デジタルとリアルの橋渡しを!お客様のDX戦略に伴走する若手エンジニア

林田慶は2013年入社のエンジニア。現在は自社メンバーわずか4名というチームで、お客様のデジタル戦略の要となる共通基盤開発に取り組んでいます。クイックネスが信条。忙しいのが好きと語る、林田の仕事観をご紹介します。

年を追うごとに高まっていった「エンドユーザーの顔が見える仕事」への憧れ

▲NTTデータ ITサービス・ペイメント事業本部 林田慶

建築業を営む家に生まれ、幼い頃から「ものづくり」を身近に感じていたという林田。大学時代はシステム工学部で機械工学を専攻。半導体基盤の電子回路に関する、通電検査を効率化するためのアルゴリズムを研究していました。

林田 「一般的にはあまりなじみのない世界だと思うのですが、基盤には複数の穴が空いています。そのそれぞれに針のようなものを刺して、通電検査をするんです。
穴はたくさんありますし、配列は電子経路によって異なるので、どのような順番で針を刺していくかによって検査の効率が大幅に変わってきます。毎秒ものすごいスピードで進んでいく基盤の製造ラインを効率化する上で、検査時間の短縮も重要なポイントになるんです」

そんな研究を進めていた林田の根底には、「ITの力を使って社会に役立ちたい」という大きなテーマがありました。その想いは企業とも連携して研究に取り組む中でさらに募り、就職活動では「IT×ものづくり」の軸で就職先を検討。そして2013年、NTTデータに入社します。

林田 「当初は流通系のプロジェクトへの配属を希望していました。経路選択の最適化を研究していたこともあり、流通の領域でなら自分が培った知識や経験が生かせるかなと。

エンドユーザーに近く、短いスパンでどんどん回っていくようなプロジェクトをたくさん経験して、上流から下流まで場数を踏みたいと考えていました」

しかし、最初に配属されたのはアミューズメント事業向け、すなわちBtoBのSIを行う事業部。自身の希望とは異なり、長期にわたる大規模システム開発チームでの日々が幕を開けたのです。

そこで林田がメインで携わっていたのは、製造後のアミューズメント機器をトレースするための新規システムの開発でした。このほかに、既存システムの運用監視機能の自動化にも取り組んでいたといいます。

林田 「そのシステムは 24時間 365日動いていて、従来はふたり 3交代で人的に監視をしていました。その監視業務を自動化して省力化を図ろうと。この仕事を通じて設計から開発、稼働後の運用まで、一通り経験できました」

こうして4年間、単一のプロジェクトの中で着実に知識と経験を身につけていった林田でしたが、「エンドユーザーに近いさまざまなプロジェクトを経験してみたい」という想いは一貫して持ち続けていました。異動願を出したことも一度ならずあったそうです。

折しも、メインで開発していたシステムがお客様の都合により、稼働開始が大幅に延期されることが決定。そんなタイミングもあって当初の想いは高まります。

転機が訪れたのは、入社5年目の春でした。林田は他チームにいる先輩社員から、プロジェクトへの参画を打診されます。内心で悶々とした想いを抱えていただけに、林田はこれを快諾。新たなプロジェクトに加わることになりました。

異動で環境が激変。戸惑いつつも磨かれたリーダーシップとクイックネス

林田が飛び込んだ新天地は、株式会社Jリーグデジタル様(以下、Jリーグデジタル)の共通基盤構築プロジェクトでした。

Jリーグデジタルは、Jリーグに関するデジタルコンテンツや中継映像の制作を担うために、2017年に設立された会社です。

現在は、Jリーグが今後の成長戦略の柱として掲げる「デジタル技術の活用推進」を大テーマに、デジタルメディアを活用したマーケティング戦略の展開や、全55クラブ(※2019年9月時点)の集客支援を目的としたデジタルプラットフォームの構築・運用、さらに各クラブの関連グッズを扱うECの拡販に注力しています。

このうち、NTTデータが担当しているのがデジタルプラットフォーム(共通基盤)の構築です。

林田 「もともと Jリーグには、チケット販売や年間パスの管理、来場者管理などの目的別に複数の基盤が存在していて、このほかに各クラブ個別の ECサイトもあり、それぞれ個別のユーザー IDを使用していました。

これらの基盤を統合し、使用する IDも『 Jリーグ ID』として一本化しようというのがプロジェクトの主眼です。この共通基盤上で、 Jリーグにひもづくすべてのサービスを提供することで、ユーザーの利便性を高めつつ、来場者数の伸長とファンのロイヤリティ向上を図る狙いがあります」

チームを異動して間もない林田を驚かせたのは、共通基盤の構築プロジェクトが極めて少数精鋭の組織であったこと。林田をチームに呼び寄せた先輩社員とほか1名、協力会社のメンバー1名、これに林田も加えた総勢4名の体制。開発プロジェクトとして珍しい人数ではありませんが、長らく大編成のプロジェクトに携わってきた林田にとっては新鮮でした。

