「市場価値の高い人財でいるために」──変化を楽しみ続けるハイブリッド営業の話

前田洋之は、入社12年目の営業社員です。入社後、自身を取り巻く想定外や変化をチャンスと捉え、それに食らいつき続けてきました。「市場価値の高い人財でいるためにも、変化を楽しみたい」と語る、前田の仕事観に迫ります。

営業志望だったが…寝耳に水! 配属はまさかの基盤領域の開発担当

▲NTTデータ ビジネスソリューション事業本部 前田洋之

もともと社会の変革に寄与したり、社会の下支えをしたりするような仕事に就きたい、という想いで就職活動をしていた前田。IT企業の中でも特に、官公庁向けのプロジェクトをはじめとして大規模システムを数多く手がけているNTTデータなら、それが実現できるはず。そう考え、NTTデータに入社しました。

前田が配属されたのは、基盤システム事業本部という、当社の中でも特にコアとなる技術領域を担当する部署。情報系の大学院を出たエンジニアが大半の組織です。

前田 「営業職志望だったこともあり、 “システム”自体への馴染みも薄く、当然 “基盤”と聞いてもさっぱりです。なので、正直かなり戸惑いました。ただ、入社前に出会った先輩社員から、『営業職志望といえども、開発を経験した方がいい』というアドバイスを貰っていたこともあって、まずは 3年食らいついてみよう、と。割とすぐに腹は決まりました」
前田が参画することになったのは、メインフレーム上で稼働していたシステムを、オープンシステムへ移行(マイグレーション)させるためのフレームワークを構築・展開するプロジェクトでした。

その後、このフレームワークを、マイグレーションを検討しているお客様向けの新たなソリューションビジネスとして横展開する方針が打ち出され、チームに営業担当を置くことに。

その際、前田が入社当初に営業を志望していたことを覚えていた上司から打診があり、前田はこれをふたつ返事で引き受けます。

前田 「営業への転身はチャンスだと思いました。入社以来、マイグレーションのソリューション開発を通じて、お客様への価値提供に取り組んでいました。ここでの “価値”とは、システム運用にかかるコストの削減に寄与して新たな投資を可能にする、という意味合いです。ただ、よりお客様と近い立場で、お客様とともに “新たな価値”を生み出す実感を得たいという想いが自分の中で、徐々に強いものになっていたんです」 

1年間の営業経験が自身の負い目を克服し、殻を破るきっかけに

こうして、マイグレーションサービスの営業担当として入社3年目を迎えた前田。営業チームは、直属の上司である室長と前田より3年上の先輩、そして前田の3名のみ。お客様の前に立つ機会が増えました。

前田 「室長がお客様に対してどんな風に話をしているか、を横で聞いているだけでもすごく勉強になりました。また、目先の方針や目標に終始せず最終的なビジョンを示してくださる方だったので、自分の視線も上向きになるというか。すごく刺激を受けました」

4年目、急遽開発担当に異動。1年間の営業経験を通じて得た学びは、開発に戻ってからも活かされることになります。

前田 「入社当初から、技術のエキスパート達に囲まれる中で、『自分は足手まといなのでは』という意識が拭いきれずにいました。だから、自分から周りに何かを提案することはほとんどなかった。でも、一度営業を経験した後は、技術面では諸先輩に及ばないかもしれないけれど、“営業オリエンテッド”な立場から、アイデアや主張をぶつけてみてもいいんじゃないか、と思えるようになったんです」

営業を経験した自分だからこそできる提案や主張があるという気付き──それは前田の歩みを進める足掛かりになりました。

前田 「お客様と接したことでそう思えるようになったのか、単純に社会人経験を積み重ねたからなのかはわかりませんが(笑)。いずれにしても、入社 4年目にして、ブレイクスルーの手応えを感じることができました」

4年の間に、開発を3年間、営業を1年間経験した前田。5年目には、再び営業への復帰を果たします。この頃には、マイグレーションサービスの営業担当は、室長と前田のふたり体制となり、二人三脚で営業活動に注力します。

前田 「営業先でお客様と室長の会話を聞いていて、認識の齟齬が生じそうだと思えば、咄嗟に会話に割って入って説明を補足する。そんなこともできるようになって、後から室長に『あそこで止めてくれてありがとう、助かった』という言葉をもらえたこともありました」

営業でも開発でも自らの力を発揮できるようになったのだという自負が、その根幹にはありました。これまでのキャリアの中で培われた積極性が活躍の幅を広げたのです。そしてその強みは、提案の内容にも表れていたのだといいます。

前田 「お客様から『前田さんって開発やってました?』とふいに尋ねられたことも。質問の意図を聞き返したら、『提案の内容が、技術のことまで理解した上で話してくれているのがわかるから、理解しやすいし信用がおける』と。嬉しかったですね。思い悩むこともあった開発時代の経験が、間違いなく、その後の自分の強みになっていると感じました」

初のパートナービジネスで目の当たりにした “営業マインド”に奮起

その後入社7年目を迎えた前田は、新たなソリューションの営業に名乗りをあげます。ビッグデータの収集から、適切なデータの抽出・成形・加工までを一気通貫で担う「データマネジメントソリューション」の営業です。

本ソリューションの推進にあたり、「データマネジメント」の分野でグローバルトップの独立系リーディングカンパニーであるインフォマティカ・ジャパン株式会社(以下インフォマティカ社)とパートナー契約を結ぶことになります。

