地域に愛されるチームに。12季ぶりにトップリーグに帰って来たダイナボアーズの魅力

神奈川県相模原市が本拠地のラグビーチーム三菱重工相模原ダイナボアーズは、昨シーズン7年連続の挑戦となった入替戦で勝利。初参戦の2007年以来2度目のトップリーグ昇格を決めました。Player! Awards 2018-19を通して、同チームの広報である竹花耕太郎さんに話を伺いました。

ラグビー未経験者の僕がトップリーグのチームの広報になるまで

広報担当の竹花耕太郎(たけはなこうたろう)さん。Player! Awards 2018-19の盾とともに

三菱重工相模原ダイナボアーズは神奈川県唯一のラグビートップリーグチーム。ここで広報を務めているのは竹花耕太郎さん。

竹花さん 「正直、自分がラグビーの世界でここまで来るとは思っていませんでした。僕自身、一度もラグビーしたことがないですし」

長野県佐久長聖高校出身で、高校球児として甲子園に出ることを目標に日々野球と向き合ってきた竹花さん。しかし、その夢はかなえることが出来ませんでした。そこで新しく出来た夢が、指導者として甲子園に行くことでした。

竹花さん 「でも、自分はそこまで野球はうまくない。野球を大学で続けて指導者になっても、芽は出ないだろうなと思ったんです。だから大学は、ほかのスポーツの中でも日本一になれる組織の監督のもとで勉強したい。そこで、いいコーチングや日本一のチームをつくるためにしていることを見ることができれば、自分の糧になると思いました」

竹花さんの高校卒業後の進路は関東学院大学への入学でした。当時の関東学院大学で日本一に一番近い部活だったのがラグビー部。10年連続で早稲田大学と大学日本一を争う、歴史をつくった強豪校でした。

竹花さん 「そのラグビー部なら、自分が求めているものを見つけられると思いました。しかし、ラグビー部に入りたい!と高校の先生に言ったら『強豪校だし、ラグビー未経験のお前には厳しいだろう』と言われたんです。でも僕はどうしても諦められなくて、関東学院大学の職員室に直接電話しました。そうしたら、たまたま春口廣監督がいて、僕の話を熱心に聞いてくれて。『そういうやつを待ってたんだ!』とふたつ返事で入部を許可してくれました」

運命的な出会いを経てラグビー界での竹花さんの挑戦が始まりました。

竹花さん 「春口監督の元で 4年間たくさんの経験をさせてもらいました。そして、三菱重工相模原ダイナボアーズと引き合わせていただいて。最初は事務局として、それからチームの主務として、 10年間現場のマネージャーを務めてきました」

そして2019年、11年目の今シーズンから、“広報”として新たな挑戦が始まりました。

チームの色を出し、ファンを増やしていく

選手も率先して普及活動に取り組む
竹花さん 「僕の仕事は、 “普及広報 ”です。地域の子どもたちにラグビークリニックを開催したり、相模原市を中心にタグラグビー教室を開催したりしています。そのほかにも、チームの広報的な部分の窓口になったり、 SNSのアカウントを運用したりと多岐に渡ります」

その中でも、竹花さんがこだわっているのはSNS運用です。Facebook、Twitter、Instagramを使い、試合情報や選手の魅力を日々発信しています。

竹花さん 「今、人気があるチームってどんなチームだろうと考えてみると、やっぱり日本代表に選出されるようなスター選手がいるチームなんです。そのスター選手たちが自身の SNSを使い発信している。そうすると自然にファンも付いて来ます。そんなチームに僕らが対抗するには……


と考えた時に思ったのが『僕たちダイナボアーズにしか出来ないことをして、 “ダイナボアーズらしさ ”を大切にしよう』ということでした」


そこから、ダイナボアーズでは、Twitter運用を選手と協力して行うようになりました。選手にフォーカスして、選手のおもしろさを引き出すためです。

竹花さん 「試合で真剣なところだけじゃなくて、選手のありのままを発信していきたいと思ったんです。すると自然にファンが増えていくのを実感しました。一方で企業色をどうしても気にしないといけない。難しい立場ではあるのですが、『ファンの方に親近感』を持ってもらうためにダイナボアーズらしさを出していく。それが、ファンを増やす一歩であると思っています」

SNS運用に置いてリスクマネジメントは重要なこと。でもその中でチーム独自の“色”を出し、ひとりでも多くの人にチームの魅力を伝える工夫をしているのです。

一緒に戦う仲間。それがPlayer!

