大規模プロジェクトからコンサル領域までーー新しい達成感に導かれ、さらなる挑戦へ

機器故障の予兆となる稼働音の変化を、従来の人の経験ではなくAI・IoT技術を使って検知し、保全業務をサポートするNTTデータの異音検知ソリューション「Monone®」。現在営業と開発をともに担当している田村麻衣も、この新しいシステムとともに挑戦を続けてきました。そんな田村の仕事観に迫ります。
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「大きなプロジェクトに挑戦したい」経験したのは面白さとチャレンジ精神

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▲NTTデータ ビジネスソリューション事業本部 田村麻衣

田村がNTTデータに入社した2005年当時の法人部門は、まだ事業規模が小さいながらも、社内には「これから盛り上げるぞ!」というムードが流れていました。

田村 「自分もそこに加わって、部門を一緒に盛り上げたいと思いました。それで入社後の配属面接では、法人向けの大規模システムに関わる部署を希望しました」

そもそも田村がNTTデータに入社したのも、「チームで大きな仕事をしたい」という思いがあったから。

田村 「就職活動中、 OBの話を聞いて『面白そうな人たちが楽しそうに働いている会社だな』という印象を持ち、仕事もとてもやりがいがありそうだったので入社を決めました。
もともと私は、ひとりで何かするより、チームで大きな目標に向かってがんばるほうが好きなタイプ。たくさんの人が関わる大きなプロジェクトに関わりたいと思いました」

入社後は希望通り、大規模システム開発チームへ配属されます。

田村 「 1000人以上が関わる大規模プロジェクトでした。しかも 5000万人ものユーザーを持つミッションクリティカルなシステム。なにより、高いクオリティが要求される開発に自分が携われることがうれしかった。
配属されたチームには、いいものをつくるために一丸となってがんばる雰囲気があって、やりがいを感じました」

配属先の部署では、さまざまな職務を経験するチャンスにも恵まれました。

田村 「商用画面をひとつ任せていただけたので、通常業務と並行してプログラミングも担当しました。その後も方式やプロジェクト全体の統制など、さまざまなチームを経験し、いろいろなことを学びました。
今の私はここで育ててもらったようなものだと思っています。メンバーの成長まできちんと考えて仕事させてくれる部署でした」

入社から約5年、大規模案件の開発を通じて多くのことを経験した田村は、そこで培った力を違う場所でも発揮してみたいと考えるようになります。今担当している業界以外も見てみたい。田村は自身のステップアップをめざして、新たな部署への異動を申し出ます。

「やってみて、知る」机上の検討だけでは知ることができない領域へ

幾度かの異動の結果、新たな配属先は、製造業のお客様を担当する部署。以前関わっていたプロジェクトに比べると中・小規模の案件が多く、これまで経験のないコンサル的なフェーズからプロジェクトに関わることになり、田村は戸惑いながらも面白さを感じるようになります。

初めてお客様企業へ常駐することにもなり、そこでお客様企業だけでなく工場やサプライヤーの立場を考えることも学んでいきました。

田村 「新鮮だったのは、製造業ならではの文化。社員の方が、自社商品を心から愛しているのが伝わってくるんです。お客様企業の業務には “気持ち ”がこもっていることに気づかされました」

新しい挑戦とお客様の熱意に触発され、再びモチベーションを取り戻した田村は、3つのシステム開発でリーダーシップを発揮。その後、当時まだ組織として立ち上がったばかりであった現在の部署へと移ります。AIやIoT技術を活用して新たなビジネスを生み出していく。新たな田村の挑戦がはじまります。

まだ手探り状態であった田村のもとに、製造業のお客様から『設備機器の管理にセンサーを使いたいんだけど、何かできないか』という相談が舞い込みます。

田村 「お客様からお話をうかがい、やってみたいと思いました。しかし、これまでセンサーを触ったことのなかった私にとっては未知の領域。どんなセンサーを使って何を計測すればいいのか。計測したセンシングデータを収集する仕掛けをどうするか。学ぶべきところ、検討すべきことはたくさんありました」

そこで田村は机上での検討ではなく、足を使い、手を動かして行動を開始します。秋葉原へ行き、光、赤外線、匂いなど、使えそうなセンサーを何種類も購入。その一方でお客様には、実際に管理したい機器の貸し出しを依頼。オフィスの片隅でセンサーをひとつひとつ機器に取りつけ、何が起こるか実験してみたのです。

田村 「チーム内に『何でも挑戦してみろ!』という空気があったので、自由にやらせてもらえました。基盤にプログラムを打って何種類ものセンサーを試した結果、やっとひとつ、使えそうなセンサーを見つけました」

センサーの製造元である計器メーカーに協力を仰ぎ、センサーそのものの改良を進める一方、センシングデータを収集するためのアプリケーション開発や、ネットワーク構築もスタート。田村たちIoT担当チームは、1年ほどかけてプロトタイプを完成させます。

田村 「お客様企業にも好評で、社内外から注目も集めたのですが、コスト面で折り合いがつかず、実用化には至りませんでした。
残念でしたが、IoTという新たな領域を『やってみて、知る』ことができたのは、大きな収穫でした。その時、特許の取得や広報活動など、システム開発以外の業務もいろいろ勉強させてもらいました」

