経営と現場を橋渡しする 事業戦略の流儀

さまざまな業界でシステムを提供するNTTデータで働く人を紹介する際、プロジェクトマネージャー、システムエンジニア、営業などの職種にスポットが当たりがちですが、それぞれの組織の経営と事業部門をつなぐ“事業戦略”に携わるスタッフが存在します。
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社員1万人以上、売上5000億円規模――組織の事業戦略を描く

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▲NTTデータ 法人・ソリューション事業推進部 宇都宮 正善

NTTデータの法人・ソリューション分野(以下、法ソリ分野)は、製造業、流通業、小売業、サービス業などのお客様に対し、コンサルティングからシステム開発、維持運用までを一貫して提供しています。

法ソリ分野の経営方針は経営幹部を中心に決定していますが、社員1万人以上、売上5000億円規模の非常に大きな組織のため、その方針を事業部門に浸透させるのは一筋縄ではいきません。

そこで、経営方針を具体化し、事業部門の戦略と結びつける仕事が重要になってくるのです。

2018年現在、法ソリ分野の企画部で事業戦略を担当している宇都宮正善は、2004年に新卒でNTTデータに入社しました。

宇都宮 「社会の基盤・インフラを今後変えていくのはシステム業界だと思い、就職を考えました。NTTデータに入社したのは正直『大企業だったから』というのもありますが(笑)。会社説明会などでプロジェクトマネージャーの仕事ぶりが紹介されているのを見て、こういう仕事をしてみたいと思ったんですよね。
入社当初はネットワークの専門部署に配属され、SEとして開発に携わりました。ただ、次第にSEだけではなくさまざまな業務を経験してみたいと思うようになったんです」

自ら希望を出して3~4年周期で部署を異動。法人・金融向けの営業や事業部門の企画スタッフなどに携わりました。宇都宮が現在所属している法ソリ分野全体の企画部に異動したのは、2016年のこと。

宇都宮 「仕事が変わるのは大変ですが、同じ仕事をしていると飽きてくるので、自分が成長していくためにも色んな仕事をしたいんです」

新たな仕事に次々と挑戦してきた宇都宮は今、大きな組織の事業戦略を描くステージに立っています。

現状・課題を見える化し、幹部の経営判断をサポートする

宇都宮 「日常的には、法ソリ分野幹部が集まるミーティングに同席して周知事項を説明したり、月次での財務状況を管理・分析したり、法ソリ分野の戦略の実行状況をモニタリングして定期的に幹部に報告したりしています。
幹部への説明は、限られた時間の中で的確かつ簡潔にすることが求められます。何が論点なのか、結論は何か、説明のストーリーは理解しやすいものかなど、気をつけて資料作成・説明をしています。事業戦略としての観点も含めて議論や戦略の方向性を示し、幹部が経営判断するのをサポートしています。
自分たちだけでは集められない情報が必要な場合は、外部の調査会社などに依頼することもありますね。その場合も、どういうアウトプットを求めるかを明確にし、期待するものになっているのか細かく確認します。
年単位の仕事でいうと、この1年の戦略実行状況を振り返る会議や、今後の中長期的な戦略を描くための幹部合宿などを企画・運営しています。立案した戦略を実行していくために、いつ・どんな議論・確認が必要なのかを考えて、実際に場をセッティングしていくんです」

大きな組織だからこそ、方向性を定めるためには綿密な準備が必要となります。

宇都宮 「大勢の社員がさまざまな仕事をしており、それぞれ事情や要望は異なります。しかしリソースは限られており、すべての『願い』を実現することはできません。
そのため、経営リソースをどう配分するかを考えるにあたっては、われわれの培ってきた強みが活かせるのか、将来の成長・ビジネスの拡大につながる領域なのか、既存ビジネスとしてしっかり守っていく領域なのかなど、取り組む領域の見極めが必要になってきます。
ゆえに、この判断は簡単にできるものではありません。どの領域に注力していくのかを見定めていくために、 私たちが現在のビジネス状況(顧客、業種、ソリューションなど)を“見える化”し、将来的にどのような事業ポートフォリオを目指すのかを議論できる状況を整える必要があります。
たとえば、現在のそれぞれの事業状況を一人当たりの売上高・営業利益に分解し、より利益を拡大させていくためにはどこにリソース配分・シフトしていくべきか、といった判断材料を複数提示し、複合的な経営判断ができるようにサポートするわけです。
また、将来の成長に向けてお客様との先進的な取り組みやテクノロジーの活用に対して投資をするのですが、それぞれの事業部門から案件を募り、事業戦略の観点と照らし合わせて優先すべき投資案件を選定し、幹部に提案するのも仕事のひとつです」

