人に感動を与えるサービスを創るために――失敗を恐れず今の自分にしかない価値を出す

知識も経験も豊富なメンバーがそろうプロジェクトの中で、どうすれば自分の価値や存在感を出せるのか。新卒社員としてコンサルティング部署へ配属された中西亜依は悩んでいました。試行錯誤を繰り返し、たどり着いた自分の価値とは何か。失敗を恐れず挑戦し続ける新人コンサルタントの奮闘をお伝えします。
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人に感動を与える仕事がしたい――ダンスを通じて育まれた思い

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▲NTTデータ 製造ITイノベーション事業本部 中西亜依
ーーAmazing!

幼い頃、家族で行った海外旅行先で人目を気にせず踊っていた中西に、現地の方が拍手とともに笑顔でこんな言葉をかけました。幼い頃から人を楽しませることが大好きだった中西。中西はこのとき、自分の体を使った表現で、言葉も通じない相手に感動を与えることができたことに、喜びを感じます。

その後もダンスを続け、大学時代にはダンスサークルに所属。ショーの企画をしたり自分で振付を考えたりと、お客様を感動させるステージをゼロからつくりあげていきました。そして、自分のつくりあげたものでたくさんの人を感動させることができる仕事に就きたいと思うようになります。

就職活動にあたり、初めはITとは別の業界を志望していた中西でしたが、あるとき、たまたま出会った社員の話をきっかけに、NTTデータに興味を持ちます。

中西 「その方は、ご自身の能力を活かしてバリバリと活躍されていました。お話から、幅広い業種のお客様に対してさまざまなサービスやソリューションを提供している会社だという印象を受け、自分がやりたいと思うことをしっかりと持っていれば、活かせるフィールドが見つかりそうだと思いました。
ITが人々の生活に与える影響もどんどん大きくなっていくだろうと思い、そこから人に感動を与える何かがつくり出せるんじゃないかという思いもありました」

もともと中西は、システム開発の現場で経験を積み、それを活かして企画に関わる仕事につきたいと考えていました。しかし、いきなりコンサルタントとして、お客様と新規ビジネスアイデア共創プロジェクトに参加することになったのです。

期待と不安が入り混じった新入社員生活がスタートしました。

若さを言い訳にしたくない、自分の価値をどう出すかに悩む日々

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▲ダンスを通じて育んだ「人を感動させたい」という思いは、今も中西の原点となっている

イベントへの出展からお客様との新規ビジネスアイデア検討、システム開発現場の開発管理など、幅広い業務内容についていくために中西は毎回ゼロから勉強に励みました。

中西 「先輩方は常に新しい企画アイデアを考えていて、私もよく意見を求められたりします。もともと何か新しいことがやりたくて企画に関わる仕事を希望していたので、自分の意見が受け入れられる環境に感謝しています」

一方、お客様と一緒に新しいビジネスアイデアを企画していく中で、周りのメンバーとの事業経験や知識の差を身に染みて感じる日々。若手として経験は浅いけれど、そのうえで自分の存在価値をどう示せばいいのかに中西は悩みました。

入社2年目となった頃、米国グループ会社NTT DATA Servicesで開発したユーザーエクスペリエンス(以下、UX)の定量的な評価方法「カスタマ・フリクション・ファクタ(Customer Friction Factor、以下:CFF)」の日本向けカスタマイズプロジェクトがはじまり、現地ヒアリングメンバーに選ばれました。

中西 「『現地にヒアリングに行く機会があるけど、行く?』と声をかけられ、即、『行きます!』と手を挙げました。渡米して、アメリカの ITサービスがいかにエンドユーザー視点を重要視しているかということに気づいて衝撃を受け、日本のお客様企業の ITサービス改善における新しい観点にしたいと、帰国後もこのプロジェクトに携わりたいと思うようになったんです」

CFFは、ユーザーがサービスを利用する中で受けた不快感を、定められた評価観点に従って専門家が診断・数値化するサービスで、その評価観点は約150項目になります。

NTT DATA Servicesがノウハウとして蓄積してきたこれらの観点を、異なる歴史的背景や文化を持つ日本向けにカスタマイズして活用できるか、中西にその検証が任されることになりました。

有言実行で、周囲の信頼と協力を獲得していく

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▲ディスカッションでは、エンドユーザーの視点に立つことができているかが常に重要視されていた

CFFでは、事前に組んだシナリオに沿って、5人の評価者がサービスを体験し、チェック項目に従って評価していきます。その結果はスコアとして表れ、他社のスコアとも比較しながら改善につなげることが可能です。

