はじめての新卒採用に踏み切った、採用担当者の想い

2019年3月に設立20周年を迎えるメック・ヒューマンリソース。その翌月、新卒社員1期生が入社します。経験者ばかりの組織に、未経験者を迎え入れる。採用担当者、箕輪敬之の挑戦を追います。
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私たちが新卒採用を行なう、3つの理由

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▲コーポレート業務全般を担う、総務企画グループの箕輪

2019年3月に20周年を迎えるメック・ヒューマンリソースは、同年4月に、初めての新卒社員を迎えます。

これまで中途入社100%、給与労務及び採用、教育研修領域の人事業務経験者を中心に採用を行なってきましたが、なぜ、新卒採用にも踏み切ることになったのでしょうか。

箕輪 「新卒市場は競争が激しく、第二新卒採用や中途採用など多様な労働力確保が注目されています。当然ながら、キャリア採用には引き続き力を入れていくのですが、競争が激しいなかでも新卒採用に踏み切ったのは、希少性、事業性、職場活性が背景にあります。
まずは、希少性。キャリア採用において、“20代の若手優秀層”の応募がなかなか伸びないという課題意識がありました。その原因のひとつは、メック・ヒューマンリソースの知名度不足。グループ外との取引もないうえ、新卒採用を行なっていませんから、知名度が低いのも当然なのかもしれません。
一方、当社の植木のように、人事に興味のある学生は一定数いるのも事実。それならば、じっくり語り合う機会さえつくれれば、ミスマッチもなく、若手優秀層の確保につながるのでは、と考えました。
次に、事業性。私たちはシェアードサービス企業という立場で、毎年、三菱地所グループ各社の新卒社員の採用や若手社員の育成に関わっています。
採用や育成のサービスを提供している以上、『社員を一人前になるまで育てあげる』という経験や知見はとても貴重です。当社で新卒社員を採用し育成することが、私たちの事業そのものに活かせるはずだと考えました。
最後に、職場活性。採用活動、受け入れ、育成のプロセスを通して社内を活性化したい、という想いがありました。会社説明会や面接の場を通じ、若手社員が自分の言葉で、会社について・仕事について・自分について語る機会。これはキャリア研修に勝らずとも劣らず効果的です。自社への理解が深まり、自身のモチベーションの源泉を再認識することになるでしょう。
また、これまでは社会人経験のある方たちの入社が中心でしたので、ある程度、個人の成長プロセスは本人にお任せしていました。しかし、まっさらな新卒社員が入社するとなると、そうはいきません。育成環境の整備や業務の標準化が進みますし、先輩社員の育成マインドも変わります。
一定の型をつくりつつ、たて・よこ・ななめから寄ってたかって育てる風土をつくっていきたいですね」

ここまで3つのキーワードを通じて、新卒採用に踏み切った理由をひも解いてきましたが、箕輪自身のキャリアをたどると、もう少しご理解いただけるかもしれません。

大きな挫折と、新卒に感じた「可能性」

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▲1社目のベンチャー企業で営業をしていたころ(写真左)。クアラルンプールにて

箕輪は、メック・ヒューマンリソースに入社する前、新卒でベンチャー企業に入社。その後、転職をし、組織人事コンサルティング会社の営業をしていました。

箕輪 「新卒で入社した会社は、7人しかいない会社に、7人の新卒が1期生として入社をするという、いま考えてみると特異な状況で(笑)。それでも入社2年目には、会社の戦力となり、数字をつくり、後輩の育成を行ない、部門マネジャーを担いました。
マネジメントを経験するなかで、人のモチベーションに興味を持ち、2社目は、当時世間の注目を浴びていた組織人事コンサルティング会社に転職。ベンチャーでバリバリ営業やっていた人が入社するらしいよ、という触れ込みで事業部内では注目していただいたのですが……。
これがなかなか通用しなかった。営業成績は低迷、後から入ってきたプロパーの優秀な新卒社員にも水をあけられ、わずか2年半で退職しました。
退職を決めた時には挫折感もありましたが、新卒を厳選採用し、短期間で会社が求める基準へ引き上げていく手法を目の当たりにし、その影響力の大きさを実感できたことは、大きな財産ですね」