事業戦略の綿密な準備によって、経営幹部の判断が支えられているのです。

NTTデータの未来のために、ストーリーを描く

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▲人からはよくつかみどころのない性格だと言われる宇都宮。穏やかな物腰で未来を見つめる

限られた時間の中で経営幹部に説明し、さまざまな判断を仰ぐ。そんな事業戦略という職種だからこそ、求められるスキルや苦悩もあります。

宇都宮 「まずは、客観的にデータを見るスキルが求められます。データが何を示しているのか、マクロ・ミクロ両方の視点で違和感がないか。それらをしっかり確認しなければいけません。
また、基本的な財務知識と経営視点での数字の見方も求められます。たとえば、この原価率はトレンドからみて正しいのか、この販売管理費は本当に使う予定があるのか、といった話がよく出てきます。それらについて事業戦略としての見解をもってしっかりと答えられないといけません。そのあたりは、経験によって育まれていく面もあると思います。
さらに難しいのは、多岐に渡る事業を把握しなければいけないことです。それぞれの事業には歴史があり、非常に高い専門性があり、日々状況が変化していきます。限られた時間の中でわれわれも理解していかなければなりません。
あと資料のまとめ方も重要です。情報をまとめ過ぎても『わかりづらい』と言われてしまいます(笑)。その場によって求められる情報の深さも違うので、さじ加減が重要になってきます。
少し違った観点でいうと、事業部門とのコミュニケーションの取り方もとても大事です。事業戦略という立場上、どうしても人にお願いする仕事が多くなります。どうしたら事業部門の手間が少なく前向きに対応してもらえるのかも常に考えていますね」

経営陣とともにこれからの未来に向けてのストーリーをつくっていく事業戦略。高度な理解力とバランス力が求められますが、この仕事ならではのやりがいもあります。

宇都宮 「経営陣と事業部門、両方の目線を磨けるポジションだと思います。これまでさまざまな仕事をしてきた経験も活かせますね。シナリオ通りにいかないことも日常茶飯事ですが、貴重な経験をさせてもらっていると思っています。
私たち事業戦略のパフォーマンスが分野全体に影響するわけです。会社の未来のために緻密に戦略を立てるのだという気概を持って仕事をしています」

確実に訪れている変化――20年後のNTTデータの姿は未知数

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▲シンガポールにてNTTデータグループの現地会社とのビジネス連携サポートを説明

創立以来、お客様からの信頼を獲得することを通じて事業運営をしてきた、私たちNTTデータ。

これからも“クライアントファースト”の姿勢を貫いていくことは変わりません。そのうえで、法ソリ分野はNTTデータの中でも先陣を切ってデジタル領域でお客様と共にイノベーションを起こしていかなければなりません。

宇都宮 「いかに、“Trusted Global Innovator”としてお客様のパートナーとなり、お客様と共に先進的な取り組みができるかが大切ですね。お客様の経営課題や事業変革に対してどのような価値を提供できるか、という視点が重要です。そのために私たちはどのような強みを持たなければならないのか、という順序でわれわれの価値を考えなければならないですね」

世の中はめまぐるしく進化する――。
そのなかでNTTデータも急速に変化していかなければなりません。

宇都宮 「10年、20年経ったときにNTTデータがどうなっているかは、正直わからないですね。たとえば、もはや日本に本社がないということだってあるかもしれない(笑)。
NTTデータは、着実にグローバル企業になっていっています。世の中も会社も変化していく中で、自分自身も成長し適応していかなければいけないですね。私自身も海外の仕事にチャレンジしはじめたところです。英語の勉強もしないと(笑)」

世界を、より便利で輝かしいものにするために。私たちはこれからも未来図を描き続けます。

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