たとえば、ECサイトで調べた商品を実際に店舗に行って購入します。その際、必要な情報にたどり着くまでにクリック数が25を超えるといった定量的なものから、店舗の清潔感がないといった定性的なものまで幅広い評価項目が用意されています。

中西 「店舗の清潔さを測るにしても、アメリカと日本ではその基準が異なります。そうした国による違いをカスタマイズしていくんです」

中西にとって初めて中心的存在として携わることになった業務。まずは社内の他のチームも巻き込み、国内のお客様に対してアメリカ版CFFを用いた店舗サービスの評価と改善提案を行ないました。それら一連のプロセスから得た適用結果を振り返り、改善点について、現地メンバーとディスカッションを重ね改善の方向性を探っていきます。

この検証にあてられた期間は2週間。

中西 「そのあいだに、国内メンバーに対してはプロジェクトの趣旨と CFFそのものについて説明して協力を仰ぎ、現地メンバーに対してはオンラインミーティングでやりとりしながら評価に協力してもらい、結果をディスカッションしてまとめていく……というのを、自ら道筋を考えて進めながらとにかくやってみるという 2週間でした 」

何が最適なのかを見極めるためにとにかく試行錯誤を繰り返し、プロダクトを磨いていくしかない。トライアル版としてリリースを出したあとも、中西は実案件でお客様の声を聴き、日本ならではの評価観点を組み込んでいきます。

こうして多くの人の協力を得てプロジェクトを進めていく中で、中西が大切にしていたのは有言実行であること。実現したいことがあれば、意識的に口に出して取り組むように心がけたといいます。

中西 「継続的に声に出すことで自分のモチベーションをあげることもできるし、声に出したからにはやるぞと自分を追い込むこともできるので、特に意識しています。そして言うだけでなく、きちんと実現に向けて動く姿を見せること。
そうすることで、自然と周りも協力してくれたり、声をかけてくれたりします。時には口に出してから『あぁ、どうしよう……!』と焦るときもありますが(笑)」

常識を打ち破る新しいサービスを、世界規模で生み出したい

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▲CFFの日本展開メンバー

CFFのカスタマイズプロジェクトで得た徹底的なユーザー視点。固定観念や常識に捉われない視点に意識を向けること。そうした自身の考えを、臆さずにその場で発言すること。業務や技術の知識は叶わなくても、こうした部分では自分の価値が出せる、お客様へ貢献できると中西は考えています。

中西 「こう発言したら周りにどう思われるかとか、今は発言するべきではないかなとか、発言する前にいろいろなことを考えてしまいます。実際、はじめは、何を言っているんだろうといった反応が返ってくることもありました。
でも、言い方を変えてみたり、実際にイメージ図を書いてみたりなど、試行錯誤してチャレンジし続けていたら、『その観点ってなかったよね!』といったように褒められたことがあって、そのときは心の中でガッツポーズをとるほど嬉しかったです」

若手の今だからこそ、失敗を恐れずどんどん相手にぶつかっていきたいという中西。しかし、ただやみくもにぶつかるだけではありません。日常的に何かを見たり聞いたりしたとき、「もし○○だったら……」と考えを巡らせるようにしているといいます。

中西 「たとえば、先日自動販売機でお弁当を買うことができるサービスをニュースで見たんですが、もしこのサービスを海外ではじめたらどうなるか、法律はどうなっているか、文化的に受け入れられるのかといった、いろんな角度でサービスについて考えるようにしています。

ユーザーに受け入れられそうかどうかは、仮説を立てつつも、実際に友人など身近な人の意見を直接聞いてみるといったことを、仕事以外でも気づいたときにやってみるようにしています」

ITの進化により、ビジネス環境だけでなく、人々の生活やこれまでの習慣に変化を引き起こし、社会概念までもが再構築されていく時代になりました。ユーザーがサービスに求める体験価値も、変わってきています。

そうした中で中西は、CFFを実案件に適用し、お客様のサービス改善を最後までやりとげていくとともに、いずれは世界規模で世の中にインパクトを与えるサービスを企画したいという目標を掲げています。

中西 「その目標を実現するために、徹底的なユーザー視点という強みはこれからも継続して磨いていきながら、事業そのものを見る力や先進テクノロジーに対する知識を深めていきたいです」

幼い頃に感じた、自分自身の表現力で人を感動させる喜び。中西はその原体験を胸に世界を見据え、日々新しいことに、全力でぶつかっています。

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