「Rettyのせいで気付けば立ち飲み屋をはじめてしまった」上荻一丁目酒場の店主の話

荻窪の立ち飲み屋「上荻一丁目酒場」の店主・齋藤歩さんは、元々は飲食とは無関係の業界でサラリーマンをしていました。ところがRettyを通じて食べ歩きをするうちに、気が付けば立ち飲み屋をはじめていたのだそうです。飲食店を経営する中でRettyユーザーとしての経験がどう役立っているのか、お話を伺いました。
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「僕がやります」自分でも意外だったお店をやる決断

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▲「上荻一丁目酒場」にて、店主・齋藤歩さん(2018年2月)

齋藤さんがお店をはじめる最初のきっかけ。それはRettyを使って新しいお店を開拓していく中でできた、行きつけのお店の人からの一言でした。

齋藤さん「2016年の1月頃に、『君のお店を見てみたいから、やってみなよ』と言われたんです。興味はあったけど、その時点ではお店をやる気は全然ありませんでした。ところがその2ヵ月後、知り合いから『誰かここでお店やりたい人いない?』って今のお店の物件を紹介されて。
その時に勢いで、『僕がやります』って言っちゃったんです。お店をやってみたら?って言われたことが、何となく頭に残っていたんでしょうね」

齋藤さん自身も「意外だった」という、思わぬ決断。友達からの反対意見もありましたが、それでもやろうと思ったのは、お店の場所が気に入ったことも大きかったそうです。

齋藤さん「物件は西荻窪方面に帰る人が絶対に通る道にあります。その当時、僕がよく行っていたのは、家までの帰り道にあって、最後に一杯だけ飲んで帰れるお店。もし自分がやるならそんなお店がいいなと思っていたんです。入りやすい雰囲気にして、ワイワイできるお店にしたい。それで立ち飲みスタイルになりました」

間もなく会社を辞め、準備を開始。相談相手はRettyを通じて知り合った人が中心でした。

齋藤さん「行きつけのお店に報告に行って、お店の人と一緒にメニューを考えながら、仲良くなったRettyユーザーに意見を聞いてもらいました。Rettyユーザーには飲食店の方はもちろん、飲食店経営の経験のある方や将来飲食店をやりたいという人も多いんです」

こうして2016年5月に上荻一丁目酒場をオープン。準備期間はわずか3ヵ月でした。

齋藤さん「お店がオープンする1週間ぐらい前まで、『本当にやるのか?』って感じで、あまり自覚はなかったです。料理は得意じゃないし、飲食経験なんてファミレスやラーメン屋でバイトしたことがあるぐらい。本当に、そんな状態でよくやるって言いましたよね(笑)」

批判は参考になる。でもユーザーとして行きたいと思うのはRettyの投稿

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▲看板や提灯などは、友人の協力による手づくり。入りやすい雰囲気を重視した店構えに

Rettyを通じた人脈はもちろん、齋藤さん自身のユーザーとしての経験もまた、お店づくりに活きています。

齋藤さん「ユーザーとしてRettyに投稿する時に、今で言う『インスタ映え』する料理があるといいなと思っていました。盛り付けのボリューム感やフォトジェニックさを求めている人はいるから、SNSに載せやすい料理というのは意識しています。
ピーマン丸ごと1個を使った名物の『ピーマンサラダ』はまさにそうですね。外観に提灯をバーっと並べたり、壁にレトロ感のあるポスターを貼ったり、お店自体も写真写りを考えています。『Rettyユーザーはきっとここ撮るだろうな』って考えながらお店をつくりましたね(笑)」

食べ歩きが好きな人が興味を持ってくれるように、夏はドアを外して中の様子を見やすくしたり、メニューを頻繁に変えたりといった工夫も。そして最も大事にしているのが、お店の雰囲気です。

齋藤さん「“おいしいお店”よりも“いいお店”っていうのがあると思うんですよ。僕もそうでしたが、おいしいお店の投稿でも、『雰囲気がよかった』って書く人は多い。そういうお店の方が見ていて気になるし、そもそも雰囲気が悪いと全部がぶち壊しじゃないですか。だからうちのお店は“楽しいお店”にしたいと思っています」

過去にはRettyのユーザーさんが自分のブログでお店を紹介してくれたこともあり、「本当にありがたい」と齋藤さん。2018年3月現在はRettyやインスタグラムでの投稿や、口コミをきっかけにお店に来てくれる人が多いのだそうです。

齋藤さん「他社のグルメサービスだと批判のレビューもあって、『私はこう思います』って意見がはっきりしている。一方でRettyはオススメしたいお店を投稿するサービスなので、コメントはポジティブなものが中心です。
どちらの意見もお店を経営するうえで参考になりますが、ユーザーとして口コミを見た時に、自分が行きたいと思うお店が多いのはRettyですね」

