変革の時代に求められる姿勢とマインド 。冷静さをもって計画し情熱をもって行動せよ

加速度的なグローバル化、デジタルトランスフォーメーションが進む中、私たちはどのような未来を描き、それを実現していくのか。ビジネス構想からシステム開発まで、お客様の事業成長を支えてきたNTTデータの田口茂が、デジタル時代の「今」と「未来」を語ります。
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7つのビジネストレンドと第四次産業革命

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▲浜離宮の新オフィスでプロジェクトをリードする田口

製造業のお客様を中心に、グローバルな経営視点でお客様のデジタル変革をサポートしてきた田口。2009年からの過去10年間を振り返り、ビジネストレンドとして7つのキーワードを挙げました。

1.グローバル経営/2.中国・APACの台頭(市場と脅威)/3. 第四次産業革命/4. コネクティッドとサービス化/5. 顧客接点の進化/6. テクノロジーの進化/7.働き方改革

中でも田口がこの10年の間もっともインパクトを受けたのは、第四次産業革命。2011年にIndustry4.0がドイツで提唱されて以来、2014年頃からアメリカではインダストリアルインターネット、中国では中国製造2025(メイド・イン・チャイナ2025)、と、各国で製造業のデジタル化に向けた方針が示され、日本では2016年にSociety5.0、2017年にConnected Industriesが政府より提唱されました。

田口 「第四次産業革命は、単に製造業におけるスマート工場のような、工場の IoT化のみを示すものではありません。その本質は、製造業・非製造業の境目がなくなり、消費者のパーソナライズされた要望に製造業、流通業、サービス業といったさまざまな業種がお互いの垣根を越えてビジネスを繰り広げ、バリューチェーンが変革されることだと認識しています」

日本でも2016年にIVI(Industrial Valuechain Initiative)という民間の社団法人が発足し、大手・中小を含む100社以上の企業が参画することで、産官学の連携が進みました。田口もNTTデータの代表として参画。企業の枠を超えて活発な議論が交わされる様子に、田口は大変驚いたと言います。

田口 「これまで、特に製造業においては、企業間連携の必要性を感じながらも、市場競争の中でお互いの手の内を明かすことがなかなかできない中、この取り組みをきっかけに、競争から共創へ、どのような未来をつくっていくかを一緒に語り始め、各企業も一社独自の発想から、オープン化を意識した企業連携にシフトしてきました」

こうした企業間連携の動きを捉え、NTTデータでは、主に日本国内の製造業向けに提供するビジネスプラットフォーム「iQuattro(アイクアトロ)」のサービス提供を開始。田口は当初のプロジェクト立ち上げメンバーにも名を連ねています。

明確かつ柔軟な『計画立案と実行』を念頭に

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▲プライベートではキャンピングカーも利用して各地の観光名所をまわる

流通・製造業を中心に、コンサル、SCM、グローバル経営、IoTといった幅広い分野に強みを持つ田口。大学時代はロボット制御の研究に取り組んでいました。研究を進める中で、ものづくりそのものよりも、営みの中で抽出されるデータを使った分析に興味をもち、大学院では『自動車の自動運転』を研究テーマに選びました。

いずれはデジタルデータを活用した情報技術が未来を拓くと考えていた田口は、ITの力で未来をつくりたいと考えるようになります。その想いを胸に1997年にNTTデータへ入社。

田口 「入社当初から、5年ごとのキャリアプランを明確に描いていました。まずは技術を身につけ、一人前のシステムエンジニア(SE)になること。そこからコンサルタントとして経験を積み、いずれは経営管理の道にいきたいと考えていました。単に構想を練るだけではなく、関連資格の取得や、プロジェクト完遂など実際に形あるものにすることにはこだわりました」

入社後はシステムエンジニアとして、顧客分析や需要予測、データマインニングツールを活用した分析システムの開発に従事。その後はプロジェクトリーダーやITコーディネータを経験し、2005年にM&Aを結んだキャップジェミニコンサルティング(現本社フランス、パリ)を買収した直後に、当社から第一号として出向し、グローバルプロジェクトのコンサルティングを経験しました。

本社へ復帰後もコンサルティング部門に所属し、主に製造業のグローバルプロジェクトのほか、当社グループにおけるグローバルビジネスを創出・強化するBI Global Oneチームの立ち上げや、アジア太平洋地域(APAC)へのビジネス展開、Industry4.0の調査などを実施してきました。

2017年1月から、グループ会社である(株)NTTデータグローバルソリューションズ(以下、GSL)の大規模案件の建て直しとしてプロジェクトに入り、今もなおPMとして継続してプロジェクトをリードしています。

