ミラティブ、海外進出へ――韓国を起点として描く世界ゲーム市場への挑戦

ゲーム実況配信アプリ「Mirrativ」を運営するミラティブは、2019年、韓国を起点とした海外進出を本格化します。ミラティブが目指す世界進出のビジョンと想いを、植田修平と赤川隼一が語ります。

日本のゲーム市場を活性化させるためにーー培った経験から得た課題

▲ミラティブ代表赤川と、ミラティブに参画した植田 修平

2019年、海外展開という新たな目標に向けて本格的に動き出すミラティブ。そのキーパーソンとして参画したメンバーが、植田修平です。

植田はゲームポット創業、日本オンラインゲーム協会(JOGA)の共同代表理事就任、Afreeca TV(韓国国内トップの動画配信サービス)日本法人代表就任など、国内外のオンラインゲーム市場に深く関わってきました。

特に植田のキャリアの礎となったオンラインゲーム事業での2000年代の大成功は、韓国ゲーム市場を基軸とした事業戦略の可能性を感じるものとなりました。

植田 「『スカッとゴルフ パンヤ』はもともと韓国の PCオンラインゲームです。当時は珍しかったアイテム課金のビジネスモデルを取り入れ、日本で大流行しました。韓国は ITテクノロジーにおける先進国です。そのモデルを日本国内にいち早く展開したことが、成功した一因でしょう」

また、植田は本事例からゲーム関連サービスにおいて重要なファクトを発見していました。

植田 「同ゲームのキャラクターの使用許諾を自由にしたところ、ファンによる同人誌の即売会やイベントが次々と生まれユーザーコミュニティが形成されたのも人気を博した要因でした。
おもしろいゲームをつくるということはもちろん重要ですが、それ以上にリリース後に継続的にサービスとしてユーザーをどう楽しませるかが決め手であると感じました」

その後、植田はオンラインゲームの事業展開を韓国や、アジア圏、北米へ拡大していく挑戦を続けます。しかし、これらは決して大成功といえる結果には至りませんでした。

植田 「日本の PC・スマホのオンラインゲーム市場は 1兆円を超える規模を持ちながら、世界進出を成功させた事例は少ないのが現状です。逆に、ここ数年、日本でプレイされるオンラインゲームの多くは、韓国やアメリカ、中国のものが勢いを増してきています」

日本オンラインゲーム協会(JOGA)の共同代表理事としての活動もあり、植田は日本のサービスを世界に普及させるということに使命感を抱きます。

植田 「どうすれば、日本発のサービスを世界で成功させられるだろうか?そして日本のゲーム市場を活性化できるだろうか?そんな問いを抱えているころ、赤川と出会いました」

ユーザーファーストを貫くプラットフォーマー、ミラティブとの出会い

▲その気さくな人柄でミラティブメンバーからの信頼も厚い

ミラティブの海外進出を本格化させるにあたり、その第一歩として韓国市場への展開を検討していたCEO赤川隼一は、知人の紹介を受けて植田に出会います。その出会いは、運命的なものとなりました。

赤川 「植田さんとはコミュニティに対する美学が共鳴しました。海外でのゲーム事業の成功を経験している数少ない人間である彼は、スモールコミュニティの熱量の大切さをよく知っており、地道なコミュニティマネジメントで成功してきていたのです。さらに、 Afreeca TVという動画配信サービスに携わった経験もある……運命を感じましたね」
植田 「ミラティブはコミュニティマネジメントの優先度が非常に高く、それが組織体制や理念に表れています。ロジカルな戦略もありますが、ユーザーファーストの視座から泥臭い努力を続けている。その姿勢に強く共感しました」

出会って1時間もしないうちに、ふたりは意気投合。赤川は、ミラティブの海外進出を植田に託しました。

赤川 「僕は DeNA時代に責任者のポジションにありながら海外展開で惨敗した経験があります。だから、海外展開には、戦略以上に「誰がやるか」が重要だと理解しています。植田さんが参画してくれたことで、海外進出が加速していくことを信じています」

その願いは、植田がゲーム業界にさまざまなポジションから携わるなかで描いたビジョンともつながるものでした。

植田 「ユーザーが安心してゲームを楽しめるゲームづくり、それに伴うルールづくりを通じて、ゲーム市場や文化の発展を願ってきました。
ミラティブがゲーム実況配信のプラットフォームを日本から世界に届け、ゲーム・配信コミュニティを育てていくことに携われるとしたら、それほど幸せなことはないと感じます」
赤川 「ミラティブはこれまで泥臭い努力を重ね、密度の濃いコミュニティをつくることに注力してきました。では、海外展開する際はどのように進めるか?そのシナリオを、彼から知見をもらいながら今、描いています」

