チームとともに誠実に。品質基準を守り、ロスを削減する丁寧な商品づくり

「日東紅茶」ブランドを持つ三井農林の商品は、藤枝と須玉にあるふたつの工場で製造されています。従業員同士の距離が近く、意見交換をしやすい風土に、須玉工場の米山真吾も、働く喜びを実感してきました。品質基準を守り、ロスを削減して商品を届ける、米山の周囲と本気で向き合う実直な仕事ぶりを紹介します。
  • eight

誰かを笑顔にしたい。消費者の手元に届く商品を仲間とつくる魅力

0b2f12a0004f430ba9e074422e25bd626e78f71a

――人の役に立ちたいと思う気持ちは以前から持っていました。

大学時代に微生物や発酵工学などを研究した米山は、卒業後、種苗企業で品種改良に従事。1年の研究職を経て、かねてから興味を持っていた食品業界に移ろうと三井農林を志望します。

米山 「学生の頃から一人暮らしをしていました。料理が好きで、栄養学を勉強したこともあります。食べたものは体の栄養となる。それって人のためになることだと思うんです。誰かの役に立ちたくて研究職を選んだ私が、次に選ぶ職業は、同じ研究職か食品関係だと思っていました」

いくつかの食品工場を見学し、2016年8月に入社した米山は、山梨県北杜市に拠点をかまえる須玉工場で勤務をはじめました。はじめての工場勤務に、入社前には想定していなかった、ある魅力を感じます。

米山 「入社前に抱いていた工場勤務のイメージは、機械を操作するのがメインで、一人ひとりが離れて働くものだと思っていました。でも、三井農林は働く人同士の距離がとても近い。コミュニケーションをとって、チームが一体になって製品をつくっていました。
ベテランも若手も、いろんな世代と接しながら、まるで大きな家族のように働くことの魅力を味わうことができたんです」

「Team(仲間を大切にする)」は、三井農林の掲げるVALUES(行動指針)のひとつ。お互いを思いあって協力しながら働く須玉工場で、米山は粉体を扱うラインに配属されました。

粉末清涼飲料を製造する粉体のラインは、大まかに分けて3工程を踏みます。製品である粉体をつくる上流ライン、供給できるように整える中流ライン、そして、パッケージングする下流ラインの3つの工程です。このプロセスを経て完成した製品は全国に出荷されます。

米山は入社当初、このプロセスの下流ラインに当たる充填業務を担当しました。

米山 「これまで、当然のように商品として売られていたものを自分がつくっている。不思議で、信じられない気持ちになりました。実際に誰かの手元に届くことが新鮮で、そのために何かをつくっているというのは、とても楽しいです」

人の日常に寄り添う商品をつくる喜びを、このときはじめて知ったのでした。

知るほどに深いやりがいを得る工場での仕事と、達成した喜び

4cd3732264a30dfdaa6e11652a5cecf9b9687402

2019年2月時点、充填から粉体の製造工程に移った米山は、複数の造粒機器を扱えるようになりました。

米山 「製造工程に配属された際は、自分にできるか不安でした。造粒機器は 3台あって、製造した粉体を供給するための機器と原料を計量する機器も利用します。
それぞれの機器は別々の工程を進行していくので、どの機器が何番目の工程を進めているのか、頭は常にフル回転。失敗も、当然ありました」

そんな米山を支えたのは、同じラインを担当する先輩の存在でした。機械になれるまでは、つきっきり。全工程を見ることができるようになるまで、丁寧に教えてもらいました。

米山 「仕事をしながら、経験を積むことができました。トライアンドエラーを繰り返せて、その都度、先輩が教えてくれて、本当に恵まれたと思うんです」

どんなことにもみんなと本気で向き合う。それは、三井農林の掲げるVALUESのひとつ、「Customer Focus(お客様と本気で向き合う)」とも重なります。この「お客様」は、商品を手に取ってくださるお客様はもちろん、一緒に仕事をする社内の仲間のことも意味しています。

米山は、自分の仕事、その上流と下流の仕事、さらにその先のことを理解するためにお客様や業務に真剣に取り組みます。

充填を担当していた際も同様でした。仕事をすこしずつ覚えて、一歩ずつ一人前に近づいていきました。担当業務への理解が深まれば深まるほど、創意工夫の余地も見つかります。

米山は、充填を担当していた頃、工場内の「改善提案制度」で表彰を受けたことがありました。充填量を見直して、年間100万円近いロスを削減したのです。

米山 「充填量には、下限と上限が決まっています。安定志向で製造してきたため、製品が下限と上限の範囲に確実に納まるよう計量値をあえて高めに設定していました。その設定を見直して、一日に仕込んだ量の歩留りを改善することができました」

製品である粉体をつくる上流ライン、供給できるように整える中流ライン、そして米山のいたパッケージングする下流ライン。自分の上流、そしてその先を想い、理解することによって、流れてきた成果のロスを少なくし、より安定した製品の供給につなげることができました。

しかし米山は、決してひとりの力で成果をあげたわけではないと考えています。

米山 「どんな意見にも耳を傾けてくれる周囲の環境があってのことです。上司とふたりで充填業務を担当していて、相談しながら改善していきました。製品基準の範囲内であれば、担当者で改善していける風土が浸透しているんですよ」

