3度目の企業統合は、もはや「楽しみでしかない!」――「PERSOL」で働く社員の“本音”

テンプホールディングスのグループ営業本部で部長を務める後藤聡は、これまでに2度の自社統合を経験してきました。そんな彼は、グループが「パーソル」へと進化する3度目の統合を前に、何を感じているのでしょうか。IT業界の黎明期から、人材の提供によって業界の成長を支援してきた後藤のストーリーをご紹介します。
  • eight

日々の対話を重ねて“潜在的な課題”を見つけ出す

8a6922a6ff6c0606364fb1d93dcf926f7c2aaa8a
後藤(写真中央)にとって、飲み会はお客様にリラックスして悩みを話してもらえる時間

営業本部ソリューション営業統括部の部長として、日本を代表する大手・成長企業に、多角的なビジネス提案を行っている後藤。彼の立場は一般的な営業と違い、「アカウントマネジャー」と呼ばれるものです。

アカウントマネジャーは、クライアントのニーズに応じて、単発の人材紹介や派遣といったサービスを提供する役割ではありません。担当企業が抱える組織人事課題を包括的に把握し、パーソルグループが持つすべての商材を駆使して、その課題解決のためのプランを検討・提案します。

もし、クライアント側で課題が明確になっているのであれば、それに合った解決策はすでに実行されているはず。課題があることは感じているけれども、どこに課題があるのか言語化できていない――こういった“潜在的な課題”にアプローチすることが、アカウントマネジャーにとっての重要な責務となります。

後藤 「クライアントの潜在的な課題を把握するためには、日々のコミュニケーションの積み重ねがカギとなります。信頼関係がなければ、漠然とした不安や気にしていることなどは、打ち明けてもらえないでしょう。何か取り立てて用がなくても、クライアントに『たまたま会社の近くまで来たので、ちょっとお茶しませんか?』と声をかけられるような関係性を、私は大事にしていますね」

営業とはいえ、後藤の仕事は目の前の受注にすぐつながるわけではありません。クライアントの気持ちに寄り添い、長い目で「相手にとって何ができるのか」を真剣に考え抜きます。こうした真心がクライアントに伝わっているからこそ「困ったときは、まず後藤さんに相談するよ」と言ってもらえるような関係性を構築できるのです。

後藤 「僕らの役割は、目先のことではなく『いかにクライアントの中長期的な成長を支え、促していくか』が主眼となります。なので、提供したサービスの成果が出てくるのが数年後……なんてこともあるんです。

でもそのサービスを提供したおかげで、お客様の数年後の業績がグンと伸びて、新聞に載ったりするケースも少なくない。『自分のやっていることが、日本経済の成長に役立っているんだ』と実感することもあります。だからこそこの仕事に、とてもやりがいを感じているんです」

1度目の統合で感じた、一瞬の寂しさと大きな喜び

A05fd978da91a5ac1f01feb9f08d1776ee7cc2e6
立ち上げに参画したエクスペリエンスの仲間と。社員7名、平均年齢24歳の会社だった

今回の「パーソル」のブランド統合にも、後藤はまったく動じていません。なぜならば、後藤はこれまでに2度の自社統合を経験しているからです。

2000年に旧インテリジェンスに中途入社した後藤は、その傘下で、ITの人材紹介に特化した事業会社「エクスペリエンス」の立ち上げに参画しました。当時は、IT・インターネット系企業の黎明期。今では業界をけん引するような大企業が、まだ生まれて間もないベンチャー企業だった時代でした。後藤はその頃から、人材の力でIT業界の急成長を支えてきたのです。

後藤 「とにかく、エクスペリエンスという会社が大好きでした。これから絶対に伸びるという業界の中で、野心のあるギラギラしたITベンチャーの社長さんたちと一緒に仕事するのが、本当に楽しくて。ニーズは尽きないし、やればやるだけ結果が出ました。立ち上げて2か月で単月黒字化しましたし、当時は『向かうところ敵なし!』と思っていましたね」