韓国からはじまる、ミラティブ進出がゲーム市場に与えうる影響

▲ゲームコミュニティの未来をMirrativに重ねる二人

ミラティブの海外進出の第一目標として掲げられているのは、韓国での成功です。韓国という国の特殊性とミラティブとの親和性について、赤川は確かな手応えを感じています。

赤川 「韓国は世界で一番インターネット環境が整備されているといわれ、ティーンエイジャーのネットリテラシーや感度が非常に高い国でもあります。
コミュニケーションサービスのトレンドを見ていても、カカオトークや SNOWなど韓国発のものが世界で最初に受け入れられてきた歴史があります。韓国でミラティブが成功するかどうかは、海外展開の重要な指標になります」
植田 「現在、韓国のMirrativユーザーは中高生層などを含め非常に若いのが特徴で、良い反響を呼んでいます。ゲーム文化の浸透した韓国では、 Afreeca TVや Twitchなど PCゲーム中心の動画配信サービスが普及していますが、いずれもプロ化が進んでいます。
初心者の配信に対するハードルが高い環境ということですね。そのなかで、スマートフォンですぐ配信できるMirrativは若い層に評価されはじめているのです」

また、ゲーム市場全体の傾向を見つめる植田は、ゲームコミュニティの課題をミラティブが解決する可能性を示唆します。

植田 「韓国のゲーム市場はハイスペックなコンテンツが多いのですが、競争が激しく、各ゲームのライフサイクルが早いのが特徴です。
もしミラティブのようなゲーム実況プラットフォームが文化を生み、ユーザーの楽しみを新たに生み出せれば、そうしたライフサイクルの短さは解決できるかもしれません」

実況をはじめとする動画配信とコミュニティの重要性は、ゲーム開発企業にも影響を与えています。2018年大ヒットを記録したPCゲームタイトル「PUBG」は、コアなジャンルのゲームでありながら、動画配信者によるファンの獲得で人気に火をつけました。

赤川 「 PUBGは、 KPIを売上ではなく動画配信の視聴者数を第一に設定していたと聞きます。今後ゲーム市場において動画配信の重要性はより強くなるでしょう」

PCゲームを中心に発展してきたゲーム動画の実況配信は、世界中のスマートフォンの普及や5Gの導入によって今後さらなるユーザー層の拡大が期待されます。そのなかで、スマートフォンでの利用を前提にしたゲーム実況プラットフォームである「Mirrativ」が世界で持つポテンシャルや拡張性は無限大です。

世界の幸福度を高めるための海外進出を、ともに進めたい

▲ゲームを楽しめる文化をつくるべく、ミラティブを世界中に届けようと共に意気込んでいる

「Mirrativ」のアプリでは、ゲームそのものや配信者の高いスキルを見て楽しむだけではなく、配信者と視聴者がゲームを通じてコミュニケーションを楽しめるような工夫が随所に設けられています。コミュニケーションを基軸としたゲーム実況配信の場は、日本文化から生まれたサービスという側面から語ることもできます。

赤川 「スマートフォンだけで容易にアバターで配信ができる『エモモ』の世界観は、 “日本らしいもの ”でもあります。単一民族国家でハイコンテクストなコミュニケーションが得意で、万物に魂が宿ると考えるアニミズムの思想ともリンクしている部分もあるでしょう。
一方で、自分以外の何かになりたいという欲求や変身願望は、国籍問わず人類が広く持っているものです。 SF映画などの作品に描かれてきたアバターによるコミュニケーションの一般化を、日本の企業であるミラティブがけん引し、本気で実現したいですね」

国内外のオンラインゲーム市場を俯瞰してきた植田と、コミュニケーションの円滑化に対する手段としてゲーム実況の可能性を見出した赤川。ふたりは「ミラティブを世界へ」という願いを交点とし、情熱を注ぐ日々を送っています。

植田 「過去に日本発のゲームの海外進出に失敗した経験があるからこそ、日本のサービスであるミラティブを世界に届けたいと強く思っています。世界中の人々がミラティブを通じてゲームを楽しめる文化をつくりたい」
赤川 「決して日本というナショナリズムを出したいわけではなくて、この日本的なコミュニケーション文化は世界中の人々の幸福度を高めうるものだと信じています。 Emojiやスタンプのコミュニケーションは、文脈を読み取る必要があるハイコンテクストなもので、日本的なものでした。それが、今や世界中に広まりました。
情報革命で、世界はどんどんコンテクストを共有できるようになっています。今だからこそ世界で勝てる文脈として日本発である強みは活かしていきます。そして、海外展開というとカッコいいビジネスのようなイメージがつきがちですが、結局は泥臭くやり遂げられるかどうかの世界。すべて “人 ”に尽きます」
植田 「コミュニティを生み出していくためには、そのコミュニティにどっぷり浸からなければ。それこそ、 24時間、寝ている間もユーザーの動向を意識するような愛情が必要ですよね」
赤川 「そう、だからこそ、ミラティブは海外進出に対してともに取り組める最強の人材を求めています。英語等の言語スキルでの最強を求めているわけではありません。まだまだ世界中がわかりあえていないという課題を解決すべく、「Mirrativ」の可能性に共感して全力で事業を展開したい人とともに、歩んでいきたいんです」

*韓国担当・海外担当含め、各職種で積極採用中です。採用特設サイトはこちらからご覧ください。

関連ストーリー

注目ストーリー