“一歩を踏み出した勇気”は周りが全力で支えるーー人間味あふれる工場という職場

昨日、仕事で悩みを抱えていた社員が少し笑顔になった。それを見ていると、私は嬉しくなるんですーー。長い歴史を持つ「日東紅茶」ブランド商品をつくる三井農林の藤枝工場で人事総務を担当する大塚典絵は、工場で働く社員一人ひとりの働く姿をいつも明るい表情でやさしく見守っています。
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商店を切り盛りするおばあちゃんのそばで芽生えた私の働く理由

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人に関わることが好きーー

大塚が人に接する仕事の魅力に気づいたのは、最初の仕事に就くよりもはるか前――商店を切り盛りする祖母の背中を見て育った幼少期にありました。

大塚 「おばあちゃんは誰にでも笑顔で接する人でした。 90歳を過ぎて亡くなったとき、 100名以上の参列者が並ぶほど人に慕われていて、それだけ周りに好かれていたんです。決して、見返りを求めてサービスをしていたわけではなくて、好きで人の話を親身に聞く人でした」

短大卒業後、大塚は情報誌の企画・営業職を経験し、ホテルに転職。結婚式をはじめとした式典のプランナーやバンケットスタッフなどを担当。実際に人に接する仕事を通して、人に喜んでもらう幸せに目覚めました。その後、三井農林で人事総務の業務に携わりはじまめます。

大塚 「体調を崩しがちになったことがきっかけで、転職しました。一般事務関連の資格を持っていて、それを生かせる仕事をはじめてみようと、この仕事を選びました。人事総務なら、また人に携わることができる。そういう仕事をするのは、楽しいじゃないですか。喜んでくれる笑顔を見るのは、好きなんですよ」

派遣契約を経て正規雇用になり、大塚は三井農林・藤枝工場の採用や社員管理を支える管理ユニットに所属しています。2019年の春で14年目を迎えました。

最初から完璧じゃなくていい。馴染んでごらん。みんなでフォローするよ

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藤枝工場に勤務する約200名の社員を工場の人事総務として支えるのが大塚の主な仕事です。例えば人事なら、三井農林への入社を希望する方に事業紹介や職場案内をしていきます。

大塚 「日東紅茶というブランドのメーカーだというお話をしたら、工場で製造した商品が並ぶコーナーまでの製造の各段階を説明して、仕事の全体像を伝えるようにします。

そして、働く人たちの年齢層や若い上長が多いから打ち解けやすいといった、お相手にとってプラスになることを少しでも話すようにするんです」

これから一緒に働く人が働きやすくなるように、人と親身に向き合ってきた祖母と似て、大塚も相手の気持ちに寄り添うことが自然と身に付いていました。

「これからを、ともに」――そんな気持ちで新しく一緒に働くチームメイトを迎え入れる眼差しは温かさを湛えています。

大塚 「まじめな方なら、馴染みやすい職場です。わからないことがあっても、コミュニケーションを取っていけば、きっと大丈夫。はじめての職場で最初はできないことがあっても、1歩踏み出してくれたら、みんなで支えます」

大塚自身、新しく入社する人へ、自分から1歩踏み出すことを決めています。

大塚 「『何かあったら、絶対に助けるからね』って、必ず伝えているんです。困ったら、事務所に訪ねてきてくれてもいいし、電話をくれてもいい。聞いてくれる人がいるだけで、何か変わると思うんですよ」

大塚がそのように思うのは、自身も同僚に声をかけてもらって、支えられた経験があるからです。それは2010年に起きた出来事がきっかけでした。

仲間のことを考えて、プラスになるように。工場の統合が教えてくれたこと

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2010年、藤枝市に構えていた宮原工場と藤枝工場の統合が決まり、新しい藤枝工場がスタートしました。大塚は、統合後も人事総務担当者として、社員の入社手続きにはじまり、勤怠管理、健康診断、雇用保険や社会保険、安全衛生などの職場環境に関わる職務に就きながら、せわしなく働いていました。