しかしエクスペリエンスは、2003年、経営方針の転換により、インテリジェンスに経営統合されることとなります。自分が愛した会社が吸収され、名前がなくなってしまうことに、当時の後藤は大きなショックを受けました。

後藤 「統合の話を聞いたときは、もうネガティブな感情しかありませんでしたよ。正直、『俺らの手柄を上から取り上げやがって……』とひがんだりもして(笑) 少人数でゼロから作って、3年間いいチーム感で走り続けていたので、やっぱり社名がなくなってしまうことには、寂しさもありました」

ところが、後藤が抱いていた不服や寂しさはすぐに吹き飛びました。統合されたインテリジェンスにある転職希望者の登録情報を見たとき、彼は「やばい……これは宝の山じゃないか!」と歓喜したのです。

エクスペリエンスはエンジニアなどIT人材に特化していたため、クライアントから「経理や財務、人事などバックオフィス系、営業系の人材がほしい」と相談されても、対応できない場合が少なくありませんでした。せっかく頼ってくれたのに、自分たちの力不足でニーズに応えきれないことに、若干の歯がゆさも感じていた後藤。その不足感が、インテリジェンスとの統合によって補えるようになったのです。

後藤 「エクスペリエンス時代は、たとえて言うならば、靴の専門店だった。それが、インテリジェンスになって、一気にショッピングモールになったんです。だから、クライアントからのどんなニーズにも応えられる。これが本当に気持ちよくて。『大企業のメリットって、こういうことか!』と感動しましたね。だから、僕は今回の統合も、楽しみでしかないんですよ」

2度目の統合でぶち当たった、“八方美人”の弱み

79a062f4b725c9e7f741e32874b387ef961449b4
大活躍で社内の表彰を総なめにしていた後藤。挫折を味わうなど誰も予想できなかった

1度目の統合では、その恩恵を十分に感じ取った後藤。しかし、2度目の統合経験で、彼は壁にぶつかります。

2009年、インテリジェンスはエンジニア派遣と事務派遣など、合計3つの組織統合を実施。そのプロジェクトに参画した後藤は、新システムの構築担当も兼任することになりました。3社それぞれのデータベースの状況を確認し、できるだけ営業現場に負荷をかけず新システムに移行できるようにディレクションするのが、後藤の役割でした。

後藤 「僕はそれまで、人材紹介の領域しか経験してこなかったので、派遣のビジネス構造をよく理解してなかったんです。でも、だからこそゼロから新しいシステムを考えるのに向いていたのかもしれません。先入観がなかったため、他社の事例を研究して、よい部分は素直に真似して。最終的に、3部門にとってベストなシステムを構築できたと自負しています」

ただそこで後藤が苦労したのは、システムの中身を考えることではなく、各社のマネジャー層とのコミュニケーションでした。それぞれの現場から、システムや仕事のやり方が変わることに対して大きな反発が起きてしまったのです。

後藤 「このときの失敗は『話を聞きすぎたこと』でしたね。マネジャーにヒアリングすると、それぞれからバラバラな意見が出てきます。これ自体は、当たり前のこと。問題は、僕が全員にいい顔をしようとしすぎたんです」

もともと違う文化を持った組織を統合するにあたって、一人ひとりのマネジャーの意見を100%反映させることは、不可能というもの。それでも後藤は、全員のマネジャーの言うことに耳を傾けすぎてしまったのです。結果「自分がどうしたいのか、どんなシステムが理想なのか」が、わからなくなってしまった時期がありました。

このままじゃ誰も幸せになれない……そう思った後藤は、「俯瞰的に見た立場から、こうするのが理想だと考えている」と、自分の意見をはっきりと相手に伝えるように変わりました。すると、それまでは一方的に要望を伝えてきたマネジャーたちが、後藤の話を聞いて、その方針に納得してくれるようになりました。