入社以来、計画通りSEからコンサルタント、そしてグローバルを視野にいれた新しいビジネスの創出を着実に実行している田口。学生時代から、明確な『計画立案と着実な実行』を念頭において行動していますが、インシデント発生時にゴールを見据えながら当初の計画の見直しを実施する『リプラン』も重要と言っています。

田口 「プライベートでも趣味のひとつである旅行では、自ら旅行時の天候や宿泊地の周辺情報などをもとに事前に計画をたて、自家用車やときにはキャンピングカーを用いて方々を周遊しています。沖縄を除き、日本国内は自分で車を運転して観光名所をまわりました。
キャンピングカーでは雨雲の様子を把握しながら、適切に目的地やルートを変更することができるのも魅力です。40日間でヨーロッパ 7カ国、20都市を制覇したこともあります」

グローバルで戦うお客様の経営課題に対して。NTTデータの役割

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▲4次産業革命:ドイツIndustry4.0をリードしていたAxel氏とベルリン訪問時(写真右)

経済産業省のDXレポートにも発表されているように、デジタル化の波に向けて、企業における情報システムの見直しが必要となっています。

田口 「いまだ、レガシーシステムを運用している企業も多い中、いわゆる『 2025の崖』と呼ばれ基幹システム更改は多くの国内企業の課題でもあります。デジタル化に向けては、システムの不透明感をなくした上で、基幹系システムの刷新に取り組む必要があります」

こうした中、バイモーダルシフト提案:SoR(Systems of Record:業務)を踏まえて、SoE(Systems of Engagement:更なる価値)を提案。

田口 「 SoEについては、顧客とつながりを構築する仕組みとして、デジタル技術を利用しプラットフォームも含めた投資が増えてくるでしょう。ただ勘違いしてはいけないのは SoEにとって、SoRは必須の存在なんです」

このような企業情報システムの観点から、両社をバランスよく発展、強化させることが不可欠と田口は考えます。

田口 「また、NTTデータの提供価値としては、顧客視点でのビジネス価値を最大化するために、システムの最適な組み合わせはどうあるべきかを、テクノロジーの進化とともに考えていく必要があり、これを提案できるようになることが必要です。そのためには顧客の業務を理解し、顧客の課題を理解し、テクノロジーの技術を組み合わせて、顧客課題を解決していくマインドを持つ必要があります」

真のパートナーになるために――若手のビジネスパーソンへの期待

さまざまな経験と知見を持つ田口の展望は、法人・ソリューションの主要インダストリーである、製造業、流通業のお客様に対して、デジタルイノベーションによる顧客価値と変革を提供していく真のパートナーになること。

田口 「顧客価値については『①消費者への価値、②社会への価値、③企業への価値の 3つ』があり、最終消費者の視点、社会貢献の視点、それを踏まえた企業の視点を考えながら、顧客の事業変革、ビジネス変革を支えることをしていきたいと思っています 。
企業間を越えたつながり、製造・流通のバリューチェーンはどう変化し、社会がどう変わっていくかは非常に興味があり、自身も産学官を含めたつながりを持ちながら、変革の一部を担いたいですね」

また、30代の若手ビジネスパーソンについては、自分の成長を日々感じることができ、チャレンジする意欲、アウトプットに満ちた年代であり、それに対して『3つの想い』があると田口は言います。

田口 「ひとつは成長に向けては『 T』の字を意識してほしいと考えています。Tの横の棒は知識の広さ、縦の棒は専門性を示しています。30代の社会人としてアンテナを高くして情報を収集し知識の幅を広げるとともに、自分の専門性、ここは誰にも負けないというところをつくっていってください。専門性は複数あってもかまいません。
次に、チャレンジ意欲に向けては、デジタル変革の取り組み、グローバルへの飛び込みなど自分の環境を変えることも重要です。私の場合はキャップジェミニ買収時に NTTデータ社員第一号として元外資系のコンサルティング会社に出向したことは大きなチャレンジでもあり、良い経験となりました。
最後に、アウトプットを出すことについては、自身が動いて成果を出す姿勢と努力が重要です。コンサルでも、プロジェクト推進でも単なる意見を言うだけでなく、自身で整理し、資料をとりまとめ、顧客に説明し合意を得て進めていくという姿勢が必要で、30代の方には特に意識して経験してほしいと考えています」

大企業の中では、常に何か新しいアイディアの創出が求められます。そのために、自分がやりたいことへの投資を惜しまず計画的に実行し、また挑戦し続ける田口。その『冷静さをもって計画し情熱をもって行動する』姿勢は、リーダーのひとりとして非常にインパクトの強いものでした。

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