大学を中退、突き進んだデザインへの道--ookamiの若きデザイナーが目指すもの

2019年に入社2年目を迎える小磯雄大は大学を中退し、デザイナーへの道を選びました。"大卒"を良しとする風潮がある世の中でなぜ、中退の道を選び、ookamiにジョインしたのか。若きデザイナーが内に秘めた熱い想いと、これからookamiで描く未来像を語ります。
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好きを極めた結果見えた自分の道

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▲小磯がJailbreak(脱獄)で発表したiPhoneのアイコン

両親がグラフィックデザイナーということもあり、物心ついた頃から“デザイン”は身近なものでした。初めてUIのデザインをしたのは、幼稚園の頃と記憶しています。当時好きだったレーシングゲームのお気に入りの画面をポーズして、ランキングから何から何までを模写していました。

私は“元からある"デザインがすごく嫌で、当時流行っていたブログをhtmlやcssを使い色や配置などを自分の好きな様に変えるようになったんです。そして、小学生の時には自分のブログのロゴをつくってみたい、自分だけのブログをつくりたいと思うようになりました。

そこでグラフィックデザイナーの両親に、自分で書いたデザインを持っていき、教わりながらつくりあげました。初めて自分のロゴが出来たときの満足感は今でも覚えています。

中学生の頃に、母の知人からの依頼で、イベントなどのチラシをつくりはじめ、中学3年生のときには、代官山の蔦屋書店で行われたイベントのチラシを作成したこともあります。

子どもの頃からロゴをつくり、チラシのデザインをする……なんて「ハイスペックなパソコンオタク少年」と感じるかもしれませんが、決してスペックが高いというわけではなく、とことん自分が“楽しい”と思うことを突き詰めながら、楽しんでいたんです。事実、中学3年生まではサッカー選手になることが夢でした。

その後、進学先の高校がサッカー名門校でないことや、体格的にサッカー選手としては難しいと考えたことがきっかけでサッカー選手への夢を経ちました。でもその時はまだ、サッカーへの思いは強く、指導者や通訳になるのかな、と漠然とサッカーに関わり続けるとも思っていました。

そんな私に転機が訪れたのは、高校1年生の冬でした。iPhoneの既存のアプリアイコンが好きでなかった私は、すべて自分がデザインしたものに変えていました。

それを、iOS のJailbreak(脱獄)コミュニティで発表して販売したら、自分でも思いもよらないくらいの反響があったんです。その周りからのポジティブな反応が嬉しくて、将来は絶対に「デザイナーになろう」と決意しました。

“デザイナーとして生きる”ことを誓ったあの日

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▲人生で一番嬉しかった瞬間--ookamiでの入社パーティー

そして高校3年生の2015年、家族アプリやカップルアプリなどを開発するスタートアップでデザイナーとしてインターンを始めました。「1年間でスキルアップし、より自分がレベルアップして違う会社で働きたい!」という一心で働きスキルを磨きました。

そして、インターンを始めてから約半年くらい経った頃、ookamiのチーフデザイナーのリョーマと出会います。定期的に会うようになった頃、「ookamiに来ない?」と誘われました。ちょうどその同時期に、代表の尾形太陽からもWantedlyを介して連絡が来ていたので、詳しく話を聞きにいったんです。それがookamiとの出会いのきっかけでした。

そして、「自分を成長させる場所」としてookamiを選び、半フリーランス、半インターンとしてジョインしました。当時、私は大学の授業の後にookamiに出勤するという生活を送っていました。ある日、大学とookamiのオフィスの分岐点である京王線の明大前駅のカフェに寄って、授業に行くか行かないかを迷いました。

学生でもない、社員でもない--。そんな中途半端な生活で「なんで俺こんなことしてるんだろ」と思い、大学を辞めて正式にookamiの社員になることを決断したんです。

デザイナー以外の職業に就くとこは絶対にない--。この大学中退の決断をした時、両親からは反対されました。母は以前グラフィックデザイナーとして働いていましたが、仕事を離れたことで苦労しています。

だからこそ、私に「普通科の4年制の大学は出たほうがいい。もし学びたいのなら、デザインなら私たちが教えることができるから」と高校生のとき大学進学を勧めてくれました。当時私は、英語で話すことや読むことが好きだったので英語科の大学に入学しました。

でも、実際に大学に通い始めると自分の好きな英語よりも、スペイン語ばかり勉強していました。自分の好きではないことにお金と時間を費やしているそんな自分にすごく嫌気がさしていたんです。

