越えることができるよ。あとは営業からマーケティングというキャリアの流れは、決して悪くはないよと伝えたい」

多くの企業においてマーケティングと営業は“別物”ととらえられがちで、お互いの主張ばかりがすれ違うケースが多々見られます。

しかし、「営業とマーケティングが仲良くなればなるほど数字が出る」と小島は断言します。

小島 「営業側が『これができないからこうしてほしい』というように弱点と欲求をさらし、マーケティング側はそれに対してきちんと解決策を提示することが大事。その反対もしかり。
重要なのは、要求するばかりではなく自分たちの弱点をさらすこと。だから僕の今の一番の仕事は、相手を理解し、本音と夢を引き出していくことなんです」

営業とマーケティングの理想的な関係構築に向けて、小島の挑戦は続きます。

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