アジア圏で働く日本人の“リアルな体験”を届ける編集長が、『ABROADERS』に込めた想い

海外8カ国16拠点に展開している株式会社ネオキャリア。アジアを代表するプラットフォームカンパニーを目指して、さまざまなプロジェクトが動いています。今回ご紹介するのは、アジアで働く起業家や現地で働く日本人のインタビューサイト『ABROADERS(アブローダーズ)』を立ち上げ、編集長として海外事業部で働く濱田真里のストーリー。彼女は一体どのようにして「海外」と出会い、発信したいと思ったのか? そして、この仕事を通じて何を実現したいのか? 『ABROADERS』に込められた想いを、濱田自身が語ります。
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海外に出会ったきっかけは、一冊の本だった

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私が海外に興味を持ったきっかけは、一冊の本でした。

それは、発展途上国の子どもに教育機会を提供するNPO〈Room to Read〉を設立したジョン・ウッド氏(※写真右)が、社会起業家になった経緯をつづった『マイクロソフトでは出会えなかった天職』という本。この本を読んではじめて海外に興味をもち、NPOや国連の仕事に注目するようになりました。

当時大学2年生だった私は漠然と、「大学卒業後は国内の大手企業に就職するのが良い」と考えていました。しかし、この本のおかげで、「別の生き方もあるかもしれない!」とはじめて気づくことができたのです。そして彼のように、自分も海外で何かしてみたい、日本以外の国を見てみたい、と思うようになりました。

しかし、海外経験がほぼゼロだった私は、「海外で働く」というイメージをなかなか持つことができませんでした。だからこそ、本当に海外で働きたいのであれば、時間がある大学生のうちに現地に足を運び、どんな仕事があるのか見てみようと考えたのです。

そこで大学3年生時に休学し、世界の現状を見るために、6カ国でボランティアのワークショップに参加。合計22カ国を、バックパッカーで旅してまわりました。そこで、タイの国際機関で働く女性や、カンボジアで困窮している村人に労働機会を提供した女性など 、自分の将来の選択肢になかったような生き方に触れ、「人生に正しいも間違いもない」と実感。この経験が、「多種多様な生き方を発信する」という、現在の私の活動軸に繋がっています。

帰国後、大学卒業後の進路を決めるために、日本で就職活動を開始。それでも海外就職への興味は日に日に増していくばかり。「海外で働く選択をした女性たちはどのように仕事を見つけ、キャリアを築いているのだろう?」「結婚や出産も考えたうえで、海外で働くことを選択している人は、どんな生き方をしているのだろう?」などの疑問が次々と湧いてきました。しかし、いくらネットや本で情報を集めても、私が知りたい情報は見つからず……。調べれば調べるほど「もっと現地の情報が知りたい!」という気持ちが強くなっていきました。

そこで大好きなカンボジアへ行き、現地での就職活動に挑戦してみようと決意。しかし、実際に現地で働く人たちの話を聞くと、日本での就労経験やビジネススキルを持っていたため、「今の自分の経験値やスキルだけでは、社会に対してインパクトを与える事業はできない」と感じ、一度日本の企業で働くことを選択しました。そして、自分が一緒に働きたいと思える魅力的な人たちがいる企業を見つけ、猛アプローチの結果、そこでの就職が決まったのです。

尊敬する女性の死が、自分の「やりたいこと」に向き合わせてくれた

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就職が決まった直後、「私のように海外就職をしたくても、情報が見つけられずに困っている人がいるはずだ」と考え、大学5年生の時にインタビューサイト『なでしこVoice』を2011年に設立。自分のライフワークとして、世界で働く日本人女性へのインタビュー活動を開始しました。

そして、会社で働き始めてからも「なでしこVoice」の運営を続けていたのですが、通信事業会社と「なでしこVoice」の両立続けて半年ほど経った2012年8月、ある事件が起きたのです。それは、ジャーナリストである山本美香さんがシリアで凶弾に倒れるという事件。私は、彼女にとって最後となるインタビューを担当させていただきました。

ジャーナリストとして凛とした眼差しで真摯に取材を続ける彼女の背中は、私にとって憧れそのもの。あまりにも突然の死にショックを受け、事件が起きたことを知ったその日は、人気がない会社の業務用エレベーターの前でうずくまって泣いたのを今でも鮮明に覚えています。