大塚 「入社だけではなく、退職手続きも担当しています。社員の将来に関わる大切な仕事です。手続きについて退職されても困ることがないようにいつも丁寧に説明しています。だけど、時々、一緒に働いてきた社員が辞めることを辛く感じて、思わず職場でひとりで泣くこともありました。

それに気づいた職場の友達に 『大丈夫? 』って聞かれても、 『大丈夫 、大丈夫』と答えてしまう。人に頼るのが苦手なんです。

でも、そんな私に『それ大丈夫じゃないよね? 』って言ってくれて。その言葉が誰かに頼っていいことを気づかせてくれたんです。同僚が手を差し伸べてくれたことが大きな支えになりました」

これは、なにも大塚ひとりの話ではありません。

統合をきっかけに、それまで異なる職場で働いていた社員同士がひとつの工場に集まり、ともに支え合っていこうという意識が自然と強くなっていました。

大塚 「いろんな考えを持って、新しい藤枝工場に集まってきた社員たちが、個人の仕事や所属部署の垣根を超えて、改善できることやプラスになることを考えるようになっていきました。

時間を経て『自分たちで助け合いながらなんとかしていく』という気持ちを気づかない間に持っていたんだと思います」

以来、藤枝工場は自分から行動に移すこと、そして、踏み出した1歩をみんなで支えることが職場に根付いていきました。そんな職場で、大塚自身も仕事のうえで意識することはたくさんあります。

大塚 「自分の周りにいる人が、そこで何をしているのか。前にいても、後ろにいても、それとなく聞き耳を立てています。もしも忙しそうだったら、代わりに電話に出たりできるようにしたくて。

工場で働く人とも、よく話すようにしていて。相手が困って話しかけてくれたなら、個室に誘って聞いてみる。質問をされたら、興味が湧いてくるんですよ。仕事から外れて、ご家族の話題になっても、知らないことだったら調べてなるべく答えています。

やっぱり、困ってほしくないから。社会保険関係のことでも、介護に関することだったとしても、もしも相手が退職したって困ることがないように知識を伝えることだったら、私にもできると思うんです」

1階の正面玄関を抜けてすぐ、ガラス戸の向こうにデスクを構える大塚のもとでは、今日も職場の同僚と支え合うコミュニケーションが広がっています。

辛いときでも頑張れるのは、人間らしさのあるコミュニケーションのおかげ

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「この日、休んでもいいかな?」

藤枝工場に赴任した直後は、無表情にみえた上司。その人が申し訳なさそうに、ちょっとはにかみながらそう聞いてくる様子に人間味を感じて、大塚は「いい職場だな」と改めて実感します。

大塚 「人間味が出せる職場なら、いろんなことが話しやすくなると思うんです。そして、私が相談に乗ったあと、同僚の悩みが少しでも改善されたなら、よかったなって思えます。 『もう少し頑張れそう。ありがとう』って言われることは、やっぱり嬉しい。

支え合いのある職場に、人間味がプラスされている藤枝工場は私にとっていい職場です。辛いときでも、コミュニケーションを取ることさえできていれば、支え合えて、頑張れます。それが人間らしさの魅力。

プラスのことも、マイナスのことも、気兼ねなく話せるなら、ストレスは発散できますし居心地も良くなります」

居心地が良ければ、長く働ける。長く働くことができたら、もっと人間味を出せる。困ったことがあったとき、素直に助けを求めることができるようにもなります。

大塚 「無理して、ひとりで頑張らなくてもいいんですよ。みんなと、楽しく働いてくれさえいれば、それだけで十分。新しい人でも、困らないようにしてあげたい。私も、みんなも、そう思っています」

三井農林が掲げるVALUESの「Team(仲間を大切にする)」を象徴した職場で、もう一方のVALUESである「Proactive(まず自分から踏み出す)」を心がけながら、これからも藤枝工場の日常は続いていきます。

明日がまた笑顔でつながれるように、一人ひとりの支え合いが築く職場で——。

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