参加資格はTシャツのみ! 有志で“裏Retty Night”を開催

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▲Retty Nightで購入したTシャツを持つメンバーで集まった「裏Retty Night」(2016年8月)

上荻一丁目酒場には、Retty社員も訪れています。

齋藤さん「Rettyの社員さんは、彼ら自身がユーザーでもあるんですよね。言われなければ中の人だってことが分からない。だから社員さんとは友達みたいな距離感です。みんなサービスに自信を持っていて、話を聞いていてもすごく楽しそうなんです。
たまに仲良くしている社員さんが辞めてしまって少し寂しく感じることもありますが、辞めた後もRettyユーザーなんですよね。自分のやりたいことを実現するために頑張っているし、退職後にオフィスに遊びに行っている話なんかを聞くと、仲が良いなと思います」

ユーザーさんと社員との交流を目的としたイベント「Retty Night」にも過去2回参加。2016年のRetty Nightでは、その日、齋藤さんに代わってお店に立ってくれたアルバイトへのお土産に、記念のTシャツを購入しました。そこから“裏Retty Night”が開催されます。

齋藤さん「Retty TOP USERMutsumi.TさんとRetty社員の菊池くんと、『Tシャツを持っている人たちでもう1回Retty Nightをやろう』って企画をしました。僕は何枚か買ったので、常連のお客さんに配ったりもしたんですよね。
そういう人にも声をかけて、Rettyをやっているかどうかは関係なく、Tシャツを持っている人を集めました。すごく面白かったからまたやろうって盛り上がっていたんですけど、2017年はTシャツが売ってなかった(笑)」

「またぜひTシャツをつくってほしい」と齋藤さん。ほかにも何かRettyへの要望があるかを尋ねると、少し考えてから、こんな回答が返ってきました。

齋藤さん「Rettyの社員さんは話すのが好きでコミュニケーション能力も高くて、一気に距離が近くなる。その分、こっちもいじれるんですよね。『中のやつちゃんとやれよ』みたいな(笑)。距離が近い分、社員さんに直接言いやすいんですよね。
ただ、お店をはじめてから考え方が少し変わりました。僕が直接口出しするもんではないなって。Rettyは『こうなったらいいな』って思っていることは、頑張って改善してくれているイメージがありますしね。だからこそ、ユーザー名で検索がしにくかったのも、この間のアップデートで改善されて『やった!』と思いました」

Rettyユーザーと地元の人が交われば、もっと楽しくなる

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▲お店の棚には、Rettyの文字や、ユーザーさんの名前が記されたキープボトルが並ぶ

お店のお客さんは地元の人がメインですが、Rettyのユーザーさんにとっては社交場のような存在になっています。

齋藤さん「ユーザーさん同士が直接会えたり、Rettyを使っていない人にRettyユーザーを紹介して友達になったり、輪が広がっています。カウンターの中で会話を聞いていると、Rettyユーザーはずっとお店の情報交換をしているんですよ。僕も多分そうだったんですけど、本当に貪欲だなぁと思います(笑)。おいしいものやいいお店へのパワーには、たまに圧倒されますね」

棚に並ぶ「キンミヤ」のボトルにはRettyの文字。目を凝らすと、店内の所々にRettyのユーザーさんが訪れた痕跡が見つかります。2018年5月で、オープンから2年。「おかげさまで順調です」と齋藤さんは振り返ります。

齋藤さん「お店は楽しいですね。視野が広がります。いろいろな人が立ち飲み屋に集まって、同じ酒を飲んでることが不思議だなと思って。
隣のカプセルホテルに泊まっているお客さんも多くて、僕の出身地である新潟や、サラリーマン時代に転勤した青森など、地方からわざわざ来てくれるRettyユーザーもいます。Rettyもこの店も、いろいろな人に出会わせてくれますね」

ひとり静かに飲んでいてもいいけど、せっかく近所に住んでいるのだから、ちょっと話をしてみてもいい。「ほどよい距離感を保つための管理人」として、齋藤さんは「もっとRettyユーザーと地元の人に仲良くなってほしい」と話します。

齋藤さん「お店をはじめたのはRettyのせいです(笑)。僕はRettyで人生が大きく変わって、おいしい食べ物やお店に出会える楽しさを知れました。今、自分のお店を楽しくやれているのも、Rettyのおかげだと思っています。
今のお店はまだ何となく地元の人とRettyの人で分かれちゃうんですけど、そこが交わればもっと楽しくなる。今後はRettyユーザーを巻き込んで、何か楽しいイベントをしたいですね」

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