一方で、彼女の死は、私が自身の「やりたいこと」に向き合うきっかけを与えてくれました。「自分の命をかけてでも、やりたいことって何だろう?」と……。日々考え続けて出した答えは、「海外で働く日本人の情報発信を通じて多種多様な生き方を発信し、自分の意思を持って人生を生きる人を増やし、応援すること」。やりたいことがあるなら、思い切って突き進もうと決意し、2013年3月に通信事業会社を退社。その頃、私は25歳。社会人2年目でフリーランスになりました。

「発信力を付けるために、記事を書く修行をしたい」 そのことを色んな人に相談していたら、友人の紹介で編集事務所のアシスタントとして働けることになりました。もともと書くことが得意ではない私は、使い物にならないような記事しか書けず、一人で落ち込む日々。しかし、プロとして仕事をする上司の背中から、文章を書くことの厳しさ、編集・ライティングのイロハなど、たくさんのことを学ばせてもらうことができたのです。

アジア就職という選択肢を、もっと当たり前のものに

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『ABROADERS』と出会ったのは、2013年8月。『なでしこVoice』を見たネオキャリア代表の西澤から「アジア就職をしたい方の応援サイトの立ち上げをしないか」と声をかけてもらったのがきっかけです。

アジアで働く日本人の情報発信をする構想は、まさに私がしたいことのド真ん中!その場で西澤と握手をして、立ち上げチームに参加することを決意。そして、同年10月にアジアで働く起業家や現地で働く日本人のインタビューサイト、『ABROADERS』(http://www.abroaders.jp/
)を立ち上げました。

『ABROADERS』は、海外を表す“Abroad”と、人を表す“er”をつなげた独自の造語です。海外で活躍している、または将来活躍することを夢見ている日本人を意味し、それを応援したいという私たちの想いが込められています。

現地で働く方たちの情報を集めるために、これまでアジア10カ国以上に足を運び、取材をしてきました。最初はフリーランスとして関わっていた『ABROADERS』ですが、やっていくうちに「アジア就職という選択肢を、もっと当たり前のものにしたい」という思いが、徐々に強くなり……。

2015年7月には、株式会社ネオキャリアに入社してもっと深く『ABROADERS』に関わることにしました。入社の決め手は、アジア展開を勢力的に進めており、意欲を示せば挑戦させてもらえる環境があること。そして、社長である西澤自らが本気で「海外を取りに行く」という意志を持って、海外進出の舵取りをしていること。

「この会社だったら、創りたい未来にもっと近づくことができる」「これからますます面白くなりそう!」そう思えるのが、フリーランスとしてではなく、ネオキャリアで働くことの魅力だと思います。

これからは、アジアを拠点にさらなる発信活動を

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現在、『ABROADERS』の編集長という形で関わり続けて2年半が経ちました。

『ABROADERS』のミッションである、「海外で働くことが現実的な選択肢ではない人に対して、必要な情報や体験を届ける」ことは、私自身が当事者として誰かにして欲しかったこと。だからこそ、強い当事者意識を持って取り組むことができたのだと思います。

そのせいか、たとえば映画を見ていても途中でサイトのアイディアが湧いてメモに書き出したり、寝る前にサイトの企画を考えて寝付けなくなったりすることも。なんだかまるで、恋する乙女状態(笑)。仕事とプライベートをスッパリ切り分けて考えることはあまりなく、生活のなかでの発見や人との出会いが、自然と『ABROADERS』の活動と繋がっています。

そして2016年4月からはマレーシアへ、その後バンコクに駐在します。これまでは、月1回程度、取材のために日本からアジアへ移動していましたが、これでより現地に根付いたリアルな情報を発信できますし、各国への取材もしやすくなるのでとても楽しみです。サイトを見ていただいた人に、「自分でも一歩踏み出せるかも」「色んな働き方があるのだな」と思っていただけたら嬉しいですね。

また、今後はイベント運営もより積極的におこなっていきます。サイトの発信だけではなく、リアルな場もあることが『ABROADERS』の強みです。イベントに参加してくださった方から「海外転職をしました」というご報告をいただくときは、自分のことのように嬉しく感じます。

やりたいのにできていないことは、まだまだ沢山あります。だから、ともに走ってくれる仲間をこれからどんどん見つけて、『ABROADERS』を加速させていきたいです。そして、「アジア就職=ABROADERS」という認識を皆さんに持っていただけるように……。これからも精一杯、発信活動を続けていきたいと思います。

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