「1度きりの人生を充実させて、思いっきり楽しむために」天邪鬼社長の想い(後編)

有言実行でナオ株式会社を立ち上げ、社長となった西尾敏夫。後編ではさらに学生時代の話を振り返り、西尾がどんな人間なのかをひもときながら、ナオ社のこれからの展望を探っていきたいと思います。

普通が嫌で、人と違うことを選択してきた学生時代

(前編はこちら

西尾の学生時代を尋ねると「今と変わらない」という答えが返ってきました。

西尾 「学生の時も今も、根本は変わってないと思います。天邪鬼気質だし、みんなと群れるのが嫌いでした。団体行動が苦手で。突き詰めると、人と同じ普通のことをすることが苦痛なんだと思います」

社員の目から見ても、西尾は「普通のものの考え方や行動」はしない人間だなと感じています(いい意味で)。

地元の小学校を卒業し中高一貫の学校に通っていた西尾は、高校受験がなかったためひたすら遊びまくっていたそうです。高校3年の大学受験の際はさすがに勉強に取り組みましたが、天邪鬼な西尾は周りが有名大学を目指す中、ひとり総合芸術大学を選択します。

ですが、人とは違うことを選択し入学した大学で出会った人たちは、すでに「この道を進みます」と自分のやりたいことを明確に決めている人たちばかりでした。

当時、とくに将来やりたいことを何も考えていなかった西尾は周りとのギャップに戸惑いつつも、自分の進む道を見つけるために「とにかくやりたいことをやってみよう」と考え、いろいろなことにチャレンジします。

芸能事務所に入ったり、CMをつくる専門学校に行ったり、一人暮らしをしたり。また、さまざまな大人のアドバイスを聞くためにバーテンダーのアルバイトも始めます。

この頃から、なんとなく無意識のうちにエンターテイメントに触れていた西尾。表現する側と制作側の両方を体験した上で、「表に出る側」よりも「つくる側」の方が楽しいと感じました。

しかし、いろいろなことにチャレンジして学生時代を満喫した西尾でしたが、大学卒業の時期を迎えても、結局、何がしたいかは見つからないままでした。

“ほかと違う人”になるには、一点突破で実力をつけないといけない

▲2018年 社員旅行でワカサギ釣り

何がやりたいか見つからないままではありましたが、両親の願いもあり、とにかく何かしら仕事はしないといけないと、がむしゃらに面接を受けまくりました。そして内定をもらった会社の中から、コピーライターの会社に入社することを決めます。

コピーライターの世界を選んだのは、CMをつくる専門学校に通っていた経験もあり、言葉ひとつで商品やサービスを人にわかりやすく伝え、人の感情を動かすという仕事に興味を持ったから。しかし西尾は新卒社員の頃を「とにかく何もできなかった」と振り返ります。

西尾 「何もできなかったけど、ものすごく勉強になりました。時間は有限で、広く浅くやっていても、どれも中途半端になって普通の人にしかなれない。 “目立つ人 ”、 “ほかと違う人 ”になるためには、一点突破でものすごく集中して、実力をつけないといけないんです」

前編にも出てきた西尾の信条である「一点突破」は、この時に形成されました。

そしてナオ株式会社を立ち上げ6年が経った現在も「一点突破」の精神は変わらず、エンターテイメント領域で突き抜けるという目標に生かされています。

やりたいことはない。それでも突き抜けることはできる

▲2016年 東京ゲームショーでの西尾

「やりたいこと」がないまま社会人になった西尾。今でも「やりたいこと」はよくわからないと言います。

しかし西尾は社会人生活を振り返り、「やりたいことがなくても困らなかった」と語ります。

西尾 「やりたいことがないゆえに、その時代時代で一番最適な、かつ楽しいと思えるものを選択してきました。そして選択したからには “その領域の事業を日本一まで育て上げる ”という、ただそれだけをやってきました」

ここにも、西尾の天邪鬼な性格と「一点突破」の思想が表れています。やりたいことがないまま過ごした学生時代と一点突破の重要性を学んだ新卒時代が掛け合わさることで、柔軟な発想と突き抜ける推進力が合わさり、西尾はこれまで業界に先駆けたビジネスモデルを構築できたのです。

実は、ナオ社を設立した段階でも西尾の中で、具体的に何をやるかは決まっていなかったそうです。しかしスマホアプリゲームが盛り上がりを見せ、動画が来ると言われる少し前の時代だったので、ゲームと動画に着目し、そこにコミットしていきました。

前編でもご紹介しましたが、YouTubeチャンネルに着目してナオの事業を伸ばせたのも、西尾に自分の「やりたいこと」にこだわらずに広い視野を持って、その時代に最適な楽しいものを育てていこうという姿勢があったからこそなのかもしれません。

ナオ社が見据える世界──来たる5Gの激動に備えて

▲ナオ社の自社スタジオ

来たる2020年、日本でも各キャリアから5G(第5世代)のサービスが開始されます。

かつてガラケーと言われる携帯電話の時代から4Gへと移行し、スマートフォンが爆発的に普及しました。どこにいても手元の端末で、買い物やエンターテイメントを楽しめる世界がやって来たのです。

では今後、「高速」「多接続」「低遅延」と言われる5Gがスタートすると、世の中ではどのような変化が起こるのでしょうか。

西尾 「 5Gのスタートによって何かしらのビジネスチャンスが生まれてくるはずです。そこに間に合わせるためにコンテンツ制作能力を引き上げて、よりリッチなエンターテイメントを届けられるような準備をしています」

情報通信や伝達といった部分で速度や容量が上がっていき、今までとは比べものにならないくらい、静的なものから動的なものに移っていくことが予想されます。

われわれナオ社は、間近に迫っている5Gの世界を今後の最重要課題と捉え、今から準備しておくことで、より多くの人に楽しんでもらえる新しいエンターテイメントを届けることができると信じ、そのために日々、技術力の向上に努めています。

また、ナオ社のすべての事業において共通して言えることは、パッケージ化しないこと。

いわゆる大量生産型というようなサービス提供のやり方はせず、常に時代やクライアントの要望、市場のニーズをくみ取り、最適で最先端の商材にカスタマイズしながら提供していける集団となることを目指しています。

これからも、「Create the media, we believe the best.」の精神で、「楽しさ、喜び、驚きを提供できるエンターテイメントカンパニー」になれるよう「一点突破」で突っ走っていきたいと思います。

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