前田 「隣のチームが、ビッグデータに関するプロジェクトに取り組んでいるのを見ていて、おもしろそうだなと思っていたんです。そこにも営業がいないのを知っていたので手をあげました」
データ分析において、全プロセスのうち、データの抽出から加工に至るまで、つまり実際の分析に入る前段階のプロセスに、7~8割もの時間が割かれているとの調査結果があります。

前田 「データが無秩序に蓄積され、欲しいデータがどこにあるのかがすぐにはわからない『データスワンプ(沼)』の状態から、透明度が高く見通しのきく『データレイク(湖)』の状態にしてくれるソリューションです」
マイグレーションという、ソリューション自体もさることながら、お客様の事業フィールドも異なる環境に身を投じた前田は、ここぞという場面で押しの強さを発揮することの大切さを学びます。

前田 「インフォマティカ社の営業の方は、お客様へのアプローチがとても情熱的だと感じました。外資であるがゆえの企業風土なのか、アグレッシブな方が多い。今までだったら引いてしまっていたような場面での“もうひと押し”を見て、『ああ、ここは押す場面だな』と認識を新たにしたり。マインド的な部分を勉強させていただく良い機会になりました」

またビジネスの視点を広げる経験もできたといいます。

前田 「お客様とNTTデータのWin-Winを考えるだけでなく、パートナー会社さらには関わるステイクホルダーまで、幅広い視点を持ってビジネスを考える経験になりました」
パートナー会社からも知見と学びを得て成長し続けてきた前田。入社11年目を迎えた2018年。またしても、自ら、新たなソリューションの担当営業に名乗りをあげました。

そのソリューションとは、製造業におけるIndustry4.0を具現化するクラウドネイティブなプラットフォームとして、当社が2017年より提供を開始した「iQuattro® 」。サプライチェーンを構成する企業間のデータ、あるいは工場から発生する生産関連のデータ、出荷後の製品から発生するデータの連携を行い、Smart Supply ChainやSmart Factory、Product as a Serviceの実現に資するものです。

これまで相対してきたのはIT部門の担当者。それに対し、iQuattro®の営業としての訪問先の多くは、各事業部門です。前田は特にSmart Factoryにおいて、生産技術部門との接点が増えていきます。

前田 「iQuattro®は、工場の生産現場と経営の融合を実現するソリューションです。つまり、ITサイドにとどまらず、OT(Operation Technology)サイドの領域に関わる仕組み。私自身も、OTサイドについてはまだまだ知見が乏しいですし、当社全体で見てもiQuattro®がそこを本格的に開拓していく足掛かりになるだろう、という領域だったりします。今も、何とか食らいつきながらやっています」

今が正念場。製造業向けプラットフォームでお客様のビジネス変革に貢献

▲iQuattro営業チーム。新たな情報活用価値の創出を目指す

常に新たな挑戦に対して貪欲な姿勢を崩さない前田。新たなフィールドに飛び込むことで直面するであろう困難や苦労は、実はある程度予見できていたといいます。それでも、自ら手をあげた理由を、前田は次のように説明します。

前田 「技術にもトレンドがあって、急速に色あせてしまうことだって珍しくはありません。だからこそ私は、何かひとつを突き詰めていくアプローチよりは、環境の変化を恐れず、むしろ楽しみながら自ら変化を取り入れていくスタンスを大切にしたいと思っています。それが結果的に、自分の市場価値を高めることにもつながっていくと思っています」

変化を楽しむ――。そう言い切ることができる自身の強みの源泉は、やはりキャリアの出発地点ともいえる、延べ3年間の開発経験にあると、前田は考えています。

前田 「開発を経験したからこそ、今、私はお客様や社内の開発メンバーからの『ソリューション営業たるもの、技術のことももちろんわかってるよね?』という暗黙の期待に応えることができています。また、たとえば ITに詳しくないお客様に、ソリューションの特徴をアピールする際に、開発サイドの言葉を相手の理解しやすい形に “翻訳 ”して伝えることができるのも、開発と営業、両方を経験した自分の強みだと感じています」

また、前田が所属する部門には、先端技術への目利き力に優れたメンバーが多いといいます。それを、適切なタイミングとアプローチ方法を見極めながら、お客様への提案につなげることが、自身の今のミッションであると前田は考えています。その際に心がけているのは、「お客様が実現したいこと」に常に立ち返るようにすること。

前田 「この技術いいでしょ! というソリューションありきの提案にしないことと、お客様が実現したいことに対して、常に考えうる最も真摯な解答をすることを心がけています。仮に他社製品にベストな解があるすれば、それをお薦めすることも辞さない、くらいの気持ちでいます。その場しのぎの提案で採用に至っても、信頼関係が持続しないと思うからです。『こいつの進言なら聞いてみたい』と思われる信頼関係を構築して、お客様のビジネス変革に貢献したいと考えています」

そんな前田が現在所属する事業部では、現在、開発・営業の両職種で、新たな仲間を求めています。

前田 「当事業部は、営業も開発も、手をあげさえすれば自分の関心のある技術領域での仕事がしやすい組織だと思います。国内外のベンチャー企業と組んだビジネス展開を検討することも可能ですし、新しいことにチャレンジできる環境が整ってきています。
iQuattro®のチームへの参画も歓迎します! お客様のビジネス変革やモデルチェンジへの熱意を持って一緒に取り組むことのできる方に加わってもらえたら嬉しいですね」 

急速な技術革新や時代の移り変わり、そして自身を取り巻く環境の変化を「楽しみたい」と言い切る前田の顔には、いつも柔和な笑顔が浮かんでいます。しかしその胸に抱かれているのは、お客様のビジネス革新、ひいては社会の変革を目指す熱い想いです。

関連ストーリー

注目ストーリー