それ以上に林田を圧倒したのが、プロジェクトのスピード感でした。

林田 「異動前のプロジェクトでは、スケジュールに比較的余裕があったこともありますが、 SIの王道と言いますか、仕様検討・設計・開発・試験の各フェーズを、一歩一歩踏みしめるように進めていました。

ところが、今のプロジェクトでは何もかもがとにかくクイックに進んでいく。ゴールに向かって全員で走り込みながら、絶えず短いパスをつないでいくようなイメージです」

不慣れゆえの戸惑いはありながらも、その目まぐるしさは林田にとって好ましいものでした。

林田 「 NTTデータから来ている先輩 2名のうち、ひとりは全体統括、もうひとりはデータ分析やマーケティングまわりの検討、そして僕は開発まわりの担当です。

これまでは何事も複数人で集まって方針を決めていたところを、今のプロジェクトでは少なくとも、開発まわりについては僕がリードして方向づけをしなければなりません。重責のプレッシャーもありますが、必要なことは都度チーム内で相談しながら屈託なく仕事を進められています」

クイックネスが信条の環境において、林田はQCD(Quallity:品質、Cost:コスト、Delivery:納期)のうち全体のバランスを意識しつつ、強いて言えばDに比重を置いた仕事を心がけています。

そして手探りながらもここまで進んでこられたのは、プロジェクトの性格が180°異なりはするものの、やはり「入社以来4年間の経験がベースにあったからこそ」だと、今では振り返ります。

スタジアムで目にする光景に、自らの仕事の意義を実感

共通基盤構築プロジェクトは、2018年までにJリーグIDをベースとした会員管理や、行動履歴の蓄積といった核となる機能の開発を終え、2020年度に向けてファンとの接点となるマイページ、新来場管理機能(新ワンタッチパス)のリリースを目標に掲げています。

もともと、サッカーにはあまり関心がなかった林田。しかし業務の一貫でスタジアムを訪れるうちに、スポーツニュースで取り上げられるサッカー関連の話題に一喜一憂するまでになりました。

そして何と言っても仕事で一番嬉しいのは……。

林田 「自分が携わったシステムでチケットを購入して、スタジアムに来場したファンの方たちが笑顔で試合を楽しんでいるのを見るのが、何より嬉しいですね。もちろん自分ひとりの力でつくった笑顔ではないのですが、それでも嬉しい」

「エンドユーザーの顔が見える仕事がしたい」という、かつての想いは、いつの間にか現実のものになっていました。

林田 「一部の先行クラブに導入している、新ワンタッチパスの視察のために会場に行ったときには、思わず SNSでファンの方の声を検索してしまいました。そしたら『便利!』という声が多くて、今この会場にいる人たちが使ってくれているんだ……と喜びを噛みしめました(笑)」

デジタルを使って、お客様が描く未来にリーチする価値を届ける

▲チーム一丸となり デジタルとリアルの橋渡しを実現する

林田には、日頃から胸に留めていることがあります。それは、「デジタルは手段である」ということ。

林田 「僕たちの仕事は、デジタルの世界でものづくりを行うこと。でも、その先にはリアルの世界でお客様が実現したいことがあるわけです。お客様が求めていることに真摯に寄り添い、そこを起点に ITのプロフェッショナルとして知恵を絞る。デジタルとリアルの世界の “橋渡し役 ”としての仕事をしていきたいと思っています」

Jリーグデジタルが思い描く“リアル”は、ひとりでも多くのファンにスタジアムへ足を運んでもらうこと。その“リアル”実現のための“デジタル”施策として、ITベンチャーとタッグを組み、DMP(Data Management Platform:行動ログを一元管理・分析し、最終的にWEB広告等のマーケティングの最適化を実現するためのプラットフォーム)や、MA(Marketing Automation:マーケティングに関する「集客」「販売促進」「顧客管理」などの一連の業務を自動化し効率を高めること)ツールの導入にも取り組んでいます。

林田 「 ツール自体、比較的新しいものなので、まずは相応の知識を身に付けるところからのスタートでした。走りながら考える毎日です(笑)。今後はシステムの構築だけでなく、データ分析に関わる部分にもチャレンジしていきたいと思っています」

そんな林田の将来展望は、「エンドユーザーに近いところで、何らかの意義を与えられるデジタルを使ったものづくり・仕組みづくりに携わり続けること」。

林田 「今後もさまざまなフィールドで、エンドユーザーの方の笑顔に出会えるような仕事をしていきたいです」

ひょうひょうとした物腰ながら、「お客様の笑顔」を想う強さは人一倍。その想いを原動力に、今日も林田はゴールを目指して走り続けています。

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