「自己肯定感」をもって生きられる人を増やしたい!スタディサプリはその手段のひとつ

「就・転職の支援がしたい」という動機からリクルートへ。入社後は、Web広告営業やマンションの広告制作など、予期せぬ経験を積むことになった大橋英美。学生時代に抱いていた原点に返り、「教育」というテーマに取り組む今、これまでの経験がすべて活きていると語ります。
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人が変わる瞬間、成長する瞬間に立ち会い、お手伝いがしたい

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今、教育の現場には新たなスタイルが生まれています。パソコンやタブレットを使い、いつでもどこでも良質な授業の動画を見て勉強できるというもの。

それを実現したのがオンライン学習サービス「スタディサプリ」です。もともとは大学受験向けとしてスタートした「スタディサプリ」ですが、公立の小中学校に導入するミッションを担い、そして成功に導いたのが大橋英美でした。

学生時代から「教育」の仕事に興味をもっていたと語る大橋。母親が小学校の教員だったことに加え、妹が不登校を経験しながらも自立していった姿を見てきたことから、教育のあり方を探るため、大学ではオルタナティブ教育(非伝統的教育)を専攻。教員になることも考え、一時は教職課程も学びました。

しかし、就職を前にして視野を広げ、別の道を選んだのでした。

大橋 「『なぜ私は教育に興味があるんだろう』と考えると、人が変わる瞬間・成長する瞬間を目の当たりにしたときに感動を覚えるからだ...…と気づいたんです。
じゃあ、人の成長をお手伝いできる会社はどこか、と探した結果、リクルートを見つけた。『就職』は人を大きく変える機会だから、人材事業に携わりたいと思ったんです」

求人広告をつくりたいと考え、リクルートグループで主に制作業務を手がけるリクルートコミュニケーションズに入社。ところが、ここから紆余曲折の道をたどることになります。

入社直後、新規事業として立ち上がったばかりの部署に出向。「バナー広告などのWeb広告に付加価値をつけて販売する」という営業活動に従事することになりました。

顧客リストがない中、中小企業から大手企業まで、業種問わず新規開拓に取り組む日々。仕事を進める中で迷いや不安を抱える時期もありましたが、このとき先輩に言われた言葉が、自分を奮い立たせ、仕事への基本姿勢を根づかせたといいます。

まさかの「住宅」配属。その経験が次の道につながる

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1年の営業経験を経て、念願の制作の仕事へ。

しかし、またしても予想外の辞令が待ち受けていました。配属されたのは住宅情報「SUUMO(スーモ)」の制作部門でした。

大橋 「正直に話すと……当時は泣いて拒みましたね(笑)。人に成長機会を提供したいと思い、求人広告部門を望んでいたこともあり、住宅情報誌でその思いが実現できるか分からなかった。
でも、徐々に意識が変わりました。街の人や住宅購入者にインタビューをするうちに、家を買うということは家族や自分の人生を考え抜いたうえでする大きな決断なんだな、って。
『物件』ではなく『人の暮らし』と向き合う仕事だと実感してからは、仕事がどんどん面白くなっていったんです」

新築マンションの広告制作ディレクターとして実績を積む中で、再び「教育」への興味が湧き上がるきっかけがありました。

マンションはハードの魅力、といった形あるものだけではなかなか差別化できない時代。そこで大手不動産会社とともに、子育て中の家族向けにソフトサービスを開発。その中で子ども向けのサービスやイベントを提供し、喜ばれるという経験をしました。

そのことをきっかけに、改めて教育にダイレクトに関わる仕事にチャレンジしたいと考え、リクルートマーケティングパートナーズ(以下、RMP)への転籍を願い出ました。

当時のRMPは、「スタディサプリ」の小・中学生向けサービスが立ち上がったタイミング。いくつかの小学校に試験導入し、実証実験がはじまった段階でした。普及させるには各地の自治体、学校、教育委員会などを巻き込んでいく必要があります。

「SUUMO」時代、不動産デベロッパーと手を結び、行政やNPOも巻き込んで「町おこし」のプロジェクトを手がけていた大橋は、その経験が活かせるはず、と考えました。

「根本にある目標はひとつ」。絡まった糸を解きほぐす

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実際に動きはじめたものの、その道のりは順調には進みません。自身が培ってきた教育手法に自信とプライドをもって働かれている先生方に、新しいツールを受け入れてもらうにはどうすればいいのだろうか。

また、教育委員会の職員、自治体の役員など、それぞれの立場の方々にも理解してもらう必要がありました。

大橋 「もともとの出身が小学校か中学校か文科省か...…といったバックグラウンドによっても、視点が変わり、使う言語さえ異なるんです。最初は本当に手探りでしたね。
でも、私はこういった状況に強いタイプで、むしろワクワクしました。
いろいろな意見をぶつけられて整理しているうちに、『この方とこの方が話されていること、言葉は違うけど、実は同じ意味じゃない?』って、道筋がスッと見える瞬間がある。意見が食い違っているようでも、『子どもたちのために』『教育をより良くしたい』という根っこは同じ。
それをひも解いて、ひとつのゴールに集約していくと同時に『私たちは同じ思いで、子どもたちのためにこれをやりたいんです』と伝え続けていけば、パートナーとして認めてもらえると思っていました」

大橋は担当エリアの26校をまわり、校長と1対1で対話するほか、現場の先生およそ数百人ともお会いします。そこで、教育現場で抱えている課題を把握し、「スタディサプリ」を使ってどう解決するかを提案。

導入が決まったら導入~活用までの全工程をマネジメントし、導入後に出てきた要望を踏まえ、新たな機能開発にも取り組みました。

幼いうちから「自己肯定感」を育む体験をたくさんできるように

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導入前は半信半疑だった先生方からも、今では喜びの声が寄せられたといいます。

「子どもたちが自分で計画を立てて学習する習慣をつけられた」「データをもとに、子どもの苦手な部分が細かく見つけられる」「サプリのおかげでプリントを準備する手間が減り、その分、学習が遅れている子をサポートする時間を多くもてるようになった」――

そして、大橋が学生時代から抱いていた「人が成長する瞬間のお手伝いをしたい」という願いも叶っています。

学校でサプリを使っている子どもに感想を聞いたとき、「サプリがなくなったら本当に困る。以前は分からないことがあっても、どうやって自分で勉強したらいいかが分からなくてそのままにしてしまっていたけど、今は動画を見て自分で勉強するやり方が分かった。テストの点数も上がって、勉強が楽しくなった」という笑顔が返ってきたと語ります。

大橋 「2016年に参画し2年が経った今の目標は、小・中学生向け『スタディサプリ』の学校での利用を、全国に広げていくことです。私がなぜ教育に携わりたいかというと、『自己肯定感』をもって生きる人を増やしたいから。
成長過程で、みんなと同じやり方や同じスピードで物事を進める必要はないと思うんです。自分なりのやり方でやってみて、失敗することもあるけど、成果につながったり、人から認められたりする。
そんなことを幼少期にたくさん経験し、自分を信じることができれば、その後の人生でも困難を乗り越えていけるんじゃないかと思うんです。
そのひとつの手段として、サプリを使うことで、一人ひとりに合った学習を実現し、『分かった!できる!』が増える世界をつくりたいなと思っています」

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