入替戦では、多くのファンの方から応援メッセージがPlayer!上に集まった

竹花さんが三菱重工相模原ダイナボアーズをもっといろんな人に知ってもらいたいと試行錯誤している時、Player!と出会いました。

竹花さん 「 2018年 6月、 Player!ラグビー担当の方から、『ラグビーを一緒に盛り上げませんか?』と 1通のメッセージが届きました。実際に話を聞いてみると、自分たちにマイナスなことがひとつもなかったんです。むしろプラスなことばかりで」

ラグビーはまだまだ知名度は高いとは言えません。だからこそ、新しいチャレンジをしていく必要があります。

竹花さん 「それに、ラグビーに対して情熱を持って接してもらえるということもありました。まるで自分のチームかのように応援してくれる。一緒に闘ってくれる仲間が出来たと思いましたね。確かに Twitterがあればいいと思うかもしれません。でも、 Player!だからこそ伝わるラグビーのおもしろさがあると僕は思っています」

昨シーズン、Player!で速報する三菱重工相模原ダイナボアーズの試合には、マスコットキャラクターである“ダイボくん”が登場し、大いに試合を盛り上げてくれました。今回Player! Awards 2018-19に選出していただいた大きな理由でもあります。チームキャラクターの親しみやすさをうまく利用した施策です。

竹花さん 「実際、得点経過を流すだけだったら、どんな媒体を使っても同じだと思います。でもそれって、おもしろくないんですよね。流されちゃいますし……


そうではなくって、細かなところからも自分たちの色を出していくのが大切です。そうすれば、目に止まり、見てくれる人が自然と多くなっていくと思うから。これは、 Player!だからこそ出来たことだと思っています」


テキスト速報は試合会場に見にこれない人のために行ってはいますが、竹花さんは集客にもつなげていきたいと考えています。


竹花さん 「これからは Player!を見た人に『今回は見に行けなかったけど、次は試合会場に行って見たい!』と思ってもらえるようなコンテンツにすることが大事にしていきたいと思っています。そのためにどんどん Player!を使いこなしていきたいですね」

ファンの間でも、チームの間でもまだまだPlayer!の知名度は高いとは言えません。だからこそ、Player!とラグビーを盛り上げる仕組みをつくっていきたい──


竹花さん 「一緒に昇格のために闘ってくれた仲間とこれからも一緒に闘っていきます。今度はラグビー界になくてはならない仕組みを一緒に打ち出していきたいです」



地域から愛されるチームに。ファンの力で僕らのチームは強くなって来た

今季、トップリーグでの初勝利を目指す三菱重工相模原ダイナボアーズ

12季ぶりにトップリーグに帰ってきたチームは変革を続けています。

竹花さん 「トップリーグも “地域に根ざすチームをつくる ”というのを目標にしています。僕たちはそのモデルケースになりたいと思っています」

ダイナボアーズでは2018年、3000人規模のファン感謝祭を実施しました。今では大盛況のファン感謝祭ですが、竹花さんが入部した当初は100人規模のイベントだったと言います。

竹花さん 「感謝祭に地域の子どもたちが自転車で来てくれる。そんな僕が理想とするようなイベントになって来ました。従来のラグビーのファン感謝祭というと、試合の後に行われたりするので、ラグビーにまったく興味ない子は来にくかったんです。なので、僕たちのチームはラグビーと触れる機会を少なくしました。ほかにも選手がトークイベントをしたり、縁日があったり……


“遊び ”の中でラグビーに触れてもらうようにしています。ファン感謝祭が、 “地域のイベント ”になっていくように。そしてラグビーが地域に根付いていくように。そんな想いを込めて僕たちは運営しています」


試合の熱量を知らない人たちに、試合の熱量を伝える。これほど難しいことはありません。だからこそさまざまな角度から、チームの魅力を伝えていく必要があります。

竹花さん 「僕たちはスター軍団じゃないんです。実際に、このチームから 2019年 W杯日本代表候補に選出された選手は現時点でひとりもいません。でもファンのみなさんの力で僕たちはどこまでも強くなれると思っています。『だけど、相模原のダイナボアーズを応援したい』という人でラグビー界をいっぱいにしていきたいと思っています。そんな価値のあるチームに成長させていきたいです」

そんなチームをPlayer!とともに盛り上げていきたいと竹花さんは語ってくれました。

竹花さん 「 Player! Awards 2018-19に選出していただいてとても光栄に思います。僕たちを知ってもらうためのひとつのツールとして、導入し始めました。昨シーズン一緒に闘ってもらって、感謝の気持ちでいっぱいです。


だからこそ、 Player!にしかできない仕組みを僕たち、ダイナボアーズが引き出して行きたい。ファンの方のコメントで盛り上がる仕組みもできてる。『ラグビーの速報を見るなら、 Player!をダウンロードしてみて!』と自信を持って言えるようにしていきたい。一緒に第 3のスポーツエンターテインメントを目指して行きたいです」


来年もPlayer! Awardsがあることを伝えると、『もちろんまた目指します!』と仰ってくださいました。今シーズン、トップリーグでの初勝利は創部以来の記念すべきトップリーグ初勝利となります。そんな歴史的瞬間をひとりでも多くのファンと分かち合いたい。そんな歴史の先駆者である選手を知ってもらいたいと奮闘する竹花さんのアツい闘いは始まったばかりです。

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