後藤 「『マネジャーたちから一方的に攻められている』と感じていたのは、僕の勘違いだったんですよ。だって、僕が主張をしていなかったのだから、一方的になるのは当たり前なんです(笑)人の顔色を気にしすぎずに、自分が考え抜いてたどり着いた理想は、誠実に相手に伝えていかなければいけないと、この経験から学ぶことができました。

今思えば、上司は僕の弱点を見抜いたうえで、僕をこのプロジェクトにアサインしたのかなと。意地が悪いですよね(笑)でもおかげで、自分は確実に一歩前に進めたなと感じています」

パーソルの統合は、「会社として未来を見ている」という決意表明

Dd45337095e889ebdd8e018f333c9275534ef214
統合についていきいきと語る後藤。その言葉には過去の経験や思いが詰まっている

これまでの2度の統合で、酸いも甘いも経験してきた後藤。いま、自社グループが「パーソル」ブランドに変わるという、3度目の統合を前にして、これまでにない期待感を抱いています。

後藤 「テンプスタッフやインテリジェンスなど、さまざまな業態のブランドが『パーソル』に統一されることによって、会社としての多様性が広がりますよね。これからの企業が向き合っていかなければならない障壁は、単純なものではなく、いろいろな要素が重なり合って複雑化した――つまりは多様化した課題です。これからのパーソルは、企業の多様化した課題に対して、さまざまな角度からソリューションを提案できる存在になっていくはずです」

パーソルに統合されることで、それぞれの会社でやっていることは大きく変わることはなくても、外からの見え方が変わってくる――後藤はそう考えています。

後藤「『パーソルに統合します』という宣言は、すなわち『我々は未来を見ています』という決意表明だと僕は捉えているんです。現状維持をしていくならば、わざわざコストを割いてまで、統合なんてする必要はないんですから。これからのパーソルには、新しいことを生み出していくチャンスが次々と芽生えてくるはずです。社名変更に伴う細かい手続きのような足元の面倒くささよりも、未来の楽しみや喜びを見出した方が、断然ポジティブな気持ちになれますよね」

未来を見すえて、仕事を存分に楽しもうとしている後藤。彼は、日々の業務において「社会に価値を残すこと」を、何よりも強く意識しています。

後藤 「僕が入社したころ、インテリジェンスは『社会に価値ある何かを残す』というビジョンを打ち出していて、それがすごく好きだったんです。僕にとって、手段は何でもいいんですよ。派遣でも、人材紹介でも。とにかく『後藤がいたから会社が変わった、世界が変わった』と言われるような、生きた足跡を残していきたいんです」

後藤の言う「生きた足跡」とは、決して表舞台で目立つようなことではありません。黒子として、確実に誰かの、できれば大勢の人々の役に立つこと――そんな次の時代をよくしたいという思いが後藤にとっての働く軸になっています。

後藤 「僕らの仕事は企業のフォロワー(補佐役)です。主体的に何かをしかけるのではなく、あくまでクライアントを影で支える立場であることは、忘れてはいけません。ただ、フォロワーであり第三者だからこそ、困難な現状の打開策を提示できることが多々あります。そこに愚直にアプローチしていけば、クライアントにとって代替可能な存在ではなく、かけがえのないパートナーになれる。そこまで成果が出せて、関係性ができてくると、仕事は楽しくてしょうがなくなりますよ」

いつでも前を見すえながら、働くことを全力で楽しんでいる後藤。彼は「統合によって仕事の楽しみの幅が増える」と、これからの未来に胸を躍らせています。

後藤 「もし、統合後どうなるか不安な方がいたら、とりあえず飲みに行きたいですね(笑) 未来の話を、楽しい話を一緒にしたいです」

そう軽やかに微笑む彼には、まさに「はたらいて、笑おう。」というパーソルのフィロソフィーが、よく似合います。

関連ストーリー

注目ストーリー