新卒1期生としてベンチャーを盛り立てた1社目の経験、期待をされて中途入社したにもかかわらず、優秀な新卒社員たちにあっさり引き離された2社目の経験。

いずれも、会社に大きな影響を与えたのは、新卒社員でした。この実体験が、メック・ヒューマンリソースで初めての新卒採用に取り組む箕輪の原動力になっているのでしょう。

他社の成功事例に触れ、確信に変わる

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▲2018年10月1日に内定式を開催

自身の実体験のほか、仲間からのエールも箕輪の背中を押しました。2017年度に参加した、一般社団法人企業研究会「シェアードサービス研究交流会議」で、箕輪は心強い仲間を得ます。

箕輪 「企業グループのなかで人事、経理、総務、ITなどの専門子会社として機能している各社と、約1年にわたって情報交換・意見交換を重ねました。シェアードサービス会社の多くが新卒採用・育成にパワーをかけ、成功していることに驚きつつも、当社もこの道にチャレンジするべき、と決意を新たにしました。
社内では新卒採用に慎重な声も多くありました。企業の新卒離れもはじまっており時代に遅れているのではないか。学生は人事業務しかない会社に入社する意思を固めることができるのか。膨大な育成コストをかけた末に本当に育成できるのか。いずれの懸念も完全に払しょくすることはできていません。
しかし、当社がこれから三菱地所グループに対して安定して高品質なサービスを提供し続けるには、自前で社内育成できる体制を強化する必要がある、という点は社内の共感・理解が得られたと思っています」

そうして、はじめて取り組んだ採用活動は、毎年3月中旬に開催している「三菱地所グループ合同セミナー」へのブース出展でした。1日で約600名が集まるセミナーで、メック・ヒューマンリソースに興味を持った学生は1割ほど。三菱地所グループが好き、人事に興味があって来た、という声をきき、箕輪は手ごたえを感じました。

箕輪 「セミナー前日まで、本当に当社のブースに来てくれるのかと不安もありましたが、ふたを開けてみればそれは杞憂に終わりました。時間を過ぎても熱心に質問をしてくれる学生、それに応える先輩社員を目にして、胸が熱くなりましたね……。
大卒採用のほか、専門学校にも求人を出しました。リラックスした雰囲気で話を聞いてもらえるようカフェで説明会を開いてみたり、5~6人の学生を集めた少人数セミナーを開いてみたり。当社の、誠実で実直な社員の様子、明るくフラットな雰囲気が少しでも伝わるよう、できる限りの工夫はしました。
結果、当社の求める人財像『あつい(人事業務への意欲)、かしこい(偏差値ではなく吸収力、学ぶ姿勢)、きもちいい(どんな相手とも関係をつくってやりとりできるコミュニケーション能力)』を備えた4名に、内定を出させていただきました」

人事は奥深い、だからこそ地に足をつけた環境を選ぼう

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▲2018年暑気払いのひとコマ。この20年ほどで約100名の組織となりました。

新卒採用に一歩を踏みはじめたばかりのメック・ヒューマンリソース。採用活動に関しても、まだまだ取り組みたいことは山積みですが、箕輪は育成環境の整備に軸足を移しました。

箕輪 「私たちが専門にしている『人事』。一言で言っても、その領域はとてつもなく広く深いです。実際にやってみて、専門性を磨くのには本当に時間がかかることを実感しました。
そんななか、流行やバズワードに踊らされることなく、地に足を付けてじっくりやれるのが当社の良さ。新卒社員が成長していくためには、人事領域のなかでさまざまな仕事を経験し、そこからさらに深掘りして専門性を身に付けていくのが良いと思っています。
たとえば、『給与計算業務』ひとつをとっても、そこには入退社にかかわる人事業務、勤怠管理にかかわる業務、税と社会保険にかかわる業務など学びを関連させて初めて、しっかりとマスターできたことになります。
一つひとつをしっかりと身に着け、10年後には、オールラウンドに価値発揮できる人事(ひと)のベストパートナーになっていただきたいですね。
幸いにも、当社は2019年で設立から20年。人事のプロが在籍しています。わからないことは、どんどん聞いてください。社内には人事に関する書籍や雑誌が多数あります。どんどん調べてください。
既存の社員と切磋琢磨しながら、新卒で入社した社員が経験を積んで着実に育っていくことができれば、グループ会社に対して高品質なサービスを安定的に提供し続けられる強い組織になる、そう信じています」

経営基盤が安定した三菱地所グループだからこそ、チャレンジングな仕事に安心して取り組めると、箕輪は言います。これからも、採用担当箕輪のチャレンジは続きます。

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