“音”の変化をセンサーで検知 「Monone(モノネ)®」を本格始動

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▲NTT研究所による世界トップクラスの音響解析技術を世界へ。Monone®チームの挑戦は始まったばかり。

そんな田村が、2018年から取り組んでいるのが、異音検知ソリューション「Monone(モノネ)®」。NTT研究所が開発した異常音検知技術をIoTと組み合わせ、工場やインフラ設備などの点検・保全に生かせないかという試みでした。

田村 「研究所の技術はビジネス適用にあたり、仕組みや性能をブラッシュアップする必要がでてくることがあります。さらに『何に適合性があるか』についても試さなくてはなりません。当初は PoC(概念実証)すらできなくて大変でした」

NTTデータには、自社で設備機器などの製品は持っていません。実験をするとなれば、設備機器メーカーなどにパートナー企業として協力してもらう必要がありました。とはいえ、まだビジネスの可能性が見えないものに対し、協力をしてくれる企業を探すのは簡単なことではありませんでした。

まずは、知ってもらうことが大切――。そこで田村は広報活動に力を入れます。プレスリリースを作成し、CEATECなどの展示会にも積極的に参加。すると、徐々にあちこちから問合せが寄せられるようになりました。

田村 「もともとメンテナンスの現場では、 “音 ”が異常を見分ける判断基準になっている場合が多いんです。ですから経験上 “音 ”が判断基準になるとご存じのお客様はたくさんいらして、そういうお客様ほど、非常に具体的なお問合わせをくださる。
私たちは設備機器のことには素人ですが、そこは現場をよく知るお客様に教えていただきながら、可能性を探ることができました。2018年の後半くらいから興味を持ってくださるお客様が増え始め、 6件のお客様と技術的な適正や ROI(対投資効果)を一緒に検討させていただいています」

さらに田村は、グローバル展開を見据えたアプローチを開始。海外のグループ会社にも連携を働きかけ、バルセロナの展示会にも出かけました。

田村 「こういう技術は、海外でもすごくニーズが高いと感じました。技術には国境がないし、海外は日本より内製化が進んでいるので、自前の技術での提案は大きな強みになります」

打ち合わせや商談はもちろん英語。ビジネスで本格的に英語を使うのは、初めての経験でした。

田村 「ビジネス英語ができるほどのレベルではなかったのですが、なんとか通じました(笑)。まだ若手のころ、社内のインド研修に参加したことがとても役立ちました。英語を話すことに臆さなくなったのは、あの研修があったから」

そんな田村の努力もあって、現在、Monone® の技術は国内外から高い関心を寄せられています。2018年11月には、西日本旅客鉄道株式会社様が新幹線の走行音から異音を検知し、台車のメンテナンスに役立てるシステムにMonone® をする意向を発表。実用化が進みつつあります。

「いいものを責任もってお客様に届けたい」 その想いは世界で通用する

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▲フラダンスチームメンバーと。競技会といひとつの目標に向かい、挑戦を続けている。(右から4番目が田村)

常に挑戦しつづけることによって、自分の幅を広げてきた田村。その姿勢は仕事だけに限りません。アクティブに過ごすことが大好きで、入社以来、休暇のたびにサーフィンやスノーボード、ゴルフなど、さまざまなスポーツに挑戦。そして今、夢中になっているのがフラダンスです。

田村 「競技クラスに入っているので、週 2回、競技会前は週 4回くらい、本気で取り組んでいます。グループで踊っているので、競技会というひとつの目標に向かい、みんなで練習を積み重ねて、達成感を得る。やっぱり私、仕事でもプライベートでも、そういうのが好きなんです。楽しくてたまりません(笑)」

人と人とのつながりを大切にし、仲間とともに努力を続け、達成感を得る。それこそが田村を“次の挑戦”へ向かわせるパワーとなっているのです。

田村 「お客様から『田村さんがいてくれてよかった』とか『楽しく仕事できた』などと言っていただけると、本当にうれしい。だからこそ、お客様の価値につながることを、うちの会社の力を生かしてやりつづけていきたいと思っています」

そんな田村の想いは、NTTデータの会社としての想いとも共通します。

NTTデータがめざすのは「お客様に対し、いいものを責任もって届ける」という姿勢そのもの。社員一人ひとりがそんな真摯な思いで仕事に取り組む姿勢は、国内のお客様企業だけでなく、海外のお客様にも通用するNTTデータの強みでもあると田村は語ります。

田村はまた、お客様に“新たな価値”を提供することに対しても、強い想いを抱いています。

田村 「グローバルで仕事をしたときに感じたのは、技術の大切さ。今の時代、デジタルに対する考え方そのものが『技術を使って、今までになかった価値を生む』という方向にシフトしていると感じています。
ですから、 AIや IoTなどの技術を、どうお客様の付加価値に結びつけるかは、私自身の課題でもあり、 NTTデータとしての課題でもあると思います。
個人的な展望としては、また数年したらステップアップをめざし、別のことに取り組んでみたいという気持ちはあります。具体的にどういう方向に進むかは、現段階ではまだ模索中。この先、まだまだいろいろな方向に可能性があると思っています」

今いる場所に決してとどまらず、常に新たな経験を求めて自分を成長させてきた田村。その挑戦は、これからも続いていきます。

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