やはり「デザイナーとして勝負がしたい」という気持ちに嘘をつくことはできず、必死で何度も説得しました。すると、3回目の説得で、今まで何も言わなかった父が「お前が大学を辞めるのはなんとなくわかっていた。自分の好きなように生きろ」と言ってくれたんです。そして母も最終的には同意してくれました。

それに、周りの大学や高校の友人たちのポジティブな反応には救われていましたね。「お前ならやれるよ!」とか「大学にいるよりその環境の方がいい!」とか。大学に行ったことを後悔していない!と胸を張って言えるのも、彼らのおかげです。

仲間とともに築き上げた自分史に残る瞬間

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▲自身のデザイナー史に残る渋谷のサイネージ

自分が活躍できる場所はここ。自分の好きな人たちと働ける環境は他にはない。

半フリーランス、半インターン、その後正社員として働き、ookamiにジョインしてから2年が経ちました。ジョインしてから、大きく仕事内容は変わらず、自社アプリであるPlayer!のデザインを中心に、アイコンやインタラクションのデザイン、さらにはPlayer!が出しているデジタルサイネージのデザインなどを中心に担当しています。

入社当初に比べると任されるタスクも多くなり、時には、つまずくこともあります。でもそんな時、周りに頼れるチームのメンバーがいますし、自分ひとりで考えて答えがでなくても、気軽にコミュニケーションがとれるし、自分では見つけられなかった課題もわかります。

よく相談をするのは代表の尾形です。特に彼は代表だからといって変に構えることなくフラットにコミュニケーションを取る環境をつくってくれています。だからこそ、社内では役職や年齢に捉われることなくアイデアや意見を自然と言える環境ができています。

私がookamiにジョインして、最も大きな仕事だった、「スクランブル交差点のデジタルサイネージ」の時もです。このプロジェクトは、Jリーグの開幕戦に向け、渋谷のスクランブル交差点のデジタルサイネージに、Player!を映し出すというものです。

準備期間は、1カ月。幾度となく渋谷のスクランブル交差点に通い、オフィスでは丸椅子にiPadを置き、iPadの画面をスクランブル交差点のサイネージと見立て、下から覗き込むなどして、フォントサイズなどの微調整をしたりと、試行錯誤を繰り返しました。

このプロジェクトも自分ひとりだけでは成功し得ませんでした。デザインチームだけではなく、ookami全員からアイデアをもらい助けてもらいました。

そして2017年2月、Jリーグ開幕戦。スクランブル交差点にPlayer!の画面が映し出されたんです。その瞬間は今でも鮮明に覚えています。鳥肌が立ちました。自分のデザイナー史に残る出来事です。

そしてookamiの仲間とつくりあげたものを“あの渋谷のスクランブル交差点で見る”という瞬間は何にも代え難いものでした。

デザインはひとつの手段。若きデザイナーが描く将来像

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▲小磯が描く未来図とは

私が大事にしているookamiのバリューは「深く追求しよう」です。“なんとなく”とか“なんとなくこうする”デザインがすごく嫌いです。デザインっていうのはすべてに意味があるものなんです。だから、深く深く追求して、ユーザーの気持ちを考えて、それを形にするのがデザイナーの仕事だと思っています。

それはPlayer!のデザインにも、デザイナーとしての自分史にも生きています。自信のある私がデザインしているモノだからこそ、もっと色んな人に見てもらいたいと思います。

TwitterやFacebook、Instagramと言えば誰もが知っています。Player!をそんなプロダクトにしたい。誰もが知っているものを提供していきたいです。

そしてそれをデザインしているのが自分だ、というのを実感したいんです。そのひとつの手段として、もう一度スクランブル交差点のデジタルサイネージをやりたいです。

個人的な目標として、今後挑戦したいことが3つあります。ひとつ目は、世界に通用するようなデザイナーになること。これはデザイナーになってからの夢です。ふたつ目は、両親とグラフィックデザインの会社を立ち上げること。というのも、ここまで来れたのは両親のおかげなので、恩返しがしたいんです。

最後は、今後はスマホとかインターネットに関わらず、もっと生活している上で触れるものをつくること。例えば、駅の構内のデザインとかをしてみたいと思っています。デザインは人々が持っている課題を解決するため、また自分たちの思いを伝えるひとつの手段だと思っています。だからこそ、深く追求してより良いデザインを世の中に提供していきたいと思っています。

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