三井農林の環境で、米山の実直さは開花したのです。

もっと、もっと、改善できる。造粒時のロスを削減する新たな取り組み

B33aa2aef14e3d7bd1848a5cf65147403d3a34a6

米山が充填のロスを削減できた背景には、彼の信念が横たわります。

米山 「現場で働くなかで、最も改善できることはロスだと思ったんです。目の前で製品を見ていたら、捨ててしまうことをもったいないと感じるじゃないですか。もう少しで製品化できるのに。無駄を少なくしてより多くの人に商品の魅力を感じていただきたい。ただ、それだけなんです」

造粒工程を担当して8カ月、米山は粉体のロスも改善したいと考えるようになりました。

米山 「粒が大きすぎても使えません。小さいものなら尚更です。造粒後、篩(ふるい)にかけて、供給に回すのですが、そこで引っかかった粉にもコストがかかっており大きなロスになっています。
また、粉体の製造過程には、下から風を吹き上げる工程があります。風は、目皿という細かい網目を通っていきますが、造粒の回数を重ねていくと、その網目に目詰まりが生まれて、不良品の量が増えていることもわかりました。
そのようなロスを生む原因は、機械や工程の調整で改善していけることだと思うんです」

「先輩と話し合い、少しずつ効果が見えている」と、米山は自信を見せます。より深く探求するために、静岡県の藤枝工場に足を伸ばして、意見交換もおこないました。ふたつの工場で協力して、どちらの工場でも改善できるか実験する計画も立っています。

あくまでも、担当業務や品質基準を踏まえながら、その範囲で自分の仕事を改善していく。米山は決して自分だけの世界に入り込むのではなく、周囲を見渡しながら仕事しています。こうした米山の仕事ぶりは、幼少期から続けるサッカーのプレースタイルと重なります。

米山 「小学校から大学まで続けた、サッカーは今の私を形作っているといっても過言ではありません。背が低かった私は当たり負けしてしまうので、うまく仲間を生かしながら、状況に合わせてパスやドリブルを選択するボランチでした。守備を基本にしながらも、攻めるときには前から当たっていく、とにかくよく走る選手だったんです」

三井農林では年1回、フットサル大会を開催しています。米山は、2018年に2ゴール1アシストの活躍を見せました。チームは、工場や研究所、支社、本社の垣根を超えた混成なので、ゲームや試合後の親睦会で他拠点と交流することができます。

米山 「他部署のことが純粋に気になります。須玉工場の製造する大袋入りの粉体や液体以外にも、三井農林には粉末インスタントのスティックやティーバッグの商品があって、それらはどうやってつくられているのか。
どんなところにやりがいや課題を感じているのか。こうした交流の機会にはいろいろと聞くようにしています」

決まった範囲にとどまらず、外に関心を向けて、自分の肥やしにする。三井農林は、米山にとって好奇心の羽を伸ばしやすい職場でもありました。

入社して、働いて、そして芽生えた働きがいと、将来の目指す姿

Ab3d96ea0bee016ff862fc08b2c86147757ed481

勤続2年7カ月が過ぎ、粉体について詳しくなってきた米山は、三井農林で働く日々に充実感を覚えています。

米山 「やっぱり、良い人たちに恵まれたと思うんです。出勤日も、休日も、他部署の人とも仲良くしてもらえていて、人と人との距離の近さが好きですね。それに……三井農林って、これほどいろんなことをできる会社だとは思っていなかったんです。
漠然と、お茶をつくっている会社という印象だったので、こんなに新しいことを探究していけると思っていませんでした。周りも、こういう真剣な話に乗ってきてくれて、お互いにアイデアを出し合うこともできるんです。
三井農林では、そんな好奇心や探究心を伸ばした先に、誰かの笑顔が待っているって思えるんですよね」

米山は、チームとお客様に本気で向き合い誰かの笑顔に届く仕事ができていることに充実感を覚えています。

米山 「子どもの頃から、そうなんですよ。お手伝いをして、喜んでもらうことが好き。そういう気持ちが大人になっても残っているのかもしれません」

これからも笑顔を届けていくために、米山の好奇心はもっと遠くへ羽ばたいていきます。

米山 「工場で担当してきた仕事をいろいろわかってきたからこそ、できることが増えているんです。充填の仕組み、製造の流れ、もっと工夫したら改善できる部分はあるはずです。
新しい商品提案をする機会もあるので、アイデアを出していきたいですね。現場の声で、『つくってみたい』と伝えているんです。好奇心が駆り立てられるまま働いていけるのは、とても面白いですよ。そして、粉体の次は液体についても知見を深めたいです。まだまだ知らないことは多いですからね。
そのようなバックグラウンドを築いたうえで、いつかは商品開発に携わる部署に移りたいです。直接、お客さまのニーズを受けて、考えていく仕事に就くことを目標にしています」

三井農林で働き、米山は新しい目標を見つけました。そのような社員一人ひとりの目標が光になって、三井農林の明日は生まれていきます。チームとともに誠実に、誰かに笑顔を届ける明日へ。

関連ストーリー

注目ストーリー