常に誠実な姿勢で Life Innovationの実現へ

100年以上の歴史を持つ三井農林株式会社。実直にお客様と事業に向き合い、長い道のりを前進してきました。現在は“Life Innovation”というビジョンを掲げています。その実現に向け、まずは小さな変革の集積から、未来を育んでいきたい――。今回は、そんな姿勢を体現する営業担当者の想いをお伝えします。
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何気ない共通項に縁を感じ、思い切って飛び込んだ三井農林

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2009年、日本の採用市場は稀に見る苦難に見舞われていました。

発端は、2008年秋に起こったリーマンショック。数多くの企業が業績ダウンの厳しい状況に陥り、新卒採用にも多大なダメージを与えました。

何とか採用取り消しを乗り切ることができた企業も、2010年度は軒並み採用ストップ。経済状況を反映し、採用市場は一気に縮小してしまったのです。

林田 健も、2010年4月入社に向けた就職活動が難航していました。

林田 「そもそもの募集枠が少ないので、正直言って就職活動は大変でした。そんななか、 2009年 4月頃に三井農林が新卒入社を募集していると知ったんです」

それまで、三井農林という会社は知らなかったという林田。

さっそく会社説明会に参加し、そこで初めて“お茶”の会社であることを知りました。

林田 「もともと営業職を志望していて、商材に対する抵抗はなかったです。何も考えていなかったという方が正確なんですけど(笑)自分自身の可能性もわからないし、とにかく挑戦してみようという想いの方が大きかったですね」

三井農林の現在の主要事業は食品事業。

黄色に赤色のポットが目印の「日東紅茶 デイリークラブティーバッグ」が代表的な商品です。

その「日東紅茶」ブランドを中心とする家庭用の紅茶や緑茶などの製造販売や、ホテル・レストランチェーン・カップベンダー(自動販売機)への商品供給など、生活のさまざまなシーンで飲まれる“お茶”やその他の飲料を幅広く提供しています。

他には、機能性素材事業として、お茶の抽出物や茶カテキンの研究開発なども展開。

いずれにしても“三井農林=お茶屋さん”なのです。

林田 「人それぞれ好みはありますが、お茶は日本人が毎日のように自然と飲んでいるもの。生活において身近な存在の商材を扱えるのは、仕事のイメージも湧きやすく楽しそうだと感じました」

大学では農学部農業経済学科に在籍し、集落や地域活性などを考える農業政策論を専攻していた林田。「三井農林」という社名にも、そこはかとない親近感を感じていました。

「三井農林の林田、悪くないじゃないか!」という名前の近しさもあいまって、会社との縁を感じるようになっていったと言います。

そして2010年4月、3人の同期とともに入社。

営業担当として配属された先は、人生で一度も訪れたことのなかった仙台でした――。

足を使って顔を売る密着営業の展開。 そして、あの日が訪れた。

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入社後は5日間の新入社員研修を経ると、翌週にはもう林田は仙台の地に移りました。

林田 「率直に言って、仙台は縁もゆかりもない土地で。だけど、何も知らないところへ行くのもおもしろそうだと感じていました」

林田は仙台支店の家庭用商品営業として、最初に宮城県と岩手県の一部を担当エリアとして割り当てられました。

食品卸に商品を案内し、小売店へ同行して仕入れ販売担当者に営業活動を行なう日々。突如として現れた若者は、地元からどんなふうに受け入れられたのでしょうか?

林田 「大雑把に言って、東北エリアの人口は約900万人。自分の担当エリアは拠点である仙台支店とも離れており、まずは顔を出して覚えていただくことが第一歩でした。足を運んでコミュニケーションをとり、そこから商品提案をさせていただきました」

千葉県で生まれ育った林田にしてみれば、東北エリアは耳慣れない方言に文化も異なる未知なる地。

加えて、人口流動が少なく、地元生まれ・地元育ちで地域密着性の高い風土がありました。

それでも、地道にコミュニケーションを重ね、徐々に林田は担当エリアを宮城県から岩手県、秋田県へと広げていきます。

林田 「拠点が遠いので頻繁には会えないものの、チャンスがあればいろいろな人たちと飲みに行ったりしていました。出張などがあれば『行きましょうよ!』と積極的に誘ったりして」

相手の懐に飛び込みながら、人の輪を広げていった林田。

そして、赴任から1年を目前にした2011年3月11日。あの東日本大震災が発生します。

林田 「仕事はもちろん、日本はどうなってしまうんだろう……という不安がとにかく大きかったですよね。特に東北エリアは人口流出が取りざたされるなど、錯綜する情報に混乱することもありました」

従業員の安全を確保するため、三井農林としては仙台支店の一時撤退を決定。林田らは数カ月の間、新潟県に拠点を移すこととなりました。

林田 「夏前には仙台に戻ったんですが、地元の方々は私たち以上にとても大変な日々を送られていたわけで……。合言葉のように『本当に大変でしたね』と言い合うなかで、一種の共通体験をしたような想いが湧いてきました。そして、以前よりも心の距離が縮まったようにも感じました」

2012年には結婚し、営業担当者としても力をつけていった林田。

次なる転機として、2013年には本社への異動が言い渡されました。

環境が大きく変わるなか、仙台での出会いを支えにポジションを切り拓く

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本社でも林田は家庭用商品の営業として、東京都と茨城県、千葉県などの広域を担当することになりました。

林田 「本社で最初に感じたのは、人が多い!ということ(笑)。仙台では、最初こそその土地に入り込むのに苦労した面もありましたが、打ち解けてしまえば心の距離が短くなったのを感じました。

一方、関東はもっとビジネスライクな印象でしたね。人も多いしドライな感じだし、環境が激変しました」

思い返せば、自分のなかの三井農林は仙台支店で完結していた、という林田。

新たなステージに移り、また自らの基盤を構築していくこととなりました。

林田 「同じ家庭用商品の営業なので、業務内容はあまり変わりません。お客様先へ出向いて営業活動に打ち込むことが、環境変化の不安などを払拭する手立てにもなっていました」

だけど、変化を受け入れずして次のステップには進めない。円滑な関係づくりのためにも、林田は積極的なコミュニケーションを実践していきます。

その行動の裏側には、仙台で出会ったある人の存在がありました。

林田 「『究極的に、仕事は自責のもの。売上目標が達成できるかどうか、お客様と良い関係を築けるかどうか。いずれにしても、すべては自分の責任だ』と教えてもらいました。そして『自責の想いを持って仕事に取り組めば、やるべきこともおのずと見えてくる』とも」

実は、林田にその言葉を与えてくれたのは、同業他社の営業担当者。新卒入社ですぐに東北エリアに配属されるケースは珍しいこともあって、当初から林田をかわいがってくれていたそうです。

人のせい、環境や状況のせいにするのは、ある意味で簡単なこと。だけど、仕事に対して自責の想いを持つ意義を、林田に考えさせてくれました。

林田 「自責でいるという姿勢は、今も変わりません。この言葉やそれを教えてくれた方との出会いに感謝したいです」

意識面だけに限らず、自責と考えることで仕事への取り組み方も変わりました。たとえば、毎月の売上高に対しても、達成してもしなくても、それぞれの背景にある理由をきちんと把握し理解するように心がけています。

目の前の仕事に対して、地道にこつこつと実直に取り組み続ける――。それでこそ、自らの責任を伴う仕事と言えるのだと林田は考えています。

林田 「いきなり大きな成果を出すのは難しいですが、小さな成功の集積から成果を大きくすることは可能です。そんな誠実な働き方を意識していきたいですね、これからも」

そこには、三井農林が掲げる“7つのVALUES”と呼応する考え方が存在していました。

7つのVALUESを御旗に掲げ、一歩ずつ着実に前進するしかない

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三井農林はミッションである「自然の恵み・伝統と先進技術の融合により、世界に笑顔を届けます」に一歩でも近づくため、社員一人ひとりの行動指針として7つのVALUESを掲げています。

Integrity、Proactive、Passion、Speed、Customer Focus、Team、Inclusionというキーワードから構成される行動指針のなかで林田は特にIntegrity(誠実である)を大切にしています。

林田 「たとえば、自分の仕事を引き継ぐことになったとき。それまでの仕事への向き合い方をすべてさらけ出す機会でもあるわけで、その時に後ろ指をさされることのないようにしていたい。

いうなれば、自分の家族にも自信を持って見せられる誠実さ、でしょうか。正々堂々と、なにも包み隠さず胸を張れる働き方を実践するようにしています」

誰にも恥ずかしくない、近しい人たちを傷つけることのない誇り高さ。自責という言葉のもとで、林田は真摯な仕事への姿勢を貫きたいと考えています。

こうした発想は、三井農林ならではの風土とも関係しています。

林田 「会社としてのルールはもちろんありますが、比較的裁量を持たせてくれる社風があるように思います。上司は誰もが、部下のやりたいことをきちんと後押ししてくれる存在ですね」

たとえば、お客様への提案などにおいても、林田に限らず若手の意見を尊重してくれる風土。

大前提には、きちんとお客様を見つめ、ニーズに応えようとする姿勢に裏打ちされていることが必要です。

そのうえで、チャレンジには寛容で頑張りを認め、さらなるアクセルを踏み出させてもらえる環境は、非常に恵まれていると、林田は感じています。

7つのVALUESのもとに、個人の主体性に合わせた裁量を受け入れる三井農林。一人ひとりの地道な取り組みと成果の集積によって、Life Innovationは果たされていきます。

林田 「やっぱり大切なのは個人の意識。ゴールをどこに設定し、プロセスを組んでいくか。そして、振り返りも大切です。

成果はもちろん、ゴール設定やプロセスは適切だったのか、予測と異なる結果になったとしたらその理由は何か……。地道に、誠実に、一歩ずつ確かめながら進んでいくしかありません」

将来的なゴールは?という問いかけに、林田は「家族や仕事で関係する人たちとしっかり向き合い続けること」と答えました。

その言葉からにじみ出てくる誠実さこそが、三井農林の誇りであり、前進し続ける